白銀さんちの超高校級 作:るるトゥ
数日投稿できてなかったのに、なんかすごいことになってしました。
評価をしてくださった方、ほんとにありがとうございます
部活!
それは人生のピークと呼ばれることもある高校生活において、重要なキーパーソンとも言えるであろうモノの一つ。
入った部活によっては、よくある漫画のようなアオハルを送れるかもしれないし、あるいは少しも送れないかもしれない。
つまりなにが言いたいのかというと、入る部活は厳選しなければいけないということだ!!
……青春の敗者になっても構わないのならば別だが。
すでに敗者となることが定められている、僕みたいな陰キャでも別だが。
時は昼休み。
隣で弁当を食べている白銀廻が転校してから、すでに一週間と少しの時間が経った今日この頃。
僕こと石上優は疑問に思うことがあった。
この激ウマ弁当製造者は部活に入るつもりなのだろうか?
入るのならば、いったいどこに入るのだろうか、と。
いや⋯白銀みたいな陽キャならば、きっとどこかの部活に入ってしまうのだろう。
そして、やがて僕とあまり関わらないようになる。
そんな未来が来るであろうことが、僕には手に取るように分かる。
ならば僕がやるべきことはただ一つ!
僕みたいなヤツと毎日のように昼休みを一緒してくれる白銀が、まともな部活に入るようにするだけだ。
まだ少ししか関わっていない僕でも分かる。
白銀がすごく良いやつだということくらいは。
そんな彼が汚されるような部活に入ることは許されない、許されていいはずがない。
(サッカー部とか野球部みたいな如何にもな運動部は論外。あそこにはチャラチャラしたヤ●チンしかいないんだ。そんなところに美少女みたいな白銀が入ったら……想像したくもない。)
僕独自の独断と偏見によって象られた情報網は、少年漫画の題材にされるような部活にはヤ●チンしかいないと告げている。
(だけど女子ばっかの部活もなぁ…。白銀ほどの容姿だと絶対……うん、却下!!)
断じて…断じて、白銀が女子にモテまくりそうだから却下したというわけじゃない。
(よし。今日の放課後を使って、白銀をまともな部活に入れよう!!)
こうして石上優による、白銀廻加入部活誘導計画が始まったのである!
───*───
「失礼します。」
石上から放課後に話したいことがあると言われた廻は、石上より一足先に生徒会へと訪れた。
「あら?貴方は……もしや会長の弟さんですか?」
そう問うのは、一人優雅に紅茶を飲んでいた真紅の瞳が特徴の女子生徒…四宮かぐやだ。
予想外の来客に驚きつつも、わずかな特徴から知り合いの家族だと見抜くのはさすがの観察眼というべきだろう。
廻は出会ったばかりの名も知らぬ相手をそう讃えた。
勘違いである!
この女、廻が生徒会にやって来ることを知った昼休みから、落ち着きもなくずっとソワソワとしていたのだ!
十分以上も前から、優雅な姿勢で紅茶を飲む態勢を維持するほどに!
それもこれも、廻から生徒会長である白銀御行に自身の良さを伝えてもらうため!
「あ、はい。いつも兄様がお世話になっています。弟の白銀廻です。四宮副会長のことは兄様からかねてより、生徒会でのお話を聞いていますよ。」
嘘である!
この男、兄の白銀御行からはまったく持って四宮の話を聞いていない!
時々、妹こと白銀圭から話を聞くくらいである!
ただ単に、兄への好感度を下げないために、めちゃくちゃ気を遣ったのだ!
「そうなんですか?学校でのことを知られているとなると…少しばかり、恥ずかしいですね。」
嘘である!
この女、少しばかりなどではなく、顔から火が噴き出てしまいそうなほどに恥ずかしがっている!
ただそれを四宮製鉄仮面で、なんとか抑え込んでいるだけなのだ!
白銀御行に自身の醜態が伝わらないように!
「恥ずかしがる必要なんてありませんよ。兄様は学校での四宮副会長が好きなのでしょうから、むしろ誇るべきだと思います。」
マジである!
この男、超高校級の主夫の持つ分析能力で、兄が四宮のことを好きなのを理解していた!
二人の今までの恋愛頭脳戦を無に帰すような爆弾発言!
