怪物と英雄の狭間で   作:伝説の一般元ブロリスト

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今回は特に盛り上がる感じはないですね、次回のための休憩と思ってくださいませ。

あと人生で初めてドラゴンボール超・スーパーヒーローを見ました。ピッコロさんとご飯ちゃんがカッコ良すぎてマジで大猿になってました。


委員長決めとマスコミ

 

翌朝――雄英高校の門前は、朝から異様な熱気に包まれていた。

 

 

 

 

「オールマイトの授業はどうですか!?」

 

「一言! 一言だけでいいのでコメントを!!」

 

 

 

 群がるマスコミ、押し寄せるカメラ、そしてマイクの山。

 

 オールマイトが雄英の教師に就任したというニュースを聞きつけた無数の報道陣が、校門の前を完全に塞ぎ止めていたのだ。

 

 

「う、わあ……っ! す、すみません、これから授業なので……ッ!」

 

「あー、あの! 押し込まないでください!! 非常に危険ですので…!ちょ、ちょっと!!」

 

「放課後!放課後ならいくらでも聞くんで…って、聞いてます!?」

 

 

 緑谷と飯田、上鳴がもみくちゃにされながら困惑の声を上げ、耳郎・峰田・八百万達もマスコミの人波に揉まれ、校内に入るどころではなくなっていた。

 

 

「うげ……取材の波が凄すぎてまともに入れないんだけど」

 

「困りましたね……」

 

「どいてくれって言っても多分聞かねえだろうし……あーもう!どうしたらいいんだよ!」

 

 

 

 耳郎や八百万が顔をしかめ、峰田がそう嘆いてたその時。

 

 

 

ざわ……っ。

 

 

 

 それまで怒号のように飛び交っていたマスコミのフラッシュと問いかけの声が、ピタリと止まった。

 

 

「……?」

 

 

 一体何が起きたのかと緑谷たちが振り返ると、そこには報道陣の人波を割るようにして歩いてくる巨躯があった。

 

 2メートルを超える常識外れの身長、分厚い胸板、そして歩くだけで周囲の空気を重圧で押し潰すような圧倒的な存在感――八木蕗利。

 

 

「………………」

 

 

 ただ登校してきただけのブロリーだったが、そのあまりの威圧感と規格外の体躯に、報道陣は一瞬で恐怖を植え付けられた。

 

 まるで猛獣の檻の中に放り込まれたかのような錯覚に陥り、さっきまで強引だったマスコミたちがヒッ、と短い悲鳴を上げて後ずさり、まるでモーゼが海を割った時の様な道が出来上がる。

 

 

 

「みんな。おはよう……大丈夫?」

 

 

 マスコミの群れを何事もなかったかのように通り抜け、ブロリーはいつもの穏やかな声で緑谷たちに声をかけた。

 

 

「ブ、ブロリー君! おはよう!」

 

「助かったぜ……! マジで通れなくて詰むところだった……!」

 

「てか今日は上鳴と一緒じゃなかったんだな」

 

「ちょっと、用意に遅れちゃって」

 

「まあとにかくこれで道が開いた訳だし、さっそく行こうぜー!」

 

 

 

 

 緑谷達は道を開けてくれたブロリーと共に校門をくぐりかけた、その時だった。

 

 ブロリーの圧倒的な存在感から解放され、冷や汗を流していたマスコミの一人が、去っていく彼の背中を見ながら、ポツリと小声で毒を吐いた。

 

 

 

「……っ、な、なんだよあの生徒……どう見たって普通じゃない……バケモンかよ」

 

 

 恐怖の反動から出た、ほんの小さな呟き。

 

 

 

 人混みの騒音にかき消されるはずだったその言葉。ブロリー本人の耳にも届いていない。

 

 

 

 

 ――だが。

 

 

『―化け物…?』

 

 

 歩みを止めたのは、上鳴だった。

 

 上鳴は同時に首を180度激しく振り向かせると、怒号のような凄まじい顔で眉間にシワを寄せ、鬼の形相でそのマスコミを睨みつけた。

 

 

