「エドラム……?やめろ、その名を出さないでくれ!あいつらに目をつけられたら、おれの人生は終わる……!!」
……道行く人に聞き込みをしたが、最初の3人がこのような答えを立て続けに言ったことで、一時中断した。名を呼ぶことすら憚られるか……流石に、8500万の海賊は伊達じゃないな。
(待てよ)
なら、直接エドラムに話を聞いた方が良いんじゃないか?
「グニーロさん、そもそもエドラムたちの本拠地はどこに──」
「邪魔するぞ、グニーロよ」
「っ!?」
ズドォン!!
銃声が、店に響く。間一髪、ロシナンテがグニーロさんたちを庇う。
「よう、賞金稼ぎ」
(……さっきのは威嚇射撃か?にしては、銃は狙撃用だ)
そう考えたのも束の間、狙撃銃で俺を容赦無く殴ってくる。
「!!」
「ウーゴレオンが世話んなったな。あいつ、肋が3本くらいイってたんだとよ」
ウーゴレオン……ああ、さっき俺とやり合った男か。
「……それがなんだ?」
「金だよ金。かーね。包帯とか薬もな」
「……治療道具さえあればいいだろ」
「あ?金だぞ?奪うモンだろ」
おそらくエドラムと思われる男との問答で、この話に意味がないことがわかった。
「そうか」
一瞥して、思い切りぶん殴る。
メキッ……!!
「!!」
「ショウ!!さっきのってもしや」
「皆まで言うなロシナンテ。……お前は2人をよその家に避難させておけ」
「……わかった」
「それが終わったら、ローと加勢しに来い。いいな」
「ラジャ、キャプテン」
「ラジャ!」
ロシナンテとローの返事に笑みで返して、乱暴に開けられた店を出る。
「……なんだ、意外と元気じゃないか。それに……」
そんな大人数で見守るか?普通。
「あんたエドラムだろ。揃いも揃って、船長の子守りか?」
「んだと……!?」
「あんだけ我儘な船長がいるところは大変だな。世話が大変そうだ」
「てめェ……!!船長は8500万ベリーの男だぞ!?賞金稼ぎのガキ風情が勝てるわけねェだろ!!」
……もう、起き上がるか……!!
「そこまでにしとけ。おれァ傷一つついちゃいねェからな」
……硬いな、ほんとに。
「覇気か」
「その歳で覇気を使えるお前が言うなよ。流石にビビったぜ?」
ニヤリと笑みを浮かべながら、エドラムが構える。狙撃銃持ってんのになんで近接なんだよお前。
「エドラム海賊団船長、オベーロ・エドラムだ。ほら名乗れ
「……賞金稼ぎ、ショウ」
「フルネームだよ。空気読め」
「ねェよ、んなもん」
「そうか、そりゃすまねえことをした」
「微塵も思ってねェ癖に……よく言うな」
ドゴォン!!
「うわァ!」
「なんだ!?」
「船長とあのガキの殴り合いの音だ……!」
……外野がうるせェな……!!
「ちと、外が耳障りだな」
「ああ……邪魔だ。さっさとやれロシナンテ、ロー」
「……」
無音が、突如として乱入する、
「キャプテン、そりゃねえって。奇襲がおれの得意なのに」
「高く見積もっても2000〜3000万の奴らだ。やれるだろお前とローなら」
「そうじゃなくってよ……まァいいか」
3人で、改めてエドラムたちに向き直る。
「お前らは、俺たちが相手しよう」