名探偵プリキュア!ウルトラマンティガ 真実の光 作:Lotus000
◆
「どんな謎でも、はなまる解決!名探偵 キュアアンサー!」
「重ねた推理で笑顔にジャンプ!名探偵 キュアミスティック!」
「「名探偵プリキュア!」」
「私の答え、見せてあげます!」
光が収まると、目の前にはあんなとみくるが変身したプリキュアとしての姿があった。
「あれが名探偵プリキュア!?」
「ポチ~」
ポチタンを抱えたジェットがそう言う。
「ジェット、初めて見たの?」
「自分の心の中にあるマコトジュエルでプリキュアになるとは聞いてたけど……本当だったんだ」
なるほど。
自分の心の中にあるマコトジュエル……もしかしたら僕のマコトジュエルも……?
「いけ、ハンニンダー!」
「ハンニンダー!」
ニジーの指示を受けたハンニンダーは、二人に向かってこぶしを振り下ろした。
二人は左右に分かれて攻撃を避け、ハンニンダーに反撃のキックを放った。
「ハン ニン ダー!」
二人の同時キックを受けたハンニンダーは仰け反るが、すぐに態勢を整えると先端から黒い液体を噴射してきた。
「アンサー!危ない!」
「あっ……」
「ふっ!」
ミスティックがアンサーに抱きよせるように飛びついたことで間一髪で避けられた。
黒い液体は、アンサーの後ろの木に命中した。
すると、命中した木が黒どころか禍々しいオーラに包まれた。
まるで闇に染まったような。
「強力なマコトジュエルをウソで覆えば……だれにも止められない強力な力になるんだよ!」
「ハンニンダー!」
「エリザさんのペンで……!」
「なんてことするの!」
二人がニジーの発言に怒りを覚え、拳を強く握っている。
「違うよ、もうボクのペンさ。ファンと偽り近づきゲッチュ!ウソを使えば容易いものさ!」
顔や声をおばあさんに変えながら語るニジー。
『あなたのファンです、握手してください!って。とっても嬉しくて!』
エリザさんから経緯を聞いた時、エリザさんは嬉しそうに僕らに話してくれた。
でも、そのファンはニジーがペンを盗むためのウソ。
彼女の気持ちを弄び、踏みにじる行為に僕も怒りを抱く。
「ほしいものはな~んでも、ウソで手に入る」
「ハンニンダー!」
ハンニンダーがペンの先端を二人に向けると、開いていく。
そこからガラス針をミサイルのように放ち、二人に命中する。
「ボクらファントムは、ウソで溢れ覆われた素晴らしい世界を作る!そのためには、マコトジュエルが必要なのさ!」
おばあさんや女子高生の姿に変えながらニジーは語った。
ウソで覆われた世界……聞き覚えがあると思ったら、あの夢だ。
まことみらい市が色を失ったかのような光景。
ウソよ覆えという言葉。
「ウソの世界なんて……全然素晴らしくない!」
「そうかな?君たち名探偵を倒すこんな力があるのに?」
身体を地に伏せながらも、叫ぶアンサーにニジーはあしらうように返す。
すると、隣にいたジェットが僕に対して「こいつを頼む」と抱えていたポチタンを僕に任せた。
そして彼は戦いの場へと歩いて行った。
「好き勝手言ってくれるじゃんか」
アンサーとミスティック、ハンニンダーの間に立ったジェットが言う。
「ボクも一つ教えてやる!キュアット探偵事務所の使命は『ウソを暴いて止める』。ファントム!お前たちからマコトジュエルを守ることだ!」
「随分と威勢のいいベイビーだ。キュアット探偵事務所。無論、君たちの使命は心得ているよ」
「ハンニンダー!」
ハンニンダーがジェットに対して意識を向けている。
ジェットに狙いを定めているんだ。
「でも、この状況でウソを――ハンニンダーをどう止める?」
ニジーはジェットに対して挑発するように尋ねる。
ジェットは発明家だ。
探偵でもプリキュアでもない。
ハンニンダーを止める力はないからこそ、ニジーはその意味も兼ねて言ってるんだ。
「プリキュアがいる!歴史上、数人しかいなかったという名探偵プリキュアが、今二人もいる!」
ジェット……
最初はあんなとみくるのことをプリキュアとは信じていなかった彼だった。
でも、彼は二人を『名探偵プリキュア』だと言ってくれた。
しかし、ハンニンダーはジェットの言葉に耳を傾けず拳を放とうとしていた。
ただ見ているだけしかできないのか。
このままファントムの好きにしていいのか。
僕にできることは……!!
