魔法少女リリカルなのは~よくある転生記~   作:春夏冬 秋人

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第十八話 決戦前日(前)~俺、猫も犬もそれなりに好き~

  テスタロッサが来なくなってから数日とくに何事もなく過ぎていった。変わったことといえば晩飯のグレードが落ちたくらいだ。

 俺だけのために飯を作るのがめんどくさくてしょうがない、だったらコンビニかどっかで弁当でも買えよっていう話なんだが、金がもったいない。一応当分金に困らない程度の遺産が残ってはいるけど、何が起こるかわからないんだ節約はほどほどにしといた方がいいだろう、いまの俺には収入がないんだしなおさらだ。

 最近飯をちゃんと作ったといえばこの前八神の家で昼飯作ったときかな・・・いやまぁほぼ作ったの八神だけど。一応まだ続いてる八神のパーフェクトお料理教室、・・・食べさせる相手ももういないのにやる意味あんのかねー・・・?

 

 

 

「私が食べに行くよ?というかむしろ作りに行ったろか?今一人なんやろ?」

「いや・・・ダメ」

 家に来たらおまえなら気づくだろ。

「ぶー・・・。それならせめて家にもっと来ーや、もう・・・暇で暇でしょうがないねん」

「さすがニート毎日が日曜日だもんな」

「ほんま代われるんなら代わりたいわー」

 

 

 

 という会話をその時したんだが、今考えると結構ひどい会話してるなー俺。

 まぁそんなことはどうでもいいんだ。

 重要なのは俺が八神が家に来るのを拒んだということ。そもそも俺は人を家に入れたことが無い、八神の他にも高町達が家に来たいと言ったことはあるが全部断ってきた。だから俺は人を家に入れたことは無い。

 

 

 

 ただ一つの例外を除いて。

 

 

 

 フェイト・テスタロッサとその使い魔であるアルフ、この二人だけ唯一の例外。

 そもそもなんで俺はテスタロッサを家に入れたんだ?

 人を家に入れるということは俺が一人暮らしをしているのが周りにバレる可能性が増すということだ。小学生が一人暮らしするのは考えられてるよりもよっぽど異常だ、そもそも普通ならそんな生活は成り立たない、小学生にそんな生活能力は無い。一部例外的に家事がうまければどうにかなるだろうがまずそんな小学生はいない、八神なんかは異常を通り越してるけどな。車椅子小学生が一人暮らしとか異常で異様で狂気だよ、おかしくないところが何一つ無い。俺の場合は転生してるからどうにかなってるんだしな・・・八神も実は転生者なんじゃね?

 閑話休題(それはさておき)

 周りに一人暮らしであることがバレれば十中八九だれか・・・というか高町家に引き取られるだろう、そうじゃなくても月村家やバニングス家に引き取られるだろうな。そんなことになってはたまらない。気楽な一人暮らしを終わらせてたまるか、第一あんなところに引き取られたら悪いことができないじゃないか・・・!

だから俺は家には誰も入れない。そんなことは自殺行為、墓穴を掘ってその上で自分の首を絞めるようなものだ。

 なのになんで――。

 

 

 

                       出身世界が違うから?

 

 ――否。その時はそのことを知らなかった。

 

 

 

          飯を食べろと言った責任をとるため?

 

 ――是。だがそれは理由としては弱い、そも責任を取る必要もないしあったとしても家に入れなくてもよかった。

 

 

 

     かわいかったから?

 

 ――否。それだったら八神もバニングスも月村も高町も入れている。

 

 

 

                             原作を傍観するため?

 

 ――是。ただしリスクが高い、傍観に徹するなら家に通わせるという繋がりは危険すぎる。

 

 

 

                一目ぼれ?

 

 ――否。論外。

 

 

                       気まぐれ?

 

 ――是。だがそれでは自問自答の意味が無い。                  

 

 

 

       ただ単に放っておけなかった?

 

 

 ――是。

 

 ――結論。ただ頬っておけなかったし、伸ばした手を捕まれたから。それこそ関係ないなんて関係なかった・・・ただ放っておけなくて、放っておきたくなかっただけ・・・。

 でも、それでも、関係ない。俺がアイツの問題に関わる関係が無い。

 だから――。

 

 

 

「だから今ここで走っているのもアルフの念話が聞こえたから、なんてことは断じてない!!」

 

 

 

 夜の海鳴市を走るもうけっこういい時間のため人はまばらだ。俺はその中を駆ける・・・あくまでも修行の一環として、最近高町家での訓練がアレなのでこうして体力作りいてるだけ。だからアルフの念話が聞こえた方に走ってるのもたまたま、た・ま・た・まコースに被ってるだけ。

 一応オレンジがないか目配せしながらジョギングを続けるが。

「いない・・・」

 聞こえたような気がした方をしばらくグルグル探し回ったが見当たらない。気のせい・・・?まったく何のために俺は走って・・・・・・あ、いやただのトレーニングダヨ?ウン。

「・・・・・・バカなこと考えてないでさっさと帰ろ」

 あーもう・・・めんどくさいったらねーなー。

 

 

 

 

 翌日。

 なんとなく寝付けなかったし、二度寝する気にもなれなかったから学校には朝から登校。ちなみに教室に入って掛けられた第一声は”今日は雨?”だった。どういう学校生活を行なってるか実に分かる一言だ。もちろん言ったやつはデコピンしといた。

「自業自得でしょ」

 デコピンでクラスメイト(女子)を涙目にさせ満足げに席につくとバニングスに正論を吐きかけられた。ぐぅの音もでねぇ・・・。

「少しは真面目に来なさいよ」

「眠い」

「中年のおっさんかっ!」

 おい中年に失礼だぞ。

「まぁそんなことより後で話しあるから今日は逃げんじゃないわよ。今日はなのはも来るんだから」

「・・・ふむ。おけわかった」

 高町が来る・・・?事件は終わったのか?だから昨日聞こえた?

