頻繁に帰っているからほぼ意味を成していないパウロとの約束がある。俺が十二になるまで村との交流を絶つというもの。
これのせいで俺は堂々とブエナ村の地を踏むことが出来ずにいる。
あ、そうそうノルンとアイシャに会ったんだけど可愛かったよ。ノルンは無邪気に手を伸ばしてきたから握り返しておいた。アイシャはもう既に天才の片鱗が見えてる。ていうか周り気にしすぎもうちょい赤子らしくなれ。
ゼニス母さんとリーリャ母さんも元気にしていた。二人の仲は良好のようで安心した。ただ二人とも今4人目は子育て大変だ。父さんからの自衛をしっかりとしてほしい。
話を戻そう。俺は村には帰って来ないこととなっている。この問題点は俺がシルフィの誕生日会に参加できないというもの。
なんと言っても俺が交流を絶つ事となったのにはシルフィの父親ロールズも関わっているのだ。
交流を絶つことにしている奴を誕生日会に参加させるわけがない!
「お父さんが何を言っても関係ないよ。私はルディと一緒にいたい」
そうシルフィは言ってくれるが参加した場合後が怖いのは俺。家庭教師を辞めさせられたらラノア魔法大学に通うための資金を稼ぐために世界を行商人として旅しないといけなくなる。
「それもいいなぁ」
「そこでシルフィに提案なんだけど」
「なあに?」
「シルフィの家で誕生日会をやる前か後に二人でのお祝いの会しない?」
「……二人で?」
「うん。二人で。だって他の「やりたい!」分かった!」
「それじゃシルフィは前と後どっちがいい?」
「どっちの方がルディと一緒にいられる?」
「うーん後かなぁ?「じゃあ後にする」」
そうしてシルフィのお祝いの会は夕方から夜にかけて行われる事となった。シルフィは友達と遊ぶ事にして家を抜け出す事にしたらしい。あるあるな言い訳。
そうしてやって来たシルフィの誕生日。遠目に見た感じお誕生日会は女の子二人が参加したっぽい。あの俺達よりも少しだけ年上の二人だ。因みにあの二人も初級魔術を使える。俺は教えてないのでシルフィが教えたのだろう。
そうしてシルフィが楽しい時間を過ごしている間俺はワンコと一緒に過ごしていた。
「お前名前メリュジーヌって言うんだな。5年経って始めて知ったわ」
「酷いわ。自分が産んだ娘の事に興味無いのかしら」
「いや、俺の魔術に勝手に住み着いて来たのはお前だろ。しかもメリュジーヌだってシルフィが名付けた名前だし、お前の本名何よ」
「教えてあげない」
「ふーん。そう。何かあったらちゃんと守れよ〜」
「分かっているわ」
「ならいいんだけど」
「………お前喋れたんだな」
「今更?」
時間は過ぎてシルフィがやって来た。ワンコはシルフィが来たらワンワンとしか言わなくなった。猫被ってやがる……あれ?コイツ元々ワンワンも言って無かったような………?
「お誕生日おめでとうシルフィ」
「ありがとうルディ。メリーこんな所にいたの?お父さんとお母さんが心配してたんだからね?」
「ワンワン」
「これ、プレゼント」
「わぁ~ありがとう。綺麗なネックレスだね。早速着けてほしいな?」
「いいよそれじゃああっちを向いて」
「嫌。正面から着けて」
そう言われたなら仕方ない。うーん正面からだとつなぎ目がよく分からないんだよな……
ちゅ
「大好き。ルディ」