ハイスクールD×D~『光』と『王の石』を持つネオ戦士~ 作:ライダー好き(全部)
着実に遅れていく投稿、これを投稿したらまた暫く時間がかかりそうです。
穏やかに過ごせる時間が欲しい・・・・・
「えぇぇいッ!!アイツは何をやっていたのよ!?」
ガシャンッ!と壁に何かを叩きつけながら1人の少女は絶叫する。その声の主、レイナーレはその見目麗しい美貌を憤怒に歪めココにはいない誰かに向けるように怒鳴り散らす。
その髪は怒りのあまりに怒髪天を衝き目じりが鋭く反りあがっていた。
周りには酷く怯えた2人の少女と数十人のフードを被った鍛えられている男達。見た目からすれば男達が怯えている理由など皆目見当がつかない。だがその内からあふれ出るオーラによって目の前の少女が常人では持ち得ない力を持っていることを物語っていた。
「レイナーレ様、明日にまでにアーシア・アルジェントを見つけ出し計画を実行に移させます。ですから今日のところはお休みになられて下さい。あの男、フリードは見つけ次第抹殺いたしますので」
「そっ、そうですよ!話を聞いた限りだと人間に連れ去られたようですし、うちらが簡単に見つけられるっす!」
カラワーナとミッテルトの言葉に怒髪天を衝く状態だったが次第に冷静さを取り戻しため息を着いた後二人の言葉に頷く。
「――――そうね、こんな事で一々苛立ちを覚えてもしょうがないわ。二人とも明日になったら早朝からアーシアの捜索をしてもらうわよ。そしてお前たち、今すぐ儀式の準備をしなさい!もし直ぐに取り掛かれないというのならお前たちから先に光の槍の餌食になってもらうわよ!!」
レイナーレの一言によりその場にいた男たち、はぐれエクソシスト達は我先にというようにその広場から出て行く。それを見送りレイナーレは怒りを吐き出すようにため息をついて懐に入れていたとある物を手に持ちその後ニヤリと笑みを浮かべる。
「―――レイナーレ様?前から気になっていたっすがその手に持っている物はなんなんすか?」
ミッテルトは少々震え声に尋ねる。
レイナーレが手に握っているのは十字架、そこから言葉では表せない圧を発していた。少なくとも下級の堕天使では使用どころか持つことすら躊躇うほどのものである。しかしレイナーレはその十字架を大切そうに握りながら語る。
「これはかの聖書の神すら恐れていたという『闇』の力を封じたものよ。これに封じられている力を使えば私はもっと高みへと行ける、そのためにはアーシアの持つ神器が必要になるの」
恍惚とした声でそう語るレイナーレ、しかしその瞳は濁っておりそれがいっそう二人に恐怖を与えていた。
「だから二人とも、早くアーシアをミツケダシテネ?」
「「ッ!?は、ハイッ!!」」
それ以上その場に留まることが出来ず二人は逃げ出すように広間から出て行った。その二人を見届けた後再びレイナーレは手に持っている十字架を見つけクスクスと笑い続けていた。
バイクに乗り数十分経ち、一誠は堕天使達が隠れている廃教会にたどり着いた。明かりはなく人が生活している様子も見られない教会だが地下には堕天使の気配が複数あり動いた様子が無いことに気づく。
「――――ここか」
気配がした空間に近寄ると薄くだが防壁を張っていることに気がついた。無理やり通ろうとすれば瞬時に廃教会内にいる奴等に侵入がバレてしまう。
さてどうするかと一誠は頭を悩ませていると正面からなにやら物音が聞こえてきた。
其方に気づかれぬように近寄る。そこではフード付きの神父服を着た二人の男性が急いで出て行く姿だった。
その二人はなんの躊躇いも無く防壁を潜っていく。恐らくあの神父服に仕掛けがあるのだろう。
そう判断した一誠は彼らに気づかれないように背後に忍び寄り二人を手刀で気絶させる。
その後自身に合う服の方を剥ぎ、それを身にまとって教会内部へと入っていった。
中では神父たちが世話しなく動き回り何らかの儀式の道具を地下の方へと運んでいく。フードのお陰か不審がられることはなくすんなりと地下の儀式場にまでたどり着くことが出来た。
中では魔方陣を何重に書き込んでおり人を括り付けられるほどの大きさの十字架も確認できた。
「(これは、・・・・・・・・これほど大掛かりな儀式を悪魔領で行うのか?幾らなんでもこのような挑発を堕天使の上層部が許すはずがない。となると、独断での行動となるか。何のために?これほどの儀式ならば生贄などの問題が・・・・・・・・・・・・まさか、コイツラの目的は!?)」
