Magia Chronicle   作:ケルヌンノス錦田

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15話目です。
誤字報告ありがとうございました。


ハコの魔女【H.N.Elly】

 

「今日は一人か……仁美ちゃん、大丈夫かな」

 

 放課後、まどかは一人で帰路についていた。

 いつもの帰宅仲間である志筑仁美は体調不良で学校を欠席、さやかは幼馴染の入院する病院へお見舞いに行ったのだ。

 故にまどかは、久方ぶりに一人で放課後の街を歩いている。

 

(村正くん……今日も魔女と戦ってるのかな?)

 

 最近、まどかの心を占めているのは、鍛冶師の少年のことだった。

 自分より歳下の少年が、今も恐ろしい魔女と血を流しながら戦っているのだろうかと思うと、胸が張り裂けそうになる。

 あの少年は誰かを助ける為に、己を簡単に犠牲にするきらいがある。

 だからこそまどかは、ふと、ある瞬間に少年がいなくなってしまうのではないかと不安になってしまうのだった。

 

(もし、私が魔法少女になれば……千子くん達は無茶しなくて良くなるのかな?)

 

 キュゥべえの言葉を信じるなら、自分にはマミや村正を遥かに超える途方もない素質があるのだと。

 自分が契約すれば二人が戦う必要はなくなるのではないかと考え、その考えを振り払うように頭を振る。

 

(ダメだよ、そんなこと二人も望んでない)

 

 魔女の結界でマミに嗜められた時の言葉が蘇る。

 マミには自分の考えの甘さを指摘され、村正には魔法少女に待ち受ける地獄を示された。

 安易な気持ちで踏み入って良い世界ではないことは重々承知なのだが。

 

「やっぱり簡単なことじゃないよね……あれ?」

 

 頭を悩ませながら歩くまどかの前を、二人の少女が横切った。

 志筑仁美と美樹さやかである。

 最近、魔法少女の事で疎遠になってきたと感じていたので、二人が一緒に歩いている様子に安堵を思えていたが、そうじゃない、と頭を振る。

 

(仁美ちゃん、今日は体調が悪いって……)

 

 優等生である仁美は、間違ってもズル休みなどしない。

 しかも、隣にさやかがいるにも関わらず、会話すらないのは不自然だ。

 二人の様子を不審に思ったまどかは、二人に駆け寄って声をかける。

 

「仁美ちゃん! どうしてここに……? 体調が悪かったんじゃ……」

「あら、鹿目さん」

「さやかちゃんも今日はお見舞いに……あ」

「……ん、どうしたの、まどか……」

 

 虚ろな目をした二人を見て、その雰囲気にまどかは後退る。

 仁美と違い、ショートカットのさやかの首筋はよく見えた。

 まどかは首筋に刻まれた『それ』を見て、思わず息を呑んだ。

 

「そ、それって……!」

 

 魔女の口づけ。

 前に村正やマミに説明を受けた魔女に目をつけられた人間に浮かび上がる紋章のような痣。

 仁美の髪を退かし、首筋を見る。

 すると、彼女の首にも全く同じものが刻まれている。

 そう、二人は魔女に目を付けられ、操られているのだ。

 

「ね、ねえ二人とも、どこに行くつもりなの」

「どこってそれは——ここよりずっと良い場所ですわ」

 

 その声は、まるで機械が話しているようだった。

 話が通じているようで、通じていない。

 目を見て話している筈なのに、こちらを見ていない。

 

「だ、だめだよ……帰ろう? ねえ、仁美ちゃん、さやかちゃんしっかりしてよ……!」

「行きましょう、さやかさん」

「うん……行こう」

「ダメだよ……行っちゃダメだよ……!」

 

 二人の手首を掴んで訴えるが、平均的な女子よりも非力なまどかの腕力では二人の足を止めることはできない。

 さやかと仁美は、確実に魔女の元へと歩を進めていた。

 

(ああ、どうしよう……! 早くマミさんと千子くんを……ダメ、携帯番号知らないよぉ……!)

