ウルフは再びギガクッパの方に走っていった。
カービィも目の前のギガクッパを放っておくわけにもいかないのでウルフの後を追う。
ギガクッパは二人の接近に気づくとさっと体の向きを変えて右手に暗黒の力を宿して『クッパ裏拳』を出してきた。
しかし、ギガクッパの攻撃力は高いものの、動作は遅い。
ウルフはさっとその拳を飛び越えるとギガクッパの顔面に連続蹴りを叩き込む。
「オリャァッ!!」
『ウルフシュート』を喰らったギガクッパは一瞬怯んだが、すぐさま空中にまだいるウルフに甲羅を向けて思いっきり真上へジャンプした。その棘のついた甲羅は弾けるような電気を放っている。
空中にいる相手には効果抜群のギガクッパの上スマッシュ攻撃『ライジングスパイク』だ。
「グオッ!?」
ウルフが空高く吹っ飛んでいく。
「ウルフ!!」
カービィが名を呼んだが、それが返ってギガクッパの注意を引いてしまった。
カービィの方に頭を向けると、口から灼熱の火炎放射が吐き出される。
ギガクッパのメインウェポンとも言える『クッパブレス』だ。
「うわっ!?『リフレクトフォース』!!」
カービィが杖を振るうと、目の前に巨大な鏡が出現。鏡に当たった炎はそりかえるようにギガクッパに帰っていく。
ミラー能力は飛び道具の反射のエキスパートだ。反射して返したものの威力はフォックスたちが持つリフレクターとは比べ物にならない。
先ほどのカービィのファイア能力の炎よりもさらに威力を増した自身の炎を喰らったギガクッパはさらに怒りを募らせている。
ライジングスパイクを使った時よりも大きくジャンプして真上からカービィめがけて急降下!
『クッパドロップ』がカービィに迫った。
「おっと!?」
緊急回避で真横に避けたカービィは飛び上がって杖を大きく掲げる。
するとその杖の先端に光が集まっていき、虹色の大きな刃を生成した。
「ミラーぎり!!」
そしてそのままギガクッパに振り下ろされた。が、ギガクッパも素直に受けるはずがない。
ガシッと真剣白刃取りをするようにその刃を受け止めた。
「あ、まずい!」
『いいや坊や、よくやった。上出来だ』
そこにできた隙をついてさらにレオンたちスターウルフのレーザーの連射が容赦なく襲いかかる。
ギガクッパはダメージの蓄積が大きくなるとより遠くに吹っ飛ばされる特徴がある。カービィたちの見事な連携技でギガクッパの蓄積ダメージはかなり溜まっていたため、レーザー攻撃を喰らったギガクッパは大きく横に吹っ飛んで体制を再び崩した。
『ずんぐりピンク!そこを退け!このまま仕留める!』
すると、先ほどウルフが吹っ飛んでいった方向から一機のウルフェンⅡが飛んできた。吹っ飛ばされたウルフはすぐさまウルフェンⅡを呼び寄せて、空からの攻撃に手を回そうとしていたのだ。
「わかった!絶対に仕留めて!!」
スターウルフ全機がギガクッパに向かって飛んでいく。
それに気がついたギガクッパは再びクッパブレスの構えをした。
『野郎ども!獲物を逃すなよ!!』
『言われなくともわかってる!』
『たっぷり可愛がってやる!』
『これはわてらからの奢りや!う〜けとりや〜!!』
『チームスターウルフ』による一斉射撃ととギガクッパが火炎を吐いたのは同時だった。
ギガクッパは先ほどの戦闘で大きく体力が消耗されている上、人数差で完全に負けている。
吐いた火炎はみるみるうちに押し負けて、ギガクッパはレーザー攻撃の雨を喰らう羽目になった。
ギガクッパの頭上に浮かぶシールドゲージが一気に減っていく。
そしてとうとうゼロになった途端・・・・
カァァァ!!!
と、一際大きい爆発と光が、あたりに放たれた。
「うわぁぁぁ!?」
地上にいたカービィは吹っ飛ばされた。
そして爆発が終わったタイミングでウルフが降りてくる。
カービィは瓦礫の山に頭から突っ込むような感じで埋まって足をジタバタさせていた。
「お前、何やってんだ?」
ウルフが足を引っ張ってカービィを引き摺り出す。
「いったいなぁ!もうちょっとゆっくり引いてよ!あと爆発するんだったら早めに言っといて!」
「俺もこうなるとは知らなかったんだよ!」
「二人とも、大丈夫ですか!?さっき何かが爆発したような気が・・・」
捨と、リュールが駆け寄ってきた。その手には三つの指輪が握ってある。
どうやらヴェイルを退けることに成功したらしい。
「まぁな。こっちもちょうど終わったぜ」
『ウルフ!あそこに人影が!』
アンドリューの言葉で3人は爆心地の方に目を向けた。
そこいたのは、・・・・倒れている一人の少年。
その人物はもう、リュールには分かりきった仲間だった。
「蒼也!!」
リュールが慌てて駆け寄る。
残ったスターウルフもカービィもほっと一息ついた。
・・・・が。
『・・・・!?どういうことだ!?』
『どうしたレオン?何があったんだ?やかましい』
『どないしたんや・・・・ってなんやこれ!?あいつら厄介なもん残していきおったわい!』
「呪いのことだろ?そんなもん・・・」
『そうじゃない!・・・・ウルフ・・・・・あいつは、私たちの本体である蒼也は・・・人間であっているよな・・・・』
「ああ、それがどうした・・・・?」
『・・・・それじゃあなんで、彼から「ヴェイルと同じエネルギー反応」がレーダーから感知されるんだ?』
「・・・何っ!?どういうことだ・・・・まさか!?」
ヴェイルは蒼也を操るために体を弄ったと言っていた。その言葉が脳裏に走った途端、スターウルフ全員に嫌な結果が浮かび上がる。
「蒼也!しっかりしてください!!」
リュールが懸命に呼びかけているのが聞こえる。どうやら呪いは本当の話だったらしい。
爆風で起こった煙が晴れると、そこにはやはりリュールと蒼也の姿が。
しかし、蒼也はリュールたちと旅をしていた頃の黒髪ではなく・・・・・
・・・・リュールの赤い髪と同じ色に髪色が変化していた。
続く