敵の改造個体兼味方魔法少女の妹になりまして 作:あげはちょ
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瓦礫が至る所に散乱し、逃げ惑う悲鳴がどこからも聞こえる。
「暴れろピエロ!この街を破壊し尽くせ!!」
「Jaaaaaa!!!!」
元凶と思われる男がそう叫んだかと思うと、道化のような見た目のでかい怪物が咆哮をあげてまた動き出す。
なんでこうなったんだろう....
私は今までただの中学生だった。親友の__ちゃんは行方不明になって連絡が取れなくなったけど、それも乗り越えてここまで来た。
学校からの帰り道、急な衝撃が来たかと思うと隣のビルが崩れ、私の体もそれに巻き込まれてしまった。
足が土砂で埋まり、目の前には怪物がこちらを見て歩いてくる。
「Ja....」
このままじゃ、....
「....やだっ....」
まだ、死にたくない。
やり残したことがいっぱいあるんだ!だからこそ...
「こんな所で...死ねないっ!!」
__うん、それでこそ
どこからか、そんな声がした。
はっとしたわたしが顔をあげると、目の前の地面には1枚のカードが落ちていた。
わたしは、これの使い方を
必死に腕をのばし、それを手に掴み取る。
捲って見えたのは、少し変わった見た目のハートの1のトランプカード。
私はそれを宙に投げ、こう叫んだ。
「チェンジ・アップ!!」
そう言ったあと、投げたトランプが赤く発光し、私の体を優しく包む。
ところどころ切れた制服が綺麗なフリルの付いているものに変わっていく。
髪の色も元の茶色からピンクに変わり、身体が酷く軽くなっていく。
いまならなんでもできそうな高揚感に包まれ、力が溢れてくる
この力があれば...
「あなたを、止めれる!!」
姿が変わった私を見て敵と認識した怪物が再び私に襲いかかる。
でも、今は動けない私じゃない!
後ろにジャンプして怪物の腕の薙ぎ払いを避け、攻撃を始める。
「ハートの2、
指を銃の形にし、力を込めることで人差し指の先から光の弾を出す。
喰らった怪物は少しよろけ、「jaaaa!!!!」と怒りを顕にした。
そこからは攻防が続いた。
私が出す攻撃は聞いているけど、どうも決定打にはかけず、また怪物も私に攻撃を当てられずにしばらく経った。
その時、慣れない行動で焦った私は攻撃を回避した時に足を滑らせてしまった。
それを見逃す怪物でもなく、好機とした怪物は私に腕を振り下ろす___
それが当たる直前、私の耳に声が響いた。
「クラブの2、
遠くからその玉が当たった怪物の腕は私の体に当たる直前で固まり、厚い氷で覆われ身動きが取れなくなっていた。
「Jaa!?」
一体誰....?
「油断は禁物ですよ、新人さん」
背後から現れたのは、雰囲気が優しそうな緑色の髪を伸ばした私と色違いの衣装を着ている人でした。
お礼を言おうとすると手で制され、
「私たちのような
と言われた。
そうだ。これ以上壊されてしまわないようにここで決着を付ける!
「ハートの5、
今度は手を思いっきり握り、体から発される光を全て込める。
固まったまま動けなくなっている怪物の腹に向けて走り出し、その身体を
「はぁぁぁ!!!!」
拳で貫いた。
「Ja.......」
動きを止めた怪物は崩壊していき、塵1つ残らず消えてしまった
「よく出来ましたね。新人さん」
助けてくれた人が話しかけてきた。今度こそお礼を言わなくちゃ
「あ、あの!助けてくれてありがとうございます!...その、貴方は」
と言うと大丈夫ですよ、と前置きをして
「私はクラブの魔法少女、ヴィーナと申します。また会いましょうね、ハートの新人さん。」
と言ったあと、この場を去る前にそういえば、と言ってきた。
「その格好は帰る時には辞めた方が良さそうですよ。少々、目立ってしまいますから」
と、明らかに街では見ない格好のまま帰ろうとする私を呼び止めて教えてくれた。
....ちょっとこのまま帰った時のことを想像して恥ずかしかった。
「.....さて、行きますか」
どうやら物語上の第1話が終わったっぽい。
クラブの魔法少女さんが来ることは確かなかった要な気がするけど....そもそも私がここにいる時点で原作とは違うか。
しっかりマナちゃんが主人公してたので良しとしましょう。
お、敗走してきたアルクくんが戻ってきた。
私はリリアさんに見学と称され主人公の戦闘をビル群の上から見ていたんだ。
だからこそこの1話を見れたってわけ。いいねー!役得役得
「...本当に良かったんでしょうか...?負けてしまいましたが、マーク様がなんと仰るか」
弱気だ。しかし
「マーク様は様子を見てこいとしか言わなかった。情報を持ち帰れただけ良いでしょうね。」
その通り。原作でも別に怒られてはなかったからアルクくんは安心して欲しいな....と思っていた時、
その場にあるはずのない冷気がわたしたちを包んだ。
「__っ!?まずい!!伏せろ!!」
リリアさんが焦った声でそう叫ぶ。
え、だってこんな魔法を使う人なんて1人くらいしか....まさか
「クラブの2、
宙に浮きながら攻撃をしていたのは、先程見ていたクラブの魔法少女、
その目は真っ黒に染まっており、光が一つも通っていない。
え、怖い....見たことないキレ方してるよ.....
「水を追って来ましたが、やはり仲間がいましたね、ジョーカーズ」
淡々と、しかし明らかに憎悪を向けながら近付いてくるヴィーナ。
「さあ、2年前に妹を何処にやったか教えてください。さもなくば...」
「殺してしまうかも、しれませんよ」