インフィニット・ストラトス ~ダークサマー~ 作:kageto
あと少しで完結予定。
年内に間に合うかなぁ
初恋は実らないというのは本当だったと身を以て知ったよ。
平穏を祈るばかりといったところですわ。
何を当たり前のことを。あれは私の自慢の弟だ。
「なんじゃそらーーーーーーーーーーー!」
自分でも驚くくらいの絶叫と共に飛び起きた。
いくら夢とはいえ、捏造にも程がある。大体家に両親の写真がちゃんとある。妊娠してお腹が大きくなって、幼児期の千冬姉と手をつないだ家族写真が。
「ちょっと~。朝っぱらから何の騒ぎよ」
鈴たち四人が、慌てたように部屋に飛び込んできた。のほほんさんはまだ半分以上寝てるのか、目が開いてない。いや、普段からそんなにきっちり目が開いてなかった気もするが。
まぁ、自分で驚くくらいの絶叫だったら、他の部屋で寝てた鈴たちにも当然聞こえてるよな。
「いや、悪い。あまりにもひどい夢を見てな。ひどすぎて叫びでツッコミ入れたみたいだ」
「はぁ?なによそれ。まったく、目がさめちゃったじゃないの。ちょっと早いけど、朝食にしましょうか。一夏、あんたシャワー浴びてきなさいよ。その間にあたしたちで準備しといたげるから」
鈴に促されて、着替えを手に風呂に向かう。時計を確認したら7時前だ。いや、ほんとに悪い事をした。
「なんなら、簪と一緒に入って、目だけじゃなくて体も起こしてくる?」
「おいっ!」
「へぅっ?」
俺の罪悪感を返せ。たぬきで顔を真っ赤にしてる簪を見れたから、そこまで強くは言わないけど、女子がそんなあからさまな下ネタは言うもんじゃねぇ!と言っておきたい。
「はぁ?一夏。そんな夢見たの?確かにそんな内容だったらボクも飛び起きるなぁ」
朝食後に見た夢の話をしたシャルの感想がこれだった。鈴はツボに入ったのか、テーブルに突っ伏して肩を震わせながら笑いをこらえている。
のほほんさんはまだ眠いのか、頭が揺れてるし。ってか、この状態でよく朝食食べれたな。そして、簪、なんかかわいそうな人を見る目で見るな。本気で悲しくなる。
「ひぃ~苦しい。笑い過ぎて死ぬんじゃないかしら」
なんとか復活した鈴が今度は椅子にもたれてこっちを見た。だからお前もかわいそうな人を見る目をするなと。
「あれじゃない?昨日の夜に『怪盗三世の劇場版でどれが好きか』って話題したから」
「あぁ。あれは盛り上がったからね。ボクはナポレオンのやつが一番好きなのは譲れないけど」
「クローン人間押しは本音だったよね」
「あたしは斬鉄剣だし、簪は風魔一族だっけ?」
「そう。一夏がワルサーだったよね」
「おう。あれが一番好きだな」
確かに昨日の夜にこの話題だけで結構な時間盛り上がったからな。だからクローンなんて夢見るのか。
「なんだかんだで疲れてるのよ、アンタは。だから話した内容に影響された夢なんて見るのよ」
「学園じゃ休まらないからなぁ」
「男一人だしね。ボクも男装でそのまま入ってたら気苦労溜まって一夏みたいになったのかな」
「シャルの性格だと、どうやっても途中でばれたと思う」
「か、簪。きついこと言うね」
「まぁ~て~。たいほだ~」
視線がのほほんさんに集中する。
「寝ぼけすぎでしょ」
「夜一番はしゃいでたからね。仕方ないよ」
「起こす?」
幸せそうに寝ぼけているのほほんさを見て、しばらく放置で意見が一致した。
「そうえば一夏。今日は弾達とあっちで合流でしょ?昼はどうするの?」
「途中で何か買って行けばいいだろ?学園じゃ食えないの。バーガーとかバーガーとかバーガーとか」
「一夏、それってバーガー一択じゃないか」
「確かに食堂のメニューにハンバーガーないよね。おいしいのに」
「栄養管理も学園側の意向なんでしょ。太られたら困るじゃない。寮生活で太ったとか言われたら、学園の生徒管理問題とかあるでしょ」
ごもっとも。けど、たまに食べたくなるもんだろ、体に良くない高カロリーて。
ピンポーン
あれ?時計を見て8時過ぎだと確認してから、突如鳴った呼び鈴に首をひねる。
護衛の人たちが通過させている時点で問題のない人なんだろうけど、こんな朝から誰だ?
「はいはーい」
「おはようございます」
虚先輩が立ってた。
「本音がこちらにお邪魔していると聞きまして」
心配になって来てしまったと。まぁ、信頼してた会長が盗聴なんてしてたら、過保護にもなるよな。
「えーっと、とりあえずどうぞ、上がってください」
「申し訳ありません。失礼します」
「あれ?虚先輩じゃない」
「本音のお姉さんだよね」
「みなさん。朝早くからお邪魔しますね。あぁ、もう、本音。起きなさい。だらしのない」
さっそく過保護全開。
「簪お嬢様。申し訳ございません。本音がご迷惑をお掛けしてしまって」
「簪。もうお嬢様じゃない。だから簪でいいよ」
「あ・・・。それでは、簪さん、で」
「うん。本音はもう少しこのままでいいよ。昨日夜ちょっとはしゃいでたから」
簪に止められて、本音をそのままにすると、鈴に促されて虚先輩も椅子に座った。
「虚先輩、朝早くからどうしたんです?」
鈴の問いかけに、虚先輩が気まずそうに視線を逸らした。
「いつも夏休み期間中は、あの人について仕事に追われていたので、いざ一人になったら何をしていいのか悩んでしまいまして」
高校生の時分から仕事に追われてたって・・・。
「それで本音の様子見がてら、ボク達のところに来たんですね」
「恥ずかしながら・・・。お邪魔でなければご一緒させていただいてもいいでしょうか?」
「全然オッケーですよ。むしろ整備科の先輩にはぜひとも来てほしいわ」
「確かに、俺たちにそっち方面に詳しいのいなかったから、助かるな」
鈴と顔を見合わせて頷き合っていると、他の面々は首を傾げている。まぁ、今日お披露目の予定だったから仕方ない。
それじゃあ、のほほんさん起こして、のんびり向かうとしますか。
夢落ち。夢落ちなんです。夢落ちを書きたかったんです。
私の書くこの作品において、あの三人があれほど殊勝なわけないんです。
別の作品で設定が違ったら、ヒロインさせてみたいところではあるけど。
この作品ではセッシー、モッピー、千冬に光はあたらないんです。
そしてオリジナル要素が加速してきます。
と言ってもあと2話分くらいかな?オリジナル要素だしてくるのは。
次は今日あげられるか、また日があくかちょっとわからないです。
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