どうやら私は学園のマドンナを口説き落としたらしいけど記憶にないんですけど!? 作:ステラ@毎日更新中
我ながら整ってるとは感じてたけど
つまらない表情をしていたと思う
特に好きになれない何時もの私
だけど
貴女の瞳の中に映っている私は
貴女が言うほどそんなにも素敵で
魅力的な表情をしていたのだろうか
私にわかる日は来ないのだろうけれど
どうか何時までも貴女の瞳の中では
素敵な私のままでいられますように
突然だけど推しに泣き付いて涙と鼻水をたっぷりと服に擦り付けちゃった経験はありますか?
私はあります死にたくなりました。
嘘です死にません、もう私の体は私だけのものじゃないので。
えへへへへ(照れ)
「動かないでね、シワが出来ちゃうから」
「は、ははは、はい」
昨日はちょっと気分落ち混んじゃったけどさ、冷静に考えたら私は記憶喪失とはいえあの枢木紗良様と付き合ってるってことなんで( ⑉>ᴗ<⑉)ヘヘッ
勝ち組ですよ〜勝ち組ィ!
恋人居ない歴=年齢の負け犬を何時の間にか卒業しちゃってたんですね。
オホホホ、いい歳して交際経験も無い方って普段は何をされて生きておられますのぉ?(煽り)
「また敬語使ってるわよ?」
「あ。えと、その……なるべく使わないようにしま、するね」
「ふふ、早く慣れてねあ・り・さ。ふぅ……」
「ひゃぅっ!!」
耳に吐息を掛けてくるとかおやめ下さい、腰砕けになっちゃうぅう!
刺激が強すぎるっぴ! 姿見越しに目線が絡むだけで心臓がうるさいのに、急にこんないたずらしてくるのマジもう無理ぃ(限界化)
わ、分かってる。
これは全て私の為だということぐらい。
こうやって触れ合っていれば何かの拍子に記憶だってそのうち戻るかもだし?(っ ॑꒳ ॑c)⤴
まあなんの甲斐もなく戻んないかもだけどさ……(U´・_・`U)⤵
ま、なるようになる!
最悪もう一回頭を打ったら反動で記憶戻ってくる可能性はゼロじゃないし。私の脳が揮発性メモリだったらお手上げだけど、この灰色の脳みそを信じるのだ。
私の事だから多分これが一番現実的な解決法な気もする。
(さすがに痛いのは嫌だから最終手段だけど、半年経ってもなんの記憶も蘇らなかったら……うーん、病院の前でやれば命だけは助けてくれるっしょ)
とにかく記憶を取り戻すには記憶を無くす以前のエピソードを揺さぶるような事をすれば良いんだってさ。そんな訳で朝から過剰な推しニウムを供給されてます。
分かりやすく言うと日常生活送ってるだけで記憶の欠片ガッポガッポで、何時の間にか期間限定キャラクター橘ありさ:記憶喪失☆5も完凸して人権キャラに! って寸法なの。
少しだけ不安要素があるとすれば私の心臓が耐えられなくなってしまう事だ。
恋のドキドキなのか不整脈なのか区別できないよぉ!
…………ま、どうにかなるでしょヨシっ!(何を思ってヨシって言ったんですか……?)
いや、こんな所で挫けてたら私一歩もこの部屋から出られなくなる。それは困る、なにせ私たちはこれから───
「うん、とっても可愛い。それじゃあ行きましょうかデート」
「は、はい! じゃなくて、うんっ!」
「貴女を優しくエスコートすると誓うわ、期待していてね私のお姫様」←流れるように手の甲へとキス
「!?!?!?」
デートに行きますわよ〜!
皆様方〜お覚悟はよろしくって〜?
私は全っ然出来てませんけど(顔真っ赤)
もう心臓破裂しそうなんだけど……無理ぃ! ひぃん……! 推しのサービス精神が凄すぎる〜!
「久しぶりだからすごく楽しみだったの、ほら手を離さないでね? 愛しいありさ」
「ひゃいっ! 紗良様っ!」
「呼び捨て……して欲しいなぁ(チラッ」
「ぜぜぜぜ善処致しまぁ!!」
「ふふっ、行きましょ♪」
「あっ!(尊死)」
でも推しが嬉しそうだからオッケーです!
覚悟を決めろよ橘ありさ、ここから先は一瞬でも油断したら……尊死だぞ(手遅れ)
「あ、あの、その……ホントにこんな風にデートしてた、のぉ?」
「ええ勿論そうよ。ほら、あーん」
「そ、そですか。あ、あーーーん」
拝啓お父様とお母様へ。
私は今、行きつけらしい隠れ家的なカフェで超絶美少女に甲斐甲斐しくお世話されながらケーキを頂いてます。
こんなサービス受けられるとかお幾らなんですか? お高いんでしょう? えっ、タダぁ?
