ゴオオオッ……!
白き貨物機関車は、地下の暗黒トンネルを切り裂くように猛スピードで疾走していた。背後から迫るカイザーの追撃車両からは、次々とカイザー兵たちが身を乗り出し、無謀にも飛び移ろうと手を伸ばしてくる
「っ、しつこい連中だね!」
運転席に控える先生の的確な状況判断と指示のもと、レイカとヘルタは即座に応戦態勢へと移行した
迫り来るカイザー兵が機関車と追撃車両の隙間を縫って近距離戦を仕掛けてくると、二人は迷うことなくCQC(近接格闘術)で鮮やかに対処する
レイカは愛銃『ゼロモーメントポイント』の銃口を自在に操って正確無比な射撃を叩き込み、ヘルタは愛用のLMG『ラッシュTHEネーム』を抱えて圧倒的な弾幕による制圧射撃を浴びせかけた
その間も、ネカは運転席の計器盤や旧時代の地下鉄データ端末に目を凝らし、地上へ通じる出口を必死に捜し求めている。ネカが列車の速度を緩めないよう声を張り上げる中、貨物機関車は轟音を立ててさらに加速していった
そんな中、前方の線路が大きく歪んでいるのがヘッドライトの光に照らし出される
「――っ、急カーブだ!」
警告を発する間もなく、列車は凄まじい遠心力を伴って凄まじい急カーブへと突入した
両者ともに速度を一切緩めず、火花を散らしながらカーブを曲がっていく
強烈な横Gが車体を襲う中、レイカとヘルタはとっさに列車のふちを両手で固く掴み、危ういところで振り落とされずに耐えきった
カーブの遠心力をどうにかやり過ごし、車体が再び直線区間へと戻ったその瞬間――さらなる悪夢が襲いかかる
崩落や追撃をかいくぐってきたのか、あるいは別ルートから回り込んできたのか、新たなカイザー兵たちが次々と列車の屋根や側面に這い上がってきたのだ
「きりがないっすね! でも、ここを通すわけにはいかないっす!」
ヘルタが単身で次々と登ってくるカイザー兵を相手取り、怒涛の制圧射撃と体術で押し返していく
しかし、その群れの中には一際気配の鋭い影が混じっていた。カイザーの精鋭――エリート兵が、冷徹な眼光を光らせながらレイカめがけて直接襲いかかってきた
「――っ、甘いな!」
レイカは愛銃をホルスターに収める間もなく、身を翻してエリート兵の懐へと飛び込む
二人の身体が激しくぶつかり合い、狭い列車の屋根の上で一歩も引けない取っ組み合いの近接戦闘が勃発した。拳と銃器が交錯する極限の攻防の中、レイカは神秘『絶対加速』を微調整し、運動体を強制的に再定義する圧倒的な体捌きでエリート兵のバランスを崩していく
一方、運転席の周辺や計器に向かっていたネカは、冷や汗を流しながら必死に叫んでいた
「先輩、列車内にあるデータと路線図を照合しました……! この先、すぐに分岐点があります!」
しかし、ネカが映し出したモニターの映像と目の前の線路の先を見た瞬間、全員の血が凍るような光景が飛び込んできた
ネカが叫ぶ
「だめです、切り替えられていない先の線路は……完全に途切れてます! このままじゃ行き止まりの壁か、大深度の崖下にダイブしちゃいます!」
「なに……!?」
背後でエリート兵をあしらいつつ、その悲鳴のような報告を聞き取ったレイカは、瞬時に最悪の結末を悟った。このまま進めば列車ごと大破は免れない
レイカは目の前のエリート兵を強烈な一撃でねじ伏せ、弾き飛ばすと同時に、視線を前方のはるか遠く、闇の中に微かに光る『分岐切替レバー』へと定めた
距離はある。動揺している暇もない
レイカは『ゼロモーメントポイント』を片手で素早く構え、遠方のレバーめがけて引き金を絞った
パンッ!