 

 携帯を取り出すが二人の名前は登録されてない。

 普段はキュゥべえを介してテレパシーで連絡していたため、二人の連絡先を聞いてなかったのだ。

 ほむら? 論外である。

 

(ああ、私の馬鹿……! このままじゃ二人が……!)

 

 万事休す。

 さやかと仁美の行く先には魔女がいる。

 それを理解していても、彼女は追わないわけにはいかなかったのだ。

 

 ———————————————————

 

(どうしよう……こんな所まで付いてきちゃった……!)

 

 そして、景気はうらぶれた古い町工場跡へと変わり、幾つものプレハブの建物が並び建つそこには、幾人かの人影が見える。

 

(たくさん人が集まってきてる……みんな『魔女』に操れてるの⁉︎)

 

 暗闇の中、仁美達と同じように、壊れかけのロボットのような不自然な動きでひとつの建物に入っていく。

 まどかも仕方なく、仁美達の後について中に入り、すぐに入り口近くのロッカーの影に隠れ、そっと辺りを窺う。

 建物の中には古い機械が放置されており、そこには仁美達の他に、見知らぬ老人や彼女の母より歳を取ってそうな女性、若い人男女も何人か姿が見え、総勢十五人程度の人々がのろのろと緩慢な動きで作業していた。

 

(どうしよう……どうしよう……! このままじゃ、みんなが……!)

 

 まどかにはそれが何かはわからない。

 彼女はただ、脚を震わせてそこに居ることしかできなかった。

 しかし、そこに——まどかに声をかける者がいた。

 

「鹿目先輩? どうしてこんな所に?」

「——ひゃあ⁉︎ せ、千子くん⁉︎」

 

 後ろから声をかけてきたのは、後輩であり、魔法少女である村正だった。

 自分が情けない程に頼もしい姿に、まどかはようやく、無力感や絶望から解き放たれた気がした。

 

「あ、ありがとう! 来てくれたんだね……!」

「ん? ああ……反応があったので。まさか鹿目先輩がいるとは思ってませんでしたが」

 

 ――――――――――――――――――

 

 数分前。

 新しくできた友達であるキリカと下校中のことだった。

 趣味の話など、他愛もない雑談に花を咲かせていた時、キュゥべえが現れたのだ。

 性懲りも無くキリカを狙っているのだろうと思い、顔面を吹き飛ばしてやろうとした時、キュゥべえからさやかが魔女に狙われた、と告げられた。

 その言葉に耳を疑った。

 暁美からは、さやかが魔女に狙われたなんて話は聞いていないから。

 しかし、キュゥべえは誤魔化したり、黙っていることはあっても嘘を吐いたことはない。

 俺にさやかの危険を教えてくれたのも、おそらく魔法少女候補を失うのを避けるためなのだろうが。

 それから俺はキリカに断って、キュゥべえが示した魔女の居場所に全力疾走していた。

 

 そして、今に至る。

 

 寂れた工場地区は、気がつけば大勢の人々で賑わっていた。

 どうやらここに集まっている人々は、全員もれなく魔女の口づけを受けてしまった人々らしい。

  

 たった一人、鹿目先輩は違うようだが。

 

「恭介……ごめんね」

 

 人集りの中には美樹の姿が確認できた。

 虚ろな目をしながら、美樹を含めた人々は、おぼつかない足取りで廃工場の奥へと入って行く。

 当然だが、見過ごすわけにはいかない。

 

「何してんだ美樹。危ねえから帰んな」

 

 一応美樹に声を掛けてみたたが無反応でふらふらと奥へと進んでいく。

 その姿はまるで夢遊病患者のようだった。

 

「お願い千子くん、さやかちゃんたちを助けてあげて……!」

「大丈夫、必ず助けます」

 

