かつて帝国の大将軍に君臨し、圧倒的剛勇をもって【冥府の戦鎚】と謳われた。
統率-72
武勇-96
魔力-48
智略-77
政治-43
魅力-79
アドラ・ブレイメン
知勇兼備の優秀な人材。
ブッヒル・ピグレルトの“過ぎたる者”として、その権力増大と支配域の強化に尽力してきた。
統率-94
武勇-89
魔力-47
智略-89
政治-68
魅力-75
ブッヒル・ピグレルト
ピグレルト家当主。愚物であり、その能力は壊滅的に低い。故にこそアドラに目をつけられ、その士官を受けられた。
統率-17
武勇-6
魔力-4
智略-7
政治-10
魅力-4
共暦1549年【落枯の月】4日早朝、信長軍はクロトン城から僅か2里ほどの位置にあるトゥンタン町まで進出する。中途の拠点で逃げ遅れたブッヒル軍残党の降伏や、愛想を尽かして“留まった”離反者たちの合流、信長軍の快進撃に湧いた新たな義勇兵の志願等を吸収し、その兵力は1000余まで増加していた。
「ようやった猿!!」
「ありがたき幸せ!!」
そして、ダントン・ギムレット及びヒディとの合流により………クロトン城を前にしての総兵力、1400余。
シャブトゥン郡討ち入り直後から比して、実に、5倍近く。
(………ほんに、恐ろしき御仁よ)
今日に至るまでの経緯を思い返し、傍らに立つグイン・ゴーンは改めて戦慄する。そこに最早、当初信長に対して抱いていた侮りに近い感情など欠片も残っていない。
三週間程度でのシャブトゥン郡大半の掌握、畳み掛けるが如き謀略の嵐、何よりも敵地に踏み込みつつ“現地調達”での大幅な自軍兵力増強……何れも、離れ業というより他にない。
だが何よりも、信長がこれらの絵図を恐らくは“予め”描いていた、という事実がグインの心胆を寒からしめる。
(若造の割には高い技量、などとんでもないわい……!!この方はまさに、ロンディウス2世陛下以来の……大陸に、世界にその名を轟かしかねぬ英傑よ……!!)
「ダントン・ギムレットよ。此度の帰参、大義である」
「はは!!お誘いいただき、名誉という他ありませぬ!!我が麾下400の兵、我が身共々存分に使い潰しくだされ!!」
「うむ。……………して」
トゥンタン町の防護壁の上。ダントンの平伏を受けた後、信長は一転怪訝な表情で地平の先、聳え立つクロトン城…………の手前の平原帯を指で指す。
「ありゃあ………いったいなんだ??」
「はっ、その…………ブッヒル軍かと、思われまする」
「そう、よねぇ」
「……………けったいじゃのぅ」
信長だけではない。受け答えるダントンも、信長の指さす先を倣って眺めるアイリーンも、その脇に立つグインも。全員が、この期に及んで“野戦”に転じようとするブッヒル軍の動きに、ただただ困惑していた。
「ま、アドラ・ブレイメンのことだ。或いは何かしらの罠ということもあろう。
各将、隊伍整え次第出るぞ。奴らが何かしら考えてるってなら………その企みごと叩き潰すぞ!!」
「「「はっ!!」」」
信長は罠を疑ったブッヒル軍の野戦の構え。だが、ブッヒル軍にとって不幸なことに、そこに罠や深謀遠慮は何一つ存在しなかった。
「ノブナガを一歩たりとも城に近づけるでない!!!!」
寧ろその真反対、城主ブッヒルの悍ましいまでの“短慮”がその事由である。
「ぴ、ピグレルト卿、どうか落ち着きあれ!ノブナガに確かに兵力は僅かに逆転されましたが、我が方も郡外より増援が到着し1300余はおります!!
城に寄って守りを固めれば、さらなる援軍で内外から包囲を打ち崩すことも可能!!どうか、どうか野戦はご再考を……!!」
「ならぬならぬならぬ!!かような恐ろしき男、吾輩の城に近づければ何が起きるか解からん……!!
いいかアドラ、その軍勢をもって必ずやノブナガを打ち払え!!さもなきゃ主などその首ギロチンにかけてやるわ!!」
(…………どこまで人の足を引っ張れば気が済む、この豚は……!!
………いや、落ち着け……!大いに不利だが、逆に言えばノブナガをこの場で討つ好機とも言える……幸い向こうもノブナガ・オダとラッセル・バーナード程度しか目立った人材はいない。隙を突き、奴の本陣に一撃を加えられれば……!)
