超人ハンターさん達の日常   作:マスターチュロス

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※この話には『モンスターハンター』シリーズにおける『ストーリーに関するネタバレ』がございます(主にモンハンワイルズ)。ネタバレをくらいたくない方はブラウザバックし、モンハンをやることをオススメします。モンハンは神です。一緒にやりましょう。





#EP1『伝説のハンター』

 

 

 

【禁足地 ── 隔ての砂原 ベースキャンプ ──】

 

 

 禁足地、それは現大陸の遥か東側に位置する東西干渉地域および東側地域。そこはかつて"竜都"と呼ばれる巨大国家が周辺地域を支配し、現代テクノロジーを遥かに凌駕するテクノロジーをもって、栄華を極めていた。

 

 しかし現在、竜都は厄災によって滅び、その痕跡だけを残して消滅。残ったのは古代竜都人の末裔『守り人』と、竜都人が残したロストテクノロジーのみ。後に守り人たちの集落である『シルド』が謎の竜『白の孤影』に襲撃され、命からがら逃げてきた少年『ナタ』が隔ての砂原にてハンターズギルド(以下、ギルド)の調査隊と遭遇。

 

 無人と思われていた禁足地において、少年ナタから数々の信じ難い証言に目をつけたハンターズギルドは『禁足地調査隊』を結成。とある大陸にて名を上げていた腕利きのハンターを禁足地調査隊ハンターに任命し、少年ナタと共に禁足地の調査を開始。

 

 幾多の困難を乗り越え、ついに調査隊は守り人たちの集落『シルド』とかつて滅びた竜都へとたどり着いた。そこには、俄には信じ難いテクノロジーの数々と、かつて集落を襲った謎の竜『白の孤影』の姿。

 

 見境なく獲物を喰らい、破壊し、暴走する白の孤影を止めるべく、ギルドは調査隊ハンターに白の孤影の討伐を要請。無事、ハンターの手によって白の孤影は討伐されるも、暴走の原因は不明。調査隊はさらなる原因究明のため調査に駆り出した結果、竜都の最奥部に存在する巨大なエネルギー供給機関『龍灯』に、かつて竜都を滅ぼした厄災の元凶が取り付き、力を蓄えていたことが判明。

 

 厄災を止めるには龍灯を止めるしかない。しかし龍灯が止まれば、禁足地全域に張り巡らされたエネルギー供給網が絶たれ、禁足地全ての生態系が崩壊。住民は禁足地からの撤退を余儀なくされ、残されたモンスターたちは崩壊した環境下で熾烈な生存競争を強いられてしまう。

 

 外部の人間たる調査隊メンバーに龍灯は止められない。この問題を解決できるのは、禁足地の住民でかつ龍灯を止める手段を持ち、そしてこれまで調査隊メンバーと共に禁足地に住む住民や生態系を見てきた唯一の少年『ナタ』のみ。

 

 待っていれば、厄災の元凶が龍灯のエネルギーを大量に吸収し、自らの意志で竜都最奥部に顕現しかねない。それこそ、禁足地に再び厄災が降り注ぐことを意味し、禁足地全域に甚大な被害が生じてしまう。

 

 ナタは最後まで悩み、迷い、そして『龍灯を止める』決断を下す。調査隊メンバーはナタと共に竜都最奥部に向かい、そして龍灯の元に辿り着く。

 

 しかし直前でナタは、禁足地の人々の顔や、この地に生きるモンスター達の暮らしを思い返し、龍灯を止めるかどうか、再び迷ってしまった。

 

 そんな中、調査隊のハンターがナタの肩に手を置き、そして前に出た。

 

「龍灯は止めない」

 

「道は、もう一つある」

 

 ハンターが発した言葉、それはこの大地(禁足地)に生きる全ての命を救う"希望の光"そのもの。そして、この()()に終止符を打つという、ハンター自身による意志の現れであった。

 

「見ていてね、ハンターが何をするかを」

 

 厄災を前にして、歩みを止めないハンター。そしてそれを見守るナタと調査隊のメンバーたち。

 

 たとえ相手が、かつて文明を崩壊させた怪物だとしても、ハンターはその身その武器をもって、全身全霊でモンスターと戦う。

 

 彼こそは、『モンスターハンター』。英雄の証明。

 

「ハンターの意思により、ゾ・シアの討伐を遂行する」

 

 今、竜都最奥部にて、この禁足地(大地)に生きる全ての生命の存亡をかけた、世紀の大決戦が始まる……

 

 

 

 

 

 

「ということがありました」

 

「……なんか、すごい伝説のおとぎ話聞いてる気分になった」

 

