東方天命録~The Final Shape Begins~ 作:はならむ
「……止まりなさい!」
鋭い声が響いた。
「……あっ」
文が目を丸くする。
「犬走……」
魔理沙も顔を上げた。
「……お前、椛じゃないか!」
椛は、一行を見回した。
まず、霊夢。
次に魔理沙。
そして文。
そこまでは、彼女にとって見知った顔だった。
しかし、その後ろに立っている者達は違った。
青白い肌を持つ、白と黒の鎧の青年。
黒い肌で坊主頭の女性。
腕にスペードのエースの刺繍がある軽装鎧、マントと一体化したフードから機械の顔を覗かせる男。
そして。
蛍光緑、紫、水色、黄色。
見るからに派手な装甲を身に纏った、正体不明の人物。
「…………」
椛の目が細くなった。
(……何ですか、あの連中は)
ただでさえ、山は正体不明の武装集団によって襲撃されている。
その状況で現れた、見たこともない格好の者達。
警戒しない理由がなかった。
「……博麗霊夢」
椛が口を開いた。
「霧雨魔理沙。それに、射命丸まで」
彼女は一行を睨みつけた。
「……何をしに、この山へ?」
「椛、話は後よ!」
霊夢が前へ出た。
「今、山が大変なことになってるでしょう!」
山の方角を指差す。
「私達は、あそこで暴れてる連中を何とかしに来たの!」
「…………」
「だから、ここを通らせてもらうわ!」
しかし。
「……なりません」
椛は即答した。
「…………」
霊夢の動きが止まった。
「……は?」
椛は剣を構え直す。
「ここは、妖怪達が暮らす神聖な山です」
その声音は、少しも揺らがなかった。
「たとえどのような事情があろうとも、人間が無断で立ち入ることは禁止されています」
「…………」
霊夢は、数秒間椛を見つめた。
そして。
「……あんたさ」
額に青筋が浮かぶ。
「今、山がどうなってるのか分かって言ってる?」
「もちろんです」
「だったら――!」
「だからこそ、通せません」
椛は言い切った。
「…………!」
魔理沙の顔が引きつった。
「おいおい!」
箒を握り締める。
「馬鹿か、お前は!?」
「……何ですって?」
「今、山が火の海になってんだぞ!?」
魔理沙は声を張った。
「少しくらい融通利かせろよ!」
だが、椛は一歩も退かなかった。
「私は白狼天狗です」
彼女は剣を持ち直した。
「山の警備を任された者として、上層部の命令には従わなければなりません」
「……命令?」
霊夢が聞き返す。
「ええ」
椛は頷いた。
「正体不明の侵入者は、敵味方を問わず通すな」
その言葉に、クロウが僅かに眉を寄せる。
椛は続けた。
「そして、何があっても人間を無断で山へ入れるなと上から厳命されています」
「…………」
「ですから、お引き取りください」
魔理沙は唖然としていた。
「……お前」
そして。
「本気で言ってんのか!?」
椛は、無言で剣を構えた。
「それでも通りたいというのなら」
その切っ先が、一行へ向けられる。
「正式な登山許可を取っていただくか……」
一拍置いて。
「それとも、私を倒していただくかです」
「…………」
その場に、重苦しい沈黙が流れた。
遠くでは、今も爆発が続いている。
妖怪の山が攻撃されているというのに、目の前の警備兵は普段と変わらず職務を遂行しようとしていた。
しかし。
椛にとっても、それは決して簡単な判断ではなかった。
(……分かっています)
彼女は、心の中で呟いた。
(……山が大変なことになっているのは、私だって分かっている……!)
