レイの目は元々白色でした
「お姉ちゃん!まだ!?」
「ま、待って、急かさないで!あとこれだけ入力すれば終わりだから........!」
「あと2分だよ!?急かさずにはいられないって!」
今はTSC2をゲーム開発部が全力で作っている。しかし時間が少なかったこともあり、だいぶギリギリのようだ。
「正確にはあと96秒です。そう言ってる間に92秒......」
「わ、わかったわかった!もうできたから!」
「こっちは簡単なテストだけやって............うんっ。エラーは出てない、モモイ!」
「OK!ファイルをアップロード、完了まで予想時間.......15秒!アリス、あと何秒!?」
「残り19秒です.....!」
「お、お願い.......!」
転送画面のバーは順調に進んでいくがここで詰まったりしたら終わりだ。なんとかこのままスムーズにいくことを祈ろう..............
「...........転送完了........間に合ったあああああぁぁぁぁ!!」
「ギリギリ........心臓が止まるかと思った......」
「ふぅ......」
「いやー、見てるこっちもヒヤヒヤしたね........」
画面にはミレニアムプライスへの参加受付が完了しましたと表示されている。おれは間に合ったと言うことを確認し、安堵のため息をついた
「あとは.......3日後の発表を待つだけ、だね。」
「とりあえず間に合ったけど、まだ結果が出たわけじゃない。3日後には.......このままこの部室にいられるか、そうじゃないのかが決まる。......でも3日って結構長いじゃん?そこで提案なんだけどさ」
「先にWeb版のTSC2をアップロードしてみるのはどう?」
「ど、どうして?」
「3日も待てないよ!それに、審査員の評価より先に、ユーザーの反応を見たくない!?」
「うーんでもちょっと怖いかも......低評価コメントも心配だし」
確かにそれはそうだ。花岡は低評価のコメントに対してトラウマを持っている。そこらへんのことを考えると少し心配だな........
「何言ってるのさ!そもそも、ミレニアムプライスに出品するためだけに作ったゲームじゃないでしょ!自信を持って見てもらおうよ!私たちはベストを尽くしたんだから!」
「そ、それはそうだけど.......」
「うん、アップしよう。作品っていうのは.......見てくれる人、遊んでくれる人がいるからこそ、完成されるものだと思うから」
「私は.......私たちのゲームを、きちんと完成させたい」
「ユズちゃん........」
「大丈夫、もし前みたいに、低評価コメントでいっぱいになったとしても......全力で頑張ったから。それに........みんなが一緒だから、きっと受け止められる..........私はもう、大丈夫」
「それじゃあ今すぐアップロードー!」
「ああっ!ま、待って!心の準備が.....!」
ピンク才羽はパソコンを操作し、TSC2をアップロードする。これであと二、三時間は待ちだな。
「はいこれ、お疲れ様ってことで作ってきたおにぎり」
「わーい!やったー!」
「ありがとうございます」
「...........物欲しそうな顔してもダメですよ先生、あなたこないだダイエットするって言ったでしょ」
「うっ.........」
──────────
「あっコメント来たぞ」
「ほんと!?なんて書いてある!?」
あのあとみんなでおにぎりを食べながら待機していたところ、コメントが一件ついた。みんなコメントが来ることにワクワクしていたようで、パソコンの近くに待機していたためすぐに食いついてきた
「読むぞ...........わお、これ前回のクソゲーランキング一位を取った、アレの続編?もうゲーム作りは辞めたと思ってたけど、懲りないねえ...........チッ.........こういうのはあまり気にしないでおいたh────
「マキに連絡。該当IPアドレスの方角に対して、最大出力のビーム砲を食らわせます」
「そ、それはダメ!」
「そうだぞ、だいたいこういう奴は自分の機嫌が悪かったりするからって匿名で他人を馬鹿にすることしかできないカスだ。撃つ価値もない」
「な、なかなかにボロクソ言うね.........」
「仕方ないじゃないですか先生。こういうの見るとイライラするでしょう?」
こういうゲームをプレイすらしてないのに批判するカスは死んだほうがいい。気色悪い。せめて確認してから言えよ。
「あっ、もう一件来たぞ........ 前回の「TSC」は確かに、手放しで賞賛できる作品ではなかったかもしれません。ですが新鮮味があり、少なくともありふれた作品ではありませんでした。今回の2ではどんな目新しさを見せてくれるのか、楽しみです............だそうだ」
「おっ徐々にちゃんとした反応が.........」
そのあとも期待されているようなコメントがたくさん来て、みんなで少し盛り上がっていたのだが───────
ドカアアアン!!