何かの答えにたどり着こうとした瞬間、一誠の直感が後方に飛べと警告する。その指示に従い大きく跳ぶと自身がいた場所には光の槍が突き刺さっていた。
すぐさま飛んできた方向に視線を向ける、そこには学生服を未だに身にまとっていた天野夕麻、いやレイナーレの姿がそこにあった。
突然のことに周りにいた神父たちは硬直するも目の前にいる一誠が敵だと認識すると同時に各々の武器を取り出して威嚇している。
レイナーレの背後から二人の堕天使が姿を現し片方は槍を、もう片方は弓を携えてニヤリと一誠に対して侮蔑したような笑みを浮かべていた。
「あら兵藤君、こんな処で何をしているのかしら?もしかして~・・・・私に会いに来たとか?」
そんな中レイナーレがおどけるように話し出す。
「ごめんなさいね、今貴方のような下等な人間を相手にしている暇はないの。―――それで本当に何しに此処にきたのかしら?」
「・・・・・・・最近怪しい奴等がこの付近をうろついているという話を聞くんでな。こうして調べてるんだよ、そしたらこんな大掛かりな仕掛けをしている。この悪魔領で何をやらかそうっていうんだ?天野さん」
一誠は人間態だった頃の彼女の名前を呼ぶと瞬時に憤怒の表情へと変わる。
「この私をそのような名前で呼ばないで頂戴!私はレイナーレ。誇り高き堕天使よ!」
バサッ!!
背から黒い一対の翼を出現させて衣服がボンテージへと変わっていく。
「貴様のような下等な人間に話すことなど何もないわ。どんな理由があろうと関係ない、お前達そこにいる人間を殺しなさい!」
その言葉と同時にはぐれエクソシストは同時に接近、遠距離の攻撃を開始する。
それを超反応によって全弾回避して接近してくるエクソシスト達の攻撃を捌く。
そのとき、一人のエクソシストから光の剣を奪い蹴りでそのエクソシストを吹き飛ばした。
「フッ!」
接近する男達に斬撃を食らわす一誠。その攻撃を受け2人ほど切られ吹き飛ばされる。
連射される光弾を避け続け遠距離から攻撃しているエクソシスト達の懐に入り蹴りと拳の連打、そしてからの投げによる吹き飛ばし。
この一連の動作を一誠は数秒もかけずに行ったのだ。
突然隣にいた仲間達が吹き飛ばされ悲鳴を上げる暇もなく意識を失い、死亡していった。
それを理解したときエクソシスト達は次第に二の足を踏む。
一方的に圧倒され次々と仲間達が倒されていく。
しかも常人では想像できないほどのスピードで行動するのだ。彼らには一誠が少女らと同じ人外のように感じたのだ。
エクソシスト達が一向に動こうとしない様を見ていたレイナーレは盛大にため息をついてそのまま無言で光の槍を投影する。その槍はエクソシスト達を貫きながら一誠へと迫っていった。
驚愕の表情をする一誠だったが難なくその槍を避ける。そして油断なく投影先のレイナーレを睨みつける。
「味方を巻き込んででも俺に攻撃してくるとは」
口からもれた言葉、それを聞いたレイナーレは、「はっ」と鼻で嗤う。
「下等な人間なんて味方でも何でもないわ!唯の道具、私が至高の存在へと至るための道具に過ぎないの」
「至高の存在?」
一誠はその単語に対し返事を返してしまう。
しかし周りを警戒することだけは怠らずいつ攻められても対応できるように意識を向け続けている。
だが、そんな警戒とは裏腹に堕天使に仕えていたエクソシスト達は呆然とレイナーレ達を見ていた。
「そんな、話と違う」というような驚愕の表情と同時に裏切られたという絶望感に彼らは立ちすくんでいた。彼らはレイナーレの「私が至高の存在になれば堕天使内で貴方達の地位を上げてやる」という言葉を信じていたのだ。
彼らはぐれエクソシストは教会から破門され行き場の失っている。それをグレゴリが彼らを受け入れたのだ。しかし、その勢力の中で彼らは下っ端という扱いのまま。どれだけ成果を挙げても最終的に堕天使たちに扱われ続けている。
破門された者達の中には司祭クラスになった者もいる、一度得て失った栄華を再び手に入れるため彼らはレイナーレの言葉を信じ従ったのだ。
しかし、レイナーレにとって彼らは居ても居なくても変わらない単なる駒でしかなかった。
その事実に彼らは戦う気力を失ったのだ。
そんな彼らの状態に気づいていないレイナーレは笑みを浮かべながら語りだす。
