無職転生~異聞 月下の剣士   作:彼岸花さつき

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第三十一月 森の中の保管場所

 森の中の保管場所

 

 夕暮れのザントポートを、俺は一人で港へ向かっていた。

 

 手には杖。背中には、自分の身長を優に超えるルイジェルドの槍。

 

 どう見ても怪しい。

 

 夜になりかけた港町を、こんな格好の子供が一人で歩いているのだから、衛兵に止められても文句は言えないだろう。

 

 幸い、誰にも声を掛けられないまま波止場まで辿り着いた。

 

 木造の大きな倉庫が四つ並んでいる。

 

 目的地は三番目。

 

「……ここですね」

 

 扉を開ける。

 

 中では、頭の中央だけ髪を残した男が一人、黙々と掃除をしていた。

 

 ガルスの使いから教えられた合言葉を口にする。

 

 正直、何の意味があるのかはよくわからない。

 

 男は胡散臭そうに俺を見る。

 

「なんだ坊主」

 

「使いです。荷物を受け取りに来ました」

 

 続けて紹介者の名を出すと、ようやく話が通じたらしい。

 

「ついてこい」

 

「はい」

 

 倉庫の奥へ進む。

 

 大きな木箱をずらすと、その下から地下へ続く階段が現れた。

 

 男は松明に火をつけ、そのまま降りていく。俺も後を追った。

 

 ◇

 

 階段の先には、湿った洞窟が続いていた。

 

 足元は滑りやすく、時折頭上から水滴が落ちてくる。ここを荷物を抱えて往復しているのだろうか。

 

 密輸も意外と肉体労働である。

 

 一時間ほど歩いたところで、ようやく森の中へ出た。

 

 そこからさらに進むと、木々に隠れるように大きな建物が見えてきた。

 

 倉庫というより、金持ちの別荘に近い。

 

「ここで見たことは他言するな」

 

「わかっています」

 

 そんなことを町で言いふらすほど、俺も命知らずではない。

 

 建物へ入る。

 

 中には何人もの男がいた。武器を持った者も多く、奥へ進むにつれて獣臭や汗の臭いが鼻につく。どこからか、微かな呻き声も聞こえていた。

 

 途中、鉄格子の向こうに大きな獣が見えた。

 

 青白く光る魔法陣の中で、鎖に繋がれている。

 

 二メートル近くあるだろうか。

 

 あんな獣は、魔大陸でも見たことがない。

 

 少し気にはなったが、今はルイジェルドだ。

 

 案内役について地下へ降りる。

 

 いくつもの扉が並ぶ中、男が一つの扉の鍵を開けた。

 

 そこに。

 

「ルイジェルドさん」

 

 両手を後ろで拘束されたルイジェルドが座っていた。

 

 剃っていた頭には、もううっすらと緑色が戻り始めている。

 

 見たところ怪我はない。

 

「迎えに来ましたよ」

 

「ルーデウス」

 

 ルイジェルドの視線が、俺の後ろへ向いた。

 

「エリスとコジローは?」

 

「町の宿です。エリスが船酔いでかなり消耗してまして、コジローさんに残ってもらいました」

 

「そうか」

 

 短く頷くと、すぐに表情を険しくした。

 

「耳を貸せ」

 

「はい?」

 

 俺は身を寄せた。

 

「子供が捕まっている。七人だ」

 

 声は、入口の男には届かないほど小さい。

 

 思わず顔が強張った。

 

「獣族の子だ。無理やり連れてこられたらしい」

 

「他には?」

 

「いない」

 

 七人。

 

 ガルスが助けろと言っていた相手も、その中にいるのだろうか。

 

 だが、それはもうあまり関係ない。

 

「無論、全員助けるのだな?」

 

「ええ。そのつもりです」

 

 置いていく理由もない。

 

「ただ、この建物には結構な人数がいます」

 

「わかっている」

 

「どうします?」

 

 ルイジェルドの目が細くなる。

 

「全員殺す」

 

「…………」

 

 怖っ。

 

「皆殺しですか……」

 

「子供を攫うような奴らだぞ?」

 

 その顔を見る限り、話し合いで済ませる気は欠片もないらしい。

 

「一人も逃がさないでください」

 

「ああ。任せろ」

 

 これは別に、俺が急に殺人へ目覚めたわけではない。

 

 密輸組織を裏切れば、後から口封じを送り込まれる可能性がある。ルイジェルドが常に俺たちの傍にいるとも限らない。

 

 やるなら、禍根は残さない方がいい。

 

「……子供たちに、何があったんです?」

 

「お前も見ればわかる」

 

 それだけ言ってから、ルイジェルドが俺を見る。

 

「安心しろ。お前は手を汚さなくともいい」

 

「…………」

 

「僕も……やりますよ?」

 

 口ではそう言った。

 

 だが、自分でもわかっていた。

 

