ハリー・ポッターと創られし娘   作:テーラ・クレプスクリー

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しつこいですが
色々捏造など多数です。

タグが足りなかったり、注意が足りない可能性もあります。

その為、何でも有りな方のみ、お進みください、

スネイプ教授へのフィルターがかかっています。

不適切な表現があるかもしれません

読んだあとに、何かあっても責任はとれません。

その為、何でも大丈夫な方のみお進みください。

それではどうぞ



2話※

 

▷視点、セブルス・スネイプ

 

吾輩は、こみ上げる怒りを抑えられずにいた。何のために、好きでもない薄汚れた屋敷しもべ妖精などをこの家に受け入れたと思っている。

 

あの、魂の宿らぬ忌々しい『器』の世話を押し付けるために、不快感に耐えて飼ってやっているというのに。それなのに、貴重な魔法薬の調合で一滴の狂いも許されぬ時間に、あの出来損ないのしもべ――ミリスが狂ったように吾輩の調合室へ駆け込んできたのだ。

 

「大変なのです、お嬢様が変です、ミリスは旦那様にお伝えするのです!」

 

あの器の様子がおかしいなど、あるはずがない。あれは、失敗作だ。己の身の程知らずな狂気と執念が呼び寄せてしまった、ただの人形。

 

亡きリリーの、鮮やかな緑の目の色だけを宿し、その実、温かみなど微塵も存在しない光のないガラス玉。見つめられるたびに吾輩の罪を、己の悍ましさを無言で糾弾してくる呪いの泥人形。

今更、あの動かぬ人形がどうなろうと知ったことか。足音を荒々しく響かせ、木製のドアを壁に叩きつけるようにして部屋へ入る。

 

「まったく、吾輩は仕事の準備で忙しいというのに、あの器に何があったというのだ。ミリス、説明しろ」

 

部屋の隅、冷たい石造りの床の上にぽつんと座り込んでいる器の顔を、苛立ちと共に上から覗き込んだ。どうせまた、感情のない目で宙を見つめているのだろう――そう、吐き捨てるつもりだった。だが、違った。

 

器がゆっくりと顔を上げ、その目が吾輩の姿を真っ直ぐに捉えた瞬間、吾輩の心臓は文字通り凍りついた。そこにあったのは、これまで吾輩を絶望させてきたあの冷酷なガラス玉ではなかった。

 

予想外の――いや、かつて吾輩がこの世で誰よりも愛し、そして失った、あのリリーの眼から確かに感じていた『温かみ』だった。生きた人間の、確かな知性と感情。光を宿した鮮やかな緑の眼が、今、はっきりと吾輩の姿を映し出していたのだ。

 

何が起きたのか、吾輩の明晰な頭脳を以てしても全く理解が追いつかなかった。混乱に思考を巡らせていると、目の前の器が、これまで一度も開くことのなかった小さな口を震わせ、確かに言葉を紡いだのだ。

 

「プロフェッシャー」

 

――今、何と言った?我が耳を疑った。この器には文字の読み書きはおろか、まともな言葉すら何一つ教え込んでいない。それに、吾輩がホグワーツの教職に就いていることなど、この器が知り得るはずもないのだ。なのに、なぜこの器は吾輩を『プロフェッサー』などと呼ぶ?

 

もしや、魂の空席だったあの器に、吾輩の知らぬ邪悪な精神か、得体の知れない何かが滑り込んだのではないか?背筋に冷たいものが走ると同時に、吾輩の右手が自然とローブの袖から杖を抜き出していた。

 

「……レジリメンス――開心せよ――」

 

そのリリーと同じ緑の目に向けて、容赦なく精神を覗く魔術を放つ。その脳内を暴き、正体を確かめて排除してやるつもりだった。

 

だが、次の瞬間――。

 

パキンッ! と、冷たい地下室に何かが硬く弾けるような、鋭い音が響き渡る。

 

「……っ!?」

 

衝撃と共に、吾輩の放った開心術の糸が力技で引き千切られ、霧散した。杖を持つ手が、微かに痺れている。

 

――術が、破られたのだ。

 

大人の熟練した魔法使いの精神防御『閉心術』に阻まれたかのように、完璧に。目の前にいるのは、ただの小さな幼児の器だ。それなのに、吾輩の術を弾き返しただと?