 

「今……化け物っつったのダレだぁぁぁ!!??」

 

『ヒィッ!?』

 

 

 ヒーローとは思えないほどに怒りの顔を見せた上鳴に対して、暴言を吐いたマスコミとその周りの報道陣が素狂ったように跳び上がって悲鳴を上げた。

 

 

 

「ブロリーがどんだけ優しくていい奴なのか知らないクセにディスってんじゃねえ!!ちょっとデカくて力が強いだけの、めちゃくちゃイイ奴なんだよ!!化け物だとか適当なこと言ってんじゃねぇぞコルァァァッ!!」

 

 

 自分のこと以上にブチ切れて、袖を捲り上げながらマスコミの群れへと殴り込みに行こうとする上鳴。

 

 

「や、やめろ上鳴。落ち着け」

 

 

 予想外すぎる上鳴の激怒に、今度はブロリーの方が大慌て。

 

 ブロリーは慌てて右手を伸ばすと、突撃しようとする上鳴の服の首元をヒョイッと猫のように掴み上げた。

 

 

 

「放せブロリー! 俺の怒りを止めるなァァッ!」

 

「怒ってくれて、あ、ありがとう……でも、そろそろ門に入らないとダメだし、これ以上は上鳴に迷惑がかかるから…」

 

 

 

 ジタバタと足をバタつかせる上鳴を軽々と抱え直すと、ブロリーは焦りまくった様子で『み、みんな。早く行こう』と緑谷たちを促し、そのまま校内へとダッシュで逃げ込んでいった。

 

 

「―コホン!というわけで失礼します!」

 

「さよなら」

 

「さ、さようなら」

 

「失礼いたしますわ……それと、あの方…貴方がバケモノなどと言った方は我々の大事な仲間です。発言には気をつけてください」

 

 

 ブロリーを化け物と言った記者は上鳴が怒ったことにより判明していた為、八百万が強くそう告げ、他の生徒達も目を送った。

 

 ひとまず、登校前のいざこざはこれで解決した。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

「……学級委員長を決めてもらう」

 

 

『学校っぽいの来たぁぁぁぁ!!!』

 

 

 相澤先生からの前日に行われた戦闘訓練についての小言から始まった授業。しかしそこからのどんでん返し。学校らしい課題が始まった。

 

 教室内が一瞬で蜂の巣をつついたような大騒ぎ。

 

 誰も彼もが手を挙げ、我先にとアピールを始める。個性が溢れる1年A組だけに、主張の激しさは人一倍だった。

 

 

(みんな、すごく、積極的だな)

 

 

 その分ブロリーは委員長になる気は無かった。なったとしてもみんなを導けるかと言われれば、はっきり言って自信は無かった。

 

 委員長決めの方は方法は投票と言うことになり、ほとんどの者は自分に投票、そんな中ブロリーは真剣に考え自分は向いていないとはっきり断った為ブロリーに票が集まることはなかった。

 

 その分ブロリーは他の一人の生徒に投票をした。

 

 

 

「僕が4票!!?」

 

「………悔しいですわ」

 

 

 その結果、緑谷が委員長・八百万が副委員長が決定、拍手喝采が巻き起こる。ブロリーは1番信頼している人に票を入れようとした時、緑谷か上鳴で悩んだが……緑谷の方が頭がいいので、緑谷の方へと入れたのだった。

 

 

 

 


 

 

 

 

「そう言えばさブロリー、その腰に巻いてるマント…。ずっと着けてるけど、何かこだわりでもあんの?」

 

 昼休みの賑やかな食堂。山盛りのご飯を美味しそうに頬張っていたブロリーの手が、耳郎の問いかけにピタリと止まった。一緒に食事をとっていた八百万もそれは気になっていた様子を見せ、上鳴は『そう言えばまだ話してなかったな…』と言った表情を見せていた。

 

 

「これは、小さい頃に……大切な人にもらった物なんだ。俺の…一番大好きなヒーローの」

 

「大好きなヒーローからのマント…最高の贈り物じゃん。よかったねブロリー」

 

