その後はいつも通り閑話2つと掲示板回を挟んで次の章に行こうと思ってます!次の章は少し時間が空くかも……。
TSっ娘にお姉さんムーブさせたい!
諸々の後処理を終えた俺達は、ゲートリンカーさんの転移門を使って、魔法協の施設へ戻る。
特殊派遣部のホーリーベルさん達と別れて、調査研究部に向かった。
「ただいま戻りました」
「インパクトさんは目が覚め……た?」
「しばらく前から目覚めていたよ」
オムニスさんが指差した方向を見るとそこには、十六夜さんに抱っこされているスーパーノヴァインパクトがいた……その姿を見た俺は唖然としてしまった。
スーパーノヴァインパクトを治療し終えた後、何故か小学校の低学年くらいまで小さくなってしまった。
おそらくだが魔人としての状態が正常であると判定されていて、回復魔法を普通に使うことができなかった為、色々と工夫して治療したのが原因だと思う。
だから見た目的にはそこまで違和感はないし、抱っこされていること自体にはあまり驚いていない。
驚いているのはそれとは別のことだ、スーパーノヴァインパクトから魔力を感じる、それも俺の世界と同じ物が、治療する時に何か混ざったのか……?
大量の魔力を注ぎ込み増幅の魔法まで駆使した結果こうなったのだろうか、わからない。
「んぅ……?」
「えっと……どういう状況なの?」
「なんか懐かれたんだよ」
「寝ている間に色々と調べさせてもらったけど、体に異常はないね、普通の人間と同じだよ、遺伝子情報的には、魔法協のデータベースに残っていたスーパーノヴァインパクト、
幼くはなったが体はそれ以外に影響が無いようだ、スーパーノヴァインパクトの相手をそのまま十六夜さんに任せて、魂に関する俺の考えや、こうなった経緯ををここにいる全員に共有した。
「何が同じであれば同一人物であると言えるのかどうかは難しい問題だね、魂がどれほど人格に影響を及ぼすのかもわからないし」
「魔人になって人に戻った……?そんなことがあり得るの?この事はどう処理したら良いのかしら……」
オムニスさんは考え込んでいるし、灯さんは頭を抱えている、苦労をかけて申し訳ないとも思う。
「まずはどれくらい記憶を持っているのか確認しましょうか」
俺は十六夜さんに抱っこされているスーパーノヴァインパクトに近づいて目線を合わせる。
「こんにちは、私はルナ、良ければお名前を教えてくれないかな?」
「ん、れっか……」
さっきオムニスさんが言ってた名前と同じだな、名前は覚えているようだ。
子供の相手ってどうすれば良いんだろうね、中身も子供なのかはわからない、でも言動は見た目相応かそれ以上に幼く見える。
「烈火ちゃん、何でも良いんだけど、自分について覚えてることってあるかな?あったらお姉さんに教えて欲しいな」
「自分のこと……?魔法少女をしてて、それで悪い魔獣をやっつけて……それで、えっと……なんだっけ」
「無理して思い出さなくても大丈夫だよ、覚えていることだけ教えてくれれば良いからね」
「ちょっと待って……大事な何かが……」
何かを思い出そうとしているようなので急かさず待つ。
「悪い大人を……調べてて?何かを見つけたんだけど、そしたら後ろから誰かが来て……だめ、これ以上は思い出せない……」
「大丈夫だよ、教えてくれてありがとね」
烈火ちゃんが痛そうに頭を押さえていたので、頭を撫でながら回復魔法を使う、すると疲れたのかまた眠ってしまった。
「今思い出していた記憶は何だったんだろ……」
「少なくとも魔人になってから悪い大人を調べていたとは考えにくいので、昔の記憶だとは思うのですが」
「やっぱり断片的な記憶は思い出せるみたいだけど完全ではなさそうだね」
その後は皆で烈火ちゃんの今後について話をした、記憶は思い出せそうなら聞き出すが、負担が大きそうなので無理には思い出させようとはしない事になった。
幼くなって記憶もいくつか失っているこの状態で、以前のスーパーノヴァインパクトが暮らしていた場所へと戻す事も難しいということで、住む場所や戸籍などについては、本人の希望が特になければ、十六夜さんが預かることになった。
何故か懐いてるようだし丁度良いのかもしれないね。
そのような話をしていると烈火ちゃんが起きてきたので、軽く全員で自己紹介をした。
俺や灯さん、黒井さんにオムニスさんは軽く名前を伝えたら終わったんだけど……。
「私は星野茜!よろしくね!烈火ちゃん!」
「よろしく!ってあれ……?茜お姉さん……どこかであったことがあるような……?」
「ちょっと前に戦ったからかな……?」
そう言って茜さんは一瞬だけ変身してみせた。
「違う、多分もっと前……もっと小さかった気がするけど昔助けた女の子に良く似てる」
「えっ……」
「一緒に戦うって約束してくれた女の子が居た……印象深かったから思い出せた……」
そう言った烈火ちゃんの表情は、ちょっと前より大人びて見える気がする。
「そっかこんなに強い魔法少女になったんだね……」