しかも私だけへの特別サービスですか!? アフターサービスでもっと凄いことが待ってるんですか!?
いやいや払わせて下さいお願いします。頼みますから、破産しても良いんです!
私は推しに貢ぐ方が好きなの、昨日といい今日といい貢がれてばっかりな生活は居た堪れない。
こんな生活を毎日して平気な顔をしていたとは、侮れないな記憶を無くす前の私め……っ!
「ほら、よそ見しないの。ほっぺにクリームが付いちゃったじゃない」
「あ、ごごごめんなさい」
「ほら、じっとしてて……いい子だから、ね?」
指で優しく撫で取られた紗良様は、躊躇なくご自分の指を口に入れて念入りに「んっ…」舐め取られた。流し目で此方を伺うサービス付きです。
カヒュッ!(致命傷)
舌使いえ、えええ……江ッ戸(江戸とは(ry)
も、もうらめれす。こんなの耐えられません、供給ばかりで消費が追い付かない……!
私がお気に入りらしいケーキの味なんか甘いぐらいしか分かんないよ、まあ紗良様から出てる空気の方が余っ程甘いんですけどね!
「じゃあ、今度は私に食べさせてね……あーん」
「……はぃぃ」
自分の皿から一口ずつ切り取って向かい側に座ってる相手に食べさせ合う、こんな非効率極まりない食べ方がこんなにも楽しいだなんて思わなかった。
これが恋人同士の距離感!
……うわぁ顔ちっちゃいモデルかな
お目めおっきぃしキラキラしてる
髪の毛サラサラで輝いてるし
ぷっくりした唇は……えっ、この唇とキスしたの
キス……………………(思考フリーズ中)
ダメだ意識するな私、もたないぞ!
(ていうか周りの人達さぁ、もっと疑問に思おう?)
こんな超絶美少女が芋猿とデートしてるんだよ、普通のカップルみたいに。なんでこんなに無反応なの、寧ろ微笑ましいみたいなその視線なんなんですかねぇ?
え? そんなに私たちがデートしてる姿って日常風景なの、いや常連なのは入店した時の店員さんの態度で分かってたけども。
どう考えても紗良様が食べてる姿とかワンカットの専用スチルとして毎秒脳内保存すべき問題で、そこに邪魔なの居るでしょ?
余計なオプションが混じってる、それが私。
私がこの恋愛ゲームプレイしてたら絶対トリミングしてる。
「んっ……ふぅ、美味しいわ。ここのケーキは季節に合わせて香りを変えてくれるから何時来ても飽きないわね」
あああ食べてる姿も絵になる、モグモグしてた! キュンってなるぅ! がゎい゛ぃっ!
危ないもう少しで発作が出るとこだった。
「それとも、貴女に食べさせてもらったから特別美味しい……のかも」
「ひょぇ」
あの、なんだろう。息を吸うように口説いてくるのやめてもらっていいですか?
その後もたっぷり30分くらい掛けて私たちはケーキを食べさせあったり愛の言葉を囁きあった(9:1の割合)のである。
色んな意味で……ご馳走様でした。
「次は何処に行きましょうか……ちょうど服を買い替えたかったから、貴女に選んでもらおうかしら」
「えっ、いやそんな大それた事! 私みたいなパンピーが紗良……の、服を選ぶだなんて」
「選んで欲しいのよ私が。お願い。それとも……ダメ?」←首コテン
「ダメなんかじゃないですぅ! 精一杯選ばせて頂きます!!」
「あら嬉しいわ」
昨日から何となく思ってたけど、紗良様は私がどうすればどういう反応を取るかを完璧に理解されてる節がある。上手く断れないように誘導してくるっていうか。
いやまぁ私は推しにお願いされたらそもそも断る発想が無いんだけど……こう、一々私が好む様なアクションをしてくれている感じだ。
隅々まで私のことを知られてるみたいで少し気恥しいし、まだ何の記憶も戻らなくてもどかしい。
私と紗良様の間にある絆を感じる度に、ある筈の絆を感じ取れない私が情けなく思えて。
少しだけ惨めだ。
なんで私自身の事なのに私自身に盗まれたような気持ちにならなければならないのだろう……いや待て盗まれたってなんだよ。
紗良様が自分の物だとでも思ってんのか?