 禁足地、隔ての砂原のベースキャンプのテント内にて、二人のハンターが酒を飲みかわしながら、かつてこの地で起きた出来事を振り返っていた。

 

「で、そのゾ・シアをキミが討伐したってワケね」

 

「はい、そうです」

 

 粛々と答える調査隊ハンター。一切伏せることなく大っぴらに情報を明かす彼に、もう一人のハンターは不安を覚える。

 

「ねぇ、ホントにこの話聞いて良かったの? だいぶ機密事項……下手したら私、口封じで殺されそうな気がするんだけど……」

 

「あ、その辺のことは事前にファビウス隊長から許可取ってあるので大丈夫ですよ」

 

 ケロッと答えた調査隊ハンター。その言葉を聞けて多少、肩の荷が降りる。

 

「そんなことより、そちらの話も聞かせてくださいよ! ファビウス隊長が貴方のことめちゃくちゃ褒めてましたけど、あの人があんなに褒めることってなかなかないですよ!」

 

 絶対そんなことはない。という確信だけは持ちつつも、急に話題を振られてしまった。昔の話……思い返せばいくつもあるが、どれもこれも不思議な体験ばかりで、たいてい話しても中々相手には伝わらない。会話とは、難しいものだ。

 

「そうねぇ……どこから話せばいいのやら」

 

「最初からでいいんじゃないですか?」

 

「最初かぁ」

 

 最初から話す、それなら確かに話下手な自分でも話せる。時間がかかることだけ唯一の懸念ではあるが。

 

「めっちゃ話長くなるけど、良い?」

 

「もちろん! そのためにアルマさんにたくさんお酒とおツマミ用意してもらったんですから」

 

 テントの中に用意された沢山の酒と、選り取りみどりな食材たち。クナファチーズにトリュフ、ワイルドハーブとシルドニンニクで炒めたマッドシュリンプなどなど、禁足地の各地から取り寄せた食材の数々に、思わず涎が出そうになる。

 

 二人は酒とツマミをちまちまと食いつつ、話を続ける。

 

「分かった、じゃあ私がとある村でハンターをやってた頃から話すかな」

 

「お、いいですね! ちなみにどこのハンターズギルド所属なんですか?」

 

 調査隊ハンターからの質問に、ハンターは何とも言えない表情をする。自分が所属している公的機関の名前を明かしづらい、なんてことはないが、やや説明が難しい立場ではある。

 

 もう一人のハンターは何とか脳内で言葉を整理しながら、ゆっくりと話し始める。

 

「いや……ギルドには所属してるんだけど、実際はその業務の一部を代理してる研究機関のハンターなんだよね。それで、村はちょうどその研究機関の本部の近くにあって、交流関係も深いから村でのハンター稼業も兼任してるわけ」

 

「へぇー、凄い大変ですね」

 

 調査隊ハンターは一杯お酒を飲みながら、相づちを打つ。

 

 ハンター業界には複数のハンターズギルドが存在し、各所に支部が設置されている。

 

 特にモンスターの生息域と密接している村にはハンターズギルド御用達の集会所が設置され、ハンター登録する際は集会所を通してから行う。

 

 したがってハンターになった者はみな何かしらのハンターズギルドの構成員であり、労働者(ワーカー)である。なので村ハンターと集会所ハンターに大した違いはなく、集会所のクエストばかり受けていたハンターが村でクエストを受けてはいけないなどといったルールもない。

 

 ただし、村に集会所が隣接している場所は全体の3割程度であり、村のクエストと集会所のクエストの両方を兼業するハンターは数少ない。

 

 したがって、このハンターも例に漏れず"少数派のハンター"であり、他のハンターよりも数多くの苦労をしてきたに違いない。ファビウス隊長と面識もあることから、きっと彼も名のある凄いハンターのうちの一人なのだろう。

 

「まぁ実際はその村以外にも3つくらい村のハンターを兼任してた」

 

 突如ブッ込まれた情報に思わず酒を吹き出す調査隊ハンター。いきなり吹いてしまった反動で酒が気管支の方に侵入し、ゴホゴホと咳が止まらなくなる。

 

 改めて咳が落ち着いたところで調査隊ハンターは顔を上げ、声を大にする。

 

「え!? 一人で!?!?」

 

「うん、一人で」

 

「死にますよ!?!?」

 

 至極真っ当なツッコミを受けるハンター。まさか4つも兼任していたとは夢にも思わなかった。仮にそれが事実としたら、移動手段はどうしているのだろうか。アプトノスの足じゃ到底4つの村は回れない。となるとより早いモノ……『船』とかだろうか。砂上船で砂漠近辺の村を守護していたとか……

