・シルフィの依存
・精霊の存在
・リーリャの認識
本編との相違点
・ルーデウスが転移事件が起こるとして行動
・ボレアス家にも風精霊(鷹)がいる(ルーデウスには懐いてない)
ターニングポイント
俺の誕生日会が終わった。つまりこれから転移事件が起こると考えていいだろう。
さて、ギレーヌとの約束を果たしに行きますか。
ロアの街の郊外に来てギレーヌと着いて来たエリスに魔術を見せようと詠唱を始めたら、空の色が変化していっていた。これからか……発動する魔術を
さて、いけるか?転移する地域全部の凍結保存を……まあやるだけやってみよう。その為にほぼ真下まで来たんだ。
「空の色が変わっていく……なんだあれは!」
「ギレーヌ。俺を守ってくれ」
「どうしたルーデウス?あれをどうにか出来るのか?」
「いや、あんな大規模なものをどうこうするには準備も時間も人員も足りない。だけどやれる事をやる」
「つまり……しゃがめ!」
言われた通りにしゃがむと頭上で聞き覚えのある風切り音がなる。
視界の中、ギレーヌが腰の剣に手を掛けて、いっしゅんブレる。次の瞬間には、ギレーヌは剣を振り終えたポーズで止まっていた。残心は大事。
振り返るとやはり見知った姿が其処にある。
性別は男。金髪に、白い学生服のようなカッチリした前留めの服、ズボン。顔は、黄色いキツネモチーフの仮面に隠されている。右手には、大振りのダガー。
甲龍王ペルギウスの十二の使い魔の一人 光輝のアルマンフィ
次の瞬間、奴の顔が光る。凄まじい光の量、一瞬で視界が真っ白になった。が、俺にはギレーヌがいる身の安全より魔術を優先する。
「ガァッ!」
ギレーヌの吠え声が聞こえる。キンッと金属のぶつかり合う音。誰かが走り回る音。二度、三度の金属音。多くの雑音が鳴るが無視する。コイツに回す魔力は無い。
「貴様。何者だ。グレイラット家に敵対する者か!」
「光輝のアルマンフィ。それが我が名」
「アルマンフィ?」
「この異変を止めに参上した。それがペルギウス様の命……」
「ルーデウス、お前はお嬢様を連れて下がっていろ」
「エリス俺の手を」
「う、うん」
転移が起きてもはぐれないように手をしっかりと掴む。決してこの娘を離さないように。
「女。どけ。その小僧を殺せば異変が止まるやもしれん」
「あたしは剣王ギレーヌ・デドルディアだ。あれとあたしらは関係ない。引け!」
「信じられるか。証拠を見せろ」
「見よ! 剣神七本剣が一つ『
「師と一族に誓え」
「我が師、剣神ガル・ファリオンとデドルディアが一族の名誉に誓う!」
「よかろう。無実でなかった場合、後日ペルギウス様が沙汰を下す」
後少し。クソ間に合うか?間に合え!
