デュエル・マスターズOverLordW(オーバーロードダブル)   作:シグレサメ

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緑は出産を目前に控えた夫婦、七海と拓海の2人を助けるために陰ながら奮闘しようとするが、緑のことを不思議がっていた2人にクリーチャーの存在がバレたことにより、緑は正々堂々と2人を助けることを決意する。その頃御白もビスマルクを味方として使うことを決意し、デュエマ部の向かう先は一度決定したのだった。


もっと強く、もっと高く

 

ある程度時間が経ち、金曜日の放課後。緑は毎日病院に通っていたが、それによる疲れは見せず、自分にできる限りは任せて欲しいと言っていた。夕哉たちもそれを尊重し、病院の外でテクノ・サムライやスチーム・ナイトを探していたが、そのクリーチャー達が見つかることは中々無いのだった。

 

そんな日に夕哉は竜也からの定期連絡を受け、カードショップ、DM stationのVRテーブルを訪れるのであった。

 

「竜也さん、こんにちは」

「こんにちは、夕哉」

「ここでやるんですか?新しいジャシンのカードもありますから」

「エラーを吐かないなら、変に外でやらない方がいいよ、今日から週末にかけてみぞれや雪も降るって言われているから。でも君は来てくれた」

「竜也さんと戦えるチャンスなんてそう多くないですからね。話したい事も沢山ありますし」

「……そうか。わかった、やろう。話せる範囲での情報交換もしようか」

 

「「デュエマ、スタート!」」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

竜也の先行で始まったデュエマ。竜也は夕哉が初めて会った時の火水自然に闇を足したドギラゴンのデッキを、夕哉は水闇火のアビスを更に強化して、アビス以外のカードも入れ始めたデッキとなっている。

 

「僕のターン、2マナでマナチャージ、ターンエンド」

「俺のターン、2マナで《灼熱の闘志 テスタ・ロッサ》を召喚!出た時に手札を2枚引いて2枚、《至高の邪騎 スベルニル》と《邪龍 ジャジーブラッド》を捨てます!」

「僕のターン、呪文、《芳醇フォージュン》。1マナ加速した後、マナにあるのが5枚以下なら1枚ドローする。ターンエンド」

「俺のターン、呪文、《邪侵入》!山札から4枚を墓地に送り、墓地からコスト4以下のアビス、スベルニルを蘇生!効果で更にスベルニルの上に乗せられるコスト5以下のNEOクリーチャーを場に!」

 

夕哉がそうやって呼び出すのは、初めて竜也とぶつかった時から何度も使い、力を蓄え、一緒に戦ってきた相棒の更なる姿。

「《至高の魂(プリミティブ・ソウル) アビスベル=ジャシン帝》!!」

「さぁ、奴に仕返しするぞ!」

「なんだかんだ本気の竜也さんには一回も勝てたことがない、1回目は完敗、2回目は記憶混濁してるなかなんとか拾った勝利、だったら今回は、もっと強くなったところを見せて、もう一度勝つ!」

「夕哉くん……。あぁ、受けて立つ!」

(夕哉くんがここまで成長して、ジャシンすらも変え始めている。凄いことじゃないか)

 

「ジャシン帝の効果!2枚引いて2枚捨てた後、コスト4以下のアビスをバトルゾーンに!今捨てたスベルニルを進化元に、《邪龍 ジャジーブラッド》をバトルゾーンに!ジャジーの効果で山札の上から3枚を墓地に送り、《フォック=ジャック》を手札に!」

「後続もありか、中々きついな」

「ジャジーブラッドでシールドを攻撃!その時至高の魂の効果でアンタップ!Wブレイク!!」

「ジャァァジブラァァァ!!」

 

竜也 シールド3

「シールドトリガー、《ドンドン吸い込むナウ》。山札の上から5枚を見て、1枚を手札に。手札に加えるのは、《蒼き団長 ドギラゴン剣》」

「ドギラゴン……!」

「これで火または自然のカードを手に入れたから、相手1体を手札に戻せる。ジャシン帝は手札に戻ってもらおうか」

「G-NEO進化の効果で進化元のスベルニルを手札に戻します」

(スピードアタッカーを味方に付与するジャジーを狙わなかった?お陰でトドメまではまだ見えてるけど、そこを見落とす竜也さんには思えない。マナに置いてあるカードは《天災(ディザスター) デドダム》と《王来英雄(オーライヒーロー) モモキングRX》、芳醇フォージュンと吸い込むナウだ。というかここまでに見えたカード、全部手札を減らさないカードだ、まさか……!)

