ええっ!?この世界ってグラブルじゃないの!?   作:ざいざる嬢

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前回の話、一ヶ所お遊び要素を入れたら気づいてくれた人がいて嬉しい……笑

この話書きながら無職転生観てて、六面世界にリアムと案内人がいたらヒトガミの敵がルーデウス以外に増えるから面白いかも……って妄想したんで誰か書いてください(他人任せ)


決闘後の後始末

 決闘は無事私とリオンさんが勝利した。

 ただ、最後の戦いを私は観戦することが出来なかったけど、聞くところによると殿下の鎧はアロガンツによってバラバラではなく粉々にされてしまったらしく、そのショックで殿下は別の救護室へと運ばれたそうだ。アンジェも殿下の安否が心配でそちらに付き添っているらしい。

 折角だからそこで話し合って互いのわだかまりがなくなればいいのだけど……こればっかりは難しいかな?

 多分ユリウス殿下は今回の決闘でマリエさんと別れることになったけど、これだけのことを起こしてまでマリエさんを守ろうとしたユリウス殿下がそう易々と別れるとは思えないな。

 ただアンジェの殿下を想う気持ちも理解してほしいと……そう願うしかない。

 

 さて、そんな私はと言うとクラリスに連れられてアトリー家にお邪魔している。

 今回の決闘騒動での政治工作をするため色々と擦り合わせを行うためと、寄子になったのでそのご挨拶も済ませてしまおうというわけだ。

 

「待たせたねクラリス」

 

「お父様! お忙しい中態々ありがとうございます」

 

 この人がクラリスのお父さん──バーナード・フィア・アトリー大臣か。

 アトリー家は代々伯爵家、大臣として長らく王家に仕えている家系らしい。恰幅が良く、人の良い顔をしている。クラリスの父さんなのだから人が良いのは当然か。

 

「いいんだよ、可愛いクラリスのためだ。それで彼女が例の……」

 

「はい、彼女が例の特待生のジータです」

 

「初めましてアトリー大臣閣下。私はジータ、クラリス先ぱ……クラリスにはいつもお世話になっています」

 

 流石に大臣の前で呼び捨てはマズイと思ったから先輩呼びしようと思ったのに目で呼び捨てろと訴えられた。あまりにキッと睨まれてしまったので思わず呼び捨てにしてしまった。私は意志が弱いなぁ……。

 

「君の噂は聞いているよジータ君。クラリスから人となりを、宮廷会議ではその功績を。その歳で、平民という立場でありながらロストアイテムを発見するとは恐れ入ったよ」

 

「ありがとうございます。ですが、まさか宮廷会議で話題に上がる程だとは……」

 

「同時期にバルトファルト男爵がロストアイテムを発見し、未開拓の浮島を発見という出来事もあってやや薄れはしていたけれど、それでも大きな話題になったのだとも。

 本来なら騎士爵、準男爵位を与えられてもおかしくない功績だったのだけど、平民を取り立てることに反論する声もあってね……申し訳ないことに学園での振る舞いで見極めようということになったんだ」

 

「あれ? それだとおかしいですよ? 師匠は私がロストアイテムを見つける前から学園の推薦状を持っていたみたいですけど」

 

「ああ、元々は陛(・)下(・)の(・)推(・)薦(・)で(・)君(・)を(・)入(・)学(・)さ(・)せ(・)る(・)こ(・)と(・)が(・)決(・)ま(・)っ(・)て(・)い(・)た(・)からね。あれには驚いたね、まさか平民を陛下が推薦するとは誰も思っていなかったからね。一度は陛下の隠し子なんじゃないかと疑われていたよ」

 

 え? 私がこの学園に入学に推薦したのって師匠じゃなくて陛下だったの!?

