原作とは若干違う設定が入ってたりします。
目を開けたら俺は前よりずっと小さな体で天井を見上げてた。転生ってやつか?てっきり生まれ変わるなら畜生か修羅だと思ってたんだが。
なんでこうなったのかは覚えてねぇが、そんなことはどうだっていい。あんな過去に意味なんかねぇんだからな。
なんとなく今を生きて時間を浪費するだけの毎日。やることと言えば競馬かソシャゲくらいだ。未来に希望なんて見いだせるはずもねぇ。日々のストレスを安酒をかっ食らって解消する。
何をしようにも気力が起きねぇし、金だってなかった。目に映る人間すべてが格上に思えて妬ましかった。
だからこそ転生だの来世だの、そんな都合のいい話ばかり考えてた。
だが、俺にはやり直すチャンスが与えられた。
俺にとってこんな都合のいい事が起きるとはな。これを活かさない手はねぇ。
次は失敗しない。
ここは俺が特に熱を入れて遊んでたゲーム――ウマ娘の世界らしい。TVのCMなんかから聞こえる話や時々会いに来る親戚を見ればすぐにわかった。間違いねぇ。
父親はヒトで、母親はウマ娘。運命の悪戯か、俺の名前は前世と同じ
成長していき自由に体を動かせるようになったとき、ふと母親の方を見ると何か数字が見えることに気がついた。
(なんだぁ?こりゃあ…)
そう思い考える。
(これは…ウマ娘を育成するときに見えていたあの数値か…?)
(にしたってなんでこのタイミングで見えるようになる?成長が関係してんのか?……いや、難しいことを考えんのはやめだ)
「見てあなた、あの子もう読み書きができるようになったのよ。」
「凄いじゃないか!1人で動けるようになるのも早かったし、この子はきっと大物になるぞ!」
(こりゃあいい!最高じゃねぇか。せっかく転生したんだ。この力を使ってウマ娘史に名を残すような、誰も俺を見下すことのできない伝説のトレーナーになる)
前世の知識があるおかげで小学校、中学校では特に苦労することもなく、周りからは天才、神童と讃えられた。
当然気分がいい。周囲の人間と比べて俺は上ってことになるんだからな。
だが、それも高校で終わりを迎えた。当然だが進学校であれば周りのレベルに伴い問題の難易度も当然上がる。前世の知識だけでなんとかなるような場面は減り、故に天才、神童と俺を持て囃す人間は自然といなくなった。
だが、んなもんは関係ねぇ。トレーナーとして大成できれば全てが変わる。
俺が天辺だ。
そのためには、俺はなんとしてでもトレーナーにならなきゃならねぇ。
「俺の番号は…あれか。」
「やったわね翔!」
「おめでとう翔!父さんお前がきっと合格するって信じてたぞ」
「ま、当然の結果だな」
(トレーナーライセンス試験に合格したからといってまだ安心はできねぇ…色んな研修を終えてようやく一人のウマ娘を担当できんだからな。)
その後3年間、俺はサブトレーナーとしてチーフトレーナーの下でチームのサポートなどをしつつ、トレーナーとして独立するため研修を受けた。
しかし、これがまあキツかった。ウマ娘の体調管理やトレーニング結果などの計測、何よりチーフトレーナー、ジジィからの説教だ。俺を認めねぇあのジジィが何よりも気に食わねぇ。
あの野郎、いつかぶん殴ってやる。
そう思いながら仕事を続けた。
「そろそろお前も独り立ちの時だろう。だが調子に乗るなよ、トレーナーという職業が一人のウマ娘を預かる職業と言うことを常に頭に入れておけ!」
「これでようやく俺も独り立ちってわけか。俺が出世したら今度は俺がてめえを顎で使ってやるよ」
「そんなことを言ってる暇があるなら担当の一人でも見つけにいったらどうだ。貴様のその足は何のためにある?」
「チッ最後まで説教かよ。まあいいぜ、次会うときは俺が上で、てめぇが下だ。覚悟しとけよジジィ」
「相変わらず貴様は口がよく回る。その口を縫い合わせなかったことが俺の人生最大の過ちだ」
「殺すぞジジィ!」