 まぁ・・・後で分かるか。

 

 

 

 

 そして昼休み。

 高町が復帰し仲良しメンバーが復活、そのなかに異物として俺が紛れ込み屋上で昼食。

「というわけで今日家に来ない?あ、刃は強制ね」

「なんでだ・・・まぁ行くけど」

 

 

 

「え?」

「え?」

「え?」

 

 

 

 オイなんだよそんなに意外かよ・・・まぁそうだろうなー。

 でも今回は行きたいんだよね・・・、バニングスの話のオレンジの大型犬ってどう考えても『アイツ』だよなぁ。時間帯も俺が聞いた時間と重なるし。

「刃君って犬好きなの?」

「え?猫派だよね?」

 高町と月村が何故か裏切り者を見る目で見てきてるんだけど・・・。

「犬派でしょ?常識的に考えて」

「アリサちゃんには訊いてないよ?」

「ほら・・・アリサちゃんやっと仲間ができそうだからって無理やり引き込もうとしてるんだよ。猫の方がかわいいっていう真理を認められないから・・・」

「そうねすずか・・・、たしかに猫はかわいいし私たちの中では確かに犬派は少数よ?でもこんな小さなグループの統計なんかまるで意味無いわね。正に井の中の蛙ね?」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

 え?なにコレ?おまえら仲良いんじゃなかったの?なんでこんな怖い暗闘してんの?猫と犬の戦争って怖いなぁ・・・。

「「刃(くん)!犬と猫どっちが好き!!」」

 予想通り飛び火した・・・いや発端は俺っぽいけど。とりあえず答えは元から決まっているため即座に返す、俺の答えソレは――。

「どっちも普通」

 

 

 

「「あ?」」

 

 

 

 もう・・・こういう戦争って何でこうも不毛なんだろうね・・・。

 というかガチで怖いんでこっち見ないでください。

「少し・・・お話しようか?」

 大魔王(たかまち)の凍てつく波動。

 俺は逃げ出した。

 しかし回り込まれた!

 しらなかったのか?大魔王からは逃げられない。

「ちょっまっ・・・アーー!!!!」

 残念俺の冒険は此処で終わってしまった。

 

 

 

 

「デカイ・・・」

 恐怖の昼休みをどうにか生き残り無事放課後バニングスの家に到着。車から降りた俺の目の前に現れたのは館、洋館、でかい庭まででかい、開いた口が塞がらないとは正にこのこと。

「まあね。でも大きいのは逆に不便だったりもするのよ?」

「にゃはは、そんなことが言えるのは実際に住んでる人だけだよ?」

 まったく同感である。

 どっちにって?

 両方に。

「ほらこっちよ」

 バニングスに案内されるがままアヒルかヒヨコのようについて行く俺と高町とフェレット(ユーノだっけ?)と月村は庭を歩く。どっちかって言うと俺達じゃなくてバニングスの方がひよこっぽいけどな、なんつーか色合い的にも将来的にも。まぁチキンとは程遠いけど火の鳥だったらちょうどいいんじゃね?バーニングだし将来羽ばたいて飛ぶだろうし。

 正にフライ(ド)チキン。

 まぁそんなくだらない戯言を脳内で吐いているとようやく目的の物が見えてきた。

「この子が今日話してた大型犬よ。怪我してたし、暴れるといけないから今はこの檻の中に入ってもらってるけど、怪我が治ったら直ぐに出すわ」

 大型犬というよりももはや狼と形容した方が正しいオレンジの体躯、俺的コイツのトレードマークである額の宝石のようなものが太陽に反射してキラリと光る。

 フェイト・テスタロッサの 使い魔――アルフは本調子じゃないからか、丸まってこちらを目だけで見てくる。

 高町たちがなにやら話をしているがどうでもいい。俺はあいつらと遊ぶためにここに来たんじゃない、こいつに会いに来たんだどうでもいい。

 アルフは何も言わない、念話さえも飛んでこない。

 どうしてここに居るのか。

 テスタロッサはどうしたのか。

 事件は終わったのか。

 訊きたいことはそれなりにある。

 だがまぁ俺が最初に言うことは唯一つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「モフモフしてていい?」

 実はずっとモフりたかったんだよ。

 

 

 




はて、さて、第十八話です。猫派と犬派。たけのこときのこ。この争いはいつになったら終わるんでしょう?まぁどちらかが無くなるまで終わらないでしょうね、場合によっては無くなっても終わらないかもしれません。
ちなみに作者はどっちも嫌いじゃない派、家でも両方飼ってるし。たけのこときのこはそもそも甘いものが嫌い派です。


リアルがマジで此処最近忙しい作者だったがどうのか慣れてきたから投稿しました。これからも更新が遅いかもしれないけど失踪はしないつもりなので大丈夫です。


でわでわ。ご意見ご感想または愛の告白まで幅広くお待ちしております。






そろそろお気に入りが千に達するわけだが・・・これはまた何かするべきだろうか?例によってネタはまったく無いけど。
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