「そうだ、レントにブレイドラインの皆を紹介しようか。」
ソナタは思い付いたかの様に手を合わせる。
「他のブレイドラインの方々もエルスタニア帝国の方なのでしょうか?」
「ううん、全員がって訳じゃないんです。」
カノンは一度目を逸らす。
「その、レントにはショックかもしれませんが・・・
ブーゲンビリア諸侯同盟の人もいます。」
「・・・・・・」
そして、ガラッと扉が開かれ・・・
「はーい!1番はブルーさんなのです!ふんっ!」
勢い良く入ってきたのは今、1番良くない騎士だった。
しかも任務帰りということもあり彼女らの戦装束。つまり、
「黒い鎧に青・・・『黒き咆哮の青い牙』!?」
レントは叫んだ。
「お前が・・・・・・っ!?」
その時、カノンもソナタも止められなかった。
思わなかったのだ。
2人は見た。あの重体、病室にいることもあり患者と認識していた。
がその時。
「一体、何をしているのかしら。」
「ブルーちゃんに何をしようとしてるのかなー?このブスが。」
ブルーの後ろより現れた武器を構える騎士に止められる。
レントの肩には刀が、眉間には槍が突き付けられていた。
どちらも鬼の形相の如く、怒りを顕にしていた。
「おい、レント!やめないか!」
ソナタが一喝し、レントを諌める。
「ひ、ひぇーっ!?風雅さん!トロイさん!別に大丈夫だったよ!?見えてたし!」
ブルーが、風雅とトロイメライを諌め?ていた。
だが、事実であろう。
ブルーに殺意を持って向かおうものなら、戦場なら即座に切り捨てられていただろう。
GARDEN内、自身が不死ということがレントに反撃を構えなかった要因となっていた。
「落ち着けレント、確かにブーゲンビリア諸侯同盟は我らの敵であったがブルーは味方だ。」
ソナタはレントの肩に手を添えながら伝える。
「レント、聞いてください。私達は、もはやそういう相手ではないのです。」
カノンは静かに宣言する。
「・・・分かりました・・・・・・」
レントは戦意を収める。
「良かったぁ!ここで暴れられると連れてきた自分が怒られる所だったよ!」
運命が心底ほっとした表情をして息を吐く。
「そうねぇ、ここは病室だから暴れたらママが怒ってたかもぉ♪」
「・・・・・・はは!」乾いた笑いが響いた。
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「本当に申し訳ございませんでした。」
レントは腰を90度以上曲げ、ブルーに謝罪していた。
当の本人はカノンとレントを見ながら少し困った様子だった。
「シドウは気にしていないわ。事情を聞いていなかった仇敵が目の前にいるのなら、斬りかかって当然だもの。」
「もー♪急に飛び出してくるから驚いて草ー♪」
風雅は少し不安の残る発言を残しながらも許しを受けた。
トロイメライはケラケラとした声を出しているが顔は笑っていない。
まだ許していないという事だろう。
「・・・ま、これは許してあげましょう。」
「感謝します。マリアさん・・・」
カノンはバツの悪そうな顔を向けるが、事態が良くならない。
レントはまだ顔を上げない。
「・・・空気を変える意味でも違う話をしましょうか!
