100/100!!
ツムギ実装確定だわっしょーーーい!!!
読んでくれているみなさんのおかげで完走できました!ありがとうございます!!
~先生編~
”ふぅ……なんとか片付いたかな”
今日はツムギが当番に来る日、先生はとりあえず仕事ができるように最低限机の上を片付けていらない物を引き出しにしまい込んだ。その時丁度、シャーレの扉がノックされる。先生は周囲を見渡し、特に問題はないことを確認した。
”入っていいよツムギ”
「では、不思議の国へお邪魔させていただきます」
扉を開けて入ってきたツムギは、なんとバニーの格好をしていた。
”……こんにちはツムギ。まずは理由を聞こうか”
「はて?なんの理由でしょうか?」
”その格好だよ!わかってるのにとぼけないの!”
「これは以前先生にバニーガールの格好をしてワイルドハントを案内しようとした時に断られてしまったので……せっかくなら今日こそ先生のための兎を見て欲しいなと思いまして」
”何がせっかくならなの……?”
「ところで先生。この格好でシャーレまで来た時に、また先生がバニースーツの生徒を連れ込んでるという市民の噂話が聞こえてきたのですが……そういうのが好みでしたら言ってくださればいいのに」
”色々誤解だよ!?ああ……また誤解が広まっていく”
「ではこういう格好はお嫌いでしたかね?もっと露出が多い方が好みとか?」
”大人をからかうんじゃありません!”
「ふふっ、すみません。でしたら、早速仕事に移るとしましょうか。見た目がどうであれ、きちんとやることはやりますので」
終始ツムギのペースのまま、二人は仕事を始める。先ほどの発言通りツムギは真面目に働き、仕事は途中まで順調に進んでいった。しかし、事件が起きる。
「すみません、これの関係書類はどこにありますかね?片割れが見つからなくて……」
”その書類は……あっ”
先生が記憶を辿れば、何に使うかわからない書類を適当に引き出しに放り込んだ記憶があった。その書類の中に、似たような記載があった書類があったのを先生は思い出してしまった。
”……ッスー”
「……もしかして捨ててしまいました?」
”捨ててはないけど……どこにしまったか分からないや”
「なるほど、でしたら探せばいいだけですね」
”ご迷惑おかけします……”
「シャーレの探検を合法的にできるので、私としては役得ですよ。ついでに先生の秘蔵の本でも見つかったりしませんかね?」
”そんなものはありません!”
数分後、ツムギは引き出しの中から一枚書類を取り出す。
「ありましたよ先生、お宝です」
”おお!もう見つかったの!?さすが、未知の場所の調査にはオカルト研究会の活動で慣れてるのかな?”
「まぁ、そういう面は間違いなくありますが、そもそも私たちの部屋も散らかってるので、なんとなくしまいそうな場所がわかるというのもありますね。こういうのは心理戦ですよ」
先生はツムギから書類を受け取り、中身を確認する。
”これだ!間違いないよツムギ!ありがとう!”
「お役に立てたようですね。以前先生にはオカルト研究会の活動を助けていただいたので、恩を返せたのならよかったです」
”仕事……終わった~!!!”
ツムギの協力もあり、仕事が想定よりも早く終わった先生は背伸びをしながら喜ぶ。
「見ていて思ったのですが、先生は随分と書類仕事が嫌いなのですね」
”まぁね。先生という仕事そのものは好きだけど、書類は苦手かな”
「気持ちはわかりますね。今の時代、芸術家もどのように自分を売り込むかを考えなければならない時代です。それに、様々な必要経費の工面も大変で……そういったものを気にせずに音楽だけに向き合えればいいのにと何度思ったことか」
”でも、そのおかげで得ることもあるからね”
「実際そうなのでしょうが……あまり経験値を得たという実感は湧きませんね」
”そんなに難しく考える必要はないよ。今、私はツムギと共感して、同じ目線を持ててるだけでも苦労した甲斐があったなって思ってるし”
「確かに、共感は先生としても芸術家としても大事なスキルかもしれませんね……面白い発想です」
ツムギは頷き、ノートにメモを取る。
”そのノートは何?何か書き込んでるみたいだけど……”
「思いついたリズムとか、フレーズに使えそうな言葉とか、忘れたくないなと思ったことを全てここに書いておくんです。」
”忘れたくないことかぁ”
「今回ならば、同じ目線を持つための苦労……というワードですね。心に沁み込みました」
”そんな風に言われると照れちゃうな────それはそれとして辛いことの後には楽しいことが欲しいよね”
「と、いうことは……」
ツムギはうずうずした様子で先生の顔を見る。先生はにっこり笑って、次の言葉を紡ぐ。
”ツムギさえよければだけど、せっかくならここでゲリラライブを開催してくれないかな?久しぶりにツムギの曲を聴きたくなっちゃった”
「そうですね。どんな状況でも音楽は────『楽しさ』、を与えてくれますので。今日は先生のためだけに、この楽しさを届けましょう。特等席ですよ?」
ツムギはベースを取り出し、自身の全力を出し切るために一つ深呼吸をした後、ベースを掻き鳴らす。