つい先ほどまで、彼女自身も山中を駆け回っていた。
突如現れた巨大な兵士達。
空を飛ぶ鉄の船。
そして、あちこちで燃え上がる森林。
普段なら、白狼天狗の警備隊が連携して侵入者を追い払うところだった。
だが、今回は違った。敵の数が多すぎる。
しかも、見たこともない兵器を使用してくる。
仲間達の中には、すでに負傷した者もいた。
それでも、彼女には命令があった。
山を守ること。
侵入者を通さないこと。
そして、人間を勝手に山へ入れないこと。
(……私が勝手な判断をしたら)
椛は奥歯を噛み締めた。
(……また、上から何と言われるか……)
さらに。
彼女には忘れられない経験があった。
「……霊夢」
椛が低く呟いた。
「……何よ?」
「あなた、以前のことを忘れたんですか?」
「……以前?」
「そうです」
椛は眉を寄せた。
「あなたが一人で妖怪の山へ攻め込んできた時のことですよ!」
霊夢の表情が止まった。
「あの時、あなたがどれだけ大暴れしたと思っているんですか!」
「…………………」
「その結果!」
椛は言葉を遮った。
「私は上から、こっぴどく叱られたんですよ!」
「…………」
「侵入者を止められなかった責任を問われて……!」
椛の声には、普段は押し殺している不満が滲んでいた。
「どれだけ酷い目に遭ったことか……!」
霊夢は、何とも言えない顔になった。
「…………」
数秒間の沈黙。
そして。
「……あー」
小さく呟く。
「……そんなこともあったわね」
「そんなこと!?」
椛が声を裏返らせた。
「あなたにとっては、そんなことで済むんですか!?」
「……けど、あの時は私が早苗にケンカ売られたのよ?」
「そういう問題じゃありません!」
そのやり取りを、ケイド達は呆然と眺めていた。
「…………」
ケイドがクロウへ顔を向ける。
「……なあ」
「何だ?」
「こいつら、一体何の話してるんだ?」
クロウは肩を竦めた。
「私に聞くな」
霊夢がため息を吐いた。
「まあ……昔、色々あったのよ」
「……なるほどな」
ケイドは頷いた。
「つまり、お前にも前科があるってわけか」
「変な言い方しないでよ!」
しかし。
椛は、まだ剣を下ろさなかった。
(……駄目だ)
彼女は、目の前の一行を見つめた。
(……どれほど困っていると言われても、ここで簡単に通すわけには……)
その時だった。
「……少しいいかしら」
落ち着いた声が響いた。
「…………?」
椛が顔を向ける。
一行の中から、黒い肌の女性が前へ出てきた。
――イコラ・レイ。
彼女は椛の前で立ち止まると、静かに頭を下げた。
「私はイコラ・レイ」
「…………」
「私達はガーディアンという、異世界から来た戦士よ」
椛が眉を寄せた。
「……ガーディアン? 異世界……?」
「ええ」
イコラは頷いた。
「妖怪の山については霊夢達から色々と聞いているわ」
そして、椛の剣へ一度だけ視線を落とした。
「この山には妖怪独自の規律があり、あなたが警備を任されていることも理解しているつもりよ」
「…………」
「職務に忠実であることには、敬意を示したい」
その言葉に、椛は僅かに目を瞬かせた。
普段、霊夢や魔理沙からそんな言葉を掛けられることなどほとんどない。
しかし。
「……ですが」
椛はすぐに表情を引き締めた。
「それと、あなた方を通すかどうかは別問題です」
「ええ。分かっているわ」
イコラは静かに頷いた。
「だからこそ、話を聞いてほしいの」
「…………」
椛は黙った。
イコラは続けた。
「今、妖怪の山を攻撃している者達--」
その声音が、少しだけ低くなる。
「彼らは、カバルと呼ばれる軍団よ」
「……カバル」
椛が繰り返す。
「ええ」
イコラは山を指差した。
「彼らは、私達の世界からやってきた異星人の侵略者なの」
「…………!」
椛の瞳が揺れた。
イコラは言葉を続けた。
「私達は、彼らと何百年にもわたって戦ってきた」
「……何百年……?」
「そう」
「…………」
「だから、彼らの兵器も、戦術も、どれほど危険な相手なのかもよく知っている」
イコラは、まっすぐ椛を見つめた。
「カバルは、簡単に引き下がる相手ではないわ」
「…………」
「放っておけば、この妖怪の山だけでは済まない」
その声が、さらに真剣なものへ変わる。
「下手をすれば、幻想郷そのものが火の海になる」
椛は、思わず山を振り返った。
――ドォォォォン!!
