怪物と英雄の狭間で 作:伝説の一般元ブロリスト
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スゥゥゥゥゥ………がんばります!!!!
試験当日・午前6:00
トレーニングを続けて10ヶ月……ついに……ついに緑谷出久は、入試当日の朝にようやくゴミ掃除を終わらせ、試練を乗り越え、OFAを受け取る器へと至った。
そしてブロリーも、初めは何一つ答えがわからなかった雄英高校の模擬試験の問題が、なんと半分以上もわかる様になっていたり、個性の制御もほんの少しだができる様になった、確実に成長したと言える。
ゴミの山で何も見えなかったはずの海浜公園は、きれいな水平線が見える程にまで変わっていた……紛れもないそれは、トレーニングを終えたという証。
緑谷は積まれていたゴミ山の上で歓喜の叫びを上げ、緑谷がトレーニングを無事に終えられたという事実に対してブロリーも歓喜の雄叫びを上げる。
「―う"う"ぅ"ぅ"ぅ"おぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
「う―うぉぉォォォォォォォォォォッ!!!!!!」
そんな彼らの元へと駆けつけるのは、マッスルフォームになっているオールマイト。叫び疲れ、落ちてしまった緑谷を抱え、ゆっくりと降りてきたブロリーをその大きな体で抱擁を行う。
「よくやった!!よくやったよ2人とも!!!」
「オールマイト…やりました…やり遂げました…!!」
「緑谷、本当にすごいぞ、よく頑張った」
「ブロリー君も……とっても、頑張ってたよ。僕だけが…頑張ってたわけじゃ…無いし…」
「いや、オレよりも、緑谷の方が頑張った。もともと重い物を簡単に持てるオレと、緑谷は違う。慣れない重さの物を一生懸命運んで、辛いのを我慢しながら自分を毎日追い込んで、ここまで仕上げるなんて…普通はできない」
ブロリーの言葉に頷いた後、オールマイトがゆっくりと緑谷を立たせ、スマホで撮っていた過去の緑谷の写真を彼自身に見せる。
「10ヶ月前の君だ、この時の自分と今の自分を比べてご覧!君は確実に……確実に!器と呼べる存在になった!完璧では無い? 上等さ! これから進化していけばいい!――緑谷出久!よく頑張った!!」
「――づづづっ…!!オールマイト…!!」
「勿論蕗利も!よく頑張ったぞ!…どうかな? トレーニング前と今では、個性の制御の調子は」
「…まだまだ、全然制御できていない――でも、少しはできる様になった。このまま、絶対に完全に制御できる様になってみせる…そして、お父さんの様な最高のヒーローに、オレはなる」
「蕗利……――っ、そ、それではこれより!継承の儀を行う!」
ブロリーの顔を見て、オールマイトは涙腺がはち切れそうになったが、ここはグッと我慢して、大事な大事な儀式……継承の儀が行うのとなった。
出久は心を落ち着かせ、息を呑み、グッと覚悟を決めオールマイトの顔を見る。そんな彼に対しオールマイトは軽く頷いた後、自分の髪を一本引きちぎり。
「喰え」
「………………へ?」
「そうなるのも無理はないね! 別にDNAを取り込められるなら何でもいいんだけどさ。この方が気楽だろう!?」
「そ、それはそうですが、思ってたのと違いすぎる……!」
「…出久、お父さんは毎日お風呂に入っているから、大丈夫だ」
「いや!そこの問題はして無くて…!」
流石にオールマイトが大好きな緑谷といえど、さすがに髪の毛を食えと言われれば困惑する。その後緑谷はオールマイトの髪の毛を飲み込み、無事にOFAを受け継ぐことに成功した。
その後は『絶対に受かろうと』、軽く……ほんとうに軽く拳を合わせた後、それぞれの自宅へと戻り、シャワーを浴び、お互いの好きなタイミングで試験会場へと向かうこととなった。
「―よっ!ブロリー!…んじゃ行くか!雄英高校入試試験!!」
「ああ」
ブロリーは勿論、上鳴と共に雄英高校へと向かった。
『蕗利!受験頑張れ!!君ならできる!!大丈夫だ!!、頑張ってきた自分を信じるんだ!!お父さんは……ずっと応援しているぞ!!』
スマホに送られてきた、そのメッセージに、勇気を与えられながら。
雄英高等学校・校門前
「キタァ…!ついにキタァ!!雄英高校〜!!」
「…大きい」
校門と言うのには似合わず、近代的なゲートと言った方が似合う門の前に上鳴とブロリーは立っていた。
ヒーローを養成するための最高峰のエリート高校、雄英高校。『プロヒーロー』を育てるための学校で、全国でも随一の知名度と人気を誇り、No.1ヒーローであるオールマイトをはじめ、多くの有名なヒーローを輩出している。
