設定は原作を知っている青年が真三国無双の呂布になって転生!ところがどっこい頭のほうはずいぶんと弱くて・・・という設定です。
他にも色々ありますがそれはおいおいということで・・・
では開幕します!
「はっ!」
荒い呼吸の元はっと目を覚ました俺は何か高級な布団で眠らされていた。
「ここは・・・ん?」
とっさに出た声で違和感を感じた。
「俺はこんな声だったか?いや、それ以前にここはどこで、俺は一体・・・」
むう、と唸る青年。そこに、
「あら、お目覚めになったのね」
「貴女は・・・」
すらりとした体躯少し空いた胸元から見えるきれいな肌。
顔だちも美しいし、どこか、懐かしさを覚える。
「私は梅梅『めいめい』。この花街の緑青館に努めているの」
「花街・・・緑青館・・・?ッ!」
バチバチと脳裏を知っているはずの記憶がよみがえるようにスパークした。
「ぐっ・・・」
「頭が痛むの!?ゆっくり横になって。深呼吸するのよ!」
いわれた通りゆっくりと起こしていた体を休め、言われるままに深呼吸すると情報のスパークは徐々に鳴りを潜め落ち着いて呼吸できるようになった。
「どうだい。大男は目を覚ましたかい?」
「おばば!その・・・もう少し安静にしないと・・・」
言いづらそうに様子を見に来た老婆に進言する。
「スゥー・・・フゥ。妓楼はけが人の収容所じゃないんだよ。まったく。一銀にもならない慈善事業なんてする必要なんかないってのに・・・」
「ごめんなさい。でもこの人、他人じゃない気がして・・・」
またキセルを吸って吐く老婆は、
「まったく・・・“猫猫”じゃあるまいし、梅梅がここまで言うんだ仕方なくおいてあげるよ。あとあんた。ここは高級妓楼だ。その子らにてぇ出したら身ぐるみ剥いで死ぬまで下男としてこき使ってやるからよく覚えておくことだね」
「わかった。恩を仇で返すほど俺はバカじゃない・・・気を付けることにするよ」
やはり自分の声とは思えない野太い声で返事をするのだった。
「迷惑をかけているようで、すまない・・・」
「いいのよ。私が勝手にやっていることだし。頭痛は収まったみたいねお粥、食べられそう?」
「ああ・・・自分で、ぐう・・・」
「ほらまた無理して!お粥は私が作ってくるから貴方はゆっくり休んで。何せ死体と間違われるほどに顔色悪かったのよ。貴方」
「そう、か・・・すまない。ところで、梅梅さん、でいいのかな・・・」
「そうよ。何か用事でも思い出したの?」
「いや、大した頼みじゃないんだが、鏡はあるだろうか・・・?高級妓楼ともなればあると思ったのだが・・・」
「それくらいお安い御用よ。でも鏡は一階にあるから、まずは立って歩けるようになったらね」
「すまない。痛み入る」
横になったまま礼の形をとる。
「ところで貴方名前は?」
「わからない・・・顔を見れば思い出すと思うのだが・・・」
「なるほど。そこで鏡の話が出てくるのね。わかったわ。それなら下男たちに頼んで鏡を運んでもらいましょう。とはいっても今日はもう遅いから明日ね」
「ありがとう。では梅梅さんが来るまで横になっているよ」
「それがいいわね。それじゃ」
そういって梅梅は下がった。
一人取り残された彼はというと、
(緑青館・・・!梅梅という妓女!何より猫猫『まおまお』だと!?)
自分が何者かは知らないがこれはかつての自室でよく目にしてきた――――
(薬屋のひとりごとじゃないかぁ!!!)
くわっ!と目を見開いて叫ぶのをこらえる。
「でもなぜだ・・・なぜあの梅梅さんに既視感を覚えるのだ・・・」
その正体はこの声に紐づいていると思うのだが・・・」
(誰だったけな・・・なーんか何度も聞いたことのある声な、んだけど・・・)
よほどダメージを負っているのか布団の中でスーッと意識が遠のく。
(いかんいかん、梅梅さんが来る気配を追わない・・・と・・・)
静かな中彼は浅い夢の狭間を揺蕩っていた。
しばらくすると。
「旦那様入りますよ」
「!」
その声に浅い夢路を揺蕩っていた意識が覚醒する。
「はい。どうぞ」
しばらく眠ったことで体力も大幅に回復したのか起き上がれるようになっていた。
(我ながらどんな体力してんだよ。ほんのひと時だぞ。俺は怪物か?)
