名探偵プリキュア!ウルトラマンティガ 真実の光 作:Lotus000
〇→あんな
□→みくる
☆→三人称
学校の場面はカットしようかと思ったけど、ここは大事そうなので書きました。
◆
いつものように朝が来る。
今日の天気は晴れ時々曇りといった空模様。
「本当に平気?」
あんなに声をかけるみくる。
そんな彼女の格好はいつもの私服ではない、私立まことみらい学園の制服。
今日から新学期で学校が始まるのだ。
「大丈夫!ひかる君やジェット先輩がいるし!」
右腕を曲げてマッスルポーズをして力強く答えるあんな。
それをあんなの隣で見守る僕。
「でも……ジェット先輩はず~っと研究室に籠ってるし……」
みくるの言う通り、先輩は朝から研究室にいたままで姿を見せていない。
研究室の前の扉には『研究中 はいるな!』の札が掛けられている。
時折、先輩の叫び声や物音がして騒がしいが。
「それにポチタンもいるし!」
後ろを振り返ると、ポチタンは机の上に置かれた物を自らの身体に吸収、いや仕舞っている。
「昨日からああだけど……」
「いろいろ入れるのが楽しいみたい。マコトジュエルで成長してるってことだよ」
満足したのかポチタンはこっちに来てあんなの肩に寄りかかる。
「そろそろ時間じゃない?みくる」
「ほら!急がないと!学校遅刻するよ!」
みくるも安心したのか顔に明るさが戻る。
「何かあったらボイスメモで連絡して!」
「分かった!」
扉を開き、みくるは手を振る。
「行ってきま~す!」
「「行ってらっしゃ~い!」」
「ポチ~!」
扉が閉まる。
事務所内の部屋にはあんなとポチタン、そして僕だけ。
「静かだね……」
「うん」
事務所が静寂に包まれる。
☆
「マコトジュエルは?何故取りに行かぬのだ」
怪盗団ファントムのアジト。
仮面越しに瞳を光らせるウソノワール。
頬杖をついたまま、舞台に立つニジーへと問う。
マコトジュエルが手に入らないことへの焦りなのか、それとも度重なる部下たちの失敗への憤りか。
「はい。『
自信満々に笑みを浮かべながら答えるニジー。
二階席からはアゲセーヌ、キュアアルカナ・シャドウ、ゴウエモンが椅子に座り見物している。
「度重なる失敗……ニジーよ。手に入れなければ……次はない」
ウソノワールの口から告げられる最終宣告。
今回の任務が失敗すれば、ニジーは3度目の失敗。
『仏の顔も三度』ということか――――ウソノワールは温厚ではなさそうだが。
「ライライサー!」
◆
「みくる大丈夫かな~今日から中学2年生でしょ?新しいクラスで緊張してないかな」
口にしながら地球儀を人差し指で回すあんな。
僕とポチタンがそれを眺めている。
「ポチ~ポチ!」
すると、ポチタンは地球儀を浮かべると自身の身体へ吸収した。
「ポチ!」
「あっ!」
「ポチ~!」
自分の身体よりも大きい地球儀を入れたことで容量がなくなったのか、これまで入れていた物がすべて弾き出されてしまった。
「ほら、無理して入れるから……」
「まだまだ赤ちゃんだね」
「ポチ~……」
そんなことを話していると室内が暗くなる。
照明の電気は点けていないが、まだ午前中なので日の光で事務所内は明るいはず。
そう思い、サンルームの窓から空を見ると雲行きが怪しくなっていた。
太陽が雲に隠れて見えなくなってる。
「なんか雨が降りそうだね」
「予報では、晴れ時々曇りだったんだけどなぁ。みくるが帰って来る頃には止むのかな」
分厚い雲が見え、暫く雨が続きそうだ。
みくるは傘を持って行っていない。
「みくるに傘、持ってってあげようか」
「ポチ」
