無職が来る前の世界で頑張ってみよう   作:思いついたら書く人

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気分はお姫様

 今現在七歳。二人の妹、ゼニスの子ノルンとリーリャの子アイシャはすくすくと育ってる。俺という長子が転生者であったために子育ての本当の大変さというのを知らなかったパウロとゼニスはあっという間にノイローゼになったのに、何故かリーリャ母さんだけは元気で

 

「これですよ、これこそが子育てなんですよ!ルーデウス坊ちゃんの時はイージー過ぎました!あんなのは本当の子育てじゃありません!」

 

 と、興奮して二人の世話をしている。この人が居なかったら二人はどうなったことやら。

 

 因みに俺も赤ん坊をお世話するのは初めてではない。前世で自分の子供に対してやっていたからな。ただ俺がやっていたのは科学文明の援助ありきのもの。布だけのおしめの経験はない。よって戦力はリーリャのみ。ファイト!

 

 ほらお二人さんご近所さんに教えをこいに行きますよ。

 

 

 

 

 さて、剣術を学んでおよそ四年。まだ初級。コレの原因は3大流派を全て同時に学んでいるからだと思っているが今更減らそうとも思えない。まあまだ七歳の子ども気長に頑張ろう。

 

 因みに剣術では一切パウロに勝てる気はしないが持てる全てでの勝負であったら勝機はあるとみている。

 

 近接ならパウロが勝つだろう。ていうか格上の剣神流に近距離で勝てる奴がいるわけない。居たらソイツは化け物だ。

 

 中距離なら五分だ。俺が空を飛べるかどうかにかかっている。空を飛べたら一方的に攻撃できる俺の勝ち、それを阻止できたらパウロの勝ちだ。

 

 遠距離なら俺が勝つ。勝って見せる。水聖級魔術師舐めんなよ。

 

 

 

 

 魔術に関してだが進展は多くある。お遊びとしてやっていた4属性お手玉だがあれをかなり自在に動かせるようになった。形だけでなく玉から小さな玉を出すなどのファンネルとして使えるようになった。今は玉の形を四獣にしている。かっこいいだろ。

 

 後、原作君がやっていた訓練であるフィギュア製作もやってる。土だけでなく水や氷、炎、風でも作ってみてはいる。固体じゃないのは作っていて意味あんの?とは自分でも思ってるからほっておいてくれ。直に自壊するし。

 

 人形となると細部までじっくり見たことがあるのが自分だけなのでナルシストみたいに自分の人形だけ精度が高い……。因みにシルフィが欲しがっていたのでほしい分だけ取ってと伝えた時に全部持って行こうしたのには驚いた。そんなにほしい?

 

 動物のフィギュアやジオラマフィギュアの精度は総じて高品質であると自負している。コレは売れる!ということで村に来た商人にセット価格で売りつけておいた。ヘッヘッヘお儲かった儲かった。なんて言ったって原価ゼロだからな。

 

 シルフィは魔術は上級の無詠唱もまずまずの精度。混合魔術は無詠唱で行うのは難しいようだ。ここからは個人のセンスだから頑張って。ああ、シルフィに科学の知識は与えていない。中途半端な知識ってのは邪魔にしかならないからな。

 

 

 

 

 後、最近気づいたが父さんは結構クズだな。俺まあまあガキンチョしてるのに女、女と女のことばかり言ってる。二人の妹をこんな奴に任せていいのか?なんでノルンはこんな奴を慕ってたんだろうな?お兄ちゃんは二人の将来が心配だよ。ゼニス母さん貴方が頼りだ。

 

 

 

 

 平穏な日常を過ごしていると父さんが部屋に入って来た。俺の部屋ノックして入って来てくれるのリーリャだけなんだけどどうなってんの?もしかしてノックの概念なかったりする?

 

「おいルディ……手紙が届いてるぞ」

 

 誰かな誰かな。はい、ロキシーからでした!

 

『ルーデウスへ

 

 いかがお過ごしでしょうか。

 早いもので、あなたと別れてから二年が経ちました。

 少し腰を落ち着ける事ができたので手紙を書いています。

 

 わたしは現在、シーローン王国の王都に滞在しています。

 冒険者として迷宮に潜っていたらいつの間にか名前が売れてしまったらしく、王子様の家庭教師として雇われました。

 王子様に勉強を教えているとグレイラット家での日々を思い出します。

 王子様はルーデウスとはあまりに似ていません。

 ルーデウスほどではありませんが、魔術の才能は抜群だし、頭もいいです。

 ルーデウスと同じで元気ですが、行動が全然似ていません。

 王族とはこうなのでしょうか?人のあらぬ姿を見ようとしたり、人の衣服を取ろうとするのはいかがなものかと思います。

 それともルーデウスが特別だったのでしょうか?

 雇用期間中に押し倒されないか心配です。

 こんな貧相な身体のどこがいいんでしょうね……。

 っと、こんなことを書いてるのが見つかると不敬罪になるでしょうか……?