 俺はこの一年、人を殺さないように戦ってきた。魔物はいくらでも殺したし、人型の魔物だって殺した。

 

 けれど、人間を相手にする時は岩砲弾(ストーンキャノン)の威力を落としてきた。

 

 いつか必要になれば殺す。

 

 その覚悟ぐらいある。

 

 そう思っていた。

 

 でも、実際に「今から殺す」となれば、身体のどこかが固くなる。

 

 結局、俺は人を殺すことに抵抗があるのだ。

 

 ルイジェルドは、それを俺より先に見抜いていたらしい。

 

「そんな顔をするな。お前の両手は、エリスを守るためのものだろう」

 

「…………」

 

 まあ、いいか。

 

 無理して殺す必要もない。

 

 ルイジェルドが一人でできると言うのなら、任せよう。

 

 俺には俺にできることがある。

 

「わかりました。僕は子供たちを助けます。どこです?」

 

「二つ隣だ」

 

 俺はルイジェルドの手枷へ触れた。

 

 鍵は宿に置いてきてしまったが、問題ない。魔術で金具を外す。

 

「なっ!」

 

 入口にいた男が声を上げた。

 

「おい! ここで外すな──!」

 

 ルイジェルドが立ち上がる。

 

 俺は背負ってきた槍を外し、差し出した。

 

「どうぞ」

 

「助かる」

 

「お、おい……」

 

 男の顔から血の気が引いていく。

 

「大丈夫ですよ。ちゃんと言うことは聞いてくれますから」

 

「そ、そうか……」

 

「暴れないとは言ってませんけど」

 

「え?」

 

 次の瞬間、男が床へ倒れた。

 

 ルイジェルドはもう階段へ向かっている。

 

「行ってくる」

 

「はい」

 

 俺は反対方向へ走った。

 

 俺が扉にたどり着く頃、一階から怒号と悲鳴が聞こえ始めた。

 

「スペルド族だ!」

 

「槍を持ってるぞ!」

 

 今は俺の仕事をしよう。

 

 ◇

 

 部屋は暗かった。

 

 指先に小さな火を灯す。

 

 七人いた。

 

 少女が四人、少年が三人。

 

 それぞれ獣耳や長い耳を持ち、後ろ手に拘束されている。服も着せられておらず、何人かの顔や身体には青黒い痣があった。

 

 ほとんどの子が泣き腫らしている。

 

 一人の少年は床へ倒れ、ほとんど動いていなかった。

 

 頭が冷えた。

 

 まず少年へ駆け寄る。

 

「ヒーリング」

 

 呼吸はある。

 

 治療してから拘束を外し、残りの少年たちにも同じように治癒魔術を掛けていく。

 

「あなたは……?」

 

 獣神語だった。

 

「助けに来ました」

 

 三人とも不安そうに俺を見る。

 

「入口を見ていてください。誰か来たら教えて」

 

 少年たちは顔を見合わせてから、頷いた。

 

 次に少女たちの拘束を外していく。

 

 中でも、猫耳の少女の怪我が酷かった。

 

 身体中に痣がある。

 

 それでも、目だけは死んでいない。

 

「どうして捕まったんです?」

 

「森で遊んでたら、変な男に捕まったニャ!」

 

「……ニャ」

 

 いかん。

 

 感動している場合ではない。

 

 少女たちにも治癒魔術を掛け終えたところで、扉の向こうから足音がした。

 

「終わったぞ」

 

 ルイジェルドだった。

 

「早いですね……」

 

 服にはほとんど血が付いていない。

 

 何をどうすればそうなるのかは、考えないことにしよう。

 

「この子たちの服、どこかにありませんでした?」

 

「探そう」

 

 二人で建物を調べたが、子供用の服は見つからなかった。

 

「どうしますかね……」

 

 ルイジェルドは窓際のカーテンへ目を向けると、使えそうな部分を細長く切り分けた。

 

「なるほど」

 

 その布を子供たちへ渡す。

 

 見栄えはともかく、裸よりずっといい。

 

 建物を出ようとしたところで、猫耳の少女が突然声を上げた。

 

「ニャー!」

 

「どうしました?」

 

「あの犬は!?」

 

「犬?」

 

「大きな犬ニャ! 中にいたはずニャ!」

 

 鉄格子の向こうにいた獣を思い出した。

 

「あれですか」

 

「なんで助けてくれなかったニャ!」

 

 ルイジェルドを見る。

 

「お前たちが先だった」

 

 まあ、それはそうだ。

 

 少女はまだ何か言いたそうだった。

 

「わかりました」

 

 俺は建物へ振り返る。

 

「僕が戻って助けてきます」

 

「ルーデウス」

 

「この子たちはお願いします」

 

「一人でいいのか?」

 

「中にはもう誰もいないんでしょう?」

 