 この学園に入るきっかけになったのは師匠が推薦状を渡してくれたからなんだけど、私がファーさん(ファクト)を見つける前には推薦受理されてたんだよな。

 というと師匠は陛下となんらかの伝手があるってことなの……? いや、グラブルの時も思ってたけどさ、師匠(老婆)って何者なの??

 というか、私陛下の隠し子扱いされてたの!?

 

「わ、私ちゃんと両親がいますよ!?」

 

「ああ安心しなさい。そこは陛下も否定していたし、勝手ながら既に調べもついているからね。陛下と血縁関係にないことは証明されているよ」

 

 よ、よかった……実は王族の血を引いてたとか主人公にありがちな設定ではあるけれどジータちゃんは王族ではないのだ。この世界ではごく普通の一般平民なのだ。

 本家ジータちゃんはストーリー本編でイスタバイオン王国の真王にもなったこともあったけどさ。

 

「さて、君を寄子にするにあたってだがまずは爵位を与えなければならない。平民という立場の人間ひとりを贔屓すると色々面倒になる。それなら何らかの爵位を得たばかりの人間をひとり面倒を見る、という方が政治的に面倒事が少なくて済むからね」

 

 なるほど。長年大臣を務めているだけにそういうことには詳しいみたいだ。これはありがたい。

 

「幸いにも君にはロストアイテムを発見したという大きな功績がある。それに今回身を挺して殿下たちを諫めたという功績が追加された。これなら騎士爵、もしくは男爵位を与えられてもおかしくはない。学園での振る舞いも悪くなかったと学園から報告を受けているから、反発も抑えられる。

 現に陛下もそのつもりで動いているみたいだからね。陛下が協力的で助かっているよ」

 

 どうも私のことを陛下が目をかけてくれているらしい。本当になんでだろう?

 学園の方は決闘で私相手に不正を働いたという負い目があるから協力的なんだろうなという予想はつくけど。

 

「ところでだ……君もこれで家名を得ることになる。本来なら平民が貴族に叙勲される時には国王陛下自ら家名を与えることになるのだが、陛下から本人の希望があれば聞いておいてくれと言われていてね」

 

 それを聞いて私はビビーンと来た。いや、もう家名にするならこれしかないでしょうっていうぐらいの名前を。

 

「それじゃあ──」

 

 

 

 

 それから時間が流れ、夏季休暇が終わる前日に王宮で叙勲式が行われた。

 今回叙勲されるのは二人──まずはリオン・フォウ・バルトファルト。

 彼は独立した騎士として認められ、正式に男爵位を与えられることになった。それだけに留まらず宮廷階位六位”上”という昇進。

 十六歳という年齢で騎士として認められるのはホルファート王国でも異例のことで、これは王国数百年の歴史でも見られない快挙でもあった。

 

 そしてもうひとり──ジータ改めジータ・フォウ・グランブルー。

 前者と同じく冒険での成功、王太子の愚考を諫めた功績で彼女にも爵位──準男爵位と宮廷階位六位”下”が与えられることとなった。

 これにより彼女は平民から貴族への成り上がりを果たした異例中の異例となり、リオンと同様に数百年ぶりの快挙を成し遂げた。

 




短めですがザックリと。
アンジェとリビアがリオンの領地に向かい、ジータちゃんとクラリス先輩がアトリー家に行った感じになっています。

ローランド遭遇フラグが立ちました。曲者ローランドなら平民を貴族に持ち上げることぐらい簡単ですよ。リオンをあれほど出世させた手腕がありますからね!!
ローランドがジータちゃんにやたら協力的なのは老婆の存在が大きいです。ローランドも頭が上がらない人物です。何者なんでしょうね?
今回のジータちゃんローランドの隠し子疑惑は老婆にバレると恐ろしいことになるため全力で否定材料を揃えていたという裏話。

次回はお待ちかね……リオン・フォウ・バルトファルトの戦慄になります!
それからは少し時間をさかのぼって夏季休暇中の話を少し書ければなと。
マリエ視点もその内書きたいですね!
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