ええっ!?この世界ってグラブルじゃないの!? 作:ざいざる嬢
反省と後悔はない。
決闘編までは続けたい(願望)
なお、グラブルは数年前にやっていた程度のにわか知識しかありません。ユルシテ……。
「うおーっ!?転生だぁーっ!?」
初めまして世界!転生者様の爆誕だァ!!
……はい、テンションが変になっちゃってたね。でも仕方ないと思う。
だって転生だよ!?前の世界なら誰もが夢見た異世界転生!!死んでしまったのは残念だけど、死んでしまったのなら仕方ない。憧れの異世界転生、第二の人生を目いっぱい楽しもうと思うのは当然のことではないだろうか。
そして何度でも言う。異世界転生だ。現代に転生じゃあない。
目の前に広がる風景──広大な雲海と浮かぶ島々、時折見る飛空艇を見て私は確信したね……ここは前世で大人気だったあのゲーム『グランブルーファンタジー』の世界だと!!
グランブルーファンタジーとは、簡潔に言えば大地が雲海に浮かぶ空の世界を飛空艇で旅して空の果てにあるあらゆる願いが叶うと言われている伝説の島『イスタルシア』を目指す……そんな話だったはずだ。
道中、主人公たちはエルステ帝国や星の民、星晶獣などが関わる事件に巻き込まれながらも頼もしい仲間たちと冒険の旅をする。そんな王道のストーリーだ。
そしてこの世界には人間──ヒューマン以外にも獣耳が特徴のエルーン、頭に生えた二つの角が特徴のドラフ、とがり耳と小柄が特徴のハーヴィンなどの種族がいる。
どの種族にもそれぞれの魅力があり、キャラクターも多種多様でガチャには苦しめられたのは今となっては良い思い出だ。
そんなグランブルーファンタジー……縮めてグラブル!の世界に転生できた私はこれでもかと喜んだ。嬉しくて転げまわって島から落ちそうになるぐらいには喜んだ。
なにせ私は
何を隠そう、私の今世の名前はジータ。主人公の女性バージョンなのだ。
鏡で何度も確認した。ボブカットの金髪に明るい茶色の瞳。それにカチューシャまで着けている私はどこをどう見てもジータちゃんだ。
となると、私の住んでいるこの島は始まりの島でもある『ザンクティンゼル』ということになる。この島で私は父から手紙を受け、相棒であるビィくんとルリア、カタリナさんと出会い冒険の旅へと向かうことになるわけだ。
……などと、その気になっていた私だったが懸念すべきことが出来てしまった。そう、私を取り巻く環境についてだ。
なんと、両親はいるし父は空を旅する騎空士でもない。そしてビィくんもいないのだ。
確かビィくんと主人公であるグラン、もしくはジータは幼いころから一緒に暮らしていたはずなんだけど、未だその姿を見ない。父も普通に島での仕事に従事している。
なんなら島の名前も『ザンクティンゼル』じゃなかった。なんでもこの島は『ホルファート王国』に属する島のひとつらしい。
どこだよ『ホルファート王国』。何グランデにある王国なのよ?
う~ん、もしかして私は主人公ではないのかもしれないと思い始めてきたのが最近。
確かアニメも男主人公であるグランくんがメインだったし、もしかするとこの世界には既にグランくんがいてビィくんとルリアもそっちに行っているのかもしれないと考える。そうなると私の方に何も起こらないのも納得だ。
私はがっかりした。私は主人公にはなれないのか、と。
けれど、逆にストーリーに縛られることが無いのだから好きにこの世界を謳歌できるのでは?そう考えると私の未来は途端に明るく見えた。
そんな私は両親に島を出て冒険したいと告げると全力で反対されたが、私の情熱はそんな制止では止まらず冒険者になるべく特訓を独自に始めた。
目指すは当然『十天の極み』だ。目標は高い方がいいに決まってる。イスタルシアを目指すのも難易度的に言えば変わらないと思うしね。ガンバルゾー!!
特訓は通信教育を使ってあらゆる戦闘技術を学び一年、二年と続き三年目に差し掛かった頃、両親はようやく折れたのか私に冒険者のノウハウを教えてくれるという師を紹介してくれた。
「ふぇふぇふぇ、この嬢ちゃんかい?冒険者になりたいっていうはねっかえりは」
私はその人物を見てビビーンと来た!
見た目こそただの老婆だけど、私は知っている。この老婆は
この老婆こそ主人公のジョブ、クラスⅣと呼ばれる上級ジョブを習得するためのクエストで待ち受ける難関であり、乗り越えるべき試練となる人物だ。
強さは……底が知れない、というのが一番伝わりやすいかな?
だから私は確信した。この老婆の試練を乗り越えれば私は強くなれると。
「はい!よろしくお願いします師匠!!」
「ふぇふぇふぇ!返事はいいみたいだね。 アタシの扱きについてこれるかな?期待してるよ、蕾の嬢ちゃん」
老婆の扱きはとんでもなかった。めっちゃ強い。
そりゃあ専用の攻略記事が出来るわけだよと前世のことを想起するぐらいには叩きのめされた。
なんなら知識面でも叩きのめされた。何でもできるなこの老婆。ハイブリット過ぎるでしょ。
「なにやってんだい!まだ寝る時間じゃないよ!! 花咲かす前に枯れる気かい!?シャンとしな!」
「ま、まだまだぁ! 私は世界を自由に旅する騎空士になるんだァ!!」
「その意気や良し! 雑草魂見せてみなァ!!」
「花なのか雑草なのかハッキリしてくれませんか師匠!?」
それからも老婆の扱きは続き……15歳に差し掛かった頃。
「よくやったねジータ。 お前は見事に芽吹き咲き誇り、実をつけた」
「師匠……」
「だがまだ実は若く青い……最後の試練だ。ついてきなさい」
そうして老婆について行けばそこには一人用の騎空挺が出港準備を終えた状態で用意されていた。
「師匠これは……」
「この中にはこの辺りの空域を記した空図と幾らかの金銭に食料なんかが積んである。 ジータ、お前はこれからこの騎空挺を駆り冒険に出て何かしらの成果を持ち帰ってもらう。
期限は三ヶ月。この老婆を納得させるものを持って帰ってこれたら免許皆伝を与えようじゃないか」
不敵に笑う師匠だったが、私はそれどころではなかった。
憧れのこの世界に、この青空にようやく旅立つことが出来る。そんな高揚感で胸がいっぱいだった。
三ヶ月で何か成果を持ち帰らなければならないが、それでも今の私には成し遂げられる気がした。
「分かりました。必ず師匠を驚かせるようなものを持って帰ってみせます!」
「……期待してるよ」
そうしてこの世界に
書き溜めは四話分ぐらいあるので、緩く楽しんでください。
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