その瞬間――
空間が時が止まったかのように静止する。
隣のポチタンが浮いたまま、動かない。
ジェットを助けようと立ち上がるアンサー、ミスティック。
ハンニンダーの拳が迫るジェット。
その様子を見届けるニジー。
僕の胸ポケットから光が溢れ、飛び出る。
光の正体は案の定、僕が持っているマコトジュエル。
あのマコトジュエルが僕の前に浮かんでいる。
この現象はこれが引き起こしているのか?
『そのマコトジュエルは、きっとお前を導いてくれる』
ジェットの言葉が脳裏に浮かぶ。
マコトジュエルがみるみる形を変えていく。
スパークレンス――
初めて見るはずの名を呟く。
大理石のようなグリップ部分を右手で掴む。
黄金色の部分を見て僕は気づいた。
ウソで覆われようとしている世界の夢で見た、金色のプロテクターの胸部のあの銀色の人物。
昨日僕が姿を変えたあの戦士、ティガ。
ようやく僕はわかった。
「僕にできることは、戦うこと……!プリキュアと一緒に、この世界をファントムから守る!」
覚悟はできた。
右手に持ったスパークレンスを天に掲げるように振り上げる。
先端部分が左右に展開し、レンズから放たれた光が僕の肉体を包み込んだ。
☆
「ハンニンダー!」
「ジェットさんっ!」
「逃げてっ!」
アンサーとミスティックが痛む身体を無理やり動かし、走る。
だが、二人が防ぐよりもハンニンダーの拳の方が速い。
ジェットに向かって叫ぶが避けられない。
「っつ……!」
ジェットは目を瞑り、両腕で顔を覆う。
しかし、いつまで経っても痛みや衝撃が来ない。
「大丈夫だよ、ジェット」←透明にしてます
目を開けると、ハンニンダーの拳が何者かに受け止められていた。
「ハンニン!?」
「お前は……!?」
ニジーはハンニンダーの拳を受け止めた人物に驚く。
「あれは……!」
「ティガ!」
その人物は、ひかるが姿を変えた戦士『ティガ』であった。
「チャアッ!」
両腕で受け止めたティガはハンニンダーの拳を押し返した。
「ティガ……?」
アンサーが言ったその名前をジェットは復唱する。
名前を呼ばれて反応したのか、ティガが振り返る。
お互い言葉を発していない。
ジェットは啞然としているが、ティガは顔色が読み取れない。
「はっ……!ジェットさん、そこから離れて!」
「こっちに!」
「あっ、あぁ」
ジェットはアンサーとミスティックのもとへと移動した。
「なるほど、君の名前はティガと言うのか。ではティガ!昨日の借りを返してもらおうか!」
「ハンニンダー!」
「フッ!」
ティガは構え、戦闘態勢に入る。
ハンニンダーが地面を蹴り、勢いを増した拳をティガに対して放った。
腕を交差して軽減したものの、先ほどよりも威力が強く、防御の構えを崩される。
「ハンニンダー!」
続けてハンニンダーは、左足でがら空きになったティガの身体に放ち、横に蹴り飛ばした。
「ウアッ!」
吹き飛ばされ、地面を転がるティガ。
片膝をつきながらも、ハンニンダーに対して構えなおす。
「ハンニンダー!」
今度は黒いインクを噴射して染めようとするが、ティガは前転で回避した。
一気にハンニンダーとの距離を詰めようと接近する。
「今だハンニンダー!」
だがニジーは回避されたことを考慮していた。
ニジーの指示を受けたハンニンダーは、インクではなくガラス針ミサイルを接近してくるティガに放った。
「グアァッ!」
突然の攻撃に、防御の構えも出来ず真正面から受けてしまう。
攻撃を受け、倒れるティガの姿が土煙で見えなくなる。
「ハン ニン……」
「次に姿が見えた時が、君のチェックメイトだ」
ハンニンダーが再度インクを噴射しようと構える。
そろそろ土煙が晴れて姿を捉える……
「「はぁぁぁぁぁ!!」」
「ハンニン ダー!?」
そうはさせまいとアンサーとミスティックがハンニンダーの真横から同時にパンチを食らわせた。
ハンニンダーが態勢を崩し、倒れる。
「まさか再び舞台に立つとは……」