「……ターンエンド」

「攻撃しないのかい?」

「なんか狙ってますよね、具体的には攻撃を誘ってる」

「あー……」

 

竜也は少しの間考えた後、こう言った。

「昔の夕哉くんなら、ここは絶対突撃しにきていた。Wブレイクとトリガーで初見のデッキなのに気づいて、その上で攻撃をやめてジャシンを守った。凄いと思うよ」

「やっぱり、初見のデッキを当ててくれたんですね」

「折角学ぶなら、色々やった方がいいだろ?でも、それで終わらせない。これは俺と夕哉くんが、もっと先に進むための訓練だから」

「訓練?」

「そう、前に言ったクリーチャー界の探索のための訓練」

「それ、そんなに難しくないって……」

「あぁ、夕哉くん達が行ったような場所はそうなんだけど、どうもそうもいかなくなってきたんだ。だから僕はもっと強くならないといけない。具体的には今の夕哉くんを明確に越えれるくらい」

「越えるって、俺は竜也さんより全然……」

「君の方が濃い体験をしてるから、正直今はトントンくらいだと思うよ。そして、今君は戦わなきゃいけない相手がいる」

「……モルス…」

「そう、そして俺も向き合わなきゃいけない。だから今日から僕たちはライバルだ、対等で、お互いしのぎを削り合う。さぁ、本気で行こう。僕のターン」

 

竜也はカードを引き抜く。ジャシンがいるとはいえ、ドギラゴン剣のパワーには勝てない。その程度に考えていたが、竜也のやってきたことはそれすらも上回ってきた。

「5コスト、《鬼ヶ大王 ジャオウガ》を召喚。出た時にシールドを全て手札に加える」

「シールドを全部手札に……!?あ……!」

「あぁ、君が戦ったことのある戦術の亜種だ。気づくタイミングは、いくつかあった。そしてこのカード、ジャオウガを拾わせちゃいけなかった」

 

竜也 シールド0

「ジャオウガで攻撃時鬼エンド発動!《百鬼の邪王門》を唱える!効果で山札の上から4枚を墓地に置き、その中から《王来英雄 モモキングRX》を蘇生、そしてテスタ・ロッサとバトル!」

「パワー6000、ジャジーとは相打ち、ジャシンには届かない!」

「そうだね、でもそれだけだ。モモキングRXの効果で手札を1枚捨てて、2枚引く。そしてこのクリーチャーから進化できるクリーチャーに進化できる。行くよ、《燃える革命 ドギラゴン》」

 

ドギラゴンの姿が変わり、大きな刀を背中に据えた大型のドラゴンが現れる。その真紅の身体は数多のデュエリストに勇気を与え、そして剣から現れる革命を意味する紋章は、数多のデュエリストに敗北を与えた。

「革命という効果がある。ドギラゴンの場合は、出た時にシールドが規定の枚数を下回っていれば発動する。一番有名なのは燃える革命ドギラゴンの革命0、無限攻撃だ。でも夕哉くんにとって今一番辛いのは革命2。有名なカードだから知ってるだろ?」

「次の自分のターンまで、自分はゲームに負けなくなる…!」

「あぁ、行くよ。ジャオウガでシールドに攻撃」

 

夕哉 シールド3

「闇のクリーチャーが2体いるのでシールドトリガー、《邪侵入》!山札の上から4枚を墓地に送り、スベルニルを蘇生!更にスベルニルから進化、《至高の魂 アビスベル=ジャシン帝》!出た時に2枚引いて2枚捨てる!《バース=ターブ》を蘇生!この子はスレイヤーブロッカー!竜也さんの墓地を全て戻して、燃える革命を受け止められる!」

「《トルネド=ネード》で手札に戻さないのかな」

「そんなことしたら次のターンまた敗北回避を貼られますから!」

「分かってるね。でも、自分では対策できない事もある」

 

ドギラゴンが続いてマントをたなびかせ、バサリと飛び上がる。どこからか投げられた剣を口で掴み、夕哉に向かって猛襲する。ドギラゴンのもう一つの姿が、夕哉の目には美しく映った。

「革命チェンジ、《蒼き団長 ドギラゴン剣》。効果で手札とマナからデドダムを2枚バトルゾーンに。山札3枚を手札、マナ、墓地に振り分けるよ」

(この局面でリソースを稼いできた!山札をこんなにめくって、2枚目の邪王門がないわけない!)

