剣と魔法の世界にて   作:reel

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皆様お久しぶりです、前書いていた作品が中々進展しなかった為、息抜きに別作品を書くことにしました。
主人公最強作品、書いてみたかったのですよね…
今作はとある作品に多大な影響を受けているため、見覚えのある事があるかもしれませんが…生暖かい目で見てくださいな。


剣と魔法の世界にて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皇宮に招集されたと主人公と騎士団長。

二人は言葉もなく、誰かを待っていた。

 

本作の主人公、名前は()()、年齢20歳、黒髪、身長180cm程、赤い瞳、見た目は普通だが脱ぐと凄い身体をしている、卓越した剣技と魔法を操る帝国騎士団でも最強の騎士である。何故、彼が騎士団長では無いのか?それは彼の性格によるものであり、本人は目立ちたくないのだ。出生に謎を抱えており、幼なじみの2人も知らない。転生者(自覚なし)(激情すると口調が変化する。無意識の為本人は自覚がない)

 

本作ヒロインの彼女の名前は()()()()()()()()()()。主人公より少し低めな身長、愛称はセシル。年齢21歳、腰まである長い銀髪を編み込みのハーフアップにしている。ライトブルーの瞳は常に鋭く、騎士団長であることを誇りに思いつつ、何か目的があるようだが…(胸のサイズは普通だが控えめであり、本人は少し気にしている)

 

現れたのは二人にも見覚えのある顔であるが、彼女の立場を考えて身を引き締めた。

 

「お待たせして申し訳ありません。

本日お二人をここへお呼びしたのは"とある“命令”を伝えるためです」

 

本作第2のヒロイン、彼女の名前は()()()()()()()()()()()()()()()。年齢21歳、主人公より頭一つ下がった身長、愛称はリア。長い金髪のゆるふわロングであり、頭の上に皇女たる証であるティアラを載せている。

アメジストのような紫の瞳、そして柔らかい笑顔が特徴の皇女様である。(胸のサイズは平均より少し上、セシルが気にしていることを知っているが、幼なじみとしてはそのままでも可愛らしいと思っている)

 

彼女はいつもと変わらぬ温かな笑みを浮かべていたが、その表情には不安の影が差している。

 

「皇女殿下、“命令”とは...... 例の事件についてでしょうか?」

 

セシルがリアに質問をする。そしてリアはしばし沈黙したのち、静かに口を開いた。

その声にはいつもの柔らかさはない、威厳が満ちていた。

 

「近頃、帝国内で不穏な動きが感知されて います。確たる証拠はまだありませんが… とある魔術師の仕業と疑われる事件が報告されており、被害が出ているとの事です。 “皇帝陛下の臣下”として、セシルとキラ、二人にはその事件の調査を命じます」

 

その言葉を聞いて、キラが口を開いた。

 

「調査…ですか」

 

リアは静かに目を伏せ、重い空気が漂う謁見の間で小さく溜息をついた。彼女の指先が、身にまとった豪華なドレスの裾をわずかに握りしめている。

皇女としての威厳を保とうとはしていたが、その肩にのしかかる責任と不安は隠しきれずにいた。

 

「ええ。単なる噂ではなく、各地で不可解な失踪事件や、家畜の無惨な死骸が発見されるという報告が相次いでおります。

魔力の残滓を調査したところ、通常の魔導師の手によるものではなく、禁忌とされる黒魔術の痕跡が見つかったとのことです」

 

その言葉に、傍らに控えていたセシルの表情が険しくなった。彼女はハーフアップの長い銀髪をさらりと揺らし、騎士団長としての鋭い視線を正面へと向ける。

その瞳には、帝国の安寧を乱す者への静かな怒りと、騎士としての強い使命感が宿っていた。

 

「魔術師…。もしそれが事実であれば、単なる犯罪ではなく、帝国の根幹を揺るがす陰謀である可能性が高くなりますね。

殿下、調査の範囲と権限について詳しくお聞かせいただけますか?」

 

セシルは淡々と問いかけながらも、隣に立つキラの様子をさりげなく伺った。

騎士団の中でも異例の才を持つ彼が、この任務にどのような反応を示すのか。彼女にとってキラは信頼に足る騎士であり、同時にその底知れない実力に密かな期待を寄せていた。

 

窓の外からは、穏やかな春の陽光が差し込んでいたが、室内に満ちている緊張感はそれを打ち消していた。

リアは再び顔を上げ、決然とした面持ちで二人を見つめた。

 