ニジーは想定外だと感じていたものの、呆れたような反応をする。
「ウソをつかれて、ペンを盗られたエリザさんは悲しんでる!」
「人を悲しませるウソなんて……!」
「「私たちがウソを終わらせる!」」
二人はジュエルキュアウォッチ取り出し、針を11まで回す。
「フッ!」
一方、煙が晴れ姿を見せたティガはハンニンダーを視界に捉える。
両腕を腰の位置まで引き、胸の前に突き出し交差させる。
伸ばした両腕を真っ直ぐ左右に大きく開き、エネルギーを中心に集約させ、L字に腕を組み、白色の光線を解き放った。
ゼペリオン光線である――
「「これが私たちの……アンサーだぁぁぁぁ!!」」
「チャァァッ!」
二人の突撃と、ティガの光線が直撃したハンニンダーは爆散し、光の柱が立ち上がった。
「「キュアット解決!」」
ハンニンダーが消滅し、青色で星型のマコトジュエルが掌に収まる。
それをポチタンに渡す。
「ポチポチ!キュアキュア~!」
マコトジュエルがポチタンの中に吸い込まれた。
「次のショーで、また会おう」
そう言い残し、ニジーは煙とともに退散した。
「木が戻った?証拠を残さず消え去るってわけか」
ジェットは闇に染まった木が元に戻る様子を見て呟く。
ティガも戦いが終わり、棒立ちの状態でハンニンダーやニジーがいた場所を眺める。
胸のランプ――カラータイマーが音を鳴らしながら点滅を始めていた。
「あの!」
ティガに対して、アンサーが声をかける。
「ジェット先輩を助けてくれて、ありがとう!」
「ありがとう!」
「ポチ~!」
二人はティガに頭を下げた。
ポチタンも喋れないものの、喜ぶように表現している。
「お前が何者かは分からないが……礼は言う。アイツらのことも助けてくれてありがとう」
ジェットも礼を言う。
ティガは頷くと、空の彼方へ飛び去って行った。
「と……飛んだ!?」
「びっくりしちゃうよね」
「わかる~」
◆
元に戻った僕は急いでみんなに姿を見せた。
あんなとみくるは、僕がちゃんと避難していたと安心していたが、ジェットはポチタンをおいてどこへ行ってたと言われる始末。
理不尽と思いながらも仕方なく受け止めた。
それにしても戦いが終わった時、やけに胸がドキドキしたな。
「はい!」
「私のペン!」
パティスリーチュチュへ戻った僕たちは、取り返したガラスペンを持ち主のエリザさんへ返した。
ペンが手元に戻って来て、エリザさんはとてもうれしそうだ。
「犯人は取り逃がしましたけど……」
「でも、戻ってきたから!ありがとう!」
「新作頑張ってください!」
「うん!」
無事にペン盗難事件は解決した。
その後、キュアット探偵事務所へと戻った僕たちはジェットから話があると言われた。
「それ。やるよ」
ジェットがあんなとみくるに渡したのは本のようなもの。
「『プリキットブック』。名探偵の証だ」
名探偵の証ということは……ジェット!
二人のことを認めてくれたんだ。
ところが二人は黙っていた。
事務所に無音の時間が生じる。
「「うん?」」
「勘が悪いな。認めてやるって言ってるんだ。事務所も好きに使えよ」
ジェットの説明を聞いてようやく理解したのか、二人は笑顔になる。
「ありがとう!やったねみくる!」
「えぇ!」
「ポチ~!」
ようやく本当の意味で一歩を踏み出せたんだな。
やったな、みくる。
「私たちで困った人たちを助ける。マコトジュエルを守って、ポチタンも元に戻して、そしたらあんなも元の時代に!」
「うん。でも私決めちゃったんだ。み~んなを助けるって!」
「うん?」
「ウソで覆われた世界なんて嫌だから!私、みくると一緒に名探偵プリキュア頑張る!戻るのはそのあと!」
「あんな……」
あんな。
中学生とは思えないくらいすごい子だな。
「よしお前ら。名探偵プリキュアとしての証をプリキットブックに書け」
ジェットは二人にプリキットブック専用のペンを渡した。
いや、ペンを大きすぎない?