 

吾輩の術が完璧に粉砕され、弾き千切られた驚きに、ただその場に立ち尽くすしかなかった。呆然と杖を握り直しながらも、吾輩の明晰な脳細胞は、今のあり得ぬ現象の答えを求めて猛烈に回転を始める。

 

(……なぜだ。なぜ、ただの幼児の器が、吾輩の開心術を拒絶した?)

 

その時、リリーと同じ緑の眼が吾輩の視界に入り、脳裏に雷の如き衝撃と共に、ある凄惨な記憶が蘇った。あの日――ダンブルドアからリリーが死んだことを告げられた、地獄のような夜。

 

ダンブルドアの口から語られた断片的な事実から、吾輩は一つの仮説を導き出していた。リリーの息子が、あの闇の帝王の死の呪いを撥ね返し、滅ぼしたあの奇跡の正体を。

 

古の愛の魔法。

――『愛の守り』。

 

みずからの命を絶対の代償にして、愛しいものを永遠に守護する、理を越えた大魔術。

 

(まさか……)

 

視線が、床に座り込む幼児の緑の目へと吸い寄せられる。この器は、リリーの髪の毛から抽出し、吾輩の遺伝子とかけあわせてはいるものの、リリーの純粋な遺伝子情報を引き出して作られた存在だ。

 

――まさか、そのリリーの血の記憶が、魂が。

 

リリーが愛する息子に遺し、世界に刻みつけたはずの愛の魔法の波長を、この同じ遺伝子を持つ器の中へと引き寄せ、共鳴させたというのか?

 

目の前で、器が吾輩へ、リリーと同じ緑の眼を向けている。それは邪悪な何かの憑依などではない。リリーの遺した絶対の守護魔法が、この小さな子供の心を、吾輩の精神侵入から守ったのだ。

 

そう理解した瞬間、吾輩の胸を、言葉にならない激しい感情の濁流が満たしていった。そのあたたかい熱が、吾輩の眼から堰を切ったようにこぼれ落ちる。

 

きつく握り込んでいた杖が、吾輩の手を離れて床へ虚しく転がった。そんなことすら今の吾輩にはどうでもよかった。 吸い寄せられるように、冷たい石造りの床に膝を突く。 

 

涙など、あの日、リリーが死んだと告げられた暗闇の中で、すべて流し尽くしたと思っていたのに。視界が激しく歪む中、抑えきれない言葉が次から次へと口をついてこぼれ落ちる。 

 

「あぁ、リリー……お前は、吾輩を、許してくれるのか。こんな、吾輩が己の執念で犯した禁忌の、罪の証を……お前の愛で守ってくれるなど……っ!」

 

溢れる涙と嗚咽が止まらない。これまでの人生のすべてを否定し、暗闇の中で泥を啜るように生きてきた吾輩にとって、それは信じられぬ奇跡だった。

 

――その時だった。

 

冷たい石造りの床に座り込んでいた小さな器が、ふらつきながらも自らの力で身を起こしたのだ。そして、その小さな手を、泣き崩れる吾輩の頭へと、そっと伸ばしてきた。

 

頼りない幼児の、けれど驚くほどにあたたかい手のひらが、吾輩の黒髪を不器用に撫でる。

その小さな唇から、ひどくたどたどしい、けれど確かな意志を持った言葉が紡がれた。

 

「だい、じょーぶ……? いたい……?」

 

――あぁ、奇跡が、起きたのだ。

 

魂のない空っぽのガラス玉だと思い込んでいたその眼には、今、間違いなく、吾輩を気遣い、慰めようとする生きた魂の光が灯っていた。

 

 





スネイプ教授目線で挑戦です。

前回も、ですが
読点が多いかな?

ここが、変だよってありましたら
優しく教えてください

修正しました。(2)
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