「そう、私は力を手に入れ堕天使として至高の存在となる。そのためにアーシアの持つ神器が必要だった」
一誠はレイナーレの言葉から全てを察した。
アーシアからの神器の抜き取り、これがこの儀式の正体。
その為だけに態々天使、堕天使から捨てられた元領地現悪魔領であるこの駒王町の廃教会を利用したということ。
それを誤魔化すために自身らは神器持ちの人間を殺害し堕天使上層部からの命令で動いていると見せていた。
全てはたった一人の少女から全てを奪い取るための行動だった。
「―――そして彼女の持つ神器を抜き取りその能力で自身の価値を証明する。それが狙いか!」
一誠は奥歯を強く噛み締めてレイナーレを睨む。
その睨みを無視してレイナーレは嗤い続ける。
「そうよ、その為に価値のない下等な貴方と付き合ってあげた。他の人間はついでよ、私が至高の存在となったらそんな些細なことなどどうでもいい」
「その結果アーシアが死ぬというのにか?!」
「それこそどうでもいいわ!この堕天使である私の礎となるために死ねるのよ、光栄に思って貰いたいわね!」
あははは!と高笑いをあげ続ける。
我慢の限界だった。
一誠の内にある怒りが燃え上がっていく。
自身の命を狙う、それはいい。一誠には自衛できるだけの力があるのだ、それ相応の対応をすることが出来る。
しかし、アーシアや町の人々は違う。誰かを癒し助けていきたいと願うだけの心優しき少女だった、ただ平穏に暮らしていただけの人々だった。
その彼らを己の傲慢な理由のみで利用し殺害していったレイナーレを許すことなど到底できない。
だからこそ、一誠は構えをとった。己の最も強い力でこの場にいる|レイナーレ達≪愚か者達≫を裁く為に、これ以上誰かを傷つけさせないために。
一誠の身体から眩い輝きが発される。それは光を使用する堕天使ですら恐れおののく程の神々しい『光』だった。
「変身ッ!!」
力強い一言と同時にその『光』はいっそう眩く輝いた。動くことすら出来ぬままその発光が収まるまで立ちすくんでしまい、
「ッ!!?」
レイナーレは激しい悪寒に襲われる。まるで目の前に上級の天使が存在、いやそれ以上の『光』が存在していることに本能が気づいたのだ。
そして『光』が収まったとき、目の前には既に兵藤一誠の姿は無く―――
黄金の鎧に身を包んだ『光』の戦士、AGITΩが佇んでいた。
拙い、まずいマズイマズイ!
アレには勝てない、太刀打ち所か一撃を与えることすら敵わない!
レイナーレは全身で目の前の存在に恐怖した。
たかが人間の神器の能力だと過信していた、光を扱うと言ってもそれを断つ魔剣や魔槍、魔弓などでどうにでもなる。そう思っていた――――
だが現実はどうだ?目の前に立っているだけで自身が恐れおののいてしまう程の『光』にちっぽけなガラクタなど効くとは到底思えなかった。
自身の部下であるミッテルトとカラワーナも武器を構えたまま震え続けている。とてもじゃないが戦闘など出来そうもなかった。
駒である祓魔師達もそう、まるで目の前の存在が神であるかのように跪き命乞いをする者や気絶する者、感涙の涙を流し震え続けている。
異様な光景だった、だが同時に仕方ないという納得もしてしまった。それほどまでに目の前の『光』が神々しいのだから。
「ッ!!――ぁ、貴方達何をしているの!?さっさと奴を殺しなさいッ!!」
数秒、しかしそれは戦闘の中では大きな隙となってしまうほどの時間呆けていたレイナーレは我を取り戻し両隣にいたミッテルトとカラワーナを突き飛ばした。
その衝撃で二人はAGITΩに接近してしまった。
『あ、ぁぁ!?わぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああッッ!!!』
震える声で雄たけびを上げて両手に持つ武器を振り回す。
カラワーナは槍を突き刺すように、もう片方は接近には不向きである弓での打撃によって。
その特攻紛いの攻撃すらAGITΩによって軽々とあしらわれてしまう。
槍の刃を片手で触れ軌道を逸らし、もう片手の拳により顎を殴られる。その一撃によって壁まで吹き飛ばされた。
「あぁぐッ!?」
悲鳴を上げようにも顎を砕かれ巫山戯た悲鳴を漏らしながら壁に叩きつけられた。