「まだ、やれる!バース=ターブでドギラゴンをブロック!スレイヤーで相打ちだ!」

 

遥か空を飛ぶドギラゴン目掛けて、ジャシンがバース=ターブを投げ上げる。彼はドギラゴンにぶつけるが、ドギラゴンとすれ違いざまに斬られる。しかし破壊される時に浴槽から解き放たれた大量の水が、空中にいたドギラゴンを撃墜した。

 

「よし!!!」

「もう俺のクリーチャーは攻撃できない。でも次のターンまで、俺はゲームに負けない。攻撃も事実上封じられてる。これでどうするんだ、夕哉?」

(相手の手札のモモキングとドギラゴンに対応した上で、邪王門を受け切る、行けるのか、俺に……)

「夕哉、楽しんでいるな」

「うん、楽しいよ。竜也さんとのデュエマ!やっぱり俺、こういうのが好きだ!」

 

(……余が憑かなければ、夕哉はこんなふうにずっと笑顔だったのだろうか)

ジャシンは一瞬、ほんの一瞬だけ、そう考えたのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ファーーーーー!!わっかんねぇ!!」

「首領(キャプテン)、大丈夫ですか?」

 

ゴルファンタジスタはクリーチャー界、自然文明のクラブハウスで絶叫していた。迷っていた理由は勿論、緑のことを考えた故。アカネが諌めるが、ゴルファンタジスタの心の叫びは止まらない。

 

「緑があんなに向き合ってるんだ、俺様が応えなくてどうするんだよ!」

「しかし首領は、今でも全然強いですよ」

「そんなことねぇよ、俺はジャイアントとして、もっと……」

 

ゴルファンタジスタは思案する。ジャシンは魂の力を解放して、至高の魂として更なる進化を遂げた。ボルシャックは火奈の石を借りることで、夢のような力を手に入れるに至った。しかし、ゴルファンタジスタが真似できるような方法ではない。手詰まりになっていたのだ。

 

「ヴリドガルド、テクノ・サムライ、スチーム・ナイト。こんだけ対応しなきゃいけねぇ奴がいるのに、俺様が今のままでいいわけないだろうが」

 

ゴルファンタジスタがそういうと、外から凄まじい轟音が聞こえてくる。アカネが何があったとクラブハウスの窓を開けると、大きな緑色の車体が、キキキキとブレーキを立てながらここまで向かってきて、クラブハウスの前で止まるのだった。

 

「ゴルファンタジスタさん、助けてください!」

 

ゴルファンタジスタとドラン・ゴルギーニJr.はクラブハウスの中で話し始める。

「つまりお前も、強くなりたいってことか」

「はい、偉大なる父さんに、泥を塗らないように」

「泥を塗らないようにって、めちゃくちゃハードル低くねぇか?」

「そりゃそうですよ、父さんに勝てるはずなんて」

「そうだろうけどよ、それだったら何もしなければ泥を塗ることもないだろ」

「御白さんが許さないんですよ!御白さんに今は使ってもらっていますが、いつ自分も使ってもらえなくなるか……!」

「なーんか、お前本当にドラン・ゴルギーニの息子か?」

「本当に息子なんですよ……。できることならこんな肩書きも取りたい……」

 

ゴルファンタジスタは呆れながらも、ドランJr.にそう言う。正直、彼の心情は理解できないわけではない。親は御白と契約し、数多のデュエルを潜り抜けてきたまさに猛者だ。しかし、彼の考え方は、余りにも後ろ向きすぎる。

「逆に、お前はどうやったら戦えるんだ?」

「どうやったらって……」

「俺様は逆だ。緑のためだったら、ここにいるクリーチャーを守るためだったら、どこまでだって強くなってやる。お前にとってそういうもの、エンジンは、なんだ」

「………」

 

ドランJr.は考えこむ。20秒くらいうーんうーんと考え込んだ後に、遠慮気味にこう言った。

「父さんの大好きなものが無くなったら、嫌です」

「父さん、ドランの好きなものか。お前もしかして、極度のファザコンだな?」

「そんなこと!だって、あんな偉大な父さんを!」

「よし、思いついた。俺様の元に来い。今ドランと一緒に戦ってそんなメンタルボロボロになるなら、家族関係ない俺様が一から叩き直してやる!」

 

そういって立ち上がるゴルファンタジスタ。ドランJr.は驚いているが、ゴルファンタジスタはそんなことを気にせず準備を始める。メールをドランとDracheに送ると、とんでもない速度で帰ってくるのだった。