 その時はその時ですね。悪口のつもりではないので言い逃れられるでしょう。

 

 期間限定なのですが、王宮はわたしを宮廷魔術師に任命するつもりのようです。

 わたしはまだまだ魔術の研究を行なって行きたいと考えており、好都合です。

 

 そうそう、ようやくわたしにも水王級の魔術が使えるようになりました。

 シーローン王国の書庫に、水王級の魔術に関する書籍があったのです。

 聖級を使えるようになった時にはコレ以上は無理だと思っていたのですが、頑張れば出来るものですね。

 ルーデウスは水帝級ぐらい使えるようになっているでしょうか。それとも、他の系統を聖級まで使えるようになってたりするのでしょうか。

 熱心なあなたのことだから、治癒魔術や神撃魔術にも手を出しているのかもしれませんね。

 それとも、剣の道を歩き始めたのでしょうか。

 それはそれで残念ですが、ルーデウスならそっちの道でもうまくやるんでしょう。

 

 わたしは水神級の魔術師を目指します。

 前にも言いましたが、魔術のことで行き詰まったのなら、ラノア魔法大学の門を叩いて下さい。

 紹介状が無い場合は入学試験がありますが、ルーデウスなら楽勝でしょう。

 それでは、また。

 

 ロキシーより。

 

 

 P.S.もしかすると手紙が返ってくる頃に、わたしは王宮にいないかもしれないので、返信は結構です』

 

 この手紙が来たってことは時期が来たってことかな。

 

 

 お父さーん!俺!ラノア魔法大学に行きたーい!

 

 

 

 

 ガダンゴトンガダンゴトン

 

 負けた。いやー後少しだったような気がするんだけど、相手は剣士なのに武装してなかったから武装次第ではまた結果が変わるのかな?さて邪魔な縄は解いてと、

 

 ハロー!獣人さん。お名前は?ギレーヌ?しってる!この状況についての説明はあったりする?ああ、手紙があるのね?ええっとなになに?

 

『我が愛する息子、ルーデウスへ

 

 この手紙を読んでいるという事は、俺はもうこの世にはいないだろう』

 

 あれ?俺勝った?というわけではなくコレは冗談みたいだ。ギレーヌはコレを聞くと直に立ち上がって動揺してる。騙されやすい性格なのかな?からかいがいがありそうだ。

 

『というのは、一度書いてみたかっただけで冗談だ。

 お前は、オレにボコボコにされて無様に這いつくばった挙句、縄でぐるぐる巻きにされて、囚われのお姫様のような情けない姿で馬車に放り込まれた。

 何が起こっているのかわからないと思う。

 全てはそこの筋肉ダルマに聞け……と言いたいが、そいつは脳みそまで筋肉でできているので、ロクな説明ができないだろう』

 

 ていうか父さん手紙書けたんだてっきり母さんが書いているものかと。

 

『そいつは剣王だ。

 剣を習うなら、そいつ以上の適任は剣士の聖地にでも行かなければ見つからないだろう。

 腕前は父さんが保障する。父さんは一度も勝った事が無い。

 ■■■■■■■■■■』

 

 クソみたいな自慢のところは炭で潰す。あのクソ親父七歳のガキに何言ってんだ。

 

『さて、お前の仕事だが、フィットア領で一番大きなロアという都市に住むお嬢様の家庭教師だ。

 算術、読み書き、あと簡単な魔術を教えてやってほしい。

 すっげーワガママなお嬢様で、学校から来ないでくれと頼まれたぐらい乱暴だ。今まで何人もの家庭教師を返り討ちにしている。

 が、お前ならなんとか出来ると信じている。強いしな』

 

 『そこにいる筋肉ダルマは、お嬢様の家に雇われている用心棒兼剣術の師範だ。

 お前に剣を教える代わりに、自分も算術や読み書きを習いたいとか言い出したらしい。

 脳みそも筋肉のくせに何を言ってるんだと、笑わないでやってくれ。

 こいつもきっと真剣なんだ(笑)』

 

 なんでコイツ久しぶりの仲間の罵倒ばかり書いているんだ?見てみろよギレーヌ顔真っ赤だぞ。

 

『物覚えは決してよくないだろうが、講師代が浮いたと思えば、悪い話じゃないだろう』

 

『お前には、これから五年間、お嬢様の家に下宿して勉強を教える事になる。

 五年間だ。

 その間、帰宅を禁じる。

 手紙などのやり取りも禁じる。

 お前が村にいると、シルフィが自立できないからだ』

 

 はぁ?でまかせ言ってんじゃねえよ。シルフィ村の子供と遊んでるだろ。自立出来ねえだあ?お前何シルフィの知った気になってんの?

 

 なに?ギレーヌ?剣どけてくれない?続き読まないよ。

 

『報酬の件だが、

 お前には毎月アスラ銀貨2枚が支払われる。

 家庭教師の相場よりは安いが、子供の小遣いとしては多い。

 暇を見つけて、町中で金の使い方を覚えるように。

 金ってのは、普段から使っていかないと、いざという時にうまく使えないからな。

 もっとも、優秀な我が息子なら覚えなくともうまく使いそうだが。

 あ、間違っても女なんか買うなよ?』

 

 また女か。

 

『そして、五年間、投げ出すことなく見事にお嬢様に読み書き・算術・魔術を教えきった暁には、特別報酬として、魔法大学の学費二人分に相当する金額が支払われる契約になっている』

 

 

『まあ、五年後にシルフィがお前についていくとは限らんし、お前の熱も冷めて心変わりしているかもしれんがな。シルフィの方は、こっちでうまく言っておく』

 

 お前よりわんこの方が役に立ちそうだけどな。

 

『五年間、まったく新しい場所で色々な事を学び、さらなる飛躍を遂げることを祈っている。

 知性溢れる偉大すぎる父親パウロより』

 

 黙れ浮気者。

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