怪物と英雄の狭間で 作:伝説の一般元ブロリスト
???『申し上げます!!!お気に入り登録が400を超え評価も20以上になりましたっ!!』
ダニィッ!!?…‥いや、ほんとに驚きすぎてやっばいです……ああ緊張が!!
緑谷+ブロリーの回ですのでご了承ください。ブロリーの大暴れを期待している方、申し訳ありません…‥次回がその大暴れの話ですので!!
オールマイト考案、目指せ合格アメリカンドリームプラン!が始まって6ヶ月が経った。少しづつではあるが緑谷は体が出来上がって来ており、初日はぴくりとも動かなかった冷蔵庫が少しではあるが動かすことができるほどに、成果が出始めていた。
「ゼェ…ゼェ…!」
「いいじゃないか少年!!確実に成長していっているよ!」
「あ…ありがとう……ございます…!」
オールマイトに成長していると褒められ、嬉しくなる緑谷。自分は確実に成長している…そう自分でも思い始めていたが。
「えっと……この問題は………うーーー…ん…?」ズシンッ!!ズシンッ!!
「―――」(空いた口が塞がらない)
ロープでは無く金属のチェーンで繋がれた大型のトラック3台を軽く引っ張りながら勉強に励むブロリーの姿を見て、口を大きく開けたまま固まってしまった。
ブロリーのそんな姿を見て自分はまだまだ…いや、比べるに値しないほどの差があると自覚した緑谷は、より一層気合を入れ直しトレーニングに励んでいく。
時にはゲロを吐き、時には体が全く動かなくなったりもした。だが緑谷は弱音を吐くことはなく、もっと、もっとと自分をとことんにまで追い込んでいった。
ブロリーは受験勉強に力を入れまくりながら、個性の制御の方も厳しく鍛えて行っていた。力加減、エネルギーの出力量の調整、そして怒りに身を任せず理性を保ち続ける特訓など、とにかくたくさんだ。
時にはブロリーが緑谷に筋肉の使い方について軽くながらもアドバイスをしたり、逆に緑谷が受験勉強を少し教えたりと、お互いを支え合いながら地獄の日々を送って行き、2人は自然と打ち解けていき仲も深まって行った。
個性の話も、緑谷は恐れを見せることを一切せずひたすらに目を光らせながら『凄い』や『かっこいい』などの言葉を投げかけたり、暴走する危険性があると知っても『大丈夫!ブロリー君なら、きっといつか制御できる様になるよ!』と心の底から応援したりしたので、ブロリーの中で緑谷に対する好感度は爆上がり中だ。
「緑谷、少し休憩だ」
「い、いや、後もう少しだけ…」
「ダメだ。この以上は、オーバーワークになってしまう…休むのも、大事だ」
「ハァ…ハァ…わかった…よ」
地面に背中をつけ寝転がる緑谷、ブロリーは彼のすぐ横に胡座をかきながら座り、彼に水を渡した。この日は休日であり、2人は早朝から昼頃までぶっ通しでトレーニングを続けていた。
「そういえば…オールマイトは…?」
「知り合いからの電話にでてる。オレは緑谷が無茶をしないように、見張っていて欲しいと言われている」
「そっか………じゃあ、無茶はできないな…」
「体を壊すと、元も子もない」
「うっ…その通り…だね」
緑谷は大人しく休憩を取ることを決め、息を整え、水分を補給しながら隣ないるブロリーをチラ見する。緑谷はブロリーに対してどうしても気になることがあった、だがそれは聞いていいものか分からず、ずっと言えずにいた。
だが、交流を深めた今なら行ける。そう思った緑谷はついに重い口を動かし彼に聞いた。
「ブロリー君!…あの、君の腰に巻かれている、その腰布の事なんだけど…それって、もしかして…!」
「コレか? これは……お父さんが、昔使っていたコスチュームのマントだ。小さい頃に、貰ったんだ」
「やっぱり!!色合いといい大きさといい!絶対にそうなんじゃないかって思ってたんだ!!凄いなぁ…!まさか本物を、この目で、直に見れるだなんて!」
ブロリーが常に腰に巻いている腰布は、父親であるオールマイトが昔使っていたコスチューム(ヤングエイジ)のマントの部分だった。オールマイトを推している緑谷にとってそれを見間違えることはなく、もしかしたらと思っていた。