「構わん。お前たちでないのなら、いい」
「……唐突に襲ってきて謝罪もなしか?」
「こんな場所で怪しいことをしている方が悪い」
成った。後少し遅れていたら不味かったな。
「『
俺が魔術で人や建物、自然を含む辺り一帯を凍結させたほんの僅かに後。
白く染まった空から、一条の光が地面へと伸びた。そして、それが地面に着いた瞬間。
白い光の奔流があらゆるものをかき消しながら津波のように迫る。館を消し、町を消し、城壁を消し、草花や木々を飲み込みながら迫る。
さて、成功していることを祈ろう。
その日フィットア領が消滅し、その跡地には雪が降っていた。
フィットア領消滅から、半年後。
フィットア領にたどり着いたロキシーは、何もない『草原』を前に目を見開いていた。ただただ唖然としていた。
今ロキシーの立っている街道は、アスラ王国が整備した石畳の道。これほど見事な道は、他の国では首都近辺でしか見られないだろう。アスラ王国は端から端まで、この石畳の道が敷いてある。
そのはずだ。
なのに、目の前ではある境界線から道が消えていた。何事もなかったかのように、草原が広がっている。
「………」
何かがあった。人知を越える何かが、それはわかった。何があったのか。それはわからない。
自分には結果しかわからない。
フィットア領は消えたという結果しか。ブエナ村も消えたという結果しか。
あのルーデウスも、魔族である自分を簡単に受け入れてくれた優しい家族も、みんな消えてしまったという、ただ一つの結果しか。
そんな話は、ここに来る途中に何度も耳にした。まさか、と思った。自分は担がれているんだ、と。とにかく信じようとはしなかった。信じたく無かった……
目の前にある現実を見るまでは、一縷の望みに賭けていた。
ロキシーは膝から崩れ落ちる。
「あんたも、家族を失ったクチかい?」
ここまで乗せてもらった馬車の御者がいつのまにか後ろに立っている。
「優秀な弟子を」
「弟子か。でも、魔術師の弟子ってんなら、命を落とすのも覚悟の上だったんだろう?」
「彼は、まだ十歳でした」
「そりゃあ……早すぎるな……」
御者が慰めるように、肩をポンと叩いた。そして、しばらくして、ぽつりと言った。なんと優しい人だろうか。ロキシーはただの客であって光の当たり具合では緑髪に見えるってのに……
いや、それほど彼女が憔悴しきっているのだろう。
「実はフィットア領の難民キャンプがあるんだ。行ってみるかい? まぁ、十歳じゃ生き残るのは難しかっただろうけど、もしかしたらいるかもしれねえ」
ロキシーはガバッと顔を上げた。
「行きます!」
ルーデウス達なら、きっと大丈夫だ。機転を利かせて生き残ったに違いない。きっと、その集落で元気に暮らしているはずだ。
ロキシーは一縷の望みをもう一度だけ抱いた。抱けた。弟子が毎週のように送ってくれていた文がもう半年も届いていないということに目を瞑って。
難民キャンプは、木で出来た建物が何件も建ち、難民キャンプというより、一つの村といえる規模になっていた。
しかし、全体的に沈んだ空気が流れていた。
(このアスラ王国でこんな空気に触れるなんて)
ロキシーの知るアスラ王国とは、世界で最も豊かな国。活気に満ちた人々の顔と、笑顔があふれる場所。食べ物は豊富で、魔物も少ない。生きていくのに最も楽で温かい場所。そう、ブエナ村のような……
だというのに、そこには笑顔が無かった。
この集落でも、食べ物で困っているようには見えない。もともと豊かな場所だから、草原に生えてる草も食べられる、飢えることは無い。
飢えがなければ人は笑顔でいるはずなのだ。
嫌なことはあろうとも、魔大陸のような殺伐とした雰囲気は無い。
そのはずなのだ。
だが、目の前の光景に、ロキシーは顔をしかめざるを得ない。
難民キャンプの臨時冒険者ギルド。
本来なら依頼が貼り付けられている掲示板の前。そこには、最も陰鬱とした空気が流れていた。
家を失い、家族を失った男が、掲示板の前で号泣している。半年かけて戻ってきたのに。
この仕打ちはなんだと。
ある僧侶は、己の商売道具であるミリス教団の十字架を地面に叩きつけていた。
もはや何も信じないと。
ある商人はナイフで己の首を掻き切ろうとして、周囲に止められていた。
命より大切なものを失ったと。
ひどい場所だ。これは、ダメかもしれない。ロキシーはその空気に引きずられるように、泣きそうな気分で情報収集を始めた。
一時間後。
ロキシーは何が起こったのかを大体把握出来た。