「あ、届けるならちゃんと自分のも持っていくんだよ」
「うん」
ポーチ状になったポチタンを肩に掛け、傘を持ったあんな。
事務所の玄関まで同行し、見送る僕。
すると僕らのもとへ……
「出来た~!」
研究室から大きな声とともに先輩が飛び出して来た。
「古い本にあった伝説のプリキット!」
そう言って見せてきたのは、レンズのようなものが付いた小さな棒。
虫眼鏡のようなプリキット、それが2本。
「伝説?」
「あぁ。詳しいことは分からないけど、名探偵プリキュアの危機を救ってくれるらしい」
「すごい!」
古い本にプリキットの設計図でもあったのか。
解読をして、発明するから研究室に籠っていたのか。
「ん?出かけるのか?」
「うん。みくるに傘持っていくの」
「じゃあ、みくるにも渡してくれ」
先輩はあんなにプリキットを渡す。
「分かった!ありがとう!お揃いだね」
小さく呟くあんな。
あんなは玄関の扉に手をかける。
「行ってきまーす!」
「「行ってらっしゃい」」
玄関の扉が閉まる。
本当の静寂が来た。
少しひと眠りしようかな。
「そうだ。ひかる、研究室に来てくれ」
「ん?」
〇
「流石に名探偵みくるでも天気までは読めないよね~」
「ポチ!」
腰にポーチのようにぶら下げたポチタンと話しながらみくるのいる学校へと歩く。
空は事務所を出た時のように雲が広がっていたが、まだ雨は降らなさそう。
「あ!みくるの分しか持って来てない……」
手元の傘が一本しかない。
ひかる君に自分の分も持っていくように言われていたのに、ジェット先輩から渡されたプリキットに夢中ですっかり忘れちゃった。
「ポ~チ~……」
呆れるような目で私を見て鳴くポチタン。
「雨が降る前に届けて、早く帰ろ!」
早く届ければ、私も濡れずに済むかもしれない。
そう思い、私は学校へと走っていく。
走り始めてから少しして、門で囲われた大きな敷地と校舎が見えてきた。
「ここだ!みくるの学校」
『私立まことみらい学園』、間違いない。
とはいえ、勝手に校舎には入ってはいけない。
どこか受付を見つけて入るか、本人に会えれば一番いいんだけど……
「……あ!」
校舎の2階の渡り廊下。
あの姿、あの顔。
「みくるだ!」
私のいる正面を向いているが、その視線は上――空に向いていた。
表情は笑顔ではなく、浮かない顔をしている。
傘を持っていないから帰りに濡れることを心配しているのかもしれない。
傘を持ってみくるを呼びかけようとした。
「みく……「み~くる!」ぁ……」
私の声をかき消すように声が響く。
みくるの後ろからみくると同じ制服を着た女の子が飛びついた。
「ちょ~っと、りえ~!」
「また同じクラスになれるなんて~嬉しいよ~」
「えぇ、よろしくね!」
3人の声を聞き、傘を持ちながら上げた腕を下ろす。
会話からあの2人は以前から仲の良いクラスメートのようだ。
あんなみくるの姿は初めて見た。
「……なんか降りそうだね」
「傘忘れちゃった」
「私、持ってるから一緒に帰ろう!」
「ありがとう!」
「忘れちゃ駄目だよ~みくる!」
「降ると思わなかったんだもん!」
3人の笑い声が耳に響く。
他愛もない日常的な会話。
でも私には、それがどこか
締め付けられるような感覚。
みくるに友達がいたって不思議ではない。
あの輪に入る資格なんて、自分にはない。
自分は、この時代の人間ではないのだから。
そんなこと、分かってる。
でも今は、とにかくこの場から離れたい。
そう思い、そこから歩く。
「あっ……!」
前を見ず、足元を見ていたので、正面を歩いていた女性とぶつかってしまった。