「ああ」

 

「なら大丈夫です」

 

 ルイジェルドは少し考え、頷いた。

 

「町の近くで待っている」

 

「お願いします」

 

 ルイジェルドと子供たちを見送り、俺は一人、建物へ戻った。

 

 ◇

 

 大きな犬は、まだ魔法陣の中にいた。

 

 白──いや、銀色の毛。

 

 近くで見ると、確かに子犬っぽい顔をしている。

 

 サイズ以外は。

 

「今、助けますからね」

 

 一歩踏み込む。

 

「痛っ!」

 

 弾かれた。

 

 結界らしい。

 

 青白く光る魔法陣には魔力が流れている。なら、どこかに供給源があるはずだ。

 

 周囲を探しても、それらしいものは見当たらない。

 

 この魔法陣を使っている奴らだって、犬を出し入れする必要はあるはずだ。なら、解除する仕組みも手の届く場所にある。

 

「となると……上ですかね」

 

 二階へ上がる。

 

 ちょうど真上に当たる部屋を探すと、小さな魔法陣と、その中央に魔力結晶を収めた器具が置かれていた。

 

「これだ」

 

 持ち上げる。

 

 床の光が消えた。

 

 一階へ戻ると、犬を囲んでいた魔法陣も消えている。

 

「よし」

 

 近づく。

 

「ウゥ……」

 

 唸られた。

 

「まあ、そうですよね」

 

 知らない奴が近づいてくれば警戒もする。

 

 獣神語で話しかける。

 

「噛まないなら外しますけど」

 

「……?」

 

 犬は首を傾げた後、唸るのをやめて伏せた。

 

 どうやら通じたらしい。

 

 鎖を魔術で切り、首輪も外す。

 

「ワン!」

 

「うわっ!」

 

 いきなり飛びかかられた。

 

 前足を肩へ掛けられ、そのまま押し倒される。

 

「重い! 重いって!」

 

 顔を舐め回される。

 

「わかった! 助けたのは僕です! 感謝は十分ですから!」

 

 ふかふかではある。

 

 ものすごくふかふかだ。

 

 しかし重い。

 

「そろそろどいて──」

 

「貴様!」

 

「え?」

 

 声がした。

 

 犬越しに見る。

 

 褐色の肌。

 

 獣の耳。

 

 太い尻尾。

 

 ギレーヌにどことなく似た獣族の男が立っている。

 

 ただし、男だ。

 

 そしてものすごく怒っている。

 

「聖獣様に何をしている!」

 

「いや、これは──」

 

 男が口元へ手を当てた。

 

 まずい。

 

 眼に魔力を流す。

 

 未来。

 

 男は──同じ姿勢のままだ。

 

「?」

 

 あ、やばい。何かされる。逃げないと。

 

「どいて!」

 

 犬が身体を退ける。

 

 慌てて起き上がろうとした。

 

 次の瞬間。

 

「────ッ!」

 

 咆哮。

 

 耳ではなく、身体全体を叩かれたような衝撃だった。

 

 視界が揺れる。

 

 膝から力が抜けた。

 

「な……」

 

 動けない。

 

 指一本まともに動かない。魔術も駄目だ。集中できない。

 

 予見眼には、男が口元へ手を当てている姿が見えていた。

 

 見えていたのに、何をするのかまではわからなかった。

 

 男が近づき、胸ぐらを掴む。

 

「……まだ子供か」

 

 顔を覗き込まれる。

 

「殺すには忍びないな」

 

 あ、助かるっぽい。

 

 ほっとする。

 

 子供の姿でよかった。

 

 たぶん。

 

「ギュエス、どうした?」

 

 もう一人現れた。

 

 白髪の老いた獣族だ。

 

「父上。密輸人の一人を無力化しました」

 

「密輸人? 子供ではないか」

 

「ですが、聖獣様に不埒な真似をしていました」

 

 違う。

 

 助けてたんですけど。

 

「ワン!」

 

 銀色の犬が吠える。

 

 何か説明してくれている気がする。

 

 残念ながら、犬語は獣神語の授業にはなかった。

 

 老人が周囲を確認した。

 

「ここにはトーナたちがいたはずだ」

 

「この小僧に吐かせます。どこへ連れていったのかを」

 

「そんな時間はない。明日には最後の船が出る」

 

 ギュエスが歯噛みする。

 

「なら、こいつは?」

 

「村へ連れて帰る」

 

 俺の後ろ手が縛られる。

 

 床に転がっていた杖も、ギュエスに拾われた。

 

 身体はまだ動かない。

 

 そのまま担ぎ上げられる。

 

 外へ出たところで、老人が足を止めた。

 

 鼻をひくつかせる。

 

「……臭いがある」

 

「血の臭いしか自分にはわかりませんが」

 

「子供たちの臭いだ。それと、もう一人」

 