「そのヒーローのお名前は?」

 

「それは……ごめん、言えない。でも、本当にすごいヒーローなんだ―この世で1番…凄い人だ」

 

 

 マントをさすりながら笑顔を見せるブロリーに対して、耳郎と八百万が思うことは一つ。

 

 

「ブロリーさんがそうおっしゃる方なのなら、きっととても素晴らしい方なのでしょうね」

 

「だね、間違いない。てか上鳴は知らないの? マントの正体」

 

「……悪い!ノーコメントで!!」

 

「何それ怪しい」

 

 

 

 

 にこやかに笑い合いながら、他愛のない会話を続けていた四人―――だが、その平穏な空気は一瞬にして切り裂かれた。

 

 

 

ウゥゥゥゥ―――ッ!! ウゥゥゥゥ―――ッ!!

 

 

 

『セキュリティレベル3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外へ避難してください。これは訓練ではありません。――繰り返します――

 

 

 食堂内に鳴り響く不快なサイレンと緊急アナウンス。

 

 一瞬の静寂の後、食堂にいた多くの生徒たちが一斉にパニックを起こし、出口に向かって雪崩のように押し寄せ始めた!

 

 

 

「きゃあぁぁぁっ!?」

 

「押すな! 押すなよ!!」

 

「ヴィランの襲撃か!?」

 

 

 

 恐怖に駆られた生徒たちの波は凄まじく、周りのことなんて関係なしでとにかく走りまくっていた。ブロリーはまずいと感じ、すぐに上鳴達を軽々と抱き抱え、そのままジャンプし宙へと逃げた。

 

 

「た、助かったぜブロリー」

 

「…凄い光景」

 

「これは…非常にまずいですわ。このままでは怪我人が出てしまいます、一刻も早くこの場を納めなければ…!」

 

「な、なぁ耳郎!個性で誰がどこに侵入して来たとかわかんねぇ!?」

 

「流石に空中じゃ無理だし、壁越しだったとしてもこの騒音じゃ無理! …っ、正直ここまで上がっててもきついのに…」

 

 

 それを聞きブロリーはもう少しだけ空へと移動する、警報は鳴り止まず絶えず鳴り続けていた。騒動の原因を突き止め解決をしたいが、今はそれよりも仲間の安否が重要、彼は飛び続けながら他のクラスメイトを探していたのだが……。

 

 

『やあやあ! 校長の根津です。侵入者の正体はマスコミの様だね。だから避難は大丈夫。後は先生達で対処するので、生徒の皆はクラスに戻って連絡を待つように』

 

 

 突然警報が止み、雄英高校校長・根津校長の放送が流れた。それを聞き生徒達は一気に熱が冷め、安堵したのかその場にしゃがむ者も現れていた。

 

 

「マスコミって……朝の奴らか!?」

 

「…仕事だからってやっていいことと悪いことくらいあるでしょ」

 

「同感です…!ブロリーさん、一度地面に降ろしていただけますか?」

 

「ああ…分かった」

 

 

 ブロリーはゆっくり地面に降り三人を下ろす、そして周りを見渡すと、疲れきった様子を見せている者や涙を流している者などが多く見えた。

 

 

「ッ……!!!!」

 

 

 ブロリーはそんな姿をしている生徒達を見て、一瞬怒りかけた、だがこのまま怒りを増長させマスコミの方へ行くのまずい…そう思ったブロリーはゆっくりと気を沈める。

 

 その後ブロリー達は教室へと戻り、最終的に緑谷は委員長の座を降り、飯田が委員長の座に付くことに決定した。

 

 

 

(……嫌な、予感がする)

 

 

 

 このマスコミの事件に対してブロリーは何やら嫌な予感を感じ取っていたが……それは的中してしまうことになる。

 

 

 

 

 

――だが、嫌な予感を起こした真の犯人は……この日のことを一生後悔することとなる。





さーて、次回のお話はー?


ブロリー・キレる

ブロリー・岩盤

ヴィラン・ダメだ、もうおしまいだ……勝てるわけがない。


の3本です。
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