偏差値は79であり、そして二人が入ろうとしているヒーロー科の入試倍率は、驚異の300倍。そんな最難関高校の入試試験に、二人は今挑もうとしていた。
「…ヤベェ!今更ながら緊張が…!!ブロリーはどうだ?」
「オレも、緊張している……でもそれと同時に、ワクワクもしてる自分がいる」
「ワクワクか……やっぱ俺とは違うなぁブロリーは……うーし!俺も気合い入れ直さねえと…!!」
上鳴は気合を入れ直し、それを見たブロリーは少し頷き、二人一緒に門をくぐり中へと入った。後戻りはもうできないし二人ともするつもりもない
「―やってやろうぜブロリー!」
「―ああ」
二人は軽く拳を合わせた後。最初の試練、筆記試験へと挑んだ。
「―――――――」
「ぶ、ブロリー?大丈夫か〜?」
「頭が……痛い……まだ、文字が…いっぱい…目の前に見える」
筆記試験を終えた直後、廊下のベンチで頭を押さえてぐったりと撃沈しているブロリー。緑谷の教えや今までの猛勉強の甲斐あって手応えはあったものの、普段使い慣れない頭脳を極限までフル回転させた代償はあまりにも大きかった。
「いやいや! でも半分以上解けたんだろ!? マジで凄えって! あの難関雄英のテストだぞ!?俺もあってるかどうか不安でいっぱいだしさ」
「上鳴も…なのか」
「てか誰だってそうだと思うぜ? だから気合いを入れ直していこうぜ? なんてたって次は…実技試験なんだからな!」
「実技――そうだ、次は…実技だ」
気を取り直したブロリーは上鳴と共に講義室へと足を運んだ、ただの講義室ではない、広大な講義室だ。かなりの数の受験生達が座り、ブロリー達も勿論座った……ブロリーの体が他とはあまりにも違いすぎるため、結構目立ってしまっり、後ろの席の人たちが見えないとなったので、一番後ろの席へと移動した。勿論上鳴も一緒に。
そんな中――会場の照明が落ち、ステージ中央のスポットライトが一気に点灯した。
「Welcome to my Show!! EVERYBODY Say YEAHHHH!!」
大音量のスピーカーとともに、ハイテンションでステージ中央に飛び出してきたのは、ボイスヒーロー・プレゼント・マイク。
……シーーーン……
「……シーンとな!! OK、OK! 受験生リスナー! 今日は一応の概要をサラッと流すぜ! ARE YOU READY!? YEAHHHH!!」
(本物のプロヒーロー……やっぱり、かっこいいな)
静まり返る会場の中で、ブロリーは目を丸くしてステージ上のプロヒーローを見つめていた。プレゼント・マイクのラジオをいつも聞いていた上鳴も『うおっ、本物のマイクだ! カッコいい〜!』と密かにテンションを上げている。
「この実技試験において、君らには『模擬市街地』を約10分間駆け巡ってもらう!プレゼン終了後、指定の演習場へ向かってくれい!」
前方の大型スクリーンに、巨大な市街地フィールドの立体図と、そこに配置された3種類のギミックヴィランが映し出される。
「演習場には3種類のヴィランが一定数配置してある! それぞれの難易度に応じて『ポイント』が与えられているぜ! 各各なりの『個性』を駆使し、ヴィランを撃破することでポイントを獲得していく! ただし!他者を貶めるようなヴィラン行為は論外だぜー!」
(ロボ……なら、エネルギー波を使う必要は…無いな。打撃で、倒せる)
「ロボ…!なら俺の攻撃はちゃんと聞くな…!よしっ!!」
スクリーンの映像を見つめながら、ブロリーは己の太い手をそっと握りしめ、上鳴も自分の個性が聞く相手だと知り安心をする。
その時だった。
「――質問よろしいでしょうか!!」
会場の中央付近から、カチッとした真面目そうな眼鏡の受験生が勢いよく立ち上がった。ビシッとピン伸びした手で配られていたプリントを指差し、ハキハキとした大声で問いかける。
「プリントには、4種のヴィランが記載されております! 誤載、ヒーロー育成の最高峰たる雄英高校としてあってはならない失態! 我々受験生は、正しき指導を求めてここに集っているのです!」
さらに、受験生は身体を少し横にさせると、少し離れた席でブツブツと独り言を呟いていた受験生、緑谷の方を一直線に指さした。
「それとそこのボサボサ頭の君! 先ほどからブツブツと……遊び気分なら今すぐこの場を立ち去りたまえ!」
「す、すみません……っ!」
一斉に集まる受験生たちの視線に、縮こまって顔を真っ赤にする緑谷。
(緑谷……!)