普通のペンでよかったと思うんだけど……
二人が表紙を捲り、ハートの模様に沿ってペンをなぞると、それぞれの顔と名前がブックに記された。
「よし、じゃあ改めて……ようこそ『キュアット探偵事務所』へ。名探偵プリキュア」
「よろしくね、ジェットさん!」
「ジェット
「先輩!」
「ジェット先輩、よろしくお願いします!」
「よろしく!」
こうしてあんなとみくるの二人は正式に『名探偵プリキュア』、表向きは探偵として活動することになった。
え?僕はどうしたかって?
それは……
「日本の名探偵、明智小五郎には助手がいました。シャーロック・ホームズには相棒が。つまり……ひかる!」
「ひかる君、私たちの助手になってほしい!」
という二人のスカウトを受けて助手として支えることに。
それだけではない。
「僕の健康面が心配なんだろ?二人の助手だけじゃなくて、料理人兼、僕の助手として事務所に住んでいいぞ」
僕の荷がどんどん重くなっていってる気がする。
あの後、ジェット先輩に呼び出され研究室へやって来た。
研究室には僕と先輩の二人だけだ。
「よし、来たかひかる。さっそく助手として頼みたいことがある」
ジェット先輩は僕に、妖精姿のデザインのビデオカメラを渡してきた。
プリキットボイスメモみたいな感じの見た目をしている。
「これは?」
「ボクが発明したビデオカメラだ。名前はまだない。ひかるに任せる」
「へぇ~……これで何をするの?」
先輩はこう言った。
「それにティガのデータを集めて調べるんだ」
僕は固まった。
まさか……気付かれた!?
「ティガって……あの戦士の?どうして?」
心の中では焦りつつも、平然を装いながら先輩に尋ねる。
「あのティガってやつの姿と模様。お前が持ってるマコトジュエルの見た目にそっくりだった。恐らくひかる、記憶を失う前のお前とティガは何かしらの関係があるのかもしれない」
先輩よく見てるな……と思いながらも、その考えを聞いて納得した。
確かに僕はあの時、自分がティガになれる・ティガであることを理解した。
けれど、結局はティガについて知っていることはない。
何かしらの関係があることは大いにあり得る。
「分かった。ティガについてのデータを集めるよ」
正体を隠すヒーローって苦労しているんだということを、これから味わっていくんだろうなぁと思った。
~ 日記 ~
4月3日
パティスリーチュチュにて、来栖エリザさんの大切なガラスペンがなくなる事件が起こった。
あんなとみくるの推理により、ファントムのニジーの変装を見抜き、追い詰めた。
ハンニンダーとの戦闘で、『ウソで溢れ覆われた世界を作る』ことがファントムの目的だと知った。
そしてキュアット探偵事務所の使命が『ウソを暴いて止める』ことだと知った。
僕がなぜ、
でも、事務所のみんなと一緒に、この世界をウソから守るという思いは大切にしていきたい。
スパークレンス
ひかるのマコトジュエルが変化したティガに変身するための宝具。
マコトジュエルの状態では変身できないが、この状態になることで変身可能(プリキュアが変身時に行う「オープン」みたいな。ただし、ひかるは「オープン」とは言わない)。
ゼペリオン光線
ティガの必殺技。
マコトジュエルの力が宿っているため、プリキュアと同じく浄化の力がある。
ただし、基本はハンニンダー相手にしか使用しない。
今回、時が止まったようにしたのは本編でジェットが物陰に隠れず、余裕で見られる場所のため隠れて変身できなくね?と思ったから。そして今後のスパークレンスでの変身を描写したかったから。
基本は離れたところに隠れての変身。
カラータイマーについての言及は、次回かな……
次回はまだ執筆中です。一週間以内に投稿できたらと思います。
たんプリのキャラで好きなのは誰ですか?
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あんな/アンサー
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みくる/ミスティック
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くれあ/エクレール
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るるか/アルカナ・シャドウ&アルカナ