 

 だとしても重労働である。別にハンターの仕事は他の職種と異なり『完全歩合制』なので、お金に困ってなければいくらでも休める(なお調査団及び調査隊を除く) が、この人はいつ休んでいるのだろうか。

 

 話せば話すほど疑問が尽きない彼。だが彼は特に気に止めることなく、話を続けた。

 

「んで、下位ハンターからスタートしたんだけど、まぁ大変だったよね。最初は簡単な採取クエストとか、小型のモンスターとか、あと中型の鳥竜種の狩猟とかから始めたかな。……あの鳥竜種やけに強かったけど……」

 

「イャンクックとかですか?」

 

 調査隊ハンターの補足に対し、彼は首を横に振る。

 

「まぁ、イャンクックもいたけどアイツはもっとこう……サンバ? みたいな見た目してる」

 

「サンバ? ……それ強いんですか?」

 

「いや当時は強かったよ。なんかアイツ、足生えてるクセにわざわざ尻尾だけで歩き始めて、挙句の果てには突進してくるんだよ? 意味わからなくない?」

 

「凄い尽力……ですね……?」

 

「でも鳥竜種だし下位モンスターだから、大したことなかったよ」

 

 そう言うと村ハンターは焼きシルドニンニクにクナファチーズをたっぷりかけながら口に放り込み、酒と一緒に流し込む。

 

「で、緊急クエストもこなして順調にハンターランクを上げてたんだけど、途中死にかけたんだよね」

 

「え……?」

 

 またもや不穏なワードに耳を立てる調査隊ハンター。

 

「アレは採取クエだったかな、森の深いところに生えているシメジを納品するクエストだったんだけどね」

 

「でクエスト始まった瞬間、目の前に見知らぬモンスターがいてさ」

 

「何か強そうだから武器の素材にしたろ! って思って、太刀でザシュザシュ殴ってたんだけど」

 

「もう回復尽きちゃってさ、勝てそうにないから死に物狂いでシメジ集めて、モドリ玉で帰宅したよね」

 

 ヤレヤレと、村ハンターは手を振る仕草をする。今は苦労話として消化できているが、きっと当時は困惑しただろう。

 

 クエストは基本厳正な管理の元で提供されているが、たまに誤って上位のクエストが下位のクエストとして紛れ込んだり、掲載期間が過ぎているにも関わらず未だに貼られたままだったり、警戒令が出ているにも関わらず下位ハンターのクエスト受注を受け付けていたりすることが、稀にある。

 

 ハンター歴が長い人ほど、よく酒場でギルドマネージャーの愚痴をこぼす……らしい。まぁ上位やその上のマスターランクのハンターならまだしも、下位の時に巻き込まれたら普通に危険なので、愚痴で済んでいるだけマシなのかもしれないが。

 

「ちなみにそのモンスターって、いったい?」

 

 調査隊ハンターがおずおずと聞くと、男がすぐ答えた。

 

「斬竜ディノバルド」

 

 聞き覚えのある名前にピンと来た調査隊ハンターは思わず口に出した。

 

「え!? 斬竜って新大陸以外にもいるんだ!!」

 

「え!? 斬竜って新大陸にもいたの!?!?」

 

「「ん?」」

 

 お互いの見識の違いを目の当たりにし、一瞬フリーズする二人。だが先に動いたのは村ハンターの方だった。

 

「斬竜って……現大陸のモンスターだよね?」

 

「え……そうなんですか? 自分、初めて見たのが新大陸だったもんで……」

 

 斬竜についてあまり知っていなかったのか、調査隊ハンターが納得したような表情で相槌を打つ。

 

 だが待て、彼は『新大陸で初めて斬竜を見た』と言った。それはハッキリ言ってだいぶレアケースというか、そもそも新大陸に行けるのは"新大陸古龍調査団"というハンター界隈でも軒並みエリートの人たちだけで……

 

「……ん? ん? ん? ちょっと待って。確かキミ、調査隊ハンターに任命される前からハンターやってたんだよね? それまではどこで……」

 

「新大陸です」

 

「超エリートじゃん……!!」

 

 知られざる調査隊ハンターの経歴が判明し、狼狽える村ハンター。

 

 今目の前にいるのは、あの古龍渡りの謎を解明したハンターのうちの一人。そんな超有名人がまさか現大陸の東の方で調査隊ハンターをやっていたとは、夢にも思うまい。

 

「え……? 新大陸から禁足地に来たの……?」

 

「はい。ミラボレアス討伐作戦が終わってしばらくしてから、声をかけられました」

 

「待て待て待て待て待て」

 