その人が持っていたであろう写真が地面に落ちてしまう。
「ごめんなさい」
「いえ、こちらこそボーっとしてて……」
落ちた写真を拾い、相手の謝罪にこちらも謝罪する。
「ポチ~?」
「ぽち?」
「うっ……!?その!私もこんな写真……ぽ……ぽちい……欲しいなぁ~なんて……」
ポチタンの声を聞かれてしまい、何とか誤魔化そうとする。
「ありがとうございます。妹なんです」
何とか誤魔化せたみたいで一安心。
「仲良さそうですね」
「はい。恵子はこの学校の高等部の2年生で、交換留学でロンドンに行ってるんですけど……」
仲の良い妹のこと話すにしては、浮かない顔をする女性。
「どうかされたんですか?」
「最近、おかしなことがあって……街で恵子を見たってよく言われるんです」
「ロンドンにいるのに?」
確かに変だ。
ロンドンは、まことみらいという街どころか日本国内でもない、海の向こう。
「似た人じゃないんですか?」
「私もそう思ってました……でも……見たんです」
女性は今朝のことを話してくれた。
大学へ通学中、駅前で制服姿の恵子さんの姿を見た。
思わず恵子さんを追いかけて来たというのだが……
「学校に聞いても恵子はいないって言うし、ロンドンの恵子にも電話したんですが出ないし……なんだか心配で……」
なるほど。
浮かない顔をしていた理由はそうゆうことだったんだ。
私は思わず、口を開いた。
「私に任せてもらえませんか」
「えっ?」
「オープン!」
私は腰からミニチュアサイズのプリキットを取り出す。
「プリキットブック!」
ミニチュアサイズのプリキットブックが元の大きさになり、それを手に持つ。
目の前で小さな物が、大きな本に変わるのを見た女性は驚いている。
「キュアット探偵事務所の明智あんなです!」
「き……北村真理子です……」
「真理子さん、名探偵に任せて!この事件、はなまる解決してみせます!」
「じゃあ……お願いしてみようかな」
まだ、理解しきれていなさそうな真理子さん。
でも、困っている人が目の前にいるのなら放ってはおけない。
「写真お借りしてもいいですか?」
「えぇ」
真理子さんから先ほどの写真を手渡される。
あっ、そうだ。
「雨、降りそうなんでどうぞ!使ってください!」
みくるに本来渡そうと思っていた傘だったけど……みくるは友達と帰るし大丈夫だよね。
真理子さんに傘を渡す。
真理子さんは会釈をして、歩いて行った。
「困っている真理子さんがほっとけなくて、思わず依頼引き受けちゃった」
「ポチ~」
「みくるに言っておかないとね」
そう思い、ミニチュアサイズのプリキットボイスメモを手に持つ。
みくるに連絡をしようとボタンの上に指を置いた。
でも、私はその手を止める。
さっきの光景が脳裏に浮かぶ。
本当だったら依頼は二人でやるけれど……
「みくるの邪魔しちゃ悪いからね……」
□
ゆみとりえと一緒に廊下を歩いているときだった。
「みくるさん」
後ろから私の名前を呼びかける声がした。
振り返ると、私達の1つ上の学年の生徒会長、“金田れい”さんだった。
「生徒会長?」
「理事長がお呼びです」
ゆみとりえの二人に一言断り、理事長のいる理事長室へと足を運んだ。
「わざわざすみませんね。聞きましたよ。寮を出て探偵事務所を開いたと、夢に一歩近づきましたね」
良かった。
新学期早々、何か問題を起こしてしまったのかと思ったけど勘違いだった。
私の夢を応援してくれてた人の言葉は嬉しい。
「はい、おかげさまで」
「そこでと言ってはなんですが、みくるさんにお願いがあります」
お願い?
「事件を解決して欲しいんです」
事件?