 さやかは大切な友達だ。

 俺が生きてる間は、魔女なんぞにくれてやる犠牲などない。

 

「そうだよ、俺は、駄目なんだ……こんな小さな工場一つ、満足に切り盛りできなかった……今みたいな時代にさ、俺の居場所なんてあるわけねぇんだよな……」

 

 陰気な顔をした男の人が俯いて、ぼそっとつぶやいた。

 呟きの内容から察するにこの工場の経営者だったのだろう。

 彼を中心に半円状に集まった人々が、彼の呟きに拍手を送る。

 苦しみは理解できなくはないが、とっくの昔に衰退した刀鍛冶師がひいこら言って踏ん張ってんだから、自殺なんて早まらないで欲しいね。

 隣にいた鹿目先輩が俺の着物の袖を引っ張った。

 

「どうしました? 鹿目先輩」

「千子くん、あれ……」

 

 視線の先には、鉄のバケツに洗剤の容器を逆さまにして注ぐおばさんが居た。

 その傍らには別の洗剤が置かれており、どう見てもこの工場を掃除しようという雰囲気ではない。

 こいつら、まさか……!

 とにかく、無理やりにでも止めないと。

 

「待てぃ! 千子よぉ!」

 

 洗剤をバケツに注いでいるおばさんを止めに入ろうとすると、俺の行手を阻む大きな影が現れた。

 

「徳川……! おまっ、何でここに?」  

「決まってんだろぉ。俺らはここで肉体を捨てて楽園へ行って生まれ変わるんだよ……」

 

 突如現れた徳川は、ほむほむファンクラブの時とは違うベクトルで狂っていた。

 

「急ぎの用事なんだ。馬鹿なこと言ってねぇで道あけてくんねぇかな」

「馬鹿なこと……? 馬鹿なことだと?」

 

 俺はおばさんを阻止する為に道を空けるように指示するが、彼はまるで俺の言うことを聞いちゃいない。

 

「貴様は恵まれてるから分からんよなぁ……。我のようにモテない男は一度死んで、神様にイケメンに転生してもらわないと可愛い女の子たちにモテないんだよぉぉぉぉ!!」

「寝てろォッ!」

「あふん⁉︎」

 

 馬鹿なことを抜かす徳川の顎を擦るように拳で打ち、脳震盪を起こして強制的に鎮静化する。

 崩れ落ちる徳川を支え、床に転がすと、地面を蹴っておばさんが洗剤を注ぎ込んでいたバケツを掴み、放り投げる。

 窓ガラスを突き抜けて遠く遠くへと飛んでいき、ついに見えなくなってしまった。

 あらら、お月さんまで行っちまったかね?

 

「なんてことを……」

「儀式が台無しだ……!」

 

 怒り狂った集団は俺を睨み付けている。

 不愉快だから、さっさと魔女を片づけて帰るとしよう。

 

 ——————————————————

 

「……さて、早いとこ魔女をしばき回すとしましょう」

 

 外から扉を殴りつける音が無数に響いている。

 怒り狂う自殺志望者達は、鉄製の扉を叩いてばかりで、ドアノブを捻ろうともしないところを見るに、相当知能が落ちているらしい。

 しかし、硬い扉を叩き続けていたら、そのうち手を痛めてしまう。

 その前に魔女を倒してしまおう。

 

「扉を魔法で強化したので、心配しなくても破れませんよ」

「すごいね……魔法って、そんなこともできるんだ」

「俺はどうやら鉄やらを弄るのは得意分野みたいですからね」

 

 固有魔法以外にも、魔法少女には適正があり、得意な魔法は一人一人異なり、暁美は回復魔法などは得意ではないらしいが、自動車などを知識がなくても意のままに操ったりできるらしい。

 

 ま、それはさておき。

 魔女反応を辿れば結界のある場所はすぐに見つけることができた。

 あとは魔女を殴るだけだ。さっさと倒しちまおう。

 