────この時、アドラはまだ、自軍と信長軍との間に決定的な差をもたらす存在が加わっていたことを、まだ知らない。
共暦1549年、【落枯の月】4日、正午。トゥンタン町を出てクロトン城近郊まで肉薄してきた信長と、ブッヒルの強引な指示でその手前の平原にて布陣したアドラは対峙。
“今生”においては信長にとって初めてとなる、本格的な野戦──【クロトン城の戦い】である。
「はにゃ………放てぇーーー!!!!」
その開幕を告げたのは、緊張のあまり一度噛んだ挙げ句大いに上ずりながら下された、アイリーンの号令だった。
「どんどん射なさい!!敵に矢の雨を降らせて!!」
「怯むな、こちらも射返せ………っく」
「おごっ」「がぁっ……」
先ずは合戦の定石通り、両軍の“矢合わせ”から。だがこの時点で、いきなり大きく差は開いていた。
弓衆の数は同じ100余の筈なのに、矢の勢いや威力が違う。空中で交錯すると、ブッヒル軍側の矢は時に逸れ、時に弾かれ、信長軍に届く物さえ疎らで被害を殆ど与えられない。
対し信長軍のそれは、風を切り次々と飛来し的確にブッヒル軍を射抜いていく。
「……冒険者を率先して弓隊に配置・起用した効果が出ておりますな」
「うむ、重畳成」
傍らで戦況を冷静に見極めるラッセルの呟きに、信長も頷く。
「弓は、扱いに力も技も必要だ。農民兵に一からとなるとどうしても刻を要する。始めからある程度できるやつにやらせた方が、よほど効率的だわな。
…………ま、操作さえ覚えられれば誰でもすぐに扱える射具があるなら、それに越したこたぁねえがよ」
「?それはどのような……」
「なに、こっちの話だ。……矢合わせでこちらが押している、さらに畳み掛けよ!!騎馬衆、槍衆、剣撃衆!!前へ出でぃ!!」
「「「いあらぁああああああああっ!!!!」」」
「迎え撃て!!敵を進ませるな!!」
信長が馬上“左文字”を振り下ろして号令をかければ、信長軍の兵卒衆が猛然と突貫を開始する。即座にアドラも応じ、槍衾がその前衛に林立する。
「「「「がぁっ…………!!!?」」」」
──そうして両軍前衛が激突した瞬間。ブッヒル軍側の槍衾の一角が、“砕かれ”た。
「…………久々の、そして、ノブナガ様のもとでは初の戦!!一番槍は、取らねば示しがつかんからのぉ!!!」
大剣を振り切った体勢で、砕かれた槍の破片と斬り裂かれた兵士達の血しぶきが舞い散る只中に、グインが嗤う。
その瞳は………何日も腹を空かせ、ようやく肉にありついた虎のごとく。
「そぉら、聞けぃ!!ワシが奏でる、“戦鎚”の音を!!!」
「「「あぎっ………」」」
返す太刀で二振り目。再び四、五人のブッヒル兵が槍を砕かれ、身体を両断され、その隊列が大いに揺らぐ。
グイン・ゴーンの得物は、長さ実に五尺にも及ぶ長剣。その長さを支えるためにかなり厚み自体はあるものの、あくまで“斬る”ことを主眼とした武器である。然るに、何故打撃武器たる“戦鎚”が異名となったか。
「ぬぅんっ!!!!」
その理由は、音。
厚い刃、よく鍛えられた刀身、グインの並外れた剛力。
これらが合わさった結果、グインが敵武者を斬り伏せるたびに、鎧ごと断ち切られるが故の強烈な“打撃音”が辺りに響く。
───尋常ならざる得物をその圧倒的な膂力をもって容易く振り下ろすグインの姿と、その都度鳴り響く斬撃にはとうてい似つかわしくない音の繰り返しに、いつしか対する敵は恐ろしさを、肩を並べる味方は頼もしさを以て、こう呼ぶようになった。
「ぬぇえええい!!!」
【冥府の戦鎚】と。
「め、【冥府の戦鎚】だ!!グインが、グイン・ゴーンが敵についたぁぁあああ!!!!」
「なんで、こんな田舎に……それも敵軍に元大将軍がいるんだよお!!!?ぐぎゃっ………」
(グイン・ゴーンだと………!?)
グインの存在と、その未だ衰え知らずの剛勇……否、“蛮勇”の前に、一気にブッヒル軍が浮き足立つ。
流石のアドラもグインほどの大物が信長軍に加わっていたなどとは予想できておらず、立て直そうにも最も根源的な“武力の差”が要因である以上、明確な対策が存在しない。
「カカカ!“今世の貞勝”、“今世の藤吉郎”ときてその次は“今世の掛かれ柴田”か!!ようできた話だな!!
………敵は崩れた!!さらに押し込めぇい!!!」
「よっし!!!ノブナガ様からの号令だ、気合い入れて応えるよ!!!」
「やっるぞぉー!!