 村ハンターは即座に開いていたテントの入口から外の様子を確認し、周りに誰もいないことを確認してからしっかりとテントの入口を閉めた。

 

「何故知ってる?」

 

「先輩顔近いです」

 

 ゾシアよりも遥かにヤバい機密事項を人前で話し出された村ハンターは焦りに焦り、だいぶ体にアルコールが入っていたせいもあって、超至近距離で問い詰めてしまう。

 

 未だに余韻が残る最中、調査隊ハンターは続けて言う。

 

「知ってるも何も、現大陸のハンターズギルドからミラボレアス討伐の狩猟要請が新大陸調査団に届いたんですよ」

 

「知らん知らん知らん怖い怖い怖い!!!!」

 

 あからさまにビビり散らかし、テントの端でモゾモゾと動く村ハンター。まるでひっくり返ったクンチュウのようである。

 

 気を取り直した上で、村ハンターは再び調査隊ハンターに聞いた。

 

「え、討伐したの……? 黒龍?」

 

「はい。結構ボコボコにされましたが、何とか」

 

 ケロっと答える調査隊ハンターに対し、村ハンターは今まで感じていたこの強者特有の得体の知れない感覚に合点がいき、納得する。

 

「ちなみに……他は?」

 

「他って?」

 

 不思議そうにする調査隊ハンターに対し、村ハンターが説明する。

 

「いやホラ、ミラボレアスって……色々いるじゃん。色々」

 

「……? ミラボレアスって、ミラボレアス一種だけじゃないんですか?」

 

「…………」

 

 再び、フリーズする二人。ディノバルドの時と同じような認知のギャップを感じ取り、村ハンターは手で顔を隠しながら答える。

 

「OK、分かった。キミはそのままでいてくれ」

 

「え……? 何ですか今の間……」

 

「気にしなくていい。マジで」

 

 これ以上この話題に触れないよう、村ハンターは話を前に戻す。

 

「それで……? え? つまりキミがあの、新大陸の調査団で凄く有名なめちゃくちゃ強いハンターで、禁足地調査隊のハンター?」

 

「そうですけど……」

 

「実在したんだ……」

 

 村ハンターはジッと調査隊ハンターの顔を伺う。

 

「いやいやいや、待ってくださいよ! 貴方こそ何者何ですか? 村4つ兼任してる研究機関所属のハンターってだけでおかしいのに、ミラボレアスの名前を聞いてちゃんと分かってるなんておかしいにも程がありますよ!」

 

「グッ……!」と図星を突かれる村ハンター。いったいどんな言い訳をすればいいのか、皆目見当もつかない。

 

「何より! ファビウス隊長があんなに褒めるなんて絶対おかしい!!」

 

「そこ!?」

 

 思わずツッコミを入れる村ハンター。流石に可哀想ではないだろうか。

 

「さぁ、教えてください! 貴方はいったい何者なんですか!!!」

 

「……ッ!」

 

 酔いもまわり、堂々と立ち上がって指をさす調査隊ハンター。さぁ話せと言わんばかりの圧に村ハンターは屈し、ため息と共に言葉を漏らす。

 

「……コレ話すと、めっちゃ嘘吐き呼ばわりされるから避けてたんだけど……」

 

 村ハンターは最後まで迷うも、一瞬だけ外の様子を確認し、元の席に座る。

 

「もう夜中だしいっか!」

 

「そうですね! 夜ですもんね!!」

 

 アハハハ! と互いに笑うハンター達。二人は完全に酔っていた。

 

「実はね……」

 

 

 

 ■

 

 

 

【3日後】

 

 

 隔ての砂原、ベースキャンプにて、調査隊ハンターはテントの中でぼんやりと天井を見ていた。

 

 あまりにもテントから出てこなかったため、調査隊のメンバーであり相棒の"アルマ"が様子を見に、テントの入口を開ける。

 

「……お疲れですか?」

 

 ぐったりと横たわるハンターを見て、アルマは心配そうに呟く。

 

 例え目の前でモンスターが縄張り争いしていたとしても、そのすぐ隣で優雅にキャンプ飯を食うほどの豪胆さをもったあのハンターが、ここ数日グッタリしているのは紛れもなく異常事態。

 

 アルマは少しでもハンターさんの疲れを癒せないか苦心する中、横になっていたハンターが呻き声のように掠れた声を発しているのに気づき、アルマは耳を近づける。

 

「実在した……」

 

「はい?」

 

 声が小さく、聞こえにくい。アルマはより近くで、耳を澄ませる。

 

「伝説の……、頭のおかしい…………ハンター……」

 

「……?」

 