一発目の9mm弾が闇を切り裂き、レバーの根元を正確に捉える。しかし、重い手動式の切り替え機構はまだ完全に倒しきれない
パンッ! パンッ!
二発、三発と、レイカの放った弾丸が正確無比な軌道を描いてレバーを叩き続ける。その度に、頑丈な鉄製のレバーはガキィィンと金属音を響かせながら、少しずつ、しかし確実に倒れていく
そして――四発目
完璧な弾道を描いた最後の一発がレバーの心臓部を正確に穿った瞬間、カチリと重い音を立てて分岐が完全に切り替わった
「――切り替わったぞ!」
しかし、安心する間もなく、進路が変わったその直後――またしても悪夢のような急カーブが機関車を襲った
「うわっ……!?」
あまりにも急激な進路変更と遠心力により、レイカは再び反射的に列車のふちにくらいついて身体を支えた
しかし、隣で奮闘していたヘルタは、不意を突くような強烈な横Gと、背後から這い寄ってきたカイザー兵の執拗な奇襲が重なってしまった
「ああっ……!?」
ヘルタの手が滑り、彼女の身体は頑丈な手すりから大きく外れ、疾走する列車のふちから完全に宙吊りの状態へと転落しかけた。足の下には、暗黒の地下空間へと続く無慈悲な線路と闇が広がっている
「ヘルタ先輩っ……!」
ネカが運転席の窓から絶叫する
カイザー兵たちが嘲笑うようにヘルタを見下ろし、まさにその手を踏みつけようと踏み出したその瞬間――
ガタッ! と激しい音を立てて、運転席から身を乗り出すようにして飛び出してきた影があった
「危ない……っ!」
そこにいたのは、冷静に全体の指揮と状況を見守っていた先生だった
先生は迷うことなく車体の外へと身を投げ出すように手を伸ばし、暗闇へと落ちかけていたヘルタの手を、その両手で力強く、しっかりと掴み取った
「……っ! 先生……!?」
「放さないよ、しっかり掴まって!」
先生の渾身の力と、ヘルタ自身の意地が噛み合う
ズズッ……と重たい摩擦音を立てながらも、先生はヘルタの腕を引き上げ、何とか列車の安全な足場へと引っ張り上げることに成功した
息を荒げ、冷汗を浮かべながらも無事を確認したヘルタは、へたり込みそうになりながらも先生を見上げて力強く笑ってみせる
「あ、危なかったっす……! ありがとっす、先生……!」
「油断しないで、まだ追っ手は来ているよ!」
前方の暗闇からは、分岐を抜けた先にあるさらなる地下の障害物や、なおも追撃の手を緩めないカイザーの車両のエンジン音が轟音となって響き渡っていた
地上との通信が断絶された絶望的な地下迷宮の中で、ネカのナビゲートとレイカの圧倒的な戦闘勘、そして先生の機転を頼りに、白き貨物機関車はさらなる深淵へと走り続けるのだった――
あとがき
最近忙しくて長文書くのが……
とりあえず次回はそこそこ書けているのでお楽しみに!
それはさておき、今回は赤坂レイカです!
正直、初期キャラにしてほぼ主人公の子です!
なので色々と凝ってみました!めっちゃ苦労しましたw
【挿絵表示】
キャラ性能
赤坂レイカ☆3
神秘
軽装備
STRIKER
アタッカー/FRONT
EXスキル ミスティック・ナイトロシステム COST2
40秒間、被弾率を75%上昇させて加速状態へ変更
加速状態中は「加速の中で」へスキルが変更される
EXスキル 加速の中で COST3
敵一人に対して攻撃力の1237%分のダメージを与える
ノーマルスキル ポイントブレイク
的一人に対して、遮蔽物やシールドなどを無視した攻撃力350%分のダメージを与える
パッシブスキル 力の作用点
攻撃力と被弾率を45%上昇
サブスキル ゼロモーメント
加速状態中、EXスキルを使用した場合。自身の体力を30%回復する