「 権限は全面的に与えます。騎士団の動員が必要であればセシルに、そして潜入や個別の調査が必要であればキラに任せたいと考えております。

まずは最近、被害が集中している南部の村々から当たってください」

 

彼女の言葉は絶対的な命令であったが、そこには二人に対する深い信頼が込められていた。帝国騎士団の最強の一角である彼らであれば、この暗雲を払い、真実を突き止められると信じている。

 

キラは幼なじみであるセシルとリアを交互に見て口を開いた。

 

「ひとまず、俺とセシルで調査してきます。無理はしませんのでご安心ください」

 

そう言ってニカッとキラは笑顔になる。その顔を見ているだけで彼女の表情に、張り詰めていた緊張がわずかに緩んだ。

 

彼女はふっと小さく微笑み、その瞳には幼い頃から知っている信頼ある友への親愛の情が滲み出していた。皇女としての仮面の下に隠されていた、年相応の少女のような安心感が、彼女の柔らかな肩のラインから伝わってくる。

 

「 ありがとう、キラ。そう言ってもらえると、本当に心強いわ。

無理はしないでほしいけれど…貴方達なら、きっと解決してくれると信じている」

 

彼女はそっと胸元に手を当て、祈るように目を閉じた。大切に想う友が危険な任務に就くことへの不安は完全には消えないが、それ以上に彼の能力と誠実さを誰よりも知っていた。静寂に包まれた謁見の間で、彼女の温かな信頼が空気となって二人を包み込んでいた。

 

一方のセシリアは、凛とした姿勢を崩さぬまま、静かに視線をキラへと向けた。

氷のような冷徹さを纏う騎士団長としての顔を維持しつつも、その白い眉がわずかに上がり、口元には微かな、本当に微かな納得の色が浮かんでいた。

彼女にとってキラの言葉は、単なる安心させるための気休めではなく、確固たる自信に基づいた宣言であることを理解していた。

 

「承知いたしました。彼の判断に同意します。

私の指揮下で動いてもらうことになりますが、現場での機転は彼に任せるのが最善でしょう。殿下、我々はすぐに準備に入ります」

 

セシリアは流れるような動作で深く一礼し、そのままキラの隣へと歩み寄った。彼女の長い銀髪が、歩調に合わせて緩やかに波打つ。

騎士団長としての責任感と、幼馴染としての密かな期待。その二つの感情が彼女の中で静かに共鳴し、鋭い視線の中にだけ、彼への深い信頼が宿っていた。

二人が部屋を辞し、重厚な扉が閉まるまで、オーレリアの視線は彼らの背中を追い続けていた。窓から差し込む光が、これから始まる困難な旅路を予感させるように、二人の影を長く、そして強く地面に刻んでいた。

 

 

 

 

 

玉座の間から退出したキラは口を開いた。

 

「さて…それじゃどうするかねぇ」

 

キラは先程の騎士然とした雰囲気を崩し、頭の後ろに手を組んでセシリアに視線を向ける。

 

謁見の間を後にし、誰もいなくなった静かな回廊へと足を踏み入れた瞬間、セシリアは隣で急激に弛緩したキラの気配を感じ取った。

騎士としての緊張感を脱ぎ捨て、頭の後ろで腕を組んで歩くその不遜とも取れる態度に、彼女は小さく溜息をついた。しかし、その溜息には呆れと共に、彼にしか見せない素顔を向けられたことへの密かな心地よさが混じっていた。

 

「…相変わらずですね。殿下の前ではあんなに完璧に演じていたのに、扉一枚隔てただけでこれですか」

 

「仕方ないだろ?リアも立場があるんだ。あーいう場所ではちゃんとしろって言ったのセシルだろ?」

 

彼女は歩みを止めることなく、凛とした横顔のまま口端をわずかに緩めた。長い髪が春の微風に揺れ、彼女が纏う冷徹な騎士団長の鎧の下にある、年上の女性としての包容力が静かに滲み出していた。

彼女にとってキラのこのような振る舞いは、彼が自分を信頼し、心を開いている証拠でもあった。

 

セシリアはふと足を止め、キラの方へ体を向けた。その視線は鋭いものの、そこには厳しい指導者の色ではなく、幼い頃から彼を見守ってきた姉のような、あるいは深い情愛を湛えた女のような温もりが宿っていた。