「!?」
「逃げるぞみんな。多分だがメイド部あたりだ。この間の報復かなんかだろう」
おそらく距離は1キロくらいか?この場に留まるのはまずい。俺は再生するし、こいつらはヘイローがあるが先生はどちらもない。早く逃さないと
「反撃を開始します!」
「ダメだ天童、部室が壊れるし先生が巻き込まれる。逃げるぞ」
外に生徒会の人間もいる、こりゃ完全に仕返しに来たな。.......仕返しってことは美甘さんも来てるんじゃないか?面倒だ。さっさと逃げないと。
そのあとは部室から逃亡、生徒会の人間をなんとか撒いたのだが..........
「よう、久しぶりだなレイ」
「........めんどくさ......」
美甘さんとエンカウントしてしまった。ていうか2年前から身長伸びてねーな。
「.......なるほどな。どうりで、いちいちいい判断だと思ったぜ。さっきこのチビたちを指揮したのも、ミレニアムの差し押さえ品保管所を襲撃したのも、あんただったか。先生........って呼べばいいのか?」
「あかねが調査した、例の先生........噂は大袈裟じゃなかったみてえだな」
どうやら先生について色々と調べていたらしい。クッソ面倒だな。............イライラしてきた
「チビって、みんなと身長は同じくらいじゃ.....?」
「先生、ダメですっていくら事実だからって」
「殺す」
「落ち着いて、リーダー」
「なんだか新鮮ですね。まだネル先輩に対して、身長の話ができる人がいたなんて」
「ふぅ、ふぅ.........危うく冷静さを失うところだったが.......まあ、こんな話はどうでもいい。おい、そこの無駄にでけえ武器持ってるあんた」
「(もうとっくに冷静さは失ってたんじゃないのか?)」
「アリスのことですか?」
「そうだ、てめえには用がある。C&Cに、一発喰らわせてくれたらしいじゃねえか.....?ちっと面貸せや」
どうやら天童に勝負を挑みに来たらしい。俺へのリベンジかと思ったが、それはまた今度やるのだろう
「あ、アリスこのパターンは知ってます。告白イベントですね。チビメイド様はアリスに惚れていると、スチル獲得です」
「ふっふざけんなこの野郎!てか誰がチビメイドだ!ぶっ殺されてえのか!?」
あーあ、キレちゃった。こっちだっていきなり襲撃されてキレてえのに
「ひっ.....」
「天童を怖がらせないでくださいよ........短気な小学生かなんかですか?」
「いい加減にしろテメェ!!!.................ふぅ...........なかなかイラつかせてくれるじゃねえか、まあいい。」
「誤解してるかもしれねぇから一応言っとくが、別にC&Cに一発食らわせた分の復讐ってわけじゃねえ。あちこちに怪しい部分はあったが、こっちとしては正当な依頼の中での出来事だった。そっちはそっちで、あたしらを相手に目標を達成しただけだ」
「別にそこに恨みはねえが................俄然、興味が薄いてきてな確認、って言った方が良いかもしれねぇが............。」
「さあ、ちょっくら相手してもらおうか。あたしと戦って勝てたら、このまま大人しく引き下がってやる」
「あれ、まさか本当に天童に勝負を挑みに来たとは」
「言っとくがてめえも後でリベンジ挑んでやるからな、覚悟しろよ」
めんど...........まあ受けるけどさぁ...........