首をかしげながら彼は梅梅が運んできたお粥をみてちょっと嫌な気配がした。
(これ・・・米をお湯で溶いただけなんじゃ・・・)
果たしてその疑念は的中し、
「はい、あーん」
「い、いえ!自分で食べられますから・・・」
慌てる姿にクスリと笑った梅梅は、
「だーめ。貴方は三日も眠り続けていたのよ。体力もがた落ちしているはずよ。こぼしたらどうするの」
(うう・・・いいのか?やり手婆に身ぐるみはがされないだろうな・・・)
ヒッヒッヒとそろばんを弾く、先ほどの婆さん。
どよーんとした表情を見て、梅梅は、
「あははは!これはサービスだから気にしなくていいのよ?その代わりお粥以外の材料も許してもらえなかったけどね。ということで、はいあーん」
「あ、あーん・・・」
パクリと食べた瞬間、
(ああ・・・大自然)
何も入っていない粥など、現代社会を生きていた自分には辛すぎる。
(な、何かないか何かないか・・・!)
持ち物、それも身に着けられるものを探した結果。
(あった!)
次のあーんの準備をしていた梅梅に慌てて、
「梅梅さん!これを!これを少量混ぜてください!」
「なにこれ?小瓶に入った紫色の粒?」
怪訝そうに見る彼女に、
「それには細かく刻んだ大葉と塩が混ぜ込まれています!失礼ながら今の私が食べるには塩っ気が足りないようでしたので・・・」
その言葉にまた梅梅は大笑いして、
「貴方って本当に用意周到ね。・・・毒ではないのよね?」
「もちろんですっ!逆に大葉は体によく、塩も当然ながら取りすぎなければ毒にはなりません」
「ふーん・・・じゃあパラパラと・・・」
「ふう・・・「パク」あ」
梅梅は躊躇なく食べてしまった。
高級妓楼の妓女に未知のものをー!と固まっていると。
「あら、美味しい」
「だ、だめですよ!毒ではもちろんありませんが・・・自分が食べる前に梅梅さんが食べるなんて」
「うふふ、これが毒だったら貴方死ぬまで下男として働かされていたでしょうね。それにしてもおいしいわぁ。これ、普通のお米にも合うんじゃないかしら?」
「元々握り飯に塗して食べていましたから。漬物でも一緒に持てばよかったのでしょうが、銀が・・・」
「なるほど・・・大葉ならそこいらで摘めるし、あとは塩だけね。それなら路銀も長く持つ。大した腕ね」
「あはは・・・恐縮です」
「じゃあはい、あーん」
「あーん・・・」
(やめてぇ!こんな嬉恥ずかし状況に慣れてないからー!)
青年の心からの叫びに気づかず、いや、気づいていながら悪戯のように煽る梅梅だった。
しばらくして、
最初、死体に見間違われたという男は梅梅の献身的な介護で驚異の超回復をなし、もう補助など必要ないほどに全快していた。
「あ、貴方もう回復したのね・・・」
「自分でも驚いていますよ。これも、梅梅さんの献身的な手厚い看護のおかげです」
ムキン!とマッスルポーズをとる自分。
そこに、
「おい名前なしの大男。鏡が空いたよ。さっさと名前を思い出しな」
「ありがとうございます!では・・・「ねえ」ん?」
梅梅が言いづらそうに
「私も同席していいかしら・・・?貴方のこと、他人に思えなくて・・・」
「実は私もそんな気がしていて・・・行きましょう」
トントントンとあの夜の約束はやり手婆に拒否されてしまったが・・・今日こそ・・・」
「この部屋よぉ・・・」
梅梅よりも豊満な色気を持つ白鈴が案内してくれた。
「ありがとうございます」
しかし、性欲を刺激し、自分も色欲魔だと思っている白鈴の前を礼を述べただけで一目もくれず通った。
(へぇー・・・一筋縄ではいかないわけか。ていうか・・・)
部屋に入っていく男の後ろを嬉しそうについていく梅梅を見て、
(これはもう確定ねぇ・・・吊り橋効果ってやつかしら?)