ジジィとの会話を終えた俺は帰路についた。
(落ち着け俺、ここは大人らしくクールに行こう。気にすることはねぇ。これでようやく担当が持てる。俺のトレーナー人生はここからだ)
今日くらいは酒をいくら飲んだって許されるだろう。
「クソっなんでだ、なんで担当が誰も捕まらねぇ?」
(こんなところで止まっていられない、俺は勝って勝って勝ち続けて、ウマ娘史に名を残すトレーナーになるはずなんだ)
「え〜と…ごめんなさい」
「は?なんでだよ」
そう聞けばそいつは俺のトレーナーバッジを指差し、そのまま帰っていった。
「クソっ!」
(なんでこんなことになる?誰が悪い?誰のせいだ?…いや、そんなはずねぇ。運が悪かっただけだ)
それからウマ娘に声をかけ続けたが、結局誰一人として捕まることはなく半年が経った。
驕っていた
自分はウマ娘を高みに至らせるために生まれてきた特別な存在なのだと勘違いしていた。
作中でも実績のない新人が実績のあるベテラン、中堅のトレーナーより好まれづらいのは散々描写されていたというのに、
それすらも見えなくなるほどに自分に酔っていた。
よく考えれば、俺は実績のない新人だ。慢心し、横柄な態度を取っていた。そんな人間が好まれるはずもない。
ジジィにあれだけ啖呵を切った手前、頼ることもできねぇ。
(残るはデビュー戦に負けて後がないようなウマ娘ばかりだ。
俺には、この眼以外に何もない。俺が担当したところで、共倒れになるのは目に見えてる。)
(結局、何も成し得ぬままただの端役として一生を終えるしかないのか?)
トレセン学園は人手不足だ。担当がいないからと言ってクビにはならないだろう。
…だからなんだってんだ?
あの頃に逆戻りなんて、死んでもごめんだ。
(とにかく何か打開策を考えねぇと…何かねぇのか?)
そう考えながらトレセン学園側から割り当てられたトレーナー室へ入った。
「ぐぅ…。ぐぅ…。」
「なんだこいつぁ…?」
トレーナー室へ入るとそこには寝息を立てて寝ている少女がいた。しかも、その少女には見覚えがある。
「セイウンスカイ…?なんでここに…」
「むにゃむにゃ…って、誰!?」
「それはこっちのセリフだ。なんでここにいる?」
「いや、この空きトレーナー室はセイちゃんのお気に入りのお昼寝スポットですし」
「もしかしてそのバッジって、新人トレーナー?ここ使っていいよーって言われた感じ?」
「ああ、ここは俺のトレーナー室だ。」
「えー静かで落ち着くし、何よりふっかふかのソファがあってお気に入りだったのに…」
(あぁクソ。こんな無謀な賭けに出なきゃいけねぇとは思いもしなかった。だが、今はなりふり構ってられねぇ。ここに全てがかかってる。神だろうが悪魔だろうが縋ってやる)
「なあ、お前担当トレーナーはいるか?」
「どうしたんです突然?いませんけど…」
「俺から提案がある。ここを使わせるかわりに俺の仮担当にならないか?正式な担当になったならいつまでも使ってもらってもいい。もちろん、その期間中のトレーニングは俺が面倒を見るし、トレーニング施設だって使える。新人なもんでそこまで上等なもんは使わしてもらえねえが…どうだ?」
「んー…」
(頼む…もう後がねぇんだ…)
「わかりました、いいですよー。」
「!!ほんとか?」
「実はセイちゃんも色々サボってたらあのウマ娘はやる気がないーって思われちゃってるんですよ〜。余り物同士ですね〜」
「……。改めて自己紹介をしよう。天城翔だよろしく。」
「セイウンスカイで〜すよろしくお願いしまーす。」
(勝った!!これで人生逆転じゃい!!)
ウマ娘の中で短編を作るとしたら誰がいいですか?セイウンスカイは作るのが決まってるので除外します。その他あれば感想ください。
-
エアシャカール
-
アグネスタキオン
-
マンハッタンカフェ
-
ナカヤマフェスタ
-
シュヴァルグラン
-
キングヘイロー
-
ミスターシービー
-
シンボリルドルフ