それを受けた四宮は─────とくに深く考えることもなく、その言葉がお世辞だと判断した。
「ふふっ、そうですか。そう言われると、なんだかこそばゆいですね。」
いやそこはいつもみたいに深読みしてください。
かぐや様らしくない、普通の反応をするんじゃなくて。
廻には、悲嘆に暮れるようなどこかの苦労人ヴァレットのそんなつぶやきが聞こえた気がした。
「ところで白銀くんはどうして生徒会に?なにか悩みがあるのなら、良ければ聞きますよ。少しくらいなら力になれるかもしれませんし。」
頼れる先輩らしい行動。
それにより廻の四宮への好感度が3ほど上昇する。
実際のところは打算に塗れた行動なのだが、廻の分析能力ではそこまで見抜くことはできなかった。
四宮製鉄仮面、恐るべし!
「石上くんから話があるらしくて、ここに来たのです。すごく大事なことらしいので、兄様も呼ぶみたいですが……遅いですね。」
クラスメイトへの大事な話。
家族も呼ぶほどのもの。
……廻の容姿は女性っぽい。
数少ないヒントだったが、四宮は一つほ答えへとたどり着いた。
まぁそれが合っているとは限らないわけだが。
(石上くんは勘違いしてしまったのね…。まぁたしかに女性にしか見えない容姿ですけど……一週間も一緒にいて気づかないことなんてありますか?取り返しがつく今のうちに会長が止めてくれればいいのですが。)
めずらしく石上を憐れに思った四宮。
そして、生徒会に新たな来訪者が訪れる。
「かぐやさん、こんにちは〜。あ、お客さんですか?」
現れたのは、混沌しかもたらせない女…藤原千花である。
「藤原さん、こんにちは。こちらはつい先日転校してきた会長の弟さんですよ。」
「えっ!?妹じゃないんですか…こんな可愛いのに。」
「よく間違われますけど、れっきとした男ですので。容姿が父様よりも、母親に似通っただけです。」
「あっ…言われてみれば、たしかに圭ちゃんと似てますね!!ということは……私の妹?」
藤原の常識の斜め上な言葉が放たれた瞬間、四宮の眼に絶対零度の冷たさが宿る。
(は?白銀くんが藤原さんの妹?藤原さんはなにを言っているのかしら?その能天気な頭でよく考えてみなさい。白銀くんは私の妹ですよ!!)
生徒会の女子たちの間では、常識の斜め上をいくのが流行っているのだろうか?
「それを言うのなら、弟じゃないですか?まぁ僕が姉様と呼ぶ相手は、兄様の結婚した人と決めていますので。」
「そうなんですか?じゃあ……会長と結婚すれば、白銀くんと圭ちゃんがセットで付いてくるんですね!!」
藤原は無自覚で龍の逆鱗に触れた。
それどころか、唾を吐きかけたといっても問題ないレベルの暴挙だろう。
(そういうことを言ってしまうのね、藤原さんは。他者の気持ちを慮らずに、躊躇うことなく踏みにじるその傲慢さ。こういう人が地球を滅ぼすのね。地球の癌…あぁ、なんておぞましい。)
結果、四宮の脳内はとんでもないことになった!
日本三大怨霊もびっくりの恨み度合いである。
そんな四宮の内心にいっさい気づかず、廻と圭に姉と慕われる妄想をする藤原。
そして、少しばかり顔を青ざめさせている廻。
何を隠そう、この超高校級…四宮の負の感情の濁流をその分析能力でほんの僅かながらも悟ってしまったのだ。
(これが女子という生物の本質なんですね。帝先輩の言っていた通り、すごく怖いです…。)
四宮の影響で、女子に対する認識が大きくねじ曲がることなった廻。
そんな彼は、とりあえずこの場を収めることにした。
「そ、そうですね。でも僕としては、四宮副会長を姉と呼んでみたいです。」
声を上ずらせながらも、廻はそう言う。
すると、四宮の顔が花開くような笑顔へと変わった。
無自覚ながらも、その場で最適解といえる解答ができたのはさすがと言うべきだろう。
四宮のその笑顔を見て、極めて一般人に近い思考を持っている廻はその事実に気がついた。
(え、待ってください。この人、もしかして兄様のことが好きなのでしょうか?)
困惑。それはもうどうしようもないくらいの困惑。
(たしかに兄様はモテてもおかしくないですが……こんな美人さんに好かれているとなると、さすがに驚いてしまいますね。)
とりあえずは静かに見守っておこう。
廻はそう結論を下した。
彼には、自身の父親のように変に突っついたり、からかったりする気などない。
なにせ彼は
次回!!
石上は廻の純粋さを守り切れるのか!?
今まさに、石上の絶対に負けられない戦いが始まろうとしていた!
諦めるな石上、足掻け石上、勝つんだ石上!
【絶対陽キャ戦線シュウチイン】
ぜってぇ見てくれよな!