クスクスと笑って二人を見送る白鈴だった。
「失礼します・・・」
ふわっと香る化粧のにおい。その匂いに翻弄されないようにゆっくりと鏡の前に立つ。
そして愕然とした。
この体躯、この顔は・・・
「野太い声も当然だ・・・」
「?それであなたの名は――――」
「俺の名・・・性は呂。名は布。字は――――」
梅梅は驚愕した様子で、
「奉先・・・様?」
ぽつりと出たその言葉に彼は深くうなづいた。
「梅梅さん・・・いや梅梅。君は・・・」
――――貂蝉と呼んだ。
「奉先様・・・!奉先様・・・!!」
貂蝉こと梅梅は泣きじゃくって呂布に抱き着いた。
「ごめんなさい・・・!私はあなたに・・・!」
「いいんだ。もう過ぎたことだ。いいんだよ」
うわーんうわーんと泣く、梅梅の声を聞きつけたやり手婆たちがたどり着くと、押し倒された呂布の上に乗って泣く梅梅の姿が。
「こんの・・・!あんた禁を破ったね!!!」
箒を手に呂布を叩こうとするやり手婆を留めたものがいた。
「お婆。勘違いしない。あれ、どう見ても構図が反対でしょう?」
女華がするりとやり手婆から箒を取り上げる。
「そうねぇ・・・どっちかっていうと梅梅が押し倒して、泣く彼女を必死に慰めている感じだわ」
「奉先様・・・!奉先様・・・!」
泣きじゃくる梅梅をポンポンと背をたたきながら大丈夫、と呂布繰り返すうち梅梅は泣き疲れて眠ってしまった。
「婆さん。梅梅・・・さんが眠ってしまった。どこか休めるところに」
「チッ・・・わあったよ。それよりあんた事情を説明してもらうからね!」
「もちろんだ」
そしてそっと梅梅を抱き上げる呂布は、優しく微笑んで、すべてをお話しすることを誓います」
そうして梅梅の寝床に彼女を寝かせ。すっとふすまを閉じ。
「どこで話しましょうか?」
「こっちにおいで」
それから別室に案内された呂布はなぜこうなったかを話す。何故か自分が初めて会う梅梅に既視感を持っていたのか。また彼女も同じ気持ちを持っていたのか。
そしてなぜ彼女が泣きじゃくることになったのかを。
「異世界転生・・・梅梅はその貂蝉て傾国の美女でお前さんは利用され翻弄され最後には打ち首かい。あっきれた話だねぇ・・・」
「彼女にもうっすらと罪悪感があったのだと思う。だがそれは遠い祖先の・・・梅梅が生まれる前の話。本来なら忘れていてもおかしくないはずが・・・」
「あんたの名を聞いて感情が溢れたってわけかい」
おい、っと下男を呼ぶと、言葉少なく何かを伝え、走らせた。
それを見た呂布は、
「あー今の話の裏どりしに行っただろうが・・・無駄だと思うぞ」
呂布は困り顔で言うすかさずやり手婆の視線がきらめく。
「ああん?」
「五百年も前のことだからな!それに異世界ぽいっし!」
がははは!と笑う呂布。
「ねぇ呂布?」
「ん?」
ズズっと茶をすすっていた彼に今度は女華が問いかける。
「その“異世界”っていうのはどいうこと?そしてそれを信じる理由は?」
「ふむ・・・」
無造作に詰めの先ほど割れた顎をさする。そして・・・
(げ、呂布ってケツ顎だったんだっけこの癖直そう・・・)
わずかに、どよんとした空気にみな?を浮かべる。
「ゴホン。ええ、異世界というのは正史とは異なる世界のことだ。ここに茘国がない世界・・・とかね」
「では貴方と梅梅はその正史という世界の出身ということ?」
「ああ。何の因果か輪廻転生するときにこちらへ来てしまったのだろう。それでも500年近く前のことだ、先祖帰りでもしなければ別人としての生がまっているはず」
「でも梅梅は覚えていた・・・」
「そうそれだ。そして・・・」
私はコテンと頭を下げ首元を見せる。そこには何の傷もない。
「この通り俺は斬首されたはずなのだから」
その首元でちらりと光る影が。やり手婆はこの機を逃さず。
