魔法少女リリカルなのはEXCEEDS〜RAVEN and DRAGON STRIVE〜 作:ΣiGMA
リアはリア……アメリア・アレキサンドラ・ドラキュリアス。
皆リアの事を〝リア〟と呼んで、リアも自分の事を〝リア〟と呼んでる。
だってその響きが可愛らしくて、皆もそれを可愛いと言ってくれるから好き。
リアは生まれた家にいた頃はマーサや他の人達から痛い事をされてた。
だって母様が死んじゃったのはリアのせいで、父様がリアに会ってくれないのもそのせいだってマーサが言ってたから。
リアは生まれちゃ駄目な化け物なんだって、これもマーサが言ってた。
でも違った。
父様はリアの事、全然嫌いじゃなかった。
リアの中にいる化け物をどうにかしようって、どうすればいいかって頑張って探してくれてたって、リアの大好きなジャンヌがそう教えてくれた。
アルセバス爺やもそう言ってた。
マーサ達は父様によってお巡りさんに連れてかれた。
その代わりジャンヌがまたリアのメイドさんになってくれて、そして新しくヴァローナ義母様がリアの義母様になってくれた。
そしてリアはヴァローナ義母様と一緒にヴァローナ義母様のお家に行くことになった。
そこで新しく大好きになったカゲヒサ兄様と出会った。
兄様は優しくて強くて、いつもリアの事可愛いって言ってくれて頭撫でてくれるから好き。
兄様がしてる事、一緒にしたくて、それをお願いすると〝それじゃあ一緒にやろうか〟って言ってくれるから好き。
ヴァローナ義母様と兄様は〝とうばつし〟ってお仕事をしてるんだって。
それをリアも〝とうばつし〟になりたいって言ったら、二人共笑顔で許してくれた。
トレーニングは大変だけれど、いつか兄様達とお仕事出来るようになれるならいつだって頑張れた。
そんなある日、いつものように兄様と一緒にトレーニングをしていたらお客さんが来た。
ジャンヌだった。
なんでもジャンヌは父様からこの家に行くよう言われたらしくて、この家でもリアのメイドさんになってくれるみたい。
ヴァローナ義母様もそれを許してくれていて、兄様もジャンヌと仲良くなっていた。
リアはその事はとても嬉しかったけど、でもなんでか胸がチクチクしてた。
なんでだろ?
でも皆が仲良くしているのを見ると嬉しい。
リアが将来は〝とうばつし〟になって兄様達とお仕事をするんだってジャンヌにそう言ったら、ジャンヌはすごく喜んでくれてた。
トレーニングも応援してくれて、リアが竜の翼で空を飛んでた時は驚いてたけど、でも〝凄い〟って言ってくれた。
その頃からヴァローナ義母様から角と尻尾を消す訓練を教えてもらうようになった。
リアとしては邪魔に思わなかったけど、外に出たら何かと不憫だからって、だからそう出来るように頑張った。
そうしたらいつの間にかそれが出来るようになったけど、でも角だけは消すことが出来なかった。
リアはそれがとても悲しかったけど、兄様が〝角かっこいいし可愛いから別に無理して消さなくても良いんじゃないか〟って言ってくれて、だから角を消すのはいいかな。
そこから更にトレーニングをして、長い時間尻尾を消せるようになった。
もちろん翼も消せるようになったよ!
そんなある日のこと、ヴァローナ義母様と兄様が出かけることになった。
リアはお留守番。
寂しかったけどお仕事みたいだから仕方ないよね。
「それじゃあ行ってくるよ。リア、お利口さんにしてるんだよ?」
「うん!リアはいつもお利口さんだよ!」
「はは、そうだな。リアはお利口さんだもんな。今更そんな事言われてもね困っちゃうよな?」
ヴァローナ義母様の言葉に兄様がそう言うとヴァローナ義母様は可愛らしく頬を膨らませていた。
「むぅ……カゲヒサはリアを甘やかし過ぎじゃないか?」
「そう言う師匠だってデレデレに甘やかしてるくせに。マリアさんの目を盗んでお菓子食べさせてんの、マリアさんにバレバレですからね?」
「なんだと?!」
「後で帰ってきたら説教するそうですよ。頑張って下さい」
「助けてくれ……マリアの説教は始まると長いんだ」
「諦めて下さい。それにリアの前でそんな情けない表情しないで下さいよ」
「ふっ……そうだな。それじゃあ行ってくる」
そうしてヴァローナ義母様は兄様を連れてお仕事へと向かって行った。
とても長い間いなくなっちゃうらしいけど、でも帰ってきたらその分リアと一緒に過ごしてくれるそうだからリアはその時まで我慢するよ!
「行ってらっしゃい、ヴァローナ義母様、兄様!」
そう言って手を振ると、ヴァローナ義母様と兄様は笑顔で手を振り返してくれた。
そうして二人の姿が見えなくなったあと、リアは隣にいたジャンヌに声をかける。
「これから何しよっか?」
「それじゃあ、リアお嬢様が一日でも早く奥様達と一緒にお仕事が出来るようにお勉強しましょうか?」
「する!リア、お勉強大好き!」
そうしてリアはジャンヌと一緒にヴァローナ義母様達の帰りを待ちながらお勉強をする事にしたのだった。
ヴァローナ義母様はその姿を最後に、二度と帰ってこないと知らずに……。