ブロリーは緑谷に、マントについての話をし始める。
「昔、オレがまだ小さかった頃。お父さんと離れるのが嫌で、行かないでって大泣きした事があるんだ……お父さんと離れて、会えなくなる時間が、とっても辛かった…。そんな時に、お父さんがコレをオレにくれたんだ。――『このマントを私自身だと思って持っていて欲しい、大丈夫、君のそばにはずっと私がついているから』…って」
「最高のお父さん…!!!」
「うん、本当に、最高のお父さんなんだ」
素敵すぎる話に緑谷は感動し涙を流し、ブロリーは胸を張りながら父親のことを褒めた。ブロリーにとって父親はたった1人の家族であり、一番大好きな存在だったからだ。
「……緑谷」
ふと、ブロリーがマントを優しく撫でながら、不思議そうに問いかけた。
「緑谷にとって……お父さんは、どんな存在なんだ? お父さんのこと、すごく詳しいし……大好きなのは伝わってくるけど」
「僕にとってのオールマイト…」
予期せぬ質問に、緑谷はその表情を引き締めた。その瞳には、ブロリーに負けないくらいの深くてまっすぐな情熱が宿っていく。
「僕にとってオールマイトは……幼い頃からずっと、一番の憧れだったんだ。テレビの中で、どんなに絶望的なピンチでも『私が来た!』って笑顔で現れて、みんなを救い出す姿を見て……僕もあんな風になりたいって、ずっと夢見てた」
緑谷は自分の胸にそっと手を当て、噛みしめるように言葉を重ねる。
「……無個性だった僕に、誰も『ヒーローになれる』なんて言ってくれなかった時も、オールマイトだけは僕の思いを受け止めてくれた。僕に夢を諦めないチャンスをくれた……人生の恩人であり、目標であり、世界で一番誇らしい人なんだ」
「……そうか。緑谷にとっても、お父さんは凄い、ヒーローなんだな」
熱く語る緑谷の姿を見て、ブロリーの顔に温かい笑みがこぼれた。自分にとっての『最高の父親』が、目の前の親友にとっても『人生を変えてくれた最高の存在』であることが、ブロリーにはたまらなく誇らしく、嬉しかった。
「緑谷……絶対に合格して、最高のヒーローになろう。オレは人を守る救助ヒーローに、緑谷はみんなを笑顔にする平和の象徴に」
「うん……! 僕も、絶対にブロリーくんに置いていかれないように頑張るよ! 二人で絶対に、雄英に行こう!!」
ゴツゴツとしたブロリーの大きな拳と、まだ傷跡の少ない緑谷の拳が、カツンと力強く合わさった。
「――イイッッッ!!!?」
「あっ…!す、すまない…!つい、力加減を…」
「だい……大丈夫!!これも、トレーニングの一環と考えれば…!」
立場も、生まれも、持っている力もまったく違う二人。けれど、同じ男の背中を追いかけ、同じ未来を目指す二人の間には、何よりも強い絆の熱が通い合っていた。
――そんな二人の姿を、物陰からそっと見守る痩せ細った影があった。
「……うう、二人とも……!!おじさん、泣いちゃうよ…!!」
俊典は、手ぬぐいで顔全体を覆うようにして必死に涙と鼻水を拭っていた。
己が愛情を込め育てた息子と、己の意思と力を託した後継者。互いを高め合い、認め合い、未来へと手を繋ぎ合う二人の後姿は、傷つき倒れかけていた俊典の心に、どんな薬よりも深い温もりと希望を与えていた。
(ありがとう、蕗利……ありがとう、緑谷少年……! 私の時代はもうすぐ終わるかもしれないが……君たちが創る未来は、絶対に明るい……!!)
オールマイトは胸の奥で誇らしさと愛おしさを噛み締めながら、二人の眩しい背中をいつまでも静かに見守り続けていた。
そして
「―う"う"ぅ"ぅ"ぅ"おぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
「う―うぉぉォォォォォォォォォォッ!!!!!!」
――機は―――ついに熟した。
正直に言うと…‥作者である私もブロリーが戦うシーンを書きたくてうずうずしています……!!