そもそも魔魂丸薬とは1個食えばレベル99相当のステータスが一時的に手に入るが時間経過で
合計30レベル今のレベルから下がってしまうドーピングアイテムの事をさす。
この界隈は厳密に言えばドカ食いではなくLVダウンを繰り返すことでLVアップで獲得できる
スキルポイントを使ってレベル上限以上のステータスを手に入れるという手法を取る者の事。
時間効率を気にしないなら当然99→1にした方が上げられるポイント数もおおいので急ぎでないプレイヤーは3~4つ一度に食う事もなくはない。それがいつしかドカ食い界隈と呼ばれていた訳だ。
lordも一応この界隈に属している一人であり…
「相変わらずマズいっすねぇ…このエグみ慣れないっす。」
今日日、キャッツェリアへいく名目のついでに旧大陸で丸薬を3つ丸呑みし終えた後だった。
このシャンフロというゲームはレベルが下がってもステータスは下がらない。なので
新大陸でLVダウンしても問題ないのだが…
「よ!ホッ!……ここっす!」
背中から斬りかかって来るヴォーパルバニーを大剣を踵で蹴り上げて背面ガード、振り向きながら
剣の腹でシールドチャージし弾いたヴォーパルバニーを狙って股下から切り上げる。
あれからシャンフロ内時間で二日、ヴァイスアッシュに監視の目を付けられたらしいlordは
少しだけ路線変更しその為の策としてヴォーパル武器のドロップに勤しんでいた。
「ドロップ、長刀でもいいんすけどねぇ…」
lordの狙いは大剣・刀・斧に属するヴォーパル武器。
自らのバトルスタイルとゲーム開始時に設定した剣客の補正を考えてのチョイスなのだが…
「ま~~~~~た短刀すか…」
かれこれ跳梁跋扈の森 で50以上ヴォーパルバニーを倒しているがどれもこれも包丁か短刀ばかりで肝心の長剣系統が来ない。
派生の可能性として一応短刀だけは数本持ったままだがそれでも欲しいの大剣なのだ。
幸いヴォーパルバニーは率先して首狩りする思考ルーチンのようなのでカウンターも既知なら
可能だしそもそも行動パターンはライブラリが既に公にしている。
なので小型モンスター戦における大剣の取り回しを復習しながら兎狩りをしているのだが…
ザリン
「…(ゴブリンでもアルミラージでも無い足音…擦れた金属音?)」
前回のヴォーパルバニー出現からおよそ20分、ゴブリンを切りアルミラージを撃退して過ごしていたlordにようやくの次が来た。
「(ヴォーパルバニーの基本装備は包丁、
新大陸で砂海から浜辺へ出る時に数度であったヴォーパルバニー。
あの時は特に気にしていなかったしイーゼル達がいたぶん簡単に倒せたが新大陸にポップするヴォーパルバニーはレベルが高く、その影響か包丁ではない武器を使う個体がいた。
そして
「キューー!!」
「正面っすか!いいっすねぇ!!」
お得意さんのヴェルミチェッリ・フォーティス*1で上から飛び出してきた兎の長剣の先端をカチ上げ浮いた隙に一刺し―――のはずだったのだが。
「キュ、キュウ゛!!」
「おっと!成程、違う
カチあげられる寸前持ち手を放して着地したヴォーパルバニーが空中で回転する長刀を握り直して
足に向かって横振り一閃。たかだがレベル10未満にしちゃ出来過ぎの動きだ。
「レアポップのバニーの中でも
初撃の首が取れず、ならば足を削る。そんな高度な思考を普通のモンスターに入れる訳もなく
事実lordの予想は合っていた。
ヴォーパルバニー・
有り体に言えば兎の群れのリーダー格という事だ。
「加算詠唱…我己が身に付く錆鎖を破りて己を超えてゆかん、鎖は4なり…
この兎のレベルは分からないが少なくとも初期エリアのエネミーである事に変り無し。
運営の頑張りを考慮していいいならギリギリ初心者でも袋叩きにすれば届くと仮定するなら
おおよそレベルは15前後のはず。
ステータスを縛ってもレベル20相当のスペックはある今の自分なら…
「カムヒアっす。お互い生首が好きっすよねぇ!!?」
どうせならバトルは楽しい方が良いっすもんね!!
ヴォーパルバニー
本作オリジナルモンスター。プレイヤーのヴォーパルバニー討伐数に比例して出現率が上がる。
レベルはまちまちだがそのエリアの推奨レベルより高めの個体が出現するのは同じ。
包丁よりリーチの長い武器を好む傾向がある。今回は長刀持ちのレベル18。