ようこそ!ゲームセンター『ファンステージ』へ!   作:君脇玲

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君の偏食イカれてるよ!

今日も原町中央店勤務。

 

休憩時間。

 

バックヤードでは浜谷、川原、茂田の三人が雑談をしていた。

 

川原がふと聞く。

 

「浜谷さんって、お昼何食べるんですか?」

 

浜谷はあっさり答える。

 

「基本食べないですね。」

 

「特に原町の時は。」

 

「近くのハンバーガーショップ潰れたじゃないですか?」

 

「それ以来は特に。」

 

二人は固まる。

 

「え?」

 

茂田が聞き返す。

 

「食べないニダ?」

 

「はい。」

 

「学食にカキフライがある日は食べます。」

 

「あと阿佐野店応援の日はポテトですね。」

 

川原はさらに驚く。

 

「それ以外は?」

 

「食べないです。」

 

「えぇ!?」

 

茂田は腕を組む。

 

「朝ご飯は?」

 

「食べないですね。」

 

「夜は?」

 

「基本食べないです。」

 

「お腹空いたら。」

 

「カップラーメンか。」

 

「イカの干物ですね。」

 

一瞬。

 

休憩室が静まり返る。

 

川原がぽつり。

 

「……君の偏食。」

 

茂田が続ける。

 

「イカれてるニダ。」

 

三人とも笑う。

 

川原はまだ信じられない。

 

「飲み物は?」

 

浜谷は即答。

 

「コーラです。」

 

「基本ノンカフェインのやつ。」

 

「水は?」

 

「ほとんど飲まないですね。」

 

「お茶は?」

 

「仕事中はコーラ飲めないので、仕事中はお茶です。」

 

「トクホのやつ。」

 

川原は頭を抱える。

 

「どうやって生きてるんですか……。」

 

浜谷は首をかしげる。

 

「普通ですよ?」

 

茂田は真顔。

 

「普通じゃないニダ。」

 

川原も頷く。

 

「お腹空かないんですか?」

 

浜谷はケロッと答えた。

 

「タバコ吸ってたら。」

 

「お腹いっぱいになるんですよ。」

 

二人は同時に叫ぶ。

 

「ならないよ!!」

 

浜谷は笑う。

 

「食費も浮きますし。」

 

「タバコの方が安く済みますよ。」

 

茂田は呆れ顔。

 

「その発想がおかしいニダ。」

 

川原も苦笑い。

 

「健康面が心配になります……。」

 

「1日何本吸うんですか?」

 

「二箱くらいですかね。」

 

「電子タバコが前菜で、紙タバコがメインディッシュみたいな?」

 

「どっちも吸うんですか!?」

 

すると茂田が思い出したように言う。

 

「あれ?」

 

「琉くん。」

 

「最近太ったって言ってなかった?」

 

浜谷は首をかしげる。

 

「そうなんですよ。」

 

「健康診断で六キロ増えてました。」

 

「不思議ですよね。」

 

「代謝落ちたのかな?」

 

川原と茂田は顔を見合わせる。

 

そして。

 

「食生活見直せぇぇぇ!!」

 

休憩室にツッコミが響き渡る。

 

浜谷はきょとん。

 

「え?」

 

「そんなに変ですか?」

 

茂田は笑いながら肩を叩く。

 

「かなり変ニダ!」

 

川原も笑う。

 

「まずは三食食べるところから始めましょう!」

 

浜谷は照れ笑い。

 

「考えておきます。」

 

そう言いながら。

 

休憩室の冷蔵庫からコーラを取り出す浜谷。

 

プシュッ。

 

一口飲んで満足そうに頷く。

 

「今は休憩中なのでコーラです。」

 

その姿を見た二人はもう一度声を揃えた。

 

「そこから直せぇぇぇ!!」

 

今日も原町中央店には、賑やかな笑い声が響いていた。

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