ええっ!?この世界ってグラブルじゃないの!? 作:ざいざる嬢
ジータちゃんに悩まされるリオンをお楽しみください。
更新遅れた理由は古戦場とシェロカルテの特別訓練をやっていたからです。
いよいよアーカルムに手をつけないといけなくなったけど、砂箱実装前より楽になってたりしないかな……。そしてまだ何も知らない砂箱の実態とは……!?
ついでに言えば十賢者加入もう少し楽になってたりしないかな……。
なお、前回ジータちゃんの名前をジータ・フォウ・グランブルーにしなければならないところ、ジータ・フォン・グランブルーになっていたことをここに謝罪します。
フォンはイリヤとかターニャじゃん。なーにやってんの!! せめてファンで間違えたかった。
「決闘しようぜ王子様。せいぜい大事な恋人との別れを済ませておくんだな」
学期末行われた学年別パーティーで俺は孤立していたアンジェリカさんを放っておけず、代理人に名乗りを上げた。
加えて言えば乙女ゲーの主人公であるオリヴィアさんに成り代わって攻略対象に近づいていたあの女──マリエ・フォウ・ラーファンが気に食わなかったというのもある。
これまでの数々の動向やこの決闘での会話を見るに、この女は間違いなく俺と同じこの世界の異物。転生者かそれと同等の何か。
それもあの乙女ゲーを知っている人間だ。前世も多分女だ。男だったらちょっと……まあ乙女ゲーが好きな男がいてもいいと思う。時代は多様性だって言うし。……いや、あまり深く考えないようにしよう。
そんな訳で俺は殿下たちと決闘することが決まった夜──事件が起きていた。
「ル、ルクシオン? なんでそんなにボロボロなんだ?」
一度部屋に戻ればそこには子機のルクシオンがボロボロになって転がっているのが目に入った。
あのメタリックな球体が今や
『……マスター、大変申し訳ありません。ジータの調査に失敗しました』
「………………は?」
そういえばパーティーでジータさんを見かけなかった。婚活と決闘騒動でそこまで気がいかなかったな。
ジータさんは本当に謎の存在だ。彼女が本物ならこの世界はグラブルとコラボした世界線という判断が下せるが……その場合は本当に最悪だ。なにせ俺の知っている乙女ゲーの原作知識がまるで役に立たなくなるからだ。
そうなるとこのチート宇宙戦艦ルクシオンでさえどうにもならない事態が起こる可能性がある。どんな能力を持った星晶獣が現れるかも分からないし、アーカーシャレベルの敵が出たらそれこそ終わりだ。概念やら歴史を改変とかルクシオンでもどうにも出来ん。
しかもコラボともなれば気合を入れたストーリーや設定が目白押しだ。前世の妹なら喜んだかもしれないが俺はノーサンキューだ。コラボするならこんな
そういえばジータさんは俺以外にも前のダンジョン授業では
よくよく思い返せばジャイアントアントを真正面から斬り倒してたよな……。アレの頭結構固いのに、あの雑な戦いでも呆気なく敵を倒せる辺りはまさにアニメで見たジータそのものだったが、それでもコラボだと断じることは出来なかった。
だから引き続きルクシオンにジータさんの監視と調査を任せていたんだが、ルクシオンは何と言った?
監視に? 失敗?
……嘘じゃん。嘘だと言ってくれ。
『個体名ジータですが……パーティーに向かうため部屋を出た際に私の視線を感じ取ったようで、襲い掛かられました』
「視線を感じたって……確かお前透明になれたよな?」
『はい、ですがジータは直感で私の居場所を探り的確に手刀を叩き込み、その後も殴る蹴るの暴行を加えようと私を追いかけてきました。 その時の映像がこちらです』
そう言ってそのレンズで見たジータさんの行動だが……ルクシオン視点だとすごい怖い。
だってジータさんの
しかも一度視界から外れているのに『そこっ!!』の一声と共に的確に拳を振るってくるのは若干ホラー的な恐怖を感じる。なんで見えてるんだよ。主人公だからか?
『逃がすかストーカー!!』
しかもストーカー扱いされてるし……。いやまあ、俺がやらせてたとはいえ確かにストーカーになるよな……。というかこの世界に来てストーカーなんて単語初めて聞いたぞ。
うおっ、今のよくルクシオン避けられたな!?