『おそらく息子が向かっているでしょう。息子の成長のため直接会うことはできませんが、光文明を守るため、御白さんと肩を並べるため、私も参加させてください』

『混ざり合う 3つの力 高みへと』

「……なるほどな。そう考えていたのは俺様だけじゃねえってことか」

 

ゴルファンタジスタはニヤリと笑う。

「ジャシンの野郎とボルシャックの王があんなに頑張るなら、俺様たちも負けてられねぇ。他のメカとマジックの連中もじきにここにくる!3文明のいいところを取り入れあって、全力で強くなるとしようぜ!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

竜也 シールド0 マナ7(敗北回避状態)

《天災 デドダム》×2、《鬼ヶ大王 ジャオウガ》(タップ状態)

夕哉 シールド3 マナ3

《至高の魂 アビスベル=ジャシン帝》×2(うち1枚進化状態)《邪龍 ジャジーブラッド》(進化状態)

 

「俺のターン!マナチャージして4マナ!《深淵の怪炉 マーダン=ロウ》!まずはこれで手札を見る!」

「どうぞ?」

 

竜也が見せた手札は9枚。その中には百鬼の邪王門が1枚、敗北するときに手札から見せることで敗北を1回回避する《一王二命三眼槍(バラド・ヴィ・ナ・シューラ)》が1枚。夕哉を2度も助けた《深淵の逆転撃》まである。

「ファイナル革命で出した2連デドダムが効いてる、きついけど、とりあえず次の憂いを断つ!燃える革命 ドギラゴンを墓地に!そして進化元がある至高の魂ジャシン帝で、ジャオウガに攻撃!ジャシンの効果でジャシン本人をアンタップ!」

「鬼エンド、百鬼の邪王門。4枚を墓地に送り、《龍素記号wD サイクルペディア》を蘇生。バトル効果は破棄して、出たとき効果で墓地からコスト4以下の呪文、《ドンドン吸い込むナウ》を唱える。効果で山札の上から5枚を見て、《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》を手札に。火か自然を手札に加えなかったからバウンスは発動しないし、ブロックもしない」

「そのままパワー7000同士でバトル!」

 

ジャシンとジャオウガが掴み合いを行い、その力比べは拮抗する。ジャシンはニヤリと笑った後力を抜き、そのまま後ろへ倒れる。ジャオウガがこれ幸いとジャシンを潰すが、そこにいたのはスベルニルで、ジャシンはすでに脱出していた。

 

「耐性を盾にして殴る、久しぶりの感覚だな、夕哉よ!」

「そうだね、初めて会った時の姿みたい!」

 

ジャシンはジャオウガの背後を取り思いっきりソバット(跳び後ろ回し蹴り)を浴びせる。そのままジャオウガは倒れ伏すのだった。

 

「ターンエンド!」

「燃える革命を簡単にケアしてきたね、流石闇文明。でもそっちはここまでにリソースを使いすぎてる。ジャシンの耐性がもうないからね」

「分かってますよ、でもやるしかないじゃないですか」

「あぁ、お互いに最善を尽くすデュエマは」

「「本当に楽しい!!」」

 

竜也がカードを引き抜き、一挙に盤面を展開する。

「王来英雄 モモキングRXを召喚。出たときに1枚捨てて2枚引き、進化はなし。さっきのバスタブくんのお陰で山札が分かりきってないんだよね。クリーチャーまでケアするためのカードは山札の下。まぁ、やるしかないか。サイクルぺディアで攻撃、その時に邪王門を1枚宣言と革命チェンジ!まずは邪王門を1回!《鬼ヶ羅刹 ジャオウガ》をバトルゾーンに出し、至高の魂と相打ちさせる!」

「サイクルぺディアは手札から唱えた呪文を倍加させる効果もある。もう一度邪王門を開き、《ボルシャック・サイバーエクス》をバトルゾーンに!効果で至高の魂とバトルしながら、出た時効果で相手の最もパワーの小さいクリーチャーを破壊!」

「ジャシンはやられるけど、ジャジーは進化元を身代わりにして生き残る!」

「更に革命チェンジ!ラフルル・ラブで次の自分ターンの初めまで、呪文を全て止める!」

「嘘、更に呪文ロック!?」

「これでWブレイク!」

 

夕哉 シールド1

「シールドチェック!トリガー、無し……!」

「デドダムで、最後のシールドを攻撃!」

(この局面を打開できるのは、あのカードだけ……。引くしか、ない!)