ほら、レント君はベッドに戻って♪」
メイズが手を叩き、部屋の雰囲気を一変させる。
呼ばれたレントはしすしずとベッドに座らされる。
「話したいというのはレント君のこれからに関する事ね。
まず、レント君の身体を調べさせて貰ったのだけれど・・・
レント君、キミは不死なのね。」
「・・・はい。」
そこにいる者達は驚きはしなかった。
事前検査でわかった事は
その一部とはGARDENに害になり得る情報のみである。
「ということは、レントも騎士になり得るのかな。」
運命は尋ねる。
騎士とは皆、何らかの方法で不老不死になった英雄達の事であり、現在は49人いる状況なのだ。
その中の6種類の識別コードを持って6人構成の騎士団を結成している。
しかし、マリアは首を振る。
「それが彼の識別コードが検出されなかったわ。」
識別コードである階級とはKING、QUEEN、KNIGHT、FORTRESS、WIZARD、JOKERの6種。
そして現在唯一の例外として久条運命の階級、EMPERORがあったのだが、
「例外はあっても識別されないなんて事は無かったのだけれど・・・
これもまた特別ってことなのかしら。」
マリアは嘆息しながら、レントを一瞥する。
レントは困惑の表情を浮かべる事しか出来なかった。
まだ説明のされてない言葉を使われ、話がトントン拍子に何かが決まっていく。
「では、彼の扱いはどうなるんですか?」
カノンがおずおずと聞いてくる。
彼に不利な状況をどうにかしたいと思いで聞いたのだが、
「今は、私か君たち預かりって所かな。」
「えぇ、不死なのであれば監視と対処を同時に出来るアナタ達に一任するのが一番ね。」
「彼を自由にしていいって事なのかなー?」
トロイメライは不審がる。
先程のブルーの件がまだ尾を引いている。
トロイメライからすれば仲間をいきなり攻撃された身で信頼出来る関係ではまだ無いのだ。
運命も分かっていたようで、
「うん。彼を騎士のBUTLERになるって事で。
私預かりなら色んな所に顔も効くし、何かあった時の対処も出来るしね。」
「・・・なら、いいかなー♪」
そう言うとレントの方へと歩を進め、顔を近づけ、
「二度目はないからな。」
誰にも聞かれぬ様にそれだけを伝え出ていこうとする。
「まっ、待ってよー!トロイさーん!」
「それでは陛下、失礼するわね。」
ブルーと風雅も連られ退室する。
「具体的に運命預かりとはどうするのだ?」
ソナタは運命と今後についてはなしを進める。
「早い話、レントにはまだ信頼が無いのが問題だとトロイも言いたい事だったのだと思う。
なら、私の仕事の雑用として騎士団の皆との信頼を得て貰えたらなと思って。」
「・・・・・・それって運命くんの執務が遅れてるから手伝いが欲しいだけなんじゃ・・・」
「さぁ!レントはどうかな!?自分の仕事を手伝って貰えるかな!?」
運命は聞こえないフリをしてレントに振り向く。
レントは勢いに押され少し引き気味に答えを出す。
「少々、まだ心が追いついていないのですが・・・・・・しかし、迷っていたって選択肢がほぼ一つしか無いのであればその任、受けたいと思います。」
「運命、明日提出期限の書類はどうなってるのか、後で確認に行くからね。」
「運命くん♪
「では、君を正式に第九軌道人類史のBUTLERとしての階級を授けるよ。了承して貰えるかい?」
運命は手を出し、握手を求める。
が、レントはそれを無視するかの様に
「確かに拝命されました。代々エルスタニア帝国の執事長に就いてきたバラード家が次男。レント・バラードが忠誠を誓うこと、階級を受ける事にて示させて頂きます。」
「うん、これから宜しくね。
とはいえ、ブレイドラインの皆の執事として動いて貰っても構わないよ。」
「良かったな、レント。」
「良かったね!レント君!」
その中で
「・・・・・・・・・」
ロンド=ロンドは握った拳を解かなかった。
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「どうしたのかなー?ブルーちゃーん?」
トロイさんが振り返りながら聞いてきた。
それでも難しい顔を解かない私。
「あのレント君って人、えーっと・・・そのー・・・える、たにあ?の人なんだよね?」
「エルスタニア帝国だよー♪我らのKNGの出身国も言えないのは流石のブルーちゃんだねー♪草ー♪森ー♪」
「えへへ、ありがとう!」
「褒めてないよー♪花ー♪」
私は照れながらトロイさんに微笑み返す。
そして、悩みの内容を思い出すとまた難しい顔に戻る。
悩みの内容はレント君が敵意を持って向かってきた時の事。
「あの子がえるたにあの人なら・・・・・・
なんであの時『武装詩篇』を使おうとしてたんだろ?」
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必死に第一軌道人類史ストーリーを読み返してます。
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