「……千子くん。私も、ついて行っていい?」

「正気ですか? 死んでもいいなら構いませんが」

 

 少し低い声で言ってみると、鹿目先輩は背筋を伸ばして緊張しているようだった。

 ちょっと怖がらせすぎたかもしれない。

 

「ま、反応からして弱そうな魔女です。俺の結界にいれば死ぬことはありませんよ」

「な……なあんだ……でも、うん。気をつけるね」

「鹿目先輩は命を懸けて俺が必ず守ります」

「千子くん……」

 

 その瞬間――脳裏に白い羽が舞い、少女の声が響く。

 

 ――お願い、私を助けてあげて。

 

「……っ! なんだ、コレ……!?」

 

 突然、頭の中に声が響くと同時に、電撃のように頭を駆ける激痛に思わず片膝が崩れ落ちる。

 

「千子くん⁉︎」

「ご心配なく……ただの頭痛です」

 

 今の白い羽は一体何だ。今の声は一体誰だ。

 知らないはずの声に、どうして懐かしさを感じているのか。

 

 俺は……何を忘れてる?

 

 ……いや、そんなことより今は魔女退治だ。

 頭痛は問題ない。俺は戦える。

  

「……さて、魔女退治だ」

 

 魔女の結界に足を踏み入れる。

 魔女の結界は縦長のメリーゴーランドのような景色で俺たちの体は木の葉のように浮遊していた。

 

「せ、千子くん、来たよ!」

「問題ありません」

 

 片方だけ白い羽根を持つ人形のような使い魔たち。

 それらは得体の知れない笑みを浮かべながら、襲いかかってくる。

 あのニヤケ面だ。きっと碌な奴じゃない。

 使い魔達を峰打ち丸で粉砕して魔女を探す。

 次々と襲い来る使い魔達を往なし、的確に絶命させながら確実に減らしていく。

 

「……すごい」

「予想通りあまり強くありません。すぐに美樹を助けましょう」

「うん!」

「ん? 何だ、あっちからお出ましかい?」

 

 気配のした方へ視線を向ければ、翼の生えたブラウン管のような魔女『ハコの魔女』が舞い降りてきた。

 

「ひっ……!」

 

 使い魔を殺されて怒っているらしく、その体を激しく揺らしている姿は地団駄のようにも見える。

 

「——よし、死ね」

 

 ブラウン管の魔女の画面に靴底を振り下ろした。

 画面に反射する己の笑みは、侮蔑と怒りに染まっていた。

 認めない。友人を狙った上に命を脅かした『怪物』など。

 結界に引き摺り込み、人に害を成す魔女を絶対に許さない。

 決して口にしないし、もう必要以上に過去を振り返らないようにしているが、厳然たる事実として家族を魔女に殺されている。

 振り下ろした足に唾棄の感情を滲ませた。

 

 ——だが。

 

「——っ!」

 

 蹴りを見舞う瞬間、動きが鈍る。

 勢いが殺された蹴りは、魔女を撃破するに至らなかった。

 

「千子くん?」

 

 ためらってしまった。

 思っていた以上に、影響を受けていたみたいだ。

 元々は魔法少女だろうと、『魔女』である以上慈悲などない。

 お前達は『排除』されて然るべき存在であると、魔女に怒りを叩きつけられるつもりだった。

 しかし、本当は俺達と変わらない知性を持っており、あるいは、今も涙を流しているのではないか。

 そう思うと……俺の手は竦みそうになる。

 

(このままじゃ、駄目だ……)

 

 こんなんじゃいけない。

 切り替えなくては、後ろにいる鹿目先輩に迷惑をかける。

 そう言い聞かせながら、見下ろす自分の手を握り締め、魔女を殴りつけ、墜落した魔女の液晶部分を踏みつけた。

 

「……もう壊れちまったか?」

 