「.......わかりました」
「お、やる気満々と来たか」
「一騎討ちのイベント戦闘......みたいなものですね、理解しました」
「イベ..........なんつった?」
「イベントですよ。もしかしてその身長って小学生だからじゃなくておばあちゃんになって縮んだからですか?」
「お前マジで後で覚悟しとけよ」
「一回黙ろうかレイ」
先生に怒られてしまった........まあ一回頭冷やそう。さっきのコメントやらいきなりの襲撃やらでイラつきまくってたからな。
「あの時は狭かったですし、鏡を持って帰るという使命がありましたが.......今なら........!」
そういい天童は光の剣を構え、射撃準備に入る
「行きます、魔力充電100%.......!」
「ちっ、これは..........!」
「光よ!!」
ドカアアアン!!
「くっ!」
「相変わらずすごい威力だな。これ、壁消し飛んでるし」
天童が光の剣を撃った瞬間、凄まじい衝撃と光がほとばしり、壁が消し飛んでいた。どうやらこれが威力100%らしい。流石に壁消し飛ばすのはやべえなぁ......
「......やったか?」
「アリスちゃん!そのセリフは無闇に言っちゃダメ!」
「あ、ネル先輩は三年生でした。言い直します。や、やっつけられましたか?」
「そういう問題じゃないだろ」
「まだだよ。」
先生がそう言った瞬間煙の中から弾丸が放たれる。完璧にフラグ回収したな。まあこの程度でやられるわけないのはわかっていたが
「確かに並大抵の火力じゃねえが..........ただ、それだけだ」
「も、もう一度、魔力を充電......!」
「おせぇよ」
天童がもう一度射撃準備に入ろうとした瞬間。美甘さんが天童の懐に入り込む。
「あっ.......!」
天童が驚いている隙に、美甘さんが蹴りを叩き込む。それにより天童は後ろに少し飛ばされてしまった。
「テメェの武器は確かに強い。だが引き金を引いた後、発車まで最低でもコンマ数秒はかかる。その上、その強すぎる火力のせいで、相手にある程度の距離まで入られたら撃てねぇ。爆圧に、自分テメェまで巻き込まれるからな」
「そしてこの間合いであたしに勝てる奴なんざ、キヴォトス全体でも1人しかいねぇ」
美甘さんは近接においては最強に近い。すばしっこい上にパワーもあるからな。俺が前回勝った時は..........確か首絞めた後投げ飛ばして気絶させたんだっけ?なんにせよ。天童はこの戦いではなるべく間合いを取らないと勝ち目はない。光の剣を振り回して吹っ飛ばしたりすればある程度間合いは取れるかもしれないが
「ううっ........」
天童は防戦一方、光の剣を盾にしてなんとか凌いでいる。このままじゃ時間の問題だが、どうするのかね
「思った以上にがっかりだったな。この程度で、アスナがやられたとは到底.........」
「...........ふんっ!」
天童は銃身を振り回し、美甘さんを吹っ飛ばした
「はっ、近接戦としては悪くねぇ判断だ.........けどな、相変わらずこの距離じゃ、あたしの方が圧倒的に有利。テメェは発射しようにも、あたしに照準を合わせられねぇ」
「.........照準は、必要ありません。行きます!」
この状況で射撃準備........なるほど床に撃とうってことか。
「先生、逃げる準備をしてください。あと衝撃に対する防御も」
「うん!モモイたちも!」
「あたしじゃなく............床に!?正気か!?そのまま撃ったらテメェも......!」
天童がやろうとしていることを察した美甘さんは、驚愕しながら防御体制に入る
「光よ!!!!」
瞬間、凄まじい轟音が鳴り響いた。
「アリスちゃん!うっ、煙で視界が.......!」
「床がほぼ崩れて.........見つけた、アリス!」
「に、肉体損傷48%...........後退を望みます!」
「先生!」
「私が背負う!」
「光の剣は俺が持ちます」
「お願いします、急いで!」
そうして俺たちは美甘さんが復帰しないうちに逃げていった。これだと後が怖いな。ていうか抗議文増えるんじゃないか?これ
俺は仕事増えるの嫌だな〜と思いながら逃げるのだった。
レイの友達7
一つ下の妹的存在だった子。いつも元気はつらつであったが、友達が次々と死んでいったことで限界を迎え、自殺してしまった。
見た目は紫髪にオレンジの目。