シルフィとは最近よく遊んでいる。二人きりで他愛もない話をしたりすることもあれば村の皆とはしゃぎ回って遊ぶこともある。おかげで村でシルフィの事を悪く言う奴はいない。なので村で暮らすなら魔術を学ぶ必要は無いのだがシルフィは村をいつか出るので魔術を教えている。今現在は無詠唱で中級を扱えるくらいだろう。
いつの日かシルフィが家に遊びに来た事があった。すると、母さんと父さんは友達と遊ぶのも大事という事で外に出ることは許してくれるようになったのでお仕置きはなくなった。父さんはそういうことなら早く言えよとからかってきたので他の女に色目を使っていると母さんに告げ口しといた。
ロキシー先生からは一年ほどかけて4属性の上級魔術を学び、混合魔術についても学んだ。その後の聖級魔術に関しては俺がまだ学ぼうとしていないので後回し。その代わりに魔大陸の事と魔神語を学んでいる。
魔術といえばかなり自由度が高く、精度も上がっている。前に空想した空からの攻撃もできるようになった。これで剣士は敵ではないな。
父さんからは剣神、水神、北神の3大流派を学んでいる。学んでいるとはいっても型を見て、それをやってみるといったもの。
始めは剣神と水神の二つのみを学んでいたが北神を学んだ相手を相手取るには北神流を知っていたほうが良いと考えて教えて貰うこととなった。
普通に3大流派を教えられる剣士ってこの世界ではかなり貴重な人材では?パウロは感覚派だから教えるのは下手だが。
そんな感じで順風満帆な村民生活を送っていたのだが……
失敗した。この世界では十五歳になるの五年に一回誕生を祝うのだが、シルフィの誕生日に俺以外の友達を連れて来ることができなかったのだ!
どうしてだ?あんなにシルフィの魅力を伝えたじゃないか!あんなに皆一緒に遊んだじゃないか!皆シルフィの髪を気にせずにおままごとをして遊んでいたじゃない!それなのにどうして!
気持ちを切り替えて用意したプレゼントを贈らせていただきます。どうぞ、氷の薔薇(髪留め)と水のワンちゃん(精霊)です。いやーめちゃくちゃ喜んでくれて良かったよ。
?何処で召喚魔術を学んだかって?ふっ独学に決まってるじゃないか。………嘘です。何かワンちゃんを毎日作ってたらいつの間にか自我を持っていたんです。こんなものをあげるのはどうかなとは思ってるんですよ?けどコイツ最近自分でシルフィの事にいって遊んでいて、シルフィも喜んでいるみたいだからこの際プレゼントする事にした。この犬俺には全然懐きやがらないし。我、創造主ぞ?
うーん、まあ隣であげた髪留めをつけてニコニコしているからいいか。おい、犬畜生俺のジュース取るなお祝いだから飲める甘味だぞ!
その約1ヶ月後。俺の5歳の誕生日が来ました。いやーおめでたい!
お祝いとして父さんさんからは実剣と木剣を、母さんからは植物図鑑を、ロキシーからはロッドを、シルフィからは木彫りのお守りを貰った。村の子供達からは家で作っている物を貰った。
父さんは実剣を渡す時に
「男は心の中に一本の剣を持っておかねばならん、大切な者を守るには―――」
といったありがたいお言葉を貰った。………でもコイツ、リーリャに手ぇ出すんだよなぁー。まあ言っている事は正しいので剣の扱いには気を付けよう。
母さんから貰った植物図鑑はパラパラと見たところ全て挿絵も含めて全て手書きだった。かなりお高いものだと思う大切に扱おう。早速明日森で使うこととしよう。
ロキシーから貰ったロッドは師匠が初級魔術を扱える弟子に送るものらしい。多分初級魔術でこのような物を贈る文化が有るのは昔の魔術は初級魔術を学ぶのも大変だったからだろう。何でも初級魔術すらなんとか師匠が覚えているというのがざらにあったらしい。
シルフィから贈られたお守りはペンダントとして首に下げられるものだったので早速かけておいた。シルフィは貰ったものとは釣り合わないと言っていたけど想いが籠もってるこのペンダントはとても素晴らしいものだと伝えておいた。
後日始まった本格的な剣術の訓練は大変だ。剣神流の攻め。水神流の受け。北神流の所作。その全てを実際にパウロに向けてやってみるというもの。型自体は何度もやったことのあるものだから流石上級剣士全く効かない。
あーこの感じ思い出すなロキシーが家に来たときみたいだ。父の背中はまだまだ大きい。
母さーん治してー。
さーて、5歳になったし目を背け続ける訳にもいかないしそろそろ向き合うか。空に時空の穴がないということについて。つまり、フィットア領事件が起こらなく、ナナホシも来ない。そもそも俺が完全なイレギュラーだって事に。
うーんとはいえ確信が持てない。もしかしたら見えない所に空いているのかもしれないし……。とりあえずエリスの家庭教師となるのを目指しましょうか。
プレゼントしたもの
氷の薔薇の髪留め
ただの透明な氷の薔薇ではなく光の当たり加減で色が変わる。
水のワンちゃん
運命をぐちゃぐちゃにしてるガキンチョを観察していた一精霊が恋する女の子を味方するためにガキンチョの魔術に憑依した。
性別は女。