ブロリーは思わず席を立ち上がりそうになったが、グッと堪え、気を納め、黙って説明を待つことにした。
「OKOK! ナイスな質問サンキュー!4つ目のヴィランは『0ポイント』……いわゆるギミック、お邪魔虫だ!」
プレゼン・マイクはモニターに向けて手を伸ばし、豪快に解説を続けた。
「コイツは暴れ回る巨大な障害物! 倒すことも不可能ではないが……倒したところで『得点ゼロ』! 避けて通るのが吉なヴィランだと思ってくれい!」
「なるほど! 失礼いたしました、ありがとうございます!!」
メガネの受験生が深々と頭を下げて着席すると、会場には再びピンと張り詰めた緊張感が戻ってくる。
「以上! 私からのプレゼンはこれにて終了! 最後に、我が校の校訓を君らに贈ろう!」
プレゼン・マイクが拳を天高く突き上げ、会場全体に響き渡る声で叫んだ。
「『Plus Ultra(さらに向こうへ)』!! それじゃあみんな、健闘を祈るぜーーーッ!!!」
ハイテンションなプレゼント・マイクの説明会だったが、最後の言葉は、その場にいた受験生達を強く鼓舞する物だった。
ブロリーに指定された模擬市街地・演習場の巨大なゲート前。
受験番号の割り振りにより、周りには声をかけようとした緑谷の姿は無く、上鳴も同じ学校だったということで別の場所へと移動した。。
周囲を見渡せば、緊張で顔を強張らせた受験生たちが群れをなしている。その誰もが、群衆の中で頭一つ……どころか、圧倒的な存在感を放つ2メートル超えの巨体――ブロリーを、息を呑んで遠巻きに見つめていた。
「おい、見ろよあのデカさ……高校生の体つきじゃねえぞ」
「筋肉の塊じゃん……あいつ、本当に受験生か?」
「『個性』を使うまでもなく強そうなんだけど……」
「もうだめだ…おしまいだ。あんな奴がいて俺が合格できるわけがない…」
ひそひそと交わされるそんな話も、ブロリーの耳には届いていない。
ブロリーは腰に巻いた大切な緑色のマント――父親であるオールマイトから貰った宝物をそっと手で確かめると、目を閉じて深く呼吸を整えた。
(……久しぶりの、戦闘………大丈夫だ。相手は…ロボットだ、人じゃ無い……平気だ……荒っぽくはなるけど、暴走はしない)
ブロリーは戦いを好まない性格、何も悪いことをしていない相手に対して暴力を振るうというのはとても抵抗があったが……相手がただのロボならば話は別。
10ヶ月間の厳しいトレーニング、夜遅くまでの猛勉強、そして父親と緑谷と交わした「ヒーローになる」という固い約束……それを破るわけにはいかない、ブロリーはグッと手を握り締め、巨大なゲートをじっと見つめていた。
『はいスターーーーートッ!!!』
『…………え?』
突然のプレゼントマイクの合図に、受験生達が唖然としている中――ブロリーは1人、体を宙に浮かせ、唖然としている受験生達の頭上を通過し、スタートの合図と同時に開いた門の中へと入っていった。
『何してんだ!リアルな戦闘にカウントダウンなんてないぜー!? 走れ走れぇ! タイムロスは命取りだーーーッ!!』
「や、ヤベッ!早くいかねえと…!!」
「てか、さっき誰か飛んで行かなかったか…?」
「あのでかい奴が居ねえ! くそっ!先を越された!」
他受験生は少し遅れて会場内へと入り、ブロリーは他の者よりも早く戦闘に入っていた。
『標的捕捉!! ブッコロ――』
「はぁ"ぁ"ぁぁっ!!!」
だがそれは…果たして戦闘と言っていいのかわからない光景だった。それもそのはず、ブロリーはまだ戦っていない
グシャァァァ!!!
ただただ個性の力を利用し前へと飛んだだけ、仮想ヴィランはその飛んでいるブロリーに巻き添えを食らっただけだ。
「ぬ"ぅ"ぅ"ぅ"…!!!」
『ハカイ!ハカイ!!』
『殺!殺!』
ブロリーは広い場所へと移動すると、そのまま地面に立ち構えを取る、そんな彼に向かって仮想ヴィラン達が押し寄せ、用いる武器で攻撃する。
「らあ"っ!!う"がぁっ!!ぬぅぅぅあ!!!」
だがブロリーはそれを避けもせず体で受け止め、そのまま拳や蹴りで仮想ヴィラン達の鉄の体をまるでガラスかの如く簡単に破壊していく、破壊されたあとはもはや原型がとどめていない。
「フンッ!――だぁ"ぁ"ぁ"!!」
さらに襲いかかってくる仮想ヴィランを左手で掴み、そのまま地面へと叩きつけたあと、そのまま踏みつけて破壊。
――この時間、わずか数秒の出来事。
「――ふぅぅぅぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!」
――ブロリーは力を抑えながら、次の敵を迎え撃つのであった。
最近、ドラゴンボール超のブロリーの映画の戦闘シーンで流れたカカロットVSブロリーと言う音楽を聴くのにハマってます。
あのカカロットッッ!!……ブゥーーロォォォーーリィィィ!!!が好きです。
あとブロリーGOGO GO! GOブロリーの部分が大好きで…