 俺の足下でもがいている魔女のモニターは明滅と共に、砂嵐を映しており、昔壊れたアナログテレビがこんな風だったことを思い出す。

 不気味な姿だが、慣れていればさほど怖くない。

 

「終わったの……?」

「これからトドメを刺します」

 

 鹿目先輩が心配そうに声をかけてくる。

 足下の魔女からは抵抗する力も感じなくなってきたので、そろそろ力尽きるだろう。

 結局、心から迷いを消し去ることはできそうにない。

 魔女は殺さなくてはいけない。

 しかし、魔女に生きる理由があったとして、今も苦しんでいるのだとしたら——?

 

「…………すまねぇ」

 

 今、楽にしてやる——心の内に巣食う迷いから目を逸らし、魔女に刀を突きつけた瞬間。

 

「ん?」

 

 砂嵐の画面に、うっすらと何かが映っている。

 一組の男女と幼い少女、そして死んだ筈の爺さんの元にいる赤子。

 

 それは、遠い過去。

 赤子の自分が両親に選ばれなかった過去の日——最初の負の烙印だった。

 

 画面が切り替わる。

 魔女の手によって、たった一人の家族を失った——無力の烙印。

 

 画面の中の顔を覚えていない家族や爺さんは、俺に呪いの言葉を投げかける。

 

 ——お前なんて産まなければよかった。

 

 ——『蓮華』はこんなに出来がいいのに。

 

 ——私達に子供二人は正直邪魔なの。

 

 ——お前が腕の治療さえ願ってたら儂は……この薄情者が。

 

 次々に投げかけられる呪詛。

 或いはひた隠しにしていた過去の傷達。

 画面の中の血塗れの人々は言う。

 おそらく、魔女になった少女達。

 

 ——全部、お前のせいで……この薄汚い『人殺し』が。

 

 バラバラに刻まれた少女達は、血を吐きながら怨みを投げつける。

 俺の責任……確かにその通りだ。

 見方を変えれば、こいつら魔女も被害者というわけだ。

 真実を隠され、人々を殺す化け物にされた挙句、最後には魔法少女に殺されるのだから。

 

 それらの呪詛を受けて俺は刀を——魔女に突き立てた。

 

「遺言はそれだけか?」

 

 魔女は黒い液体を噴水の様に噴き上げながら、ついに絶命する。

 魔女が死んだことで結界は晴れ、元の景色に戻る。

 危機は去り、魔女の支配が解け、気絶した人々が死屍累々と地面に転がる。

 その中には徳川や美樹もいた。

 

 よかった、無事だ。

 美樹に近づき呼吸を確認するが、異常は見られない。

 なんならちょっと涎垂らして寝てやがる。

 俺は意を決して振り返る。

 泣きそうな鹿目先輩に笑みを向ける。

 

「ごめんなさい。怖かったですよね」

「今の、画面に映ってたのって……千子くんの、家族だよね……?」

「それと……魔女になった魔法少女の皆さんですね」

 

 鹿目先輩の目が皿のように見開かれる。

 さて、カミングアウトだ。

 

「え、魔女になった……え、どういうこと……? ねぇ、千子くん、嘘でしょ?」

「鹿目先輩。美樹が起きたら一緒に説明します。それと……」

 

 俺は鹿目先輩に魔法少女の秘密を告げる覚悟を決めた。

 ここで誤魔化すことはしない。全て包み隠さず教えよう。

 しかし、その前に鹿目先輩の後ろで俺を凄い目で見ている『共犯者』になんと言い訳しようか。

 

「よう、遅かったな?」

「千子村正……まさか、あなた」

 

 おそらく鹿目先輩に魔法少女の秘密を打ち明けたことを非難しているのだろうが、これ以上隠すのは得策ではない。

 真実はいつだって残酷なんだ。

 誤魔化し続けても、俺達の前に立ち塞ふさがる現実は消えてくれないのだから。

 

 

 

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