 

夕哉 シールド0

「シールドトリガー!《終止の時計(ドゥームズデイ) ザ・ミュート》!出た時効果で2枚ドローして1枚捨てる!更にシールドがこのターン中2枚ブレイクされたから、シールドトリガー+効果発動!竜也さんはもう、クリーチャーで攻撃できない!」

 

「……なるほど、ターンエンド」

「俺のターン!ここですぐ攻撃できるクリーチャーをだせば、さっき見た手札の内容的に勝てる!」

「さぁ、さっきから手札の内容も変わってるから、どうだろうね」

「………ふぅ。ドロー!!」

 

夕哉がカードを引く。引いたカードは、《至高の魂 アビスベル=ジャシン帝》。

「いよっし!!」

「なるほど、この土壇場で…!」

「手札からミュートの上にジャシン帝をG-NEO進化!」

「墓地や手札には大量のスベルニルとジャシン帝。これはきついね…!」

 

夕哉の手によって墓地に落ちていったジャシン達が復活していく。

「至高の魂の効果でスベルニルを経由し、至高の魂ジャシン帝を3体バトルゾーンに!3体目の効果で墓地からジャジーブラッドをジャジーブラッドの上にG-NEO進化!」

 

ジャシン達は腕を組み、竜也の前に立ち塞がる。

「さて、余達アビスロイヤルの力を見せてやるとしよう」

「……3枚までは大丈夫、ここで決める!ジャジーブラッドでダイレクトアタック!」

「逆転撃発動、《深淵の逆転撃》。使用時相手1体のパワーをマイナス∞。ジャジーを破壊するよ」

「ジャァァブラァァァ!?」

「ごめんジャジーブラッド!至高の魂1体目でダイレクトアタック!」

「起動、一王二命三眼槍!敗北を無効化する!」

「2体目でダイレクトアタック!これで決まりだ!」

「いいやまだだ!2枚目の一王二命三眼槍!」

 

ジャシン達の攻撃が3度もいなされる。最後のチャンスに、夕哉は手をかけ、祈る。

「3体目のジャシンで!ダイレクトアタック!!」

「……通るよ、対戦ありがとうございました」

「…ありがとうございます!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

夕哉はゲームが終わり筐体の外へ出るとフラフラと歩き、休憩スペースで座り込んだ。

「つ、疲れた……」

「お疲れ、夕哉くん。かなり強くなってたよ」

「結局最後祈ることには変わりなかった……。俺まだまだですね……!」

「昔の夕哉くんじゃこうはならなかっただろ、十分に成長だよ」

 

そう言って竜也が渡してきた温かいお茶を飲み、夕哉はこう返す。

「……ヴリドガルドに、モルスに、勝てますかね」

「しておいて無駄になる準備はそう存在しないよ。今日の僕のデッキはただ粘り強いだけだし、手札を見られた後は一気に状況が苦しくなった」

「俺は、超魂をうまく使えるようにしたいです。正直今の試合、スベルニルとジャシンとジャジーブラッドだけで戦ってましたから」

「……そうだね。否定できない。さて、反省を糧にして、次の試合に行くとしようか」

「はい!やりましょう!」

 

このようにして元気に台に戻っていく夕哉を見ながら、竜也は不安そうにこう思う。

 

(……しておいて無駄な準備はない。大丈夫だ、公輝も、夕哉くんも、俺が未然に守れるように、もっと前に進むんだ)

 




「竜也と」「夕哉の!」「「今日のカード紹介!」)
「夕哉くん、今日のカードは?」
「今日は、《至高の邪騎 スベルニル》です!」
「パワー4000の4コスト、闇文明のクリーチャー。Gストライクも持ってるんだね」
「はい!出たときにスベルニルから進化できる5コスト以下のクリーチャーを乗せられるので、それで《至高の魂 アビスベル=ジャシン帝》がいれば、更に展開することができます!」
「G-NEO進化で身代わりになっても、手札や墓地から再出撃できるのは、間違いなくこのカードの強みだね」
「というわけで次回、『家族の形・『普通』の形』」
「夕哉くん。スベルニルから出して強いのはジャシンとジャジーブラッドだけじゃない。いろいろ試してみるといいんじゃないかな」
「そうですね。フォック=ジャックとか…。とにかくいろいろ試してみます!」
「幸い時間はある、全力で相手するよ」
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