あの空の異変の後、大規模な魔力災害が二度起こったのだ。どちらも爆発を伴うようなものではなかったが規模は大きく、フィットア領の人々は凍結され、世界中に転移したらしい。
建物や木々はどこかへと消え、人だけが、世界のどこかに飛ばされた。
飛ばされた人々は氷が溶けた後、何とかして家に戻ろうとした。そして、帰り着き、何も残っていないことを知り、絶望している。
ロキシーは掲示板を見る。そこには、「死亡者」の名前が載っている。また、その隣には「行方不明者」も載っている。
またさらに隣には、家族への伝言や、
『旅先でこんな人物を見かけたらここまでつれてきてくれ』
といった内容の冒険者への依頼が何件も連ねてある。
一際目立つ場所に、フィットア領主の名前で、行方不明者・死亡者の情報を求む、と書いてある。
依頼はかつて無いほどの量だ。ロキシーは冒険者としてそれなりに活動してきた。それでも、これほど依頼のあふれる掲示板は見たことがない。この災害の規模の大きさが伺える。
死亡者、行方不明者。
もしかすると、ここまで来る間に、そうした人物を見たかもしれない。人がいきなり現れた、という噂も聞いたことがある。そういった与太話はいくらでもあるので気にもとめなかったが。
ロキシーは死亡者欄から見ていく。数は少ない。見知った名前も無い。
対する行方不明者数は、多い。目がチカチカしてくる量。全てに目を通すのにどれだけの時間がかかるのか。
なにせ、世界中への転移だ。魔物に襲われて死んで、骨も残らないような者もいるはず。
山の上や、空の上、海の中。即死したものも少なくないだろう。死亡が確認出来ただけでも、上出来。……そんな事が誰の慰めになるのだろう。
「あった……」
ロキシーは眉を潜めた。行方不明者の欄に、ルーデウスたちの名前を見つけたからだ。
ルーデウス・グレイラット。
ゼニス・グレイラット。
リーリャ・グレイラット。
アイシャ・グレイラット。
リーリャがパウロの妻の一人になったことは知っていた。ルーデウスの手紙に書いてあったから。
アイシャというのは、確かルーデウスの異母妹。もう一人ノルンという名前の妹がいたはず……。
パウロとノルンの名前には線が引いてあった。まさかと思って死亡者欄をもう一度見る。
無い。生きているのだろうか。
「とりあえず、死んではいないことを喜ぶべきでしょうか……」
ロキシーは必死に家族を探す人々の熱に当てられて故郷と両親の事を考えながら、掲示板の伝言の欄を見る。何か情報がないかと。
「これは……」
すると一つの伝言を見つける。
書いた人物は、パウロ・グレイラット。
『ルーデウスへ。
ゼニスとリーリャ、アイシャが行方不明だ。ノルンは俺が保護している。
お前が現在どこにいるかはわからん。だが、お前なら一人でもここに辿り着けると考えている。
よって、お前の捜索は後回しにする。
オレはミリス大陸へと行く。そこがゼニスの生まれ故郷だからだ。リーリャの故郷・実家にも伝言を残しておく。
お前は中央大陸の北部を探せ。
見つけたら下記まで連絡を。ゼニス、リーリャも同様に連絡を。
また、オレや家族のことを知る人物、あるいは元『黒狼の牙』メンバーへ。
捜索を手伝って欲しい。
『黒狼の牙』の元メンバーは俺に思う所もあるだろう。
水に流せとは言わない。罵ってくれてもいい。
靴をなめろというなら舐めよう。
財産は全て消えたので報酬は出せないが、頼む。
オレの家族を探してくれ。
- 連絡先 -
ミリス大陸ミリス神聖国首都ミリシオン冒険者ギルド
パーティ名『ブエナ村民捜索隊』
クラン名『フィットア領捜索団』
パウロ・グレイラットより』
ロキシーはそれを見ると自分も捜索に加わる事に決めた。捜索するのは魔大陸とベガリット大陸。
彼女はルーデウスが生きているという確信のもと南へと旅立った。
「あなた、ルフィやルーデウス君は無事かしら……」
「大丈夫だよきっと………」
ワンワン
ルーデウスが転移事件の為に開発した魔術。凍結されると自由落下では傷一つ付かない。完全防御の魔術。
魔術を継続するには定期的な魔力供給が必要。供給が途絶えると凍結する前の姿に解凍される。
原作成りかわりIFを一部だけ
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やって
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やらなくてもいい
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全部やれ