………グガァッ!!!」
「ここでしっかり働けてめぇら!!ノブナガ様からの覚え、少しでもめでたくしとくぞ!!」
「うわぁっ!?こいつ、噂の竜人族か!!?」
「このガキ女だてらに………うごっ……!?」
「裏切り者共がぁ……あがぁっ!?」
グインのこじ開けた隊列の穴に、リナが、ルシアが飛び込み暴れ狂いさらに押し広げる。そこを起点にマリントン隊が殺到して大きく、深く突き崩し、ブッヒル軍の陣形が斬り裂かれていく。
「──弓隊、両翼に分散展開!!各個自由射撃、好きに狙いを定めて撃ちなさい!!」
「………………ほぉ」
ここで、アイリーンが意外な才を見せる。前衛が一気に押し込む速度を上げたところで、信長の指示を待たず弓隊に前進を下命。崩れ立つブッヒル軍の両側面に回り込ませた上で、各自の裁量での射撃を指示した。
(弓隊の皆は、元は冒険者が多い。腕前や威力もそうだけど……“単独”での狙撃・射撃に慣れてる!
乱戦での一斉射撃は味方を巻き込みかねないけど───この混乱のなかでも、個別に“狙撃”をさせれば……!!)
「うぎあっ!?」「がぁっ……」「ぐぉっ……」
アイリーンの読みは、当たる。統制を外された弓衆は、かえって自在に目標を定められたことで水を得た魚のごとく戦場を駆け回り次々と“自分のリズム”で矢を放っていく。
無論、面制圧という点ではその威力を大幅に落とした。だが小隊・伍隊指揮官が次々と狙いすました射撃に撃ち抜かれていき、末端への指揮が寸断される。最早、グインら信長軍前衛の猛攻を抑えきれない。
「おおっ!?見つけたぜ騎士首ぃ!!」
「………おのれ!!」
開戦から僅か、半刻。崩壊は止まらず、アドラの本陣にまで信長軍の攻勢が届く。近衛兵たちを薙ぎ倒しながら現れた巨躯の槍武者に、アドラはあわてて剣を抜く。
「どりゃっさぁああああああ!!!」
「うごぁっ………、っ!!」
「おっと、動かないほうがいいぜ大将さんよ」
膂力だけならグインにも劣らないのではと思えるほどの、轟撃。剣がへし折られ、馬上から一合で叩き落とされる。
立ち上がろうとした矢先、その喉元に槍穂先を突きつけつつ、槍武者───ドンファは、汗まみれの顔で嗤った。
「ウチの大将が、アンタと会いたがってるんでね。ま、多分悪いようにはされねえから安心しな」
本陣に槍が届くほど一方的に突き崩され、挙句柱石たるアドラを抑えられた中で、残されたブッヒル軍が信長の攻勢を抑えられる道理などない。500を超える屍を残し、100ほどの兵は降り、残りは逃げ散った。
そのまま信長軍は、クロトン城へと討ち入る。
「いやだ!吾輩に近づくな!!貴様ら、こんなことをしてただで…………ぶひぃいいいいいい!!!?」
ブッヒル・ピグレルトの死については、この日に死んだという点以外史書にも残されていない。名も知らぬ雑兵に殺されたとも、城内で信長への降伏を狙った側近兵に斬られたとも………捕らえ、嬲っていた女の一人が混乱に乗じて牢を抜け出し、復讐を果たしたとも伝わるが、その真相は定かではない。
何れにせよ、ラッセル・バーナードが執務室までたどり着きこれを蹴破った時には、既にブッヒルは事切れていた。
かくして、【クロトン城の戦い】は信長の圧倒的勝利に終わり、クロトン城及びシャブトゥン郡は、信長の元に掌握されたのである。
「殺せ」
「はぁ〜〜〜〜〜………」
戦後、縄を打たれてドンファに引かれ、信長の元へ引っ立てられたアドラの第一声。それを聞いた瞬間、信長は足を乱雑に組んで項垂れつつげんなりとした声を上げる。
「…………マギィに、ラッセルに、お主。なんだ、有能な輩ほど死にたがる病でも流行ってるのか?」
「はっ、そのような話は聞きませなんだが……」
「真に受けるな、冗談だ冗談」
律儀に答えようとするラッセルを制し、信長はアドラの顔を覗き込む。
「お主、何故死にたがる。その力量、到底ブッヒルの下で収まるようなもんじゃないぞ。一国一城の主にでもなろうと思えばなれるのに、あんな愚物に義理立てなど」
「その一国一城を治める夢を、貴様に砕かれたのだ!!ノブナガぁぁ!!!」
……物静かな外観からは想像もつかない、腹の底からの大声。故にこそ、それは紛れもなくアドラの“本音”であると伺えた。
或いは、今一度“取り入る”という選択肢を選ぶべきなのかも知れない。明らかに目の前の男……否、青年は、自分をかなり高く買っている。
だが、その“こんな子供にいいように破られた”という実感と、若さと才を兼ね揃えた男にこの先自分の野望が成るという未来が見えず、それがアドラを自暴自棄に陥らせた。
「スータントは治める貴族皆愚物で、中央も南征や外征、大和戦線での苦境などがあり注意を払っていない!!ならばその内の1つに取り入り空白地帯を飲み込みつつ勢力を広げさせ、肥え太ったところで主とした貴族も食らう!!帝国中央は先の事情があるから、スータントをまとめ上げた程度では歯牙にもかけん!こちらがしかと恭順の意を示せばどうせ追認に動く!!