「ヒャッハー!!今からてめぇと二人っきりで行くぜぇぇぇ!!地獄までぇぇぇ!!」
ツムギの迫真の演奏は特等席で聴く先生を音楽の世界に連れていき、先生はノリノリで聴いていた。
演奏が終わった後、先生は満面の笑みで力いっぱいの拍手をした。
”なんだか、以前に聴いた時よりも上手になってる気がするな。深みが出ているというか”
「私も最近色々なことを経験しましたからね。人生のページにも先ほどのノートにも厚みが生まれてきたというわけです」
”へぇ、どこでどんなことを経験したのか聞かせて欲しいな”
先生はお茶を渡しツムギに座ることを促す。ツムギは座ってお茶を一口飲み、ノートを開いてゆっくりと語り始めた。
「さてまずはどこから話したものか……学校ごとに話しましょうか」
”ツムギは色んな学校を渡り歩いてるもんね”
「トリニティではスイーツ部のみなさんは当然として、正義実現委員会や自警団、補習授業部のみなさんとも仲よくさせていただきました……マリーさんやミネさんには心配かけちゃいましたね。ミカさん、セイアさん、ナギサさんとかは見る限りトリニティって感じで気品あふれる方でよく記憶に残っています」
”マリーやミネには私もよく心配かけさせちゃってるなぁ……というかティーパーティーのみんなと知り合いなんだね”
「ゲヘナでは風紀委員会のみなさんや万魔殿のみなさんのおかげで、平和に過ごせましたね……温泉に入ったり美食を楽しんだり、キララさんとショッピングもしました」
”満喫してるね。ツムギなら確かにゲヘナでもやっていけそうだもんね”
「ミレニアムではC&Cやセミナーの方たち、エンジニア部に助けられたり、ゲーム開発部の人たちとゲームしたり、ダイエットのためにトレーニングに励んだりしましたね。実はここだけの話、ヴェリタスの方とも出会いました」
”ツムギもダイエットとか気にするんだ。まぁステージに立つもんね”
「百鬼夜行では俳句を読んだり青春を語ったり忍者になったり眠り姫と出会ったりお祭りを楽しんだり……色んな文化を楽しめましたね」
”百鬼夜行は独自の文化が多いから、インスピレーションもたくさん得られるだろうね”
「レッドウィンターでは鹿の狩りを見せてもらったり、モデルにされたり革命を起こしたり……お姫様ともお会いしましたね」
”さらっと革命が入ってるのはレッドウィンターらしいね……”
「SRTとは兎さんたちだけでなく狐さんとも仲よくさせていただきましたよ?先生何か怪しいことしてるみたいですね」
”……そこは突かないでくれると嬉しいかな”
「ヴァルキューレの方とは屋台だったり食べ歩きだったりドーナツだったり、なんだか食べてばかりですね」
”あはは……毎日激務でお腹が空くだろうからね”
「アビドスでは対策委員会のみなさん以外にもシロコさんのお姉さんや幽霊といった不思議な出会いもありました」
”……幽霊?え、幽霊?”
「山海経では玄龍門の方と歩き回ったり、玄武商会でご飯食べたり……園児と遊んだり貴重なお薬を譲ってもらったりしましたね」」
”どんな薬かは聞かないでおくね”
「ハイランダーの双子姉妹ともお話したり遊んだりしましたね。仕事への誇りと子供らしさの両方を感じさせる不思議な少女でした」
”ノゾミとヒカリかな。あの子たちは自慢の生徒だよ”
「オデュッセイアではダイビング部の方々と友人になれました。帰り道で海賊に攫われることになってしまいましたが……」
”よく無事だったね!?”
「便利屋68のみなさんに助けていただいたので。他にもヘルメット団のラブさんに、ここのコンビニのソラさん。サオリさんアツコさんヒヨリさんミサキさん……
”アリウスのみんなとも知り合いなんだ……本当に顔が広いね”
「もちろん、ワイルドハント内でも色々経験しましたよ。今先ほどまで話した人たちの中にはワイルドハント内で会った方もいますし」
先生はツムギの話を興味深そうに聞き、丁寧に頷きや合いの手を入れて反応する。
”充実した毎日だったんだね。というか本当に顔が広いな……いつかツムギの縁に頼ることになるかもね”
「縁に限らず、能力が必要ならすぐに頼ってくれてもいいんですよ?」
”今は特にないかな~”
「本当ですか?なんでも、シャーレで秘密裏に大型の機械や閉園したはずの謎の遊園地の調査、様々な怪奇現象の相手をしていると聞いていますが……」
”……本当によく調べてるね。それも豊富な人脈のおかげかな?”
「ふふっ、どうでしょう?そういった怪奇現象の相手でしたら慣れてますので、もし力が必要になったらお呼びくださいね?約束ですよ?」
”わかったよ。もしツムギの力が必要なら『募集』するから。それまで待っててもらえると嬉しいな”
「ふふ、私の知らないまた新しい世界を知ることができそうですね」
こうして約束を取り付けることには成功したツムギ。果たして先生が『募集』するのはいつになるのだろうか。わくわくを忘れずに待ちましょう────『希望』、は大事ですから。
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