ミッテルトも振り回すように弓を叩きつけるがその弓を受け止められ足払いを掛けられた。それにより体制を大きく崩し、完全に倒れる前に腹部に蹴りの一撃をもらう。
その蹴りにより肺の空気を全て吐き出され、呼吸も出来ぬまま反対方向にいた人ごみに吹き飛ばされた。
吹き飛ばしが収まったのと同時に漸く呼吸を取り戻し咳き込むように息を吸い込む。
「がはッ!?げほ、ごほごほ!!」
邪魔者が消え去った、というかのように軽く手首を回してレイナーレを睨みつけ、ようとしたときそこには既にレイナーレの姿は無かった。
「ッ!・・・・・・・逃げたか!」
AGITΩも逃げた方へ走り出そうと動き出した。
だが、
「があぁぁああっぁっぁああぁぁぁぁっぁあぁっぁぁぁぁ!!」
まるで獣の咆哮のような雄たけびを上げ槍を構えて接近してくるカラワーナの姿を捉えた。
足で踏ん張りその矛を両手で受け止め槍を蹴り上げる。そして両手で矛を抑えたままカラワーナを地面に投げ、一旦距離を取った。
AGITΩはベルトに右手を近づける。するとベルトの中央にあるクリスタルから剣の柄が出現した。それを勢い良く引き抜くとAGITΩに変化が起きる。
右手から肩、そして黄金に輝いた胸部が赤く変色したのだ。
そしてその右手には聖剣と言っても過言でない美しき剣が握られていた。
アギト・フレイムフォーム
立ち上がったカラワーナは恐怖の末に錯乱してAGITΩの変化にすら気を止めることなく突撃していく。
咆哮をあげながら一気に接近するがそれになんの興味を持たずただカラワーナを見つめ続けるAGITΩ。
そしてその矛先がAGITΩの喉に突き刺さる、そこでAGITΩの腕に持つ聖剣、フレイムセイバーを動かした。
その瞬間、
ボォォッ!!
フレイムセイバーから吹き上げた炎が槍の矛先を捉え、そして触れると同時に蒸発させてしまったのだ。
「―――――ぁぇ?」
何が起こったのか解からず失速してしまうカラワーナ。それが彼女の命運を分けることとなる。
AGITΩは勢いよく剣を振り上げそして彼女の頭部から真っ直ぐに振り下ろした。
一切の抵抗を感じさせないその一撃はカラワーナの股先まで通過すると同時に彼女の身体に一線が入り込む。そしてそこから炎が吹き上がりカラワーナの皮膚を焼いていった。
「――――――――――――――――ッ!!?!!?!?!?!!?!?!?!!」
最早悲鳴すら上げられず表面は炎で焼かれ内面では『光』の一撃により肉体を破壊される。
その過剰なまでの『光』によりカラワーナは二つに別れたのと動じに爆発した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
爆発が止み爆炎から一つの人影が動き出す。
その姿を見つけた瞬間、ミッテルトと動けるエクソシスト達は悲鳴を上げながらAGITΩとは反対の方向へと走り出したのだ。
「『あぁ、ぁぁぁぁあぁぁぁっぁああぁぁあぁぁぁぁっぁぁあ嗚呼ああああAAAAああぁあAAあああAaaッッ!!??!』」
無様に逃げ出した者達を見つめながらもその後を追うことなどせず奥に逃げたであろうレイナーレを追うAGITΩ。
どんな生物であろうと一度植えつけられた恐怖にはそう簡単に勝てやしない。二度とあの堕天使たちは自分の目の前に現れないだろう。そう確信しているAGITΩは逃げ出した堕天使たちを放置したのだ。
奥に向かうと共にヒューと風の流れる音が聞こえてくる。
その音の正体を探るべくその方向に視線を上に向け、両拳に力が込められていくのを感じた。
そこには大きな穴が開いており既にレイナーレがこの廃教会から脱出したことを意味していた。
レイナーレが向かう場所、それを十中八九当たりをつけたAGITΩはその穴から地上に出て隠していたバイクへと跨った。するとバイクに変化が生じる。
波のように表面が揺れ動いたかと思うと金と赤のボディのバイクへと変化したのだ。
AGITΩの乗る変形バイク、「マシントルネイダー」
アクセルを入れると同時に発進するマシン、そのスピードは常人では燃え尽きてしまう程の速さであり視界に入れることすら叶わない。
その最速のバイクを駆けながらAGITΩは目的地に向かう、アーシアを匿っている駒王学園へと。
最初の会話で数週間、戦闘シーンで今日の3~4時間。ドウユウコトナノ・・・?
答えろ、答えて見せろルドガー!!
次回、「unknown」運命の鎖を、解き放て!!(違う)