だからここを選び、ブッヒル如き愚物の下につき、今日までシャブトゥン郡のならず者連中や他郡の賊徒と繋がりを広げ……その日に向かって恥辱に耐えながら勤めてきた!!
それが、それが……こんなわっぱにいいようにやられ、国を“盗られる”など!!やっておれんわ!!!」
我ながら、笑ってしまう。半ば癇癪に、八つ当たりに近い叫びは本心だ。本心だからこそ、取り返しがつかない。
最初から謀反狙いで仕えていた将など、いつまた裏切るかわかるまい。自分なら、そんな虎狼の如き者を雇いなどするものか。
「────おみゃあもスータント食らうのを狙っとっただにかぁ〜〜!!!!」
「……………!!?」
刃が、降ってくるのを覚悟していた。だが、代わりに飛んできたのは心底からと思わしき称賛の声。
肩を掴み、アドラの顔をより熱心に覗き込む信長。その眼は、河原でとびきりきれいな石を見つけた幼子のごとく輝いている。
「このスータント、“歯抜け”もいいところな上に中央の連中も無関心!内乱が起きようが一揆が起きようが、地方の外に出にゃあなら気にもかけん!!四貴族共殺ぉたって地べた手に入れりゃ、よっぽど下手うたにゃあ後はやりたいことやれるでよ!!
いやぁ、おみゃあ慧眼だでな!!俺っちゅうんが出てきてワヤにされちまって、そりゃあ腹の1つ2つも立つでよ!!」
「な、なんだ!なんだ!奇天烈な言葉遣いしよって!!」
“お国言葉”で激賞を繰り返す信長が気味悪いやら気恥ずかしいやらで、肩から手を振り払うがごとく悶える。
「いいからとっとと斬れ!!わが野望潰えたとあれば、あとはどうなろうが」
“左文字”が翻り、斬られた。
ただし、アドラ自身がではない。その身体を縛っていた、縄が。
「許す」
唖然とするアドラに向かって、信長は笑いながら短くそう告げた。
「お主の野望、この信長が許す。
本当に心折れ全てを投げ打つなら、民百姓に戻り余生を過ごすもよし。
俺への復讐と再戦を望むなら、この場を去りて新たなる主に仕えるもよし。自ら兵を集め軍を起こすなら、それもまたよし。
主の野望のままに、好きにせよ」
「……………!?」
「の、ノブナガ様。其れは、余りにも危険では……」
「こやつが仮に俺の徒となるとしよう。だが、それを恐れてこやつをこの場で斬り捨てたとて、結局は同じ事。
俺はこの先、スータントに留まらん。より高く、より広く、どのような形であれこの信長という男の名を轟かせていく。その過程ではより大きく、より強き野望や信念を持つ者とも当たろう」
ラッセルは慌てて止めるが、信長は意に介さずアドラを見下ろす。
「なれば、恐るは恥ぞ。此奴がどこぞで今一度俺に“野望”と共に牙を向けるならば、受けて立たん。
───或いは」
ずいっと、信長がアドラに顔を近づける。
とても、僅か二ヶ月で二つの郡をその手に握った者とは思えない………言うなれば、よからぬ戯れを思いついた悪ガキのような笑みを浮かべていた。
「───この俺の下で、今一度“野望”を育てるも、良しだ」
負けた。
その言葉を聞き、その目を見た時、アドラは思い知った。自身が、眼前の織田信長という青年に……“男”に、完膚なきまでに負けたのだと。
単に戦で負けたのではない。野望への心構えで、そして、その抱く野望の大きさで、根本から負けたのだと。
自然と、その両手が地面につく。自然と、その頭が下がる。
だがそこに、屈辱はなかった。
「我が野望、お預け致す。ノブナガ・オダ様」
「預かりおこう、アドラ・ブレイメン。我が臣下として存分に励め。
手柄次第では、国持も城持ちも思うがままぞ!!」
アドラ・ブレイメン、この時27歳。後に知勇兼備の名将として名を馳せ、信長をして“進むも退くもアドラ”と激賞せしめ、最終的に“ヒノモト四天王”の一角に名を連ねる。
ラッセル、ヒディ、グイン、そしてアドラ。
信長の大いなる飛躍を支える四臣が、全員名を揃えた瞬間だった。