「そんな猛将様だ、さぞかしいいお給金が出ていただろうさ」
「ま、まぁ世の中を二回は遊びとおせるほどはもらったな」
「ヒッヒッヒ!じゃあ手持ちがどの程度か・・・」
やりて婆の魔の手が迫るそこに、
「ダメーッ!!!」
「貂蝉!?あ、違う。梅梅さんどうしたんですか?」
やり手婆と呂布の間に立つ梅梅その形相は般若面のような形相だ。
「お婆・・・奉先様が銀の価値をわからないうちに持前銀を確認して吹っ掛けようとしたでしょう!」
「チッ・・・いいタイミングで起きてきてからに・・・それじゃあなんだい。愛しの奉先様が表れて、あんた、真面目に客とれんのかい?」
「それは・・・難しいけど・・・」
ごにょごにょとつぶやきが溢れる。
「と、とにかく!私はもうこの方を嘘偽りで塗りつぶしたくないの!」
「いつもの梅梅らしくないわねぇ」
「本当に。今まで見たことないほど男をかばおうとしてる。これは・・・」
女華の目に狂いはなかった次に梅梅から飛び出した言葉は、
「奉先様!私を身請けしてください!」
「み、身請け?」
そういって梅梅はやり手婆と乱闘になってしまったので。
彼は白鈴と女華に引きずり出され、
「身請けっていうのはねぇ、その妓女を銀で娶ることよぉ」
「!!!」
呂布に、電撃、走る。
「本当は年季がいってる妓女をそれ相応の銀で身請けするのだけど・・・」
「だけど?」
二人はクスリと笑って、
「梅梅は稼ぎ頭だからね」
「妓女の値段は、これからどのくらい働けるかに多少色を付けた金額なのよぅ」
「ふむ・・・」
四!三!三万七千!
と逆オークションみたいになっているところも面白い・・・というか貂蝉時代には考えられなかったことなので見ていて飽きない。だが、
「そろそろ安心させねばな」
そして巨漢とも言える体躯がゆっくりと立ち上がる。
「お婆よ。梅梅はいくらで買える?」
単刀直入に問うた。
「銀4万」
「お婆!!」
庶民には絶対払えないような金額を提示するやり手婆。しかし、この猛将はそんな小細工など正面から突破していく。
「よっ」
首元の何かをめくりあげる。そこにあったのは・・・
「あ、あんた・・・!それは!」
「ひ、ふ、み、よ・・・」
上等な赤紐に通された金色の銭。
この世で限られたものしか手にできぬ“金貨”であった。
「・・・よしおばばの言う通り4万で支払おう。確認してくれ」
「あ、ああ・・・おい!秤持ってきな!!!」
は、はい~❕!と事態を察した下男が走っていく。
「それとこれは・・・」
さらに一枚、やり手婆の手に置かれた金貨。
「祝い金だと思って取っておいてくれ。その金貨は自由に使っていい。建物・・・は立派そうだから下男や
ガタガタ!と戸が鳴る。大方のぞき見をしていたのだろう、幼い禿や下男達が喜んでいた。
「ほっほこれはご丁寧に。おい!秤はまだかい!!」
突然の事態にやり手婆も混乱する中、
「梅梅、さん」
「もう、さん、は不要ですよ奉先様」
「じゃあ・・・梅梅。俺に身請けされて嫌な気持ちとかないか?」
「全然嫌じゃないです・・・ああ・・・あの時からこうしていればよかった・・・」
梅梅はツーっと涙を流しながら彼の腕の中で目を閉じた。
その後、緑青館の三姫のうち一人が法外な値段で身請けされたという噂が立ち花街は大いに盛り上がった。
―――――Interlude――――
「うーがー!」
ここに、緑青館の三姫のうちの一人白鈴に惚れている男がいた。男はまとめられた髪をぐしゃぐしゃとして唸っていた
「ああ・・・白鈴・・・」
緑青館の妓女身請けの話は彼にも伝わっていた。
「だめだぁなんも思いつかねぇ」
高額で身請けされたのは緑青館の妓女だという。しかも三姫の一人。
「どうしよう・・・いっそ嬢ちゃんに聞いてみるか・・・」
彼女は緑青館で生まれ育ったらしい。何か詳細を知っているはず・・・!