その時、まるでイコラの言葉を裏づけるかのように、遠くで巨大な爆発が起きた。
黒煙。
炎。
そして、空を飛び交う巨大な鉄の船。
つい先ほどまで無事だった森林にも、火の手が広がり始めている。
「…………」
椛の表情が僅かに変わった。
(……また、燃え広がっている)
彼女は拳を握り締めた。
あの方向には、警備隊の仲間達もいる。
今も、必死に戦っているはずだった。
(……くそっ……!)
イコラは続けた。
「私達は、彼らを止めるために来たの」
「…………」
「あなた方の土地を奪いに来たわけでも、山の掟を破るために来たわけでもない」
一歩、前へ出る。
「妖怪の山を守るためよ」
そして。
「……だから」
彼女は静かに頭を下げた。
「どうか、ここを通してもらえないかしら?」
「…………」
椛は、何も答えなかった。
遠くから、再び爆発音が響く。
風が吹いた。
焦げた木々の匂いが、僅かに漂ってくる。
妖怪達の悲鳴も火災の音に紛れて微かに聞こえる。
「…………」
椛の瞳が揺れた。
(……この人達なら)
一瞬、そんな考えが、頭をよぎった。
(……本当に、あの連中を止められるのかもしれない)
だが次の瞬間、別の疑念が浮かんだ。
(……待て)
彼女はイコラを見つめた。
(……今、この人は何と言った?)
――私達の世界からやってきた侵略者。
「…………」
椛の表情が、ゆっくりと険しくなった。
そして。
「……では」
静かに口を開いた。
「尚更、通すわけにはいきません」
「…………!」
イコラが目を瞬かせた。
「……何ですって?」
魔理沙も声を上げる。
「椛……お前……!」
しかし、椛は剣を下ろさなかった。
「あなた方の話は分かりました」
その声音は、先ほどよりも冷たかった。
「つまり、今この山を攻撃している連中は……」
一拍置いて。
「あなた方と同じ世界から来た、ということですね?」
「…………」
イコラは静かに頷いた。
「……ええ」
「……なるほど」
椛は、ゆっくり息を吐いた。
「ようやく分かりました」
「……何が?」
霊夢が眉を寄せる。
椛は、イコラ達を見回した。
「最近、幻想郷では不穏な出来事が続いています」
「…………」
「聞いたことのない怪物達が現れ、博麗神社が破壊され、紅魔館の周辺でも大きな戦闘があったと聞きます」
その言葉に、霊夢は黙った。
「そして今度は、この妖怪の山です」
椛は、イコラへ視線を戻した。
「……元はと言えば、あなた方が幻想郷へ来たせいでこうなったのではありませんか?」
「…………!」
その場が静まり返った。
クロウの表情が変わる。
ケイドも笑みを消した。
イコラは黙って椛を見つめていた。
「……私達が?」
「そうです」
椛は答えた。
「あなた方がこの世界へ来てから、次々と厄介な連中が現れている」
「…………」
「しかも、あなた方はその連中を知っていると言う」
椛の剣を握る手に、力が込められる。
「ならば、あなた方をさらに山の奥へ入れることで、別の災いが起きる可能性だってあるでしょう?」
「…………」
その言葉は、決して的外れなものではなかった。
少なくとも、椛の立場からすれば。
突然、異世界から現れた正体不明の者達。
そして、その直後から続く異変。
しかも、今山を攻撃している敵まで、彼らと同じ世界から来たという。
警備兵として、それを疑うのは当然だった。
「……椛」
霊夢が声を掛ける。
しかし、椛は続けた。
「私は、山を守るためにここにいます」
「…………」
「あなた方の善意には、感謝します」
そして。
「……ですが」
剣を構え直す。
「どうか、お引き取りください」
「…………!」
「ここは、我々で対処しますので」
魔理沙の顔が引きつった。
「……お前」
一歩前へ出る。
「本当に、そこまで言うのか……!?」
椛は答えなかった。
ただ、剣を構えていた。
(……これでいい)
彼女は、心の中で呟いた。
(……これが、私の仕事だ)
しかし。
その胸の奥には、どうしようもない不安があった。
(……でも)
遠くから聞こえる爆発音。
そして、仲間達の悲鳴。
(……本当に、これでいいのか……?)
