「また会えたね、リュール!」
建物の角から白黒のロングヘアーがよく目立つ少女が姿を現した。
「よかった・・・私道がよくわからなくて・・・・リュール達はこんなところで何をしているの?」
その場にいる者達がざわつき始める。
「・・・?どうしたの?みんな・・・・なんか変だよ?リュールもなんで固まってるの?具合・・・・悪い?」
リュールの頭にあの時の・・・・母ルミエルの最期と目の前で攫われていった蒼也の姿がフラッシュバックする。
「私・・・・リュール達をデスタン教会に案内してから逸れちゃったみたい・・・!雪の中にいたのに気がついたら砂漠に・・・・びっくりしちゃった」
リュールの握りしめる拳がわなわなと少し・・・ヴェイルの気が付かないくらいだが震えていた。
「ふふっ一緒に雪の中に埋まったりしてたのにね・・・!でもまたリュールに会えて私、嬉し・・・・・」
カチャ・・・
気づけばヴエイルの首先にリュールのラベラシオンの切先が向けられていた。
「・・・・・え?」
何が起こったかわかっていないヴェイルは笑顔で固まったまま。
「・・・全員警戒を。今度は・・・何を企んでいるか・・・」
「リュ・・・・リュール・・・?」
彼女の顔がヴェイルに向けられる。
その目に宿っていたのは・・・・・大事なものを奪ったものに対する怒りだった。
「教会でのこと・・・忘れたとは言わせませんよ・・・・!ヴェイル」
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詳しく事情を聞くと、私がどうやらリュールのお母さんを殺したらしい。
そんな・・・・・ほんとに私は気がついたらここにいたのに・・・どうして?
「もう騙されません・・・次は何を企んでいようと」
「ま、待って・・・リュール・・・!私、騙してなんか・・・・・」
「それ以上近づくな!邪竜の娘・・・!」
突然今度はアルフレッドが武器を私に向けてくる。
「まるであなたがおもちゃを欲しがったように奪い取った指輪達・・・私にとっては大事な家族なの・・・・よくも踏みにじってくれたわね」
今度はセリーヌから・・・・・!ほんとに何も知らないのに!
「ずっと・・・・考えていたんです・・・・お前さえ、いなければ・・・・父上は・・・・あんなふうに死なずに済んだ・・!!」
スタルークまで・・・!どうしてみんな私のことを・・・・
「ダメだ、スタルーク・・・!ここで殺し終わらせたら、奴らと同類だ・・・!」
で、ディアマンド・・・・・
「もう・・・・あんたなんか2度と見たくもなかった」
「オルテンシア・・・・!」
もうやめてよ・・・・私本当に知らないんだって・・・!
「あんた達さえお城にいなければ。。。お父様は今だって生きていたのに・・・!お父様を返してよ!ねぇ!!」
「私たちのいるシオン王国を乗っ取り・・・大切だった国もお父様も奪った・・・満足かしら?」
「ヴェイル・・・・あなたが殺した人たちには、家族がいたんですよ・・・私や・・・みんなから大切なものを奪ったあなたを・・・・私は・・・絶対にゆるさ・・・・」
「ちょっと待て、小娘」
その時、建物に寄りかかって話を黙って聞いていた人が口を開いた。
あれは・・・・ウルフ!?どうしてあんな怪我を・・・
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一行ヴェイルを攻める中、ウルフが口を開いた。ウルフはイルシオンに雇われていた頃、たまにヴェイルと顔を合わせる時があった。
「なんだウルフ・・・お前も結局はヴェイルの味方を・・・!」
「うるせぇなぁ、少しはこっちの話を聞いてから言え」
ウルフはヴェイルの方を少しむいて、呟く。
「・・・・目の色が違うな」
「・・・・何を言っているんだ」
「俺たちはさっき戦ったばっかりだからよく覚えている。しかも俺は近距離でこいつと戦ったんだ。だからよくこいつの顔の変化がよくわかる。・・・さっきまで真っ赤だったのに今は紫に変化している」
「それが、一体なんの証拠になるの!?あんな高等魔法の使い手よ、そんな変化を起こすことだって簡単でしょ!?」
オルテンシアが荒い声をあげる。
「・・・オルテンシア、俺が前までイルシオンに雇われていたこと、覚えているな?」
「・・・それが何よ?」
「ハイアシンスのジジイに次の依頼を受ける際に何度かあいつらとはすでに会っていてな。少なからずとも作戦会議の都合上10回以上は顔を合わせている。今いる悪の方じゃねぇ小娘の方も仕事の依頼を探す最中に同じように10回近くは出会って色々話をしているのでな。今の小娘と悪の方の小娘とじゃ見分けがもう俺たちスターウルフにはできる。性格だったり話し方の特徴だったりでな」
「うっ・・・・」
「だからと言って本当に私たちを騙している可能性がなくなったわけじゃ・・・」
「それと、俺はフォックスと違ってその以前からこの世界中を飛び回っていたからな。どんなことを思っているかは目を見りゃ大体わかっちまう。それに指輪を奪ったヴェイルに対しては結構な屈辱を焼き付けたはずなのに、さっき会った今目の前にいるこいつは嫌味な感情を宿すどころか不思議な思っていたな」
「・・・・・」
全員が冷ややかな目線をウルフに送る。
まだみんなはヴェイルのことは信用できていないらしい。
「・・・・神竜小娘、俺はまだこの邪竜小娘を完全に信用しろとは言ってはいない。だが・・・もしこいつの言い分が正しかった場合、お前は母親を失った時以上に悲しみと責任感に押しつぶされて途方にくれるだろうな・・・」
「・・・・!」
ウルフの言っていることが正しすぎて、反論ができない様子。
その時突然、
「おーっと、そこまでだ」
ボロボロの服装の男が割って入ってきた。
「ウルフ・・・だったか?お前の名探偵ごっこ、実に面白かったぜ。ショーの続きは・・・メインイベントはここからだ・・・・」
そしてあっという間にヴヴェイルを連れて消えてしまった。
「杖の魔法・・!しまった、逃げられた・・・・」
「あのガリガリ野郎は・・・・グリか。まさかあいつ、あえてこの場を設けて・・・」
「・・・・あの子、本当に嘘ついていたのかなぁ・・・?ひょっとすると
ウルフの言い分が正しいかもしれないな・・・」
「リュール様、大丈夫?」
リュールは俯いたまま、何かを考えていた。
「・・・もし、今度ヴェイルにあったら、きっと私はヴェイルを・・・」
…なんかむちゃくちゃだったかな?