なるほど、本題はこっち。
キュアット探偵事務所の私に依頼をするということ。
それも学園の理事長からだ。
「
「エッ?」
「ゆ……ゆゆ……ゆうれぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!?」
私の探偵史上最大難度の依頼だと思った。
〇
受付で手続きを済ませた私は、首から『GUEST』と記された札を掛け、私立まことみらい学園の敷地内に立っていた。
「同じ敷地に中学と高校があるんだ」
同じ学校の敷地内でも、みくるが着ていた制服とはまた違った制服姿の学生がいる。
ちょうど下校時刻なのか、多くの生徒が校舎の外にいる。
「なんか……浮いてるかも……」
敷地内に入ってから周りの生徒から不思議そうに見られている。
生徒はみんな制服姿。
それに対して私は、私服。
そう思われてもおかしくない。
ただ、これでは聞き込みをするにもできない。
「あっ、そうだ!」
私は人気のない校舎裏へ移動し、腰に下げたプリキットを手に取る。
「オープン!プリキットグロス!」
元の大きさに戻ったリップグロスを手に持つ。
蓋を開いて、液体が付いたリップグロスを唇に塗る。
すると、私の身体が光り始めた。
光が収まると、私の姿は私服から先ほどの生徒たちと同じ制服を着ていた。
そして、中学生の身体が高校生らしい背丈と大人びた様子に変わっていた。
「ポチ~!」
「どう?女子高生、明智あんなは」
「ポッチ~!」
ポチタンも喜んでいるみたいだし、変装は大丈夫そうだ。
「よし、調査開始!」
早速、聞き込み調査を始めよう。
私は、下校するであろう女子高生に声をかけてみる。
「あの!この子を捜してるんですけど」
振り返った子に真理子さんから借りた写真を見せる。
「あぁ、恵子?私、同じクラスだよ?」
同じクラスの子。
一人目で知人を引き当てたようだ。
運がいいと思っていると
ピピピピピピ……
「はっ……!プリキットボイスメモだ……!」
突然、ポケットからプリキットボイスメモの着信音が鳴り響く。
「携帯?ばれたら取り上げられちゃうよ」
「ああっ、ち……違うんです!え~っと……」
タイミング悪いなぁと思いつつ、慌ててボイスメモを取り出し、着信音を切った。
「話の途中ですみません!恵子さんなんですけど……」
「昨日の夜、ロンドンからメール来たよ」
「メールかぁ……」
昨日の夜にメールが送られてきた……
特に不自然な点はなさそう。
恵子さんについて何か知らないか、他の人にも聞いてみよう。
□
理事長室を退室した後、あんなに連絡をしようとプリキットボイスメモを取り出し、電話をかけた。
しかし、ボイスメモに応答はなく、真っ暗な画面で私の顔を反射する。
どうして出ないのだろうか……
「取り敢えず、1人で調査しよう」
本来なら2人でやることだけど、連絡が取れない以上、私1人でやるしかない。
調査なら私1人でも出来る。
まずは、理事長から教えてもらった警備員さんに話を聞くことにした。
「警備員さん、幽霊を見たって理事長から聞きました。詳しく聞かせてください」
「あぁ……」
プリキットブックを見せて尋ねると、警備員さんは怖い話を聞かせるように語った。
「高等部の中庭でね、怪しい人影を見たんで行ってみると……」
夜間、この学園の巡回中をしていたとき、燕のモニュメントの近くに人影があった。
人影はこちらに気付いたのか、顔をこちらに向けたと思ったら突然、消えたとのこと。
「うぅ~……!」
「それも見たのは一度や二度じゃない……!」
「話聞かせてって言ったのに聞いてないじゃない」
「幽霊いや!お化けきらい!」
やっぱり怖い!
消えたってありえない!
「結局、何も分からなかった……」
あの後も頑張って聞き込みを続けたのだが、あまり有力な情報はなかった。
夜間ということもあって目撃者も限られている。
ふと空を見上げる。
事務所を出たときは晴れていた空がすっかり雲一面だ。
雨も降るみたいだし。
「なんか嫌な天気……」
ガサガサ……
「ひいっ!!?」
突然、後ろの茂みから物音がして揺れ動いている。
「だ、誰かいるの!?」
茂みは依然として揺れ動いている。
「うぅ~……(泣)なんなのぉ~!?」
すると、茂みから何かが姿を見せた。
ま、まさか……さっき言ってた……幽霊!?