 聞き取れたものの、理解できないアルマ。伝説の頭のおかしいハンターとは、何か。思い当たる節があるとすれば、とある酒場でチラッと聞いた()()()()()()()()()()。あの時は酔っていてあまり覚えていないが、一つだけあまりにも現実離れしすぎていて、ついつい最後まで聞いてしまった話がある。

 

(確か……)

 

 かつてココット村、ポッケ村、ユクモ村、ベルナ村の4つの村のハンターとして働いていた、龍歴院所属のハンターがいた。

 

 そのハンターも初めは、『ドスマッカォ』に苦戦するほどの新米だったが、幾千にも及ぶクエストをこなし、数多の難クエストを一人で攻略し、成長を遂げ、しまいには……

 

(覇竜、崩竜、嵐龍、煌黒龍、黒龍、紅龍、祖龍、紅兜、大雪主、矛砕、岩穿、紫毒姫、宝纏、隻眼、黒炎王、白疾風、金雷公、燼滅刃、鎧裂、朧隠、天眼、銀嶺、青電主、鏖魔をたった一人で討伐した、史上最も多くクエストを攻略、および史上最も最難関クエストを攻略した世界で唯一かつ伝説のハンターがいるって)

 

(それをワシが育てたって、あの竜人族のおじさんが言ってましたけど……たぶん、あの人の鉄板ジョーク? だったんでしょうね……)

 

(そもそも黒龍なんておとぎ話の龍が存在するはずがないですし、後半に関してはもう、片っ端からウワサ話を集めた感じがして、いかにも胡散臭いというか……)

 

「とにかく、ハンターさんを介抱しないと……」

 

 アルマは冷たいタオルと水を用意するべく、再びテントの外に出た。走っている途中、ファビウス隊長から紹介に預かっていたハンターを見かけたが、彼は楽しそうにセクレトに跨り、「ウチで飼いたい」と呟いていた。かなり満喫しているようで安心した。

 

 

 

 

 

 

 

 これは現大陸の伝説のハンターと、新大陸の伝説のハンターが織り成す、超ドタバタコメディ小説である。

 

── 謎の赤衣の男

 

 

 

 

 






【登場人物紹介】

●調査隊ハンター
➝新大陸古龍調査団にて多大なる功績を残し、その腕っぷしを見込まれて、禁足地調査隊の『鳥の隊』に入隊したエリートハンター。やや情報面においてズボラそうに見えるが、口の軽そうな人には絶対話さないため、ギルドの機密事項はギリギリ守られている。

また直感力に優れ、割とどの武器もそつなくこなせる優等生。しかしよく使う武器は太刀と双剣、そして叛砲アルシャマリ。

なお新大陸で使っていた装備や素材はどれも学術的に非常に貴重なサンプルとして、一部を除き大部分を置いていくことになった。

※この作品では『モンスターハンター:ワールド』の主人公=『モンスターハンターワイルズ』の主人公になっていますが、公式だと全然違うのでご了承ください。

●村ハンター(龍歴院ハンター)
→モンスターの生態研究機関『龍歴院』所属のハンター。その実力はもはや伝説すら超えたナニカであり、あまりの規格外さに末端のハンターは存在そのものを疑うか、嘘つきだと断定してしまう。一連の騒動が収束した後に、禁足地調査隊のリーダー『ファビウス』に声をかけられ、ギルドの承認のもと禁足地に遊びに来た。

基本的にどの武器も使えるが、よく使うのはブレイブ大剣、ブレイブ太刀、ブシドー双剣、ブレイブヘヴィ、そして覇王闘弓グラディエンテ。

なおペットのフェニー(子ヤギ)のお世話は村人たちに任せている。

●ファビウス
→禁足地調査隊の編成主幹(責任者)。面倒なので隊長ということにする。主な使用武器はランス。イケオジ。

龍歴院ハンターとはベルナ村で出会い、たまに依頼を代行してもらったり、調査に協力してもらったりした。なお、あくまで彼は"凄い優秀なハンター"として認識しており、彼の功績全てを知っているわけではない。

※この作品では筆頭ランサー=ファビウスとしていますが、公式は断言していません(ただし共通点は死ぬほどある)。

●アルマ
➝禁足地調査隊『鳥の隊』のメンバー。主にギルドマネージャー(クエストの受付、管理、要請)の仕事を担当する。調査隊ハンターの相棒であり、可愛い。とても可愛い。

●ナタ
→禁足地調査隊『鳥の隊』のメンバー。モンハンワイルズのもう一人の主人公といっても過言ではない。同じ『鳥の隊』のメンバーである調査隊ハンターやアルマ、ジェマを尊敬している。

―――



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