「インパクトさん……?」
茜さんの声が震えている気がする。
もう一度烈火ちゃんを見ると元の幼い雰囲気に戻っていた。
「あれ、私何を言って……えっと、茜お姉さん!よろしくね!」
「あ、うん!よろしくね!」
十六夜さんが、烈火ちゃんに今後の暮らしについて話している間に茜さんと話をする。
「茜さん大丈夫?」
一瞬思い出した後、また忘れてしまったかのような反応だったのはショックだったのではないだろうか。
「インパクトさんが私の事を覚えていてくれて嬉しかったんだ、その後忘れちゃったみたいだったのは少し残念だったけど、烈火ちゃんの中にインパクトさんの記憶がちゃんと残ってるってことがわかって良かったよ!残ってるならまた思い出してくれるかもしれないしね?」
この状況でも前向きに考えられるというのは茜さんの精神的な強さなのかもしれない。
「そうだね、俺も何か思い出せそうな方法がないか考えてみるよ、烈火ちゃんに無理をさせたりはしないけど」
烈火ちゃんがさっき見せた反応が何だったのかはわからない、魔人にする際に彼女の死体を利用していて魂は魔人になった時に生まれたものであるというのは俺の推測に過ぎない。
本当に死んでいたとしてもいつ死んで、どのように遺体が保存されていたのかもわからない。
一瞬見せた大人びた表情は元の魂が残っていたが故の反応だった可能性もある、こういう時ミスティなら何らかの答えが得られたんだろうか。
俺達が話している間に十六夜さんの方も話し終えたようで、烈火ちゃんは調査研究部と十六夜さんで預かることに納得してくれたようだ。
烈火ちゃんは十六夜さんの養子になるらしい、今は懐いているから問題ないだろうが、記憶が戻ったらどうするのかは戻った時に考えると言っていた、まぁ完全に戻る保証もないし妥当ではあるのかな。
必要な話も終わったので、解散する前に許可を貰ってから気になっていることを確かめようと思う。
烈火ちゃんを連れて計測機器のある部屋へと向かう、同行しているのはオムニスさんと十六夜さんだ。
「さて、どんな事をやろうとしているんだ?あまり良い予感はしないんだが」
「アタシは何を見せてくれるのか今からワクワクしてるよ」
調べたいこと、それは魔力についてだ。
「烈火ちゃんちょっと手を握っても良い?」
「ん?良いよ?」
烈火ちゃんの手を握り魔力を流していく。
「ルナお姉さんから何か温かいものが流れてくる気がする……」
「今流れてきている物と似たような物が体の中にあるのがわかるかな?」
「んー」
烈火ちゃんが目を瞑って集中している。
「あった!」
「そしたらそれをこう、動かして指先に集められるかな……?」
烈火ちゃんが感覚を掴み易いように魔力を流して動かしていく。
「これってできてるのかな?」
「うん、そんな感じだよ、それじゃあ指先に集めたのを外に出してみよう」
と俺が言うと、烈火ちゃんの指先から僅かだが炎が出てきた。
「え!?凄い!火が出た!」
やっぱりか、今烈火ちゃんにやってもらったのは異世界で魔法を扱うための初歩的な練習だ、これができるという事は烈火ちゃんは教えさえすれば異世界の魔力が使えるという事になる……。
その後十六夜さんやオムニスさんに質問攻めにされたが、何でこうなったのか俺自身も理由がはっきりとわかるわけでは無いし、異世界の話を出来るわけでもないので何とか誤魔化した。
炎を出してはしゃいでいる姿は可愛らしかったけれど、このまま烈火ちゃんに魔法を教えるべきかどうかは悩ましい、俺は神聖魔法しか使えないので全属性の魔法に共通している基礎的な事しか教えられないがそれでも実戦で小技として使えるくらいにはなるはずだ、戦力として数えるなら教えるメリットはある。
けど烈火ちゃんは見た目や言動は幼い子供そのものだ、戦力として数えるのも気が引けるし、炎の魔法というのは危険も多い。
まぁ、どうするかは茜さんや調査研究部の皆にも相談しつつ決めることにしよう。
魔法少女プロフィールNo.13
魔法少女スーパーノヴァインパクト? 本名:
固有魔法:『爆破』……自身の体や触れている物を爆発させる、また威力は下がるが触れると爆発する魔力弾を放つことも可能、生前現役の魔法少女として戦っていた時よりも威力が落ちている。
使用可能魔法:炎属性魔法……魔人から人に戻る際に受けた治療の影響で適性を得た、魔力は少なく強力な魔法は使えない。
戦闘スタイル:爆破の魔法を推進力にしてステゴロで戦う前衛タイプ。
好きな事:人の役に立つ事、褒められる事。
メモ:スーパーノヴァインパクトの断片的な記憶と、戦闘能力を持つ幼女。
元はスーパーノヴァインパクトの死体を利用し生まれた魔人だったが、ルナとロゼによって人として生まれ変わった。
魔人と混ざり合っている所を無理やり人に戻した影響か幼くなってしまったが、魔法少女への変身は可能。
生前のスーパーノヴァインパクトと同一人物と言えるかはわからない。