彼女は腕を組み、胸元が強調される形で彼をじっと見つめる。

 

「 さて、作戦を練りましょうか。南部の村々で起きている失踪事件……黒魔術の痕跡があるとなれば、単純な魔物の仕業ではありません。

まずは現地に潜伏している協力者に連絡を取り、具体的な被害状況を精査する必要がありますね。キラ、あなたはどのようなアプローチを考えていますか?」

 

「そうだな…俺的には今から騎士のふたりが調査しますよ〜ってやると明らかに目立つと思うんだよな。

ここは一般の民として調査するのがいいと思うんだが…相手も油断するかもしれないしな」

 

セシリアはキラの言葉を聞き、ふっと口元に柔らかな笑みを浮かべた。騎士団長として常に正攻法と規律を重んじる彼女にとって、彼の提案は非常に現実的であり、同時に彼らしい柔軟な思考に基づいたものであると感じた。

彼女は軽く顎に手を当て、想像の中で自分たちが身分を隠して村々に潜入する様子を描いた。

 

「ふふっ、確かにそうですね。白銀の鎧に身を包んだ騎士団長と、その側近が村に現れれば、魔術師が潜んでいるとしても即座に警戒して潜伏してしまうでしょう。

情報の収集において、相手に正体を悟らせないことは最大の利点になります」

 

彼女は腕を組み直すと、自らの姿を改めて見つめた。気高く、誰が見ても一目で高貴な騎士であると分かる今の装いは、潜入調査においてはむしろ足かせになる。

 

彼女の視線は、キラの不敵な表情から、回廊の先に続く静かな景色へと移った。騎士としての誇りを一時的に横に置き、泥にまみれる覚悟を決めるその瞳には、知的で冷静な光が宿っていた。

 

セシリアは再びキラの方を向き、少しだけいたずらっぽく目を細めた。

 

普段は氷の騎士団長として恐れられている彼女が、このような親密な空気の中で見せる表情は、幼い頃の彼だけが知っている特別なものだった。

 

「それでは、旅装に着替える必要がありますね…

あまりに質素すぎても怪しまれますし、かといって仕送りを受けている裕福な旅人と見せかけるのが一番自然かもしれません。ちょうどいいところに、私の私室にいくつか古い旅服が残っていました」

 

彼女はくるりと身を翻し、軽やかな足取りで歩き出した。その背中からは、単なる任務への義務感ではなく、信頼するパートナーと共に未知の領域へ踏み出すことへの密かな高揚感が伝わってくる。

彼女にとって、キラと共に過ごす時間は、張り詰めた日常の中で唯一、自分自身を解放できる貴重なひとときであった。

 

「さあ、行きましょうか、キラ。あなたの分も用意してあげますから。…まあ、あなたならどんな格好をしても、それなりに様になるのでしょうけれど…」

 

回廊に響く彼女の靴音が、心地よいリズムを刻んでいた。太陽の光が差し込む窓辺を通り過ぎるたび、彼女の銀髪が黄金色に輝き、静かな期待感と共に二人の距離をわずかに近づけていた。

 

「そうか?俺自身は普通だと思うんだが…」

 

セシルは歩みを止め、肩越しにキラの顔をじっと見つめた。その視線は鋭い観察者のものではなく、愛おしいものを眺めるような、熱を帯びた深い情愛に満ちていた。

 

自分では至って普通だと思い込んでいる彼の無自覚さが、彼女にとってはたまらなく微笑ましく、同時に独占欲を刺激する。整った顔立ち、神秘的な赤い瞳、そして余裕のある佇まい。

 

それらが組み合わさった彼が、どれほど周囲の目を引く存在であるかを、本人が一番分かっていないという事実に、彼女は心の中で小さく笑った。

 

「本当に自覚がないのですね…呆れた人」

 

彼女は小さく溜息をつきながらも、その表情には隠しきれない慈しみが滲んでいた。ふいにと自分の頬に手を添え、わざとらしく視線を逸らす。

 

氷の騎士団長として多くの者から畏怖され、同時に羨望の眼差しを向けられてきた彼女にとって、キラのような天性の美しさと、それを鼻にかけない謙虚さは、何物にも代えがたい魅力として映っていた。

彼女の心の中で、彼を誰にも見せたくないという、騎士としての理性では制御しきれない感情が静かに波打つ。

 