『マスター、何か楽しんでませんか?』
「え? ああ、正直臨場感あってちょっとしたアクション映画見てる気になってたわ」
それぐらいには見ごたえがある。
ルクシオンには悪いが転生して以来娯楽に飢えてた俺にはこの映像が結構刺激的で臨場感があって面白く見れた。
そこからルクシオンが映像を早回しする。なんでも一時間以上追い掛け回されたらしい。
逃げても隠れてもその驚異的な感覚でルクシオンを探し出し、追い詰めていくジータさん。俺以上にルクシオンを追い詰めてないか?
やがて映像は終わりを迎え、最終的にはジータさんが疲労困憊になり探索を諦めたようだった。
『ああああああああっ!! ストーカー狩りに夢中になりすぎてパーティーのこと忘れてたああああっ!!』
映像の最後に聞こえた断末魔……そっか、そうだよね。パーティーで姿を見なかったのはこれが原因だったのか。
てっきり、あそこだけ乙女ゲーの展開になるから部外者であるジータさんがいないのかと思っていたんだが、そんなことなかった。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。報告だと制服も身だしなみも整えていたからパーティーを楽しみにしていたんだと思う。
それなのにルクシオンが見つかったせいでこんなことに……。
『私のせいにしようとしていませんか? 元を辿れば彼女の監視と調査を命じたのはマスターです』
「悪かったよ。まあこれ以上ジータさんを調べるとマズいな」
『ええ、マズいでしょうね。最後の方は完全に目で追っていましたから、透明化も見破っていたでしょう』
「……待てよ、それってつまり」
『ええ、今後マスターの近くに透明化した私がいれば、ストーカーの正体がマスターだとバレることになります』
「それはマズい!!」
グラブル主人公疑惑のあるヤツと敵対とかやめてくれ!! 俺はただのモブで悪役令息でもないんだぞ!!
モブだから扱いは雑になる? それはそれでやめてくれ!! モブにだって人権はあるんだぞ!!
『加えて報告しますが、ジータは何者かと部屋で会話していたようです』
「会話? そりゃおかしな話だ。基本全生徒一人部屋だろ?」
爵位によって部屋の大きさに優劣はあれど、基本一人部屋なのは変わらないはずだ。それにほぼ全ての生徒がパーティーに向かっているから生徒というのも考えづらい。
『先程の映像の私に襲い掛かる前に何者かとこのような会話をしていたようです。再生します』
”私だけが相手なら構わないが、衆目の下ではやらないことだ”
”え? ファーさん以外の前ではやらないに──”
「うわあああああああああッッッ!? ルシファーの声だぁぁぁあああッッッ!!?」
この声、聞き覚えがある! 前世の色んな作品で聞いたこの声はまごうことなきルシファーだ。
ファーさんって呼ばれてるし間違いないというか……ああ、こんなところで知りとうなかった……。
『ルシファーとは以前言っていた……』
「ああ、あのソシャゲの大ボスだ。ハッキリ言って本物ならお前の本体でも勝ち目は薄いぞ」
『そこまでですか』
呼び起こされる記憶──ダーク・ラプチャーHL*1実装から三日間クリア報告が無いとまで言われ、イベントストーリーでは圧倒的な力を見せつけ主人公とサンダルフォン*2がいなければ勝てずに世界に終末が訪れていた。
そんなのがこの乙女ゲー世界にいるとかおかしいって!! 確かにビジュアル的に乙女ゲーにいてもおかしくないけどさ!!
「……まあジータさんと親しくしてるなら大丈夫か?」
もしかすると
そう考えるとなんか納得できる気がする。
ジータという新ヒロインにルシファーという新攻略対象がいて、ジータはルシファー攻略ルートに乗っている……うん、そうに違いない。それならこの学園にルシファーが忍び込んでいるのもおかしくはない。いや、忍び込んでると決まったわけじゃないけど。
そうなると他にも攻略対象がいるかもしれないな……グラブルには顔が良い男がわんさかいたからな。
ただしベリアル、おめーはダメだ。あの乙女ゲーにいちゃいけない存在だ。*3
もしもベリアルがいるならこっちは色んな意味で処理しなきゃマズい気がするけど、ジータさんがそっちの主人公なら対処は任せていいかもな。
『本当に大丈夫なのですか? 私をここまで痛めつけた新人類ですよ?』
「まあ悪人ではないし、こっちから近づかなかきゃ問題ないだろ」
『マスターは楽観的過ぎます。その内痛い目に遭いますよ』
ルクシオンのこの発言は割とすぐ回収されることになる。
グラブル知らない人は是非『どうして空は蒼いのか』『失楽園』『000』の解説動画だけでも見て欲しい。あのストーリーはめちゃくちゃ面白かった。
ただこのイベントストーリーの続きがどうして鮫なんだ……? 未だに答えが出ていない気がする。
その②はすぐに更新できると信じたい。