 老人が暗い森へ顔を向ける。

 

「例の魔族の臭いがある」

 

「そいつが子供たちを?」

 

「さてな。案外、助けてくれたのかもしれん」

 

「父上、まさか」

 

「ギュエス」

 

 老人が遮る。

 

「儂は臭いを追う。お前はその小僧と聖獣様を連れ、一度村へ戻れ」

 

「自分も行きます」

 

「お前は短気すぎる。その小僧とて、密輸人ではないかもしれん」

 

「…………」

 

「ひとまず牢にでも入れておけ。ただし、儂が戻るまでは手を出すな」

 

「……ハッ」

 

 老人は森の中へ走り去った。

 

 なら、子供たちと会えば誤解も解けるだろう。

 

 俺は助けた側だ。

 

 説明さえできればわかってもらえる。

 

 少し面倒なことになっただけだ。

 

 そう思うことにした。

 

「行くぞ」

 

 ギュエスが走り出す。

 

 銀色の犬も、その後ろをついてくる。

 

 ザントポートとは逆方向。

 

 森の奥へ。

 

 俺は何も説明できないまま運ばれていった。

 

 奴隷を助ける仕事をしに来たはずなのに。

 

 今度は俺が捕まっていた。

 

 ◇

 

 町の近くまで来ても、ルーデウスは戻ってこなかった。

 

 何かあったか。

 

 建物にいた者は全て倒した。だが、その後に別の者が来た可能性はある。

 

 一度戻るべきか。

 

 ルイジェルドは森の方を見る。

 

 しかし、ルーデウスは子供ではない。

 

 若さゆえに甘いところはあるし、先ほども人を殺すことを躊躇していた。だからといって、敵地で何もできずに殺されるほど弱くもない。

 

 本気で魔術を使えば、自分でどうにかできるはずだ。

 

 エリスのことも気に掛かるが、宿にはコジローが残っているとルーデウスから聞いている。

 

 ならば今は、この七人が先だ。

 

 だが、このまま町へ連れて行っても、うまく事情を説明できる自信はない。

 

 過去にも似たことがあった。

 

 子供を助けた結果、自分が誘拐犯だと思われたことは一度や二度ではない。

 

「お兄さん」

 

 猫耳の少女がルイジェルドの足を叩いた。

 

「さっきは、ごめんなさいニャ」

 

「構わん」

 

 他の子供たちも、それに倣うように頭を下げた。

 

 助けた子供に怯えられない。

 

 それだけで、悪い気はしなかった。

 

「聖獣様は大切な存在なのニャ。置いてきちゃ駄目なのニャ」

 

「そうか。知らなかったとはいえ、すまなかった」

 

 少女が少しだけ笑った。

 

 その時。

 

 額の眼が、森の中を急速に移動する何者かを捉えた。

 

 速い。

 

 しかも一直線にこちらへ向かってくる。

 

「下がっていろ」

 

 子供たちを後ろへ下げ、槍を構える。

 

 木々の間から現れたのは、白髪の獣族だった。

 

 老いてはいるが、足取りに迷いはない。手には肉厚の剣を持っている。

 

 男もルイジェルドを見て足を止めた。

 

 互いに警戒する。

 

「あ、じいちゃんニャ!」

 

 猫耳の少女が駆け出した。

 

「トーナ!」

 

 老人が少女を受け止める。

 

 その顔に安堵が広がった。

 

 ルイジェルドは槍を下ろした。

 

「この人が助けてくれたニャ!」

 

 老人がこちらへ向き直る。

 

「孫娘を助けてもらったようだな」

 

「ああ」

 

「名はなんと?」

 

「ルイジェルドだ」

 

「ルイジェルドか。儂はギュスターヴ・デドルディア。この礼は必ず致そう。まずは子供たちを親元へ送り届けねば」

 

「ああ」

 

「詳しい話も聞かせてもらいたいが──」

 

「待て」

 

「どうした?」

 

「あの建物は見たのか?」

 

「見た」

 

「誰も残っていなかったか?」

 

「一人いたぞ。子供のようなナリをした男がな。聖獣様の傍にいた」

 

 すぐにわかった。

 

「あれは俺の仲間だ」

 

「なんと」

 

「殺したのか?」

 

 ギュスターヴは首を振った。

 

「いや。他の仲間の居場所を聞くために捕らえただけだ。戻り次第、解放させよう」

 

 生きている。

 

 ルーデウスめ。

 

 油断したか。

 

「ルーデウスは戦士だ。殺すつもりがないのなら、急がずともいい。まずは子供たちを優先しよう」

 

「わかった」

 

「俺はゆえあって、正体を明かせん。お前が主導で子供たちの親を探してほしい」

 

「ふむ……了解した」

 

 ギュスターヴが頷いた。

 

 七人の子供たちを連れ、二人はザントポートへ向かった。

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