「そうとなれば準備だ!!」
慌てて乱した髪の毛を整え、腹筋を鍛えるために脱いでいた武官の衣を纏い駆け出した男、李白『りはく』は何度も転びそうになりながら応接室へと向かったのだった。
一方で猫猫はというと、
梅梅からの手紙を受け取っていた。
「梅梅姉ちゃんからだ・・・何々・・・」
“猫猫へ、私こと梅梅はこの度身請けされることとなりました!お相手は呂布という方なの!珍しく字をお持ちで奉先様!奉先様は凛々しくて・・・”
「なんだよのろけかよー。でもいいか。何だか梅梅ねぇちゃん幸せそうだし。あそうだ、結婚式とかやるのかな。普通だと妓女の身請け金で底をついてやらないのが通例だけど・・・」
猫猫の言葉とは裏腹に、
“結婚式も!盛大にやるからぜひ来てね。日程は――――”
「うぇ!?マジで!?」
驚きのあまり本音が出る猫猫。
「ええー・・・やりて婆、一体いくらで梅梅姉ちゃん売ったんだよ。ええとなになに・・・え」
記された金額にドン引きする猫猫。
(マジかよ銀四万?それで結婚式も?どんだけの金持ちだよ・・・)
これはどんな人物かこの目で確かめねばなるまいと猫猫は決意する。間違っても商会の爺とかだったら全力で止めねば。
そう思っていると、
「猫猫様、応接室でお待ちの方がいます」
来たー!猫猫は今、事件解明中の兆しが来たと思ったのだが。
「じょうちゃーん・・・」
うなだれた李白がいた。
「うっわ駄犬だ・・・」
「緑青館の妓女が高額で身請けされたようなんだ!白鈴はもう買われてしまったのか・・・?」
(あー・・・この駄犬は白鈴姉ちゃんが身請けされたんじゃないかと心配なのか)
「えー。ゴホンこの度身請けされたのは白鈴姉ちゃんじゃありません。梅梅姉ちゃんです」
「ホントか!?よ、よかった~・・・」
クウンとでも泣きそうな駄犬に安堵しながら猫猫は続けた。
「ですが、李白様には悪い知らせもあります」
「な、なんだ・・・?」
またしょぼくれた犬のようになってしまった李白。
「今回梅梅姉ちゃんがいくらで見受けされたかご存じですか?」
「いや・・・高額としか・・・」
「ではお耳を拝借・・・ごにょごにょ」
「な、銀4ま「はいそこまで」!!」
ううん?と一瞬の絶叫を聞いた門番が怪訝そうにする。だが人払いを頼んであるため中までは入ってこなかった。
「そ、そんなに高いものなのか・・・」
「梅梅姉ちゃんは稼ぎ頭ということもあるので仕方ないかもしれません。ただそれに伴って妓女の身請けの銀が上がるやもしれません」
やり手婆ならやる。ここがいい機会だとぐーんと身請け金を上げる可能性がある。
「白鈴は・・・いくらなんだ・・・?」
確信をつく李白。
「まあ時価ですが・・・働き盛りだった梅梅姉ちゃんを超えるほどではないでしょう。白鈴姉ちゃんは年季も迫ってますし一万・・・今回の騒動を鑑みて一万五千、というところでしょうか」
「一万・・・五千・・・」
ぱたりと机に突っ伏してルールーと涙を流す李白。
「李白様。今お給金の方はいかほどですか?」
「年に銀千二百・・・」
(おおう、これは絶望的)
「かくなる上は・・・李白様上を脱いでいただけますか?」
「なんでだぁ・・・?」
「私は白鈴姉ちゃんの好みくらいは分かります。白鈴姉ちゃん好みに合致すればいくらか銀を抑えてくれるかもしれません」
「ならやる!」
その後、女人と半裸の男が様々なポージングをしているところに壬氏と高順が現れ、猫猫にホの字の壬氏に二人は何事か!と雷が落ちるのでした。
―――――Interlude out――――
はい。馴れ初めでした。梅梅が貂蝉の生まれ変わりということは面白そうだなと思って組み込みました。
この呂布、中身は一般青年のためちょいちょい呂布らしくないところが現れます。金貨は現帝のしるしの入った特別性だったりします。銀貨があるなら金貨もあるやろ。庶民には見えないところで、と投入しました。
次回、猫猫と初対面!壬氏も視察に!こうご期待!
では!