それは流石に思い上がりすぎだ。
バカ。
「行き付けの店があるのよ、貴女の分は私が選ぶから一緒に着せ替えしましょうね」
「……は、はひ」
というかどうしよう、私が選んだのが昔の私のセンスと違ってたりしたら……もしそれでガッカリした様な目で見られてしまったら。
きっと紗良様はお優しいから思っててもおくびにも出さないんだろうけど。
そもそも私ってば私服はし〇むらで買い揃えるタイプだから普通にハードル高い。
頑張って喜んで……貰いたいな。
今の私にとっては、その、恋人に送る初めてのプレゼントなのでね。
なーんてガラにもなく気張ってたのにさ?
あんな恐ろしい争いに巻き込まれるとは
この時の私は露ほども思っていなかったのである
「あら? もしかして橘さんと枢木様ではございませんこと? こんな所で会えるなんて思っていませんでしたわ、ごきげんよう」
あのう
「私たちに話し掛けていいと貴女に許可した覚えはないのだけれど? 西園寺さん。そこを退いてもらえる、通行の邪魔よ」
なんでこんな
「あらイヤですわ、わたくしは橘さんに話し掛けましたのよ? あなたに用はありませんからどうぞお通りになって、あなた“だけ”で」
私を間に挟んで
「今私たちはデート中なの、見て分からないのかしら? お呼びじゃないのよおじゃま虫は、馬に蹴られる前に失せなさい」
超絶美少女たちが
「あら、だってわたくしたちは特別なお友達ですもの……ねえ? 橘さん。そんな仏頂面の騎士気取りと居るより、わたくしと遊びに参りませんか?」
どうして私を取り合ってるのですか?
「いつから西園寺家のご令嬢は人様の恋人に気軽に声を掛けるような尻軽に成り下がってしまったのかしら? この件は貴女の生家に厳重に抗議させて頂くわね」
あらあらあら
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
うふふふふふ
傍から見たら物凄い美少女同士の見つめ合いで非常に眼福なんですけど、間に挟まれてる私は冷や汗ダラッダラですよ。
お互い目は笑ってないし身体から溢れ出てくるオーラで空間が歪んで見えるんですけど?
あの、えっと、本当に……なんで?
「行きましょう橘さん」
「さあ行くわよありさ」
「え?」
「ハ?」
「……ほぇ???」
私また(記憶喪失になる前に)何かやっちゃってますか? 何が起こってるか理解できないけど、でも今言わなきゃいけないセリフだけは分かるよ。
わ、私のために争わないでー(ボソッ
・寮生活
男女別で全4棟があり、現在稼働しているのは3棟。
水道、トイレは各部屋に完備。食事は食堂、大浴場がある。
部屋割りは基本的に二人一組での相部屋で現在の人数は最大数20の約半分である12人。
外部生の為に開かれている寮であり、成績上位10位以内であれば基本的に費用は免除される。
1階の東端の部屋にありさが入寮し後に紗良と相部屋に、紗良の真摯なお願い(脅迫)に感化された学園長の許可を得ている。
防音ではないので、夜は特に大きな声にご用心……。
・橘ありさ その3
記憶が戻らない事に申し訳なさを感じているものの、恋人生活を何だかんだエンジョイしている。そんな二律背反な気持ちに押し潰されており、一人きりだと多分部屋に籠っていた。
推しからのアプローチの多さとその巧みさにやられている、いっつも心臓が煩くて本当に死んじゃうんじゃないかと心配である。
精神的に不安定になっているのを自覚しており、このままじゃいけないと記憶を取り戻すのに躍起。
桜花との関係は……
・枢木紗良 その3
元々は人間不信気味で外堀を埋めてから内堀を埋めていかないと会話すらろくにしてくれないタイプだったのに内堀どころか一気に天守閣まで上洛(攻略)された経験がある。
現在はその経験を活かして逆に想い人を攻略中。
桜花との仲は最初から悪い訳ではなかったしお互い関心は薄かったが、とある人物との交流が切っ掛けで互いに意識し合い言い争いをする関係に。
勿論とある人物とはありさの事である。
何をやらかしたんだ……?、
・西園寺桜花
旧家出身であり尊い身、現在は豪商である西園寺家の大切な一人娘。紗良とはタイプの違う美人であり学園でも人気な4年生。
ありさの事を友人扱いしているが、今の所その真意は不明である。
上流階級の人間がよく利用するブランド店でプライベートショッピングを楽しんでいたところ、紗良とありさが来た事を知りちょっかいを掛けに来た。
どうやら2人へと思うところがあるらしく……