イコラの言葉が、頭から離れなかった。
――私達は、彼らと何百年にもわたって戦ってきた。
もし、それが事実なら。
目の前の者達は、敵について誰よりも詳しい存在ということになる。
彼らを通せば、山を救えるかもしれない。
だが。
(……命令は、命令だ……!)
椛は、奥歯を噛み締めた。
(……私が勝手に判断するわけには……!)
「ねえ椛」
霊夢の声が響いた。
「……何ですか?」
「相手は妖怪じゃないのよ。カバルは星ごと滅ぼせる力を持っているらしいわ」
「…………」
「イコラ達は、その連中のことをよく知ってる」
霊夢は真剣な表情だった。
「なのに、あんたの一存でせっかくの助けの手を払いのける気?」
「…………」
「見なさいよ、もう山が火の海じゃない。それなのにあんた、山を放ったらかしでいいの?」
椛は一瞬だけ言葉を詰まらせた。
しかし。
「……お引き取りください」
再び、同じ言葉を繰り返した。
「それ以上進むなら、こちらも武力で対処します」
「…………」
霊夢の額に、青筋が浮かんだ。
(……こいつ……!)
その時だった。
「……まったく!」
文が、不機嫌そうな声を上げた。
「…………?」
椛が顔を向けると文は腕を組んでいた。
「相変わらず、白狼天狗って奴は強情っぱりですね!」
「……何ですって?」
「こんな状況でも、規律、規律、規律!」
文は大袈裟に肩を竦めた。
「仕事馬鹿にも程がありますよ!」
「…………!」
椛の眉がぴくりと動いた。
「……射命丸」
低い声だった。
「あなたにだけは、言われたくありませんね」
「……あや?」
文が首を傾げる。
椛は、じろりと彼女を睨んだ。
「第一」
その声音が鋭くなる。
「仲間を見捨てて、山から一目散に逃げていったあなたに、あれこれ言われる資格がありますか?」
「…………!」
文の表情が変わった。
「……何ですって?」
「違いますか?」
椛は続ける。
「山が襲撃されているというのに、あなたは真っ先に姿を消した」
「……っ!」
「まさか、こんな状況にも関わらずいつもの新聞のネタでも探しに行ったんですか?」
「……犬走!!」
文が声を張った。
「私は、霊夢さん達に助けを求めに行ったんです!」
「…………」
「自分達だけではどうにもならないから、こうして援軍を連れてきたんでしょうが!」
文はイコラ達へ手を向けた。
「特に、このガーディアンさん達の力が必要なんです!」
「…………」
「彼らの実力と誠意は、私が保証しますよ!」
椛は、じっと文を見つめた。
そして
「……では、聞きますけど」
「何です?」
「あなたは、なぜそこまで彼らを信用しているんですか?」
「…………」
文は、一瞬だけ黙った。
そして。
にやりと笑った。
「……そこは企業秘密です」
「…………」
椛の表情が止まった。
数秒間の沈黙。
そして。
「……出た」
低い声が漏れた。
「……はい?」
「出ましたね、ブンヤの悪い癖が!」
椛は文を指差した。
「散々、人の事情を嗅ぎ回るくせに、自分の都合が悪くなった途端、企業秘密で逃げようとする!」
「……なっ!?」
「あなたほど信用できない鴉天狗はいませんよ!」
「なんですってぇ!?」
文の額にも青筋が浮かんだ。
「言ってくれますね、犬走!」
