転生したらゼロだったのでCODEをちゃんと導きます   作:遺物

2 / 6
コードナンバー:ワン

某国の刑務所に到着後、看守に護衛されながら通路を進んで行く

 

通路の両端の囚人たちから外国語で叫ばれる

 

意味は分からないけど、たぶん罵倒されているのだろう

 

看守が檻を警棒で叩いているのを気にせずに、厳重に閉じられた分厚いドアを開く

 

ドアの先にあるエレベーターには、地下に行くボタンしかなかった

 

約5分ほど下がり続け、ようやくドアが開く

 

そのドアの先に独房は一つしかなかった

 

独房の中には高価そうなペンダントや、宝石、絵画や銃火器まで

 

それらに囲まれて、男がくつろいでいた

 

「やぁMr.ジーク、調子はどうだ?」

 

男はこちらを一瞥するだけで、すぐ壁の方に向き直った

 

「君の力を見込んで、話しがあるのだが…」

 

話しかけるが、ジークは無視を決め込んでいる

 

「囚人番号Z001番!返事をしないか!」

 

看守がジークを恫喝すると、彼は振り向かずに私たちに話しかけた

 

「あんた…娘がいるだろう…?そうだな…もう2か月後くらいでに4歳になるころか?」

 

看守の顔一瞬で血の気が引いた

 

「き…貴様!口を閉じろ!」

 

俺は手を上げ、会話を制した

 

この状態だと会話にならないと判断したからだ

 

「君達、席を外してくれたまえ」

 

「ですが司令!」

 

看守を横目でにらみ、俺は命令する

 

「命令だ。席を外せ」

 

看守は何か言いたげに口を開いたが、仲間に肩を掴まれ部屋から出ていく

 

「ジーク…マフィアの家に生まれ、幼いころから殺人のノウハウを叩きこまれた」

 

相変わらずジークはこちらを見ようともしない

 

「そうして、そのマフィアすらも自身の手で壊滅。その後、刑務所に収監。悪人を中心に罰していったと…」

 

「俺は殺してねぇ…ず~っとこの独房に居たんだからな~」

 

俺はジークの性格を思い出す

 

今のジークに効くのは、とにかくコイツの興味を引く面白い話だ

 

それならば――

 

「君の力のことは知っている」

 

肩が少し動く

 

「…あ?」

 

「明晰夢の力…君は人の夢に入りこみ、殺人を行ったのち、被害者の物品をわざわざ独房に持ち帰っている…」

 

「…へ~?そこまで分かってやがるのか」

 

「君のその力を、世界平和のために使う気は無いか?」

 

ジークは壁を殴りつける

 

――怯むな俺

 

「つまんねぇこと言ってんなよ…?とっとと帰れ」

 

ここで俺は、絶対に在り得ないことをする

 

ある資料を取り出し、独房の中に投げ入れる

 

予知夢後のコイツの不変の目標

 

これで何かが変わるかもしれないという一縷の望みをかけて――

 

「――仮面ライダーゼッツ――この計画は、まだ組織でもまだ一部の者しか知らない」

 

ジークはようやく振り向き、資料を手に取り読み始める

 

「夢の力を自在に操り、この世の悪を撲滅する、エージェント…」

 

ページをめくる手が次第に早くなる

 

「これを見てもらった上で…もう一度聞こう。CODEに入る気は――?」

 

ジークは俺と資料を交互に見た

 

そして…資料を破り捨てた

 

「俺は悪夢を楽しむだけだ…分かったらしっぽ巻いて帰れ」

 

そう言うと、又ベッドの方へ歩き始めた

 

失敗か

 

最悪だよジーク

 

最終手段を使わないといけなくなったじゃないか

 

これだけは…本当に使いたくなかった

 

「これと…戦いたくはないか?」

 

ジークが歩みを止める

 

「――何?」

 

コレは確実にジークを引き込める策だ

 

ただ問題は…

 

「ゼッツは私の…いや、世界の夢だ。まぁ、君程度では壊せないだろうがね…だが、万が一、君の悪夢がゼッツを壊すようなことがあれば――この世界は悪夢そのものと化すだろう」

 

ジークの肩が小刻みに揺れる

 

「最高の…悪夢だとは思わないかい?」

 

「フフ…ハハハ…ギャハハハハ!」

 

ジークは独房の中で小躍りをしながら子供のように笑い続ける

 

ひとしきり笑った後、ジークは檻を掴み、こちらに語り掛ける

 

「良いぜ…?お前の悪夢に乗ってやるよ~」

 

言い終わるころに、ジークは俺の真後ろに居た

 

こんな能力原作にあったか?

 

まぁ、出来ても驚きはしないが

 

「じゃ、よ~ろし~くな?ゼ~ロちゃん?」

 

ジークは囚人服のまま歩いていく

 

ごめん莫

 

君は現状、この殺人鬼と戦うことが確定しそうだ

 

だが、ひとまずはこれでゼッツを餌にジークを抑え込めるだろう

 

次は

 

まぁ、彼女の対応は簡単だから、大丈夫だろう

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。