ある日の阿佐野店。
今日は年に一度の火災訓練の日。
営業開始前。
スタッフ全員がカウンター前に集まっていた。
茂田がみんなを見渡す。
「今日は火災訓練ニダ!」
「もし本当に火事が起きた時。」
「慌てないためにも、しっかり練習するニダ!」
全員が頷く。
「まず一番大事なのは。」
「火事を見つけたら、大きな声で知らせること。」
茂田は大きく息を吸い込む。
「火事だーーー!!」
店内に声が響く。
「リピートアフターミー!」
「火事だーーー!」
全員が声を揃える。
「火事だーーー!!」
茂田は満足そうに頷く。
「いい声ニダ!」
「じゃあ次。」
「一人ずつやってみるニダ!」
トップバッターは浜谷。
少し照れながら息を吸う。
「……火事だぁ!」
茂田がすかさず言う。
「もっと!」
浜谷は腹の底から叫んだ。
「火事だぁぁぁぁぁ!!」
「よし!」
「いいニダ!」
続いて細井。
「火事でーーす!」
茂田は首を横に振る。
「接客になってるニダ!」
細井は照れ笑い。
「火事だぁぁぁ!!」
「オッケーニダ!」
古坂。
「火事だーー!」
高村。
「火事だーーー!」
樋口。
「火事ですーーー!」
「樋口ちゃんも接客になってるニダ!」
「すみません!」
店内に笑いが起きる。
大澤。
「火事だぁ!」
矢水。
「火事だーー!」
全員無事に終了。
続いて避難訓練。
スタッフ同士で声を掛け合いながら出口へ向かう。
「こちらです!」
「足元気を付けてください!」
「慌てずお願いします!」
無事に店外へ避難。
全員避難完了。
茂田は最後の説明に入る。
「最後は消火器の使い方ニダ。」
「まずピンを抜く。」
「ホースを持って。」
「火元を狙う。」
「私がやってみるニダ!」
茂田は消火器を構える。
その姿はまるで西部劇のガンマン。
「それっ!」
勢いよくレバーを握る。
白い消火剤が勢いよく飛び出し、訓練用の的へ一直線。
見事命中。
「まぁこんなもんニダ。」
全員から拍手が起こる。
「すごーい!」
「茂田さんかっこいい!」
茂田は少し照れながら消火器を置く。
「みんなお疲れさまニダ!」
「訓練だから笑ってできたけど。」
「本当に火事が起きた時は。」
「今日のことを思い出して行動するニダ。」
全員が力強く頷く。
浜谷は笑いながら言う。
「火事だー!って。」
「思った以上に体力使いますね。」
細井も笑う。
「途中からライブみたいだった。」
古坂が吹き出す。
「喉が渇いた。」
樋口も苦笑い。
「私、最後まで接客口調でした。」
高村が肩をすくめる。
「職業病だね。」
大澤も笑った。
「でも、いい訓練だった。」
茂田は満足そうにみんなを見渡す。
「これでファンステ消防団、結成ニダ!」
全員が笑顔になる。
営業開始前の店内には、笑い声と頼もしさが広がっていた。
そんな阿佐野店の、ちょっぴり賑やかな火災訓練だった。