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」
鞄を頭にして身をかがめ、身の安全を確保する。
「みくる、私だよ!」
「ぇ?」
振り返ると、この学校の高校生の制服を着た女の子がいた。
光が彼女を包み、収まると私服姿のあんながいた。
一体どうして、あんながこのまことみらい学園にいるのか。
本人から聞くことにした。
◆
先輩に招かれ、研究室に入る。
先輩に促されて椅子に座ると先輩はプリキットカメラの映像を大画面で壁に映した。
映像にはハンニンダー、アンサーとミスティック、そしてティガの戦闘の記録だった。
「ひかるが撮った映像を見て、現状で分かったことをまとめてみたんだ」
「カメリアインテリアの事件と、純一さんの漫画の時の戦いだ」
これまでティガに変身して、4回ハンニンダーと戦った。
1回目はティアラ。
あの時はティガになったことで頭が一杯で理解しきれていなかった。
そして2回目、エリザさんのペンのハンニンダーとの戦いで僕はティガとして戦い、守ることを決意したんだ。
「ここ。ティガの胸のランプを見てくれ」
花のハンニンダーの戦闘が壁一面に映される。
ティガの胸のランプに注目する。
青く光っていたのが赤く点滅していた。
「ペンのハンニンダーと花のハンニンダーの戦いで、ティガの胸のランプが点滅していた。そして点滅してからハンニンダーが浄化されるまで1分もない。ティガは長い時間の活動ができないんだ」
「なんで言い切れるの?」
「プリキュアも途轍もない力を持っているが、ティガはプリキュア以上の力がある。だが、どんなに優れていていようが完璧はない。何かしらの欠点がある。携帯電話だって、優れていても充電がなければ何も出来ないだろ?」
あの胸がドキドキするようなあの鼓動。
あれは活動限界を知らせる、いわば命の危険信号。
となると始めから光線をずっと打ち続けることは出来ない。
倒しきれなければならないし、無効化してくる相手にはエネルギーの無駄打ちだ。
先輩は画面を切り替える。
今度は、ティガの3種類の姿が表示された。
「まず、最初に見せた赤と紫の2色の姿。映像はないが、威力の高い白色の光線をこの目で見た」
いつかの夢でみたあの姿。
どこか神秘さを感じさせる姿だ。
「“マルチタイプ”とでも言おう」
「なんでマルチ?」
「後で分かるぞ」
次に見せたのは、赤い姿のティガだ。
「赤一色に変わることで、マルチタイプよりもパワーが発揮される」
「パワーが発揮される……だったら始めから赤で戦えばいいのに」
「言ったろ。どんなに優れていようが完璧はないって」
そう言うと、先輩は花のハンニンダーのエネルギー弾の攻撃を二つ表示した。
片方はマルチタイプ、もう片方が赤いティガだ。
マルチタイプは攻撃を空中で前転しながら回避し、赤い姿は右手で受け止めてかき消していた。
「マルチタイプの時は攻撃を避けていたが、赤い姿……“パワータイプ”では手で受け止めた。むしろ受け止めざるを得なかったんじゃないか?」
「受け止めるざるを得ない?」
「パワーが発揮できる分、動きが鈍い。スピードが遅くなっているんだ」
反対に――と言い、先輩はマルチタイプの画面を青紫色のティガの映像に変える。
ハンニンダーの攻撃を軽々避け、踵落としを決めている。
「紫一色の“スカイタイプ”では動作が機敏になっている。でもその分、パワーが落ちる」
「でも、ハンニンダーへの攻撃は効いてるね」
「ハンニンダーの素になったのが漫画の原稿。そしてスピードをのせた一撃だったからだろうな」
そうか……敵の特徴に合わせてティガは自分の身体をコントロールすることが出来るんだ。
正直、姿を変えたという実感はなかった。
蔦を取り除きたい、俊敏さが欲しい、そう思ったらなんか出来たという感覚だ。
ただ聞きたいことがある。
「それで、パワーが発揮できるからパワータイプは分かったけど、マルチタイプとスカイタイプというネーミングは?」
マルチタイプは何となく予想がつくが何故スカイなのか。
スピードタイプとか言うと思ったのに。
「マルチタイプはパワーもスピードもバランスが良いからだ。スカイタイプは……スピードタイプだとどうも安直すぎると思ったからだ」
「あぁ……そうゆうこと……」
意外と先輩は呼び方にもこだわりがあるようだ。
ティガの2話を見て、ヤズミ隊員の分析の凄さに気付いた。
1度の戦闘だけでティガの特徴捉えてるなんてさ