「・・・どうしてボクがこんな目に・・・頑張ってずっと山道歩いたのに誰も褒めてくれないし・・・・」
「叱責が怖いのなら俺から申し開きをしよう」
「…はー!?なになに急に!?ボクたちに全然興味なくていつもむすっとしているモーヴがどうしたの!?」
「そこまで元気があるなら大丈夫か」
「・・・すごい雪ですね」
一波乱が過ぎて少し経った頃、リュールは先ほど捕まえたマロンとモーヴの様子を見にきていた。
「何やってんの神竜・・・・そんな雪の中に埋まって」
「ちょっと転んじゃって・・・蒼也、引っ張り出してもらえません?」
「なんか前回もこれに似た風景見たな・・・・助けるんですけどね、結局」
近くで付き添っていた蒼也がリュールを引っ張り出す。
「さてと・・・・ソンブルとヴェイルについて知っていることを話してもらえませんか?」
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・・・・話を聞いてみるとやっぱり彼女もえらい修羅場を乗り越えてきてたみたいだな。千年間も良く一人でいられたな・・・・・すげぇ。
「長生きなのが逆に裏目に出て今まで友達一人もできていなかったのか・・・なんだか悲しいなぁ・・・・」
「スリッピーの言うとおり、長生きっていうのはデメリットの方が大きいやも試練のぉ・・・・」
「・・・蒼也、本当にごめんなさい。この話を聞くとやはりあなたをこの旅に同行せててしまったことを後悔してしまいます・・・」
「いいんですよリュール様。ずっとリュール様たちに任せっきりにするわけにもいかないし、これは俺流の恩返しなんですよ。俺は困っている人を放っては置けない性格なので。あと、この世界の思い出で作りにもいいと思いますし」
とかいいながら内心は少し焦っている。
さっきの流れからして今の俺は邪竜であり神竜、つまり人ではない『竜そのもの』なのである。ヴェイルやリュール様、ルミエル様同様1000年も長くは生きる事はできるだろう。竜なんかがずっと生きている事はこの世界じゃ当たり前だ。
しかし、それはあくまで『この世界』での認識であって故郷である元の世界ではどう見られるかが心配でならない。
「どうした蒼也?元の世界の家族や友達がいない世界でほぼ永遠を生きるようになりかねないことに不安を感じてるのか?」
「・・・蒼也、やっぱり・・・・」
「・・・・・」
しかしその心配はピグマの次の発言で一瞬で消え失せた。
「あ、それなら大丈夫やで。この間気になってお前さんの声明反応をウルフェンⅡのコンピュータに調べさせたらあくまで人間の平均寿命からちょっと寿命がが伸びただけだと。長生きとて大体110歳までが限界ってでとったわ」
「あっそうやっぱり・・・・へ?」
そうなの?本当に?
「わてらのコンピュータがお前らのグレートフォックスのもんよりも10倍は高性能だってこと忘れたんかいな?」
「知るか!?ウルフェンⅡを持ってた事自体俺が攫われてからわかったんだから俺がわかるわけねぇだろ!?」
そんな俺とピグマを見ながら、ファルコとリュールは話した。
「死なないことを望む奴が大体多いがそれはそれで結構苦しむことになるんだな」
「ですね・・・・私もいつかは皆さんと別れるかもしれません。でも、母が神竜として務めてと言われたからには挫けるわけにはいきませんね」
そのまた後ろでマロンとモーヴは呟く。
「・・・なんかボクら空気になってない?」
「・・・気のせいだろう・・・多分な」
「何それ余計心配になるんだけど!?」
すると一人の兵士が報告に来た。
「失礼します!イルシオン城に異変が・・・!!」
それを聞いて俺たちはすぐに出発準備をはじめた。
あ、ちなみにリュール様とお揃いのこの髪はずっとこのままになってしまったらしい。嘘だろ、これが今の自分の地毛なのかよ・・・・・学校行ったら笑われないかな・・・その前に先生に何か言われるなぁ・・・・
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・・・そして久々にイルシオン城に行ってみたらなんと中はもぬけのからだった。
「なんだ?俺たちに怖気付いて全員逃げたか?」
「・・・いいやそうではないらしいぞ。あそこを見ろ!」
俺はもうあらかじめフォックスに変わっている。
みんながウルフの声に反応してその方向をみると一人の男が。
「出たな・・・・えっと、グルだったっけ?」
「いやガリじゃろう?」
「案外ゴリだったりしてな」
スターウルフと俺のメンバーとカービィがなんか話してる。
「・・・みんな?何か話す話題を間違ってないか?」
「今回ばかりはその狐の言うことに賛成するぜ・・・・俺はグリだテメェら!!」
ただ一人なぜかこの城にいたグリは声を荒げていった。
「またあったな神竜様・・・・はるばるこの城までようこそ。港ではマロンとモーヴが世話になったそうじゃないか・・・こいつも欲しいか?」
グリが指につけている指輪を見せてきた。後ろに赤に染まったセリカが現れる。
「セリカ・・・!」
「やっぱりお前も持ってたのか・・・・・」
「たった一人で何を・・・・この人数相手に・・・あなた一人では部が悪過ぎます」
「行ってくれるねぇ・・・安心しな、他にはだれも来ねぇよ。もしきたら俺は舌を切って死んで見せてやる」
「あいつやっぱりどこか頭のネジが飛んでるんじゃないの?」
「うるせぇカエルやろう!!」
あいつめ、今度は一体何を企んでるんだ?
「・・・始めるぞ」
その言葉と共にグリの姿が一瞬で目の前から消えた。
「消えた・・・!?セリカも能力で・・・」
その時、イルシオン城全ての明かりが消え去った。目眩しか!
