転生したらゼロだったのでCODEをちゃんと導きます 作:遺物
目が覚めたら俺は、知らない豪華な部屋に居た
自分の名前が思い出せない
送ってきた人生は分かるが、どうしても自分の存在のことだけが思い出すことが出来ない
まずは状況の整理だ
この部屋は何なのだろか
見回しても全く分からな…
イヤ、俺はこの部屋を知っている
奥深くに在った記憶が脳内に浮かび上がってくる
これは日曜朝に何度も見た光景だ
――ゼッツルーム
俺が子供の頃に見ていた、仮面ライダーゼッツに出てくる作戦室だ
「なんで俺がここに?夢か?」
…声が!まさか
大きく息を吸い込み、あの言葉を叫ぶ
「楽◯カードマ――――ン!」
おんなじだ
確実に同じ声だ
急いで鏡を探す
バタバタと走り回り、鏡に映る自分の顔を覗き込む
――ゼロ
そこには俺が子供の頃、大好きだったキャラの顔があった
初めはウィットに富んだジョークを飛ばす上司だった
後半、彼が莫の父親だったことには驚かされた
だが、思い返せば莫のことをやけに気にかけていたな、と思う
彼のことは最初の頃は胡散臭いやつだ、急に死んだ、莫に酷いことをした、と思っていた
だが、真実が明かされるにつれて、ゼロの考えや、苦悩が分かってきた
最終的に、子供ながらに俺は、彼に死んで欲しくはなかった
彼にはこれから莫たちとの幸せな未来が待っているはずだった
が、カタストロムゴアナイトメアに――
彼は一番に、莫や、世界のことを考えていた
ゼッツダークネスや、カタストロムのようなナイトメアさえいなければ、彼はもっと幸せな人生を遅れていたのだろうか
いや、それだけではない
スリーやジークの妨害のせいでもあるよな
そうやって、不器用なりに息子の夢を叶えることや、世界の平和を望みながら、命を落とした
もう一度しっかりと部屋を見渡すと、ある物が目に入る
――コードゼロイダー
ゼロが息子と少しでも触れ合えた証だ
姿を表せない、正体を明かせない
そんな中で、我が子の夢を、共に叶えることが出来たのだ
彼がゼロイダーを磨きながら、作戦室を見渡すシーンは、とても印象に残るものだった
これを見た瞬間、自分の中で何かが決まったような気がした
彼は息子を、ゼッツとコードソムニアを使い、世界をナイトメアから守ろうとしていた
俺は彼の未来を守りたい
彼の夢を叶えたい
どんなことをしてでも
ガチャリとドアが開き、スーツに身を包んだ男たちが入ってきた
「ゼロ、ジークとの面会の準備が整いました」
ジークとの面会…
ということは、まだ莫は仮の家族と暮らしているのか
なら、俺は未来を、物語の筋書きを変えられるかもしれない
覚悟は決めた
後は実行に移すだけだ
「あぁ、出発しよう」