「……新聞?」
「ああ。ミニオン島でのことが書かれてる」
一面を飾る大見出しには、ミニオン島で起きた惨劇について書かれていた。
(……海軍は、俺がヴェルゴを斬ったことを見逃してくれたのか)
ヴェルゴの裏切りと、俺がヴェルゴを斬ったことは把握してるはずだ。
ドフラミンゴたちの"鳥カゴ"のせいにしたんだな。
「……お前がお尋ね者にならなくて良かったよ」
「どうせなるぞ」
「あのなぁ……」
「強くなれば、世界政府に目をつけられる。否が応でも」
カイドウと約束もしたからな。
(それに……)
俺が視線を向けた先には、後のドレークもいる。無事に保護されたらしい。
「いずれにせよ、俺は強くならなくちゃいけないからな」
「……そうか」
……というか、俺は別に賞金首になっても良かったんだが。
6歳で全力の海兵……それも、新世界で戦えるレベルの海兵を倒した。
子供故に、危険と判断されてもおかしくなかった。オペオペの実も奪ったしな。
「……まぁ、感謝はするよ」
「「「ありがとうございました」」」
「ああ、こちらこそ。……しかしいいのかい?ミニオン島からは遠いとはいえ、支部まで来なくて」
「おれは海軍支部辞めましたし」
「おれはコラさんに着いていくし」
「俺は2人と一緒がいいもんでね。そういうわけで、ここで降りる」
やれやれといった表情を浮かべるおつる中将に、今一度礼をする。
「……気をつけるんだよ」
「はい」
俺たちは1週間ぶりに、陸に足を着けた。
軍艦を見送って、さてと2人に向き直る。
「さて……ここからは地道だな」
「おう。まずは賞金稼ぎでもとっ捕まえて、金を稼ごう。幸い、治安が悪いからな」
「ローお前……えげつないこと考えるな」
「ロシナンテが海兵ってのもあるだろ」
「"元"だ"元"!!」
おつるからセンゴクに送られた辞表も無事に受理されたようで、『正義』の白いコートとマリンコード、そしてカモメの印を脱ぎ捨てた。だというのに、とうの本人はなんだか清々しい表情をしている。
「お前らと旅ができるってのは、嬉しいなァ」
「?」
「今までも、ローの病気を治すために3人で行動してたんだ。それがまた続けられるなんて、少し感慨深いってだけだよ。今度はローもすっかり健康だしな!」
「まだ完治はしてないぞ。オペオペの実で少しずつ珀鉛を除去してくんだから」
……ったく、1週間前までは命懸けてたってのに。
「まぁ、楽しくはなりそうだな」
「だろ!?ほら賞金稼ごうぜ!!」
「ちょ、コラさん速ェって……!」
「あっごめんロー!!」
「罰だ、ローを担げロシナンテ」
「嘘だろショウ!?」
「へへへ、13歳の重みを知るがいい……!」
「くそォ、見てろよ!?うおおおおーーー!!!」
……これは、一時の休息だ。俺に懸賞金が付くまで、俺に手配書が発行されるまでの。
(まぁ、平和を謳歌しますかね)