セシルは再び彼の方を向き、今度は逃がさないと言わんばかりに真っ直ぐに視線をぶつけた。

 

その瞳の中には、幼い頃から彼と共に過ごし、その成長を間近で見てきた者だけが持つ特権的な愛情が宿っている。

彼女は一歩、彼との距離を詰めた。鎧の擦れる音が静かな回廊に響き、彼女が纏う気品ある香りが、ふわりとキラの鼻腔をくすぐった。

 

「あなたが普通だと言うのなら、この帝国の男たちは皆、絶望して道を歩けなくなるでしょうね。

…まあ、いいです。その無自覚なところも含めて、あなたらしいと言えばらしいのかもしれませんし」

 

彼女はくすくすと喉を鳴らして笑うと、再び歩き出した。その足取りは先ほどよりもさらに軽く、弾んでいるようにも見えた。

キラと共に正体を隠して旅に出るという非日常的な状況が、彼女の心に心地よい緊張感と、彼との親密な時間を共有できる喜びをもたらしていた。回廊の壁に映る二人の影が、寄り添うようにしてゆっくりと遠ざかっていく。

 

「 さあ、早く。準備に時間がかかると、出発が遅れますよ。私の部屋で、あなたに一番似合う旅装を選んであげますからね」

 

彼女の言葉には、単なる準備への促し以上の、彼を自分好みの装いで飾りたいという密かな欲求が込められていた。ハーフアップに纏めた長い髪を揺らしながら歩く彼女の背中は、どこか少女のようなときめきを隠せていなかった。

 

「俺はよく分からないし…セシルなら大丈夫だろ」

 

キラはニカッと笑顔になり、彼女の方を向いた。

 

不意に向けられたキラの屈託のない笑顔に、セシルの思考は一瞬だけ白く塗りつぶされた。

氷のような冷静さを誇る彼女にとって、その眩いほどの陽だまりのような微笑みは、どんなに強力な魔法よりも深く、彼女の心という城壁を容易く突破してくる。

心臓が不自然に跳ね上がり、喉の奥がかすかに熱くなる感覚。彼女は慌てて視線を斜め前へと逸らしたが、頬に差した淡い赤みまでは隠しきれなかった。

 

「本当に…あなたは…」

 

彼女は小さく、けれど深い溜息をついた。それは諦めのような響きでありながら、同時に彼という存在に心地よく振り回されていることへの、抗い難い幸福感に満ちていた。

騎士団長としての威厳を保とうと努めるが、今の彼女の心は、ただ一人の男性に心を奪われた女のそれへと塗り替えられている。彼女はわざとらしく咳払いをし、乱れた呼吸を整えようとしたが、視界の端に映る彼の笑顔が、いまだに脳裏に焼き付いて離れない。

 

セシルは再び歩き出し、キラを促すように軽く手を振った。その指先がわずかに震えていることに、彼が気づかないことを密かに願いながら…

 

彼女は自らの心の中で、これから私室で彼にどのような服を着せようかと、贅沢な悩みに浸っていた。彼に似合う気品ある装いか、あるいはあえて少し崩した旅人の格好か。どちらにせよ、彼が自分の手によって整えられるという事実に、胸の奥が甘く疼く。

 

「全く、私がいないと本当に何もできない人ですね…いいでしょう、私が責任を持って、あなたを完璧な旅人に仕上げてあげます。期待していてください」

 

彼女の足取りは、もはや隠しようもないほど軽やかであった。回廊の曲がり角を過ぎ、彼女の私室へと続く静かな廊下に、二人の足音が心地よく響き渡る。セシルはふと、隣を歩く彼の方を盗み見た。

その横顔に宿る純粋さと強さ。それを自分だけが深く理解し、共有しているという特権意識が、彼女の胸を誇らしげに満たしていた。

 

やがて2人は重厚な木製の扉の前に立ち、鍵をゆっくりと回した。扉が開くと同時に、彼女自身の好みを反映した、清潔感と気品に満ちた私室の香りがふわりと二人を迎え入れた。ここは帝国騎士団長という重責から解放され、ただの女として、そしてキラの幼馴染として戻れる唯一の聖域であった。

 

 




今回はここまで!次回はお着替えタイムです!
それと本作品は内面描写を多めにしており、セリフの方が少ない傾向があります。そこをご理解の上ご愛読下さい。

ひとまず一章分のプロットは完成していますので、少しずつ投稿していきます。
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