「怪我人はこちらへ!!」
「念の為見張も立ててくれ」
うまくヴェイル達を巻いたリュール達は森の開いた場所で怪我人の状態を確認していた。
「こんなことになるなんて・・・・紋章士のみんなが・・・!!ヴェイルは・・・・私たちを騙していたのね・・・・」
「今は辛いが持ち堪えるんだ・・・!立ち止まっては本当に全てを失ってしまう・・・・・」
仲間は全員悲しみに暮れていた。仲間であった紋章士の剥奪されたこと、仲間だと思っていたヴェイルの裏切り・・・・・
・・・・・そして、蒼也の誘拐。
「くそっ!これじゃあ結局父上の時と同じじゃないか・・・!俺たちは目の前でまた大事なものを攫われてしまった・・・」
蒼也もとい、スターフォックスという大きな戦力があったからこそ今までここまで来れていたということを、改めて痛感する。
そのみんなの後ろを、奪われた紋章士の代わりに新たに仲間にすることができた紋章士、ルキナとリンが見ていた。
「・・・みんな、暗いわね・・・・」
「リュール・・・・将として試される場面ですが・・・・多くの犠牲を払った今すぐ立ち直れないのも無理はありません・・・・」
「全くその通りだな」
空から戦闘機が四機降りてきた。スターウルフだ。
「スターウルフ・・・・お前ら無事だったのか」
「何、少しあいつらと遊んでやってただけさ。」
みんなから、スターウルフに冷やかな目線が走る。
「・・・なんだ、その目は?」
「惚けるな・・・・・今まで邪魔をしてきたお前らを、すぐに信用できると思っているのか?」
「・・・・・皆さん」
そのとき、リュールが初めて口を開く。が、どこにもリュールの姿がない。
「・・・・とりあえず、ここからたすけてくれません・・・?」
・・・・彼女は穴に落ちてはまっていた。
「リュールさま!?何やってんですか!?こんなときに!?」
スターウルフも含めた総員でリュールを穴から引き上げる。
「無事でよかったよ・・・!」
「ありがとうございます・・・・へへっやっぱり私一人じゃ全然ダメでしたね・・・こうやって今ここにいるのも、みんなのおかげで、こうやって無事逃げれたのもウルフ達のおかげ・・・・・」
その瞬間、ウルフ達は何か周りの変化に気がついた。
見てみると、さっきから冷やかな目線を向けていた連中が目を逸らしている。
「・・・前にマルスが言ってたんです。(仲間がいてくれたから戦えた)って。(絆が強さになるんだ)って。・・・・だから、今度は絶対にみんなを守れるように・・・・もう誰一人として失わせない」
リュールが顔を上げた。
「私は神竜としてもっと強くなってみせる!そして・・・絶対に紋章士を・・・仲間達を取り戻します!!この先・・・・さらに危険な旅になるかもしれません・・・それでも、解いてきてくれますか・・・皆」
「ああ!もちろんさ!!」
アルフレッドが元気よく告げた。
「いつかこの盤面を覆してやろう!」
ディアマンドが覚悟を決めた声で言う。
「このまま終わる気はない・・・!!失ったものは取り戻すまでだ!」
「僕も・・・・!僕なんかにも許せないものはありますから・・・・!!」
「もちろん・・・戦う覚悟はできています」
「・・・これまでの償いになるとは思わない・・・でも許されるのならあなたの力になりますわ・・・・!」
残りの仲間達からも声が上がる。
「我々もいます」
「私たちだって強いのよ!!」
ルキナとリンもリュールの意見に賛成。
「・・・・スターウルフ」
リュールはウルフに向き合った。
「・・・手を貸してください。私達をここまで導いてくれたあの人を・・・・蒼也とまた、一緒に行くために・・・」
「・・・・ふふふ・・・」
突如として、ウルフが大声で笑い出す。
「ふはははははっ!!最初は弱っちいやろうだなとは思っていたが、ちゃんと神竜としての自覚はしっかり持っていたんだな・・・・いいぞ、さっきも言ったがあいつらは俺たちの本体を連れ去った挙句、俺たちの獲物を横取りしたやろうだ。叩き潰さんと俺たちも気が済まない」
「と、言うことは・・・・」
「ああ、付き合うぜ!その下剋上!!」
こうして、新たにスターウルフが旅に正式に加わった・・・・
「・・・・ところで、本体である蒼也がやられると、分身であるファルコ達やあなた達も消えてしまいますよね?なんでこうやってここにいることが・・・?」
「簡単な話だ、あのトリどもは蒼也本人から現れたのに対し、俺たちはあいつの陰から発生した。つまり、発生源の違いだったってわけだ」
「なんな理由でいいんですか!?」
「この小説にはなんでもありのタグがついていただろ?」
「そう言う問題じゃありませんよ!?」
続く