・・・だがな、こっちには生体反応レーダーがあることを忘れてはいないだろうな?
「そこか!!」
バイザーに移ったやつの反応がある方向にブラスターを向けて打つ。
ブラスターのレーザー弾が何かに当たった音がした。
「ぐっ・・・・やってくれるじゃねぇか・・・!さすがはもう一人の神竜様・・・いや、邪竜様とも言えるのか?」
「どこでそれを知った変わらんが、この世界なんかどうでもいいアホなんかと同じにしないで欲しいな!」
ファルコやアーウィンに乗っている二人もレーダーに映った反応を見てブラスターやレーザーを連射している。アーウィンに限ってはスターウルフ自慢のSSSを利用しているので室内でも戦える。(あいつら俺がいなうちにいいもんつくったな・・・)
なるべく味方に当たらないよう隙を伺いながら。
ウルフもクローブラスターを発射しているが、あいつレーダーもなしでグリのいるところわかってんのかなぁ?
「俺が狼だと言うことを忘れたのか!?」
なるほど、嗅覚が鋭いのか。納得だわ。
しかし、グリも本気でかかってきているらしい。頻繁に瞬間移動しては味方の兵士たちを殺しにきている。レーダーを見れば見えなくともすぐわかる。
「まずい、このままじゃ味方がやられて被害者が続出するばかりだ・・・カービィ、なんとかならないか?」
「任せて!さっき町で拾ってきた蝋燭があるから!!」
どこからか蝋燭を取り出して食べるカービィ。拾い食いかよ。
その途端、カービィのちっちゃな手がほのかに光った。
「なんだそりゃ?そんな能力あったかなぁ・・・」
「見ればわかるよ、それっ!!!」
カービィが天井めがけて何か物を投げるように手を振ると、その手から光球が天井に飛んでいき、一瞬で場内に光が行き届いた。
「あれは『ライト』のコピー能力だったのか・・・!」
ライトは『夢の泉の物語』以降、全く出番のないマイナーな能力だ。
俺もその存在があること自体を忘れてたな・・・・今度また資料集読み返そうかなあ・・・・・
しかし、安心したのも束の間、すでに多くの兵士が血を流して倒れていた。
「あんな短時間でここまでやるとは・・・!」
「ライナロック!!」
「げっ!?」
いつの間にか後ろに移動していたグリから魔法が放たれる。
「けっ!のたうちまわるなら一人でやれよ!!」
魔法が放たれると同時にファルコがリフレクターを蹴り飛ばして近距離で反射する。『リフレクターシュート』か。
近距離で反射されたグリは避ける暇なくそのライナロックを受けてしまった。
が、
「いいぞ・・・もっと・・・もっとだ・・・!」
「・・・チッ!何がもっとだ!やっぱり完全に狂ってやがる!!」
だめだこりゃ。こうなったら一瞬で大ダメージを与える大技でないと無理か・・・
「いえ、上出来だ!あとは俺たちが!」
すると後ろからロイとミカヤとエンゲージしたユナカとディアマンド王子が出てきた。
「いきますぞ!」
「ああ!」
二人からエンゲージ技の『獅子紅蓮焔舞』と『シャイン』が放たれる!
「決まったぁぁぁ!!!」
何ちゃっかり実況入ってんだよスリッピー。
それはひとまず置いといて、技がカスって隙を晒したグリにリュール様が止めの一撃!完全なKO勝ちです!!
「お前もちゃっかり実況に乗っかってるじゃねぇか!フォックス!」
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グリとの戦闘から少し経って、リュールはセリカを顕現し直した。
無表情だったセリカに感情が戻る。
が、それを見た途端グリが大笑いし始めた。
「ヒャーーーーハハハハ!!」
「・・・やっぱ頭のネジ外れてんじゃないの?」
「案外あたりかもしれねぇな」
そんなバカにするようなスリッピーとファルコの呟きを無視して、グリはしゃべる。
「いいねぇ・・・昂ってきたよ・・・セピア・・・あんたの予想は大当たりだ・・・!・・・なんでそちらに経っているんだ?神にでもなったつもりか?」
「・・・・・?」
(・・・そろそろいいよね?)
何を言っているのかいまいちわかってないリュール達。しかし、フォックスはもうわかっていた。
「・・・・リュール様、あなたは今まで紋章士の呼び出す言葉をどうやって思い出していましたか?」
「え?ええ・・・・急に頭に『呪文』が浮かんできて・・・まさか!?」
この時改めてマルス達が奪われた時のことを思い出した。マルスは言っていた。
・・・みんなはソンブルの『呪文』によって心を奪われた、と。
「まさか・・・!?」
「そうだよ。そこの半分竜はわかったらしいな?お前は神竜なんかじゃない・・・『呪文』を唱えるのは邪竜族のみ・・・
・・・お前は『邪竜の御子』なんだよ!!!」
全員にどよめきが走った。
「これが真実だ。今そこにいる神竜は偽物だったんだよ!!」
リュールはその言葉に呆然としている。
(神竜じゃなかった・・・・?私が・・・邪竜の子・・?じゃあ・・・母さんは・・・神竜王はどうして私を・・・?)
「誰も悪くねぇ・・・あんたは記憶を失って目覚めた場所を『自分の居場所』だと勘違いしてしまっただけだ。そして、邪竜の御子・・・生き残った『姉妹』としてヴェイル様の近くにいることができるのはあんただけ・・・・
なぁ、こちら側に来ないか?リュール様・・・!」
続く
蒼也「半分竜…?俺のことなのか…?」
いきなりアンケート!!この作品であなたが一番好きなのは誰?
-
蒼也(フォックス)
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ファルコ
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ペッピー
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スリッピー
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カービィ
-
ウルフ
-
リュール
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マルス