アイズさんの脳を年上お兄さんでこんがり焼こう!   作:脳でバーベキュー

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高評価とか感想くれた方ありがとうございます!めっちゃやる気出ます。それはそうとして今回もだいぶ暗くなっちゃったんですけど、ちゃんと伝わってるか不安です。皆様自身で脳内補填していただけると幸いです。結構難産でした。まあそういうところも感想くれるとありがたいです。


アリーゼ・ローヴェルの失敗

その日は晴れた一日だった。オラリオは暗黒派閥が暗躍する暗黒期なれど、ガネーシャ・ファミリアやアストレア・ファミリアの協力もあってか平和を保っていた。もっとも、勝手に治安維持を行っているガネーシャ・ファミリアやアストレア・ファミリアを快く思っていなかった者たちもいるが、それはまた別の話。

いくら自治を主とするアストレア・ファミリアであっても、レベルアップのためにはダンジョンへ潜る。

今日も、そんないつもと変わらない一日のはずだった。

 

ダンジョンのある階層で、闇派閥の一派であるルドラ・ファミリアがアストレア・ファミリアを標的にした罠を仕掛けた。

結果的に、アストレア・ファミリアは罠に引っかかったものの、負傷者ゼロで切り抜けた。

 

それだけならよかったのだ。

 

本当に、それだけなら。

 

アストレア・ファミリアがルドラ・ファミリアを拘束しようとした瞬間、どこからともなく、赤子の泣き声のような甲高い叫び声が響いた。その場にいた全員が、思わず動きを止める。本能が根源的な『絶望』に警鐘をならしていた。

 

そして――

 

次の瞬間、それは頭上から現れた。最初に見えたのは緑。……いや、赤。視界いっぱいを埋め尽くす赤、赤、赤。あふれ出る仲間の血。飛び散る鮮血。私がその化け物を視界に捉えた時には、すでに何人かの団員が倒れていた。何が起きたのかわからない。攻撃が見えなかった。誰一人として、その動きを目で追うことができなかったのだ。私の背後でリューが走り出す。

 

「リュー!」

 

私の制止も聞かず、リューは化け物へ向かって駆けていく。案の定、その攻撃は躱された。リューの一撃が空を切る。

 

その瞬間、輝夜がリューを守るように飛び込んだ。だが、その輝夜の腕さえも切り飛ばされる――ところだった。

 

本来ならば。

 

化け物と輝夜の間に、見知った赤が割り込む。

 

自身の最愛の弟。レオが、拳一つで化け物の一撃を受け止めていた。団員二人がすかさず化け物へ魔法を放つ。

 

炎と雷

 

二つの魔法が融合し、轟音とともに化け物を飲み込んだ。その威力は、下層のモンスターであれば跡形もなく消し飛ばすほどだった。

 

だがしかし。

 

この化け物は、通常の魔物にあらず。

 

魔法は化け物の装甲殻へと吸い込まれた。まるで最初から存在しなかったかのように。

そして次の瞬間。

 

化け物の口が開く。

 

まるで私たちを嘲笑うように放った魔法とまったく同じものが放たれた。威力も、速度も何一つ変わることなく。回避の間に合わなかった者から、殺されていく。

 

残り七人。

 

誰かが叫び、誰かが仲間の名前を呼ぶ。だが、そのどれも届かない。化け物は私の背後から放った攻撃すら振り返ることなく躱し、次の獲物へと向かっていく。

まるで私たちなど眼中にないと言わんばかりに。

 

残り六人。

 

化け物はその凶悪な尾を、一度だけ振るった。ただ、それだけ。たったそれだけの動作で、また一人。仲間が血を撒き散らしながら宙を舞った。

 

残り五人。

 

残されたのは、

ライラ、私、輝夜、リュー、そしてレオだけだった。

 

化け物が、ルドラファミリアの面々を攻撃しているうちに次の一手を考える。もうおそらく、勝つという方法はないだろう。だが、正義を消してはいけない。正義が悪の前で膝をおるなどあってはいけない。・・・皆、将来有望で優しく、最高の仲間だ。でも、この中から誰を助けるか選ばなければいけない。

 

アストレア様・・・私はもう、全員を救うとは言えなくなってしまった。そんな私に、『正義』の眷属を名乗る資格はあるのでしょうか。

 

リュー、。

 

リューなら自分の正義を貫き通せる。私とは違う。

 

輝夜が私の生存を提案する。私とアストレア様なら正しい正義を貫けると。

 

あぁ、輝夜それは違うよ。

 

人の数だけ正義は存在する。

 

私は最後まで、自分の正義がわからなかった。

 

私の正義は、弟の心さえ救えなかった。

 

私はずっと、レオを守ることばかり考えていた。

 

姉として、団長として。

 

「弟だから」と。

 

あの子はとっくに、私の背中を追うだけの子じゃなかったのに。

 

私だけが、気づけなかった。

 

だから。

 

だから今だけは。

 

姉じゃない。

 

団長としてでもない。

 

こんな時だけごめんね?

 

だめなお姉ちゃんでごめんなさい。

 

でも、一人の仲間として、頼らせてほしい。

 

「だから――レオ、力を貸して。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

失敗した。

失敗した。

失敗した。

失敗した。

失敗した。

失敗した。

 

私は、どこで間違えた?

何を間違えた?

私の正義は、何一つ守れなかったのか?

 

どうして。

どうして。

どうして。

 

どうして私が生きているの。

どうして、最愛の弟がこんなことになっている?

 

違う。違う。違う。

死ぬのは私だった。

私が死ねばよかった。

私が代わればよかった。

 

どうして、私が息をしているのに。

どうして、目の前で。

どうして、私の弟が。

レオが――化け物に喰われているんだ?




曇らせだァ!曇らせはがんにも効くんだァ!でもアリーゼはちょっと晴らせられないかもしれない!なんたって死ぬからァ!これからァ!ネタバレごめんなァ!

あ、なんども言ってますが、主人公は生きてます。こんなに死亡疑惑かけられるなんて悪い主人公ですね。

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