宇宙世紀0123年…人類が宇宙に住み出して、1世紀がたった。
人類は、愚かにも、スペースノイドとアースノイドという分断を生み、戦争が長く続いている…。
シーブック・アノーは、コスモバビロニアの建設を目論む、クロスボーン・バンガードの戦いに巻き込まれ、MS F91に乗って戦うことになる。
様々な出会いと別れを経て、ラフレシアを使い全人類を滅ぼそうとする、鉄仮面ことカロッゾ・ロナの野望を阻止することに成功。ベラ・ロナことセシリーファチャイルドを救出し、無事帰還することができたのだった…。
数ヶ月後
「これから、月に向かうんですよね。」
シーブックは、エマリー艦長代理に、今後の目的について尋ねる。
「ええ…。F91のカメラに記憶されたデータを月の参謀本部に告発すれば、彼らも重い腰を上げるでしょう」
参謀本部は、コスモバビロニアを海賊の旗印と称し、フロンティアサイドが占領されたにも関わらず、今回の一連の事件を酔っ払い同士の喧嘩として処理した。しかし、クロスボーン・バンガードのバグは、フロンティアⅠの住民を皆殺し、大きな被害を被っている。F91のカメラには、それらを記録したデータがあるため、それを月基地で告発しようと言うのだ。
「でも、それで本当に連邦軍が動くかしら?」
セシリーファチャイルドは、疑問を投げかける。
「どうしてだよ?セシリー!?」
「シーブック、地球連邦は、クロスボーンの作戦をただのハッタリとしか見ていないのよ。オールズ・モビルの時もそうだったらしいし…」
モニカ・アノーは、嘗て3回にわたって行われた、オールズ・モビルの戦役を思い出していた。あの時は、F91の設計途中で、よくは知らないが、地球連邦軍の対応が遅かったのは、誰の目から見ても明らかだった。
「でも流石に、証拠を出せば、動くじゃぁないですかね?」
スペース・アークの乗組員が愚痴をこぼすかのように、言い放った。
「ん?」
突然、MSの反応が現れる。
「どうかしましたか?」
「MSの反応がある。連邦軍じゃなさそうね。」
「でも、今はクロスボーン・バンガードのMSは、どこかしらに集結している途中じゃ無いんですか!?」
シーブックは、問いかける。実際、ラフレシアの撃沈の後に、地球連邦軍を攻撃していたMSたちが、どこかに飛んでいっているのを目撃している。
「クロスボーンだって、味方が、撃沈した所を確認しない訳ないでしょう?」
セシリーは、もともと、クロスボーンに連れて行かれており、彼らの内情をよく知っている。
「MS出しますか?」
「いえ、F91は、破損していますし、無理な戦闘はやめた方が……」
モニカは、破損したF91を無理やり出すことを反対する。
「いいよ母さん。シーブック・アノー F91で行きます。いいですか?」
「許可します。」
船の中で、長い沈黙が流れる。機体や人員にMSが無いために、そう言うしか無いのだが、こんな子供を戦場に出さすのは、気が引けてしまう。
その頃 スペース・アークに近づく機体の中では…。
???「鉄仮面がやられたと報告を受けたが……。やつも、まだまだ甘いな。」
男と思われる人物は、MSを操縦しながら、つぶやく。
???「まぁいい。ラフレシアプロジェクトなど、必要無い。地球を支配するのは、ドゥガチ様ただ一人だ。所詮、クロスボーンなど、ただの愚者の集まりに過ぎん。」
???「何処に行ったのだ……。ベラ。」
セシリー・ファチャイルドの本名……。ベラ・ロナの名前を呟いた。
「F91。シーブック行きます!!」
こうして、薔薇の散った後の物語は幕を開けた。