「事実を言ったまでです!」
「そもそも、あなた達白狼天狗は融通が利かなすぎるんですよ!」
「あなた達鴉天狗がいい加減すぎるんです!」
「何ですって!?」
「何ですか!?」
「…………」
霊夢は、深いため息を吐いた。
「……はあ」
魔理沙も額へ手を当てる。
「あーあ……」
一方。
ケイド達は、完全に呆然としていた。
「…………」
クロウが、二人を見比べる。
「……何してるんだ?」
ケイドも首を傾げた。
「……なあ」
魔理沙へ顔を向ける。
「あの二人、一体何なんだ?」
魔理沙は苦笑した。
「……あいつら、昔から仲が悪いんだよ」
「……同じ天狗って妖怪なんだろう?」
クロウが尋ねる。
霊夢が答えた。
「天狗にも色々いるのよ」
「……色々?」
「ええ」
霊夢は二人を指差した。
「文は鴉天狗。椛は白狼天狗」
「……なるほど」
クロウは頷いた。
「種族が違うのか」
「そういうこと」
霊夢は続けた。
「それに、同じ妖怪同士だからって、みんな仲がいいわけじゃないわ」
魔理沙も頷く。
「まあ、あいつらの場合は単純にウマが合わないだけかもしれないけどな」
「……そう」
イコラが小さく呟いた。
「どの世界でもそういうことがあるのね」
クロウは僅かに苦笑した。
「……リーフにも、こういう連中はいたな」
「おいおい」
ケイドが両手を広げる。
「どこの世界でも、組織ってのは面倒くせえもんだな!」
しかし。
そんな会話をしている間にも、文と椛の口論は続いていた。
「……そもそも!」
椛が声を張った。
「私は知っているんですよ!」
「……何をです?」
文が睨み返す。
椛は魔理沙を指差した。
「魔理沙が、普段から妖怪の山へ無断で出入りしていることを!」
「…………!」
魔理沙の身体が、びくりと震えた。
「……えっ」
文も、一瞬だけ動きを止めた。
「……あや?」
椛は続けた。
「それだけじゃありません!」
そして、文へ鋭い視線を向ける。
「射命丸! あなたが、その度に匿ったり、手引きしたりしていることも知っています!」
「「…………!」」
文と魔理沙が、同時に固まった。
――ギクッ。
そんな音が聞こえてきそうなほど、分かりやすい反応だった。
椛は腕を組んだ。
「……私が、何も知らないとでも思っていたんですか?」
「……い、いや」
魔理沙が目を逸らした。
「それは、だな……」
文も、不自然に視線を泳がせる。
「……さ、さて、何のことでしょう?」
「白々しい!」
椛が叫ぶ。
「もし、これが上層部に知られたら……」
彼女はにやりと笑った。
「あなた達、一体どうなるんでしょうねえ?」
「…………」
魔理沙が眉を寄せた。
「……おい!」
椛を指差す。
「脅す気かよ!?」
「さて、どうでしょう?」
椛は平然としていた。
文の額に、再び青筋が浮かぶ。
「……犬走ぃ……!」
「何ですか、射命丸?」
「…………!」
二人の間に、今にも火花が散りそうだった。
霊夢は、もう何度目か分からないため息を吐いた。
「……ああ、もう」
(……何やってんのよ、こいつら)
今も山は攻撃されている。
空では巨大な戦闘艇が飛び交い、地上ではカバルの軍勢が暴れ回っている。
そんな状況だというのに目の前では、天狗同士が昔からの因縁を蒸し返して口喧嘩をしているのである。