episode.1:君の事が知りたい
私の名前は森亜るるか。
怪盗団ファントムに所属する"キュアアルカナ・シャドウ"は私の事だ。
ウソノワールが読んだ
"7の月の始まり、銃を選びし仮面の騎士が怪盗団の新たな怪盗となる"
の予言の元、私はその銃を持つ者を探す任務を与えられた。
そして、私はその銃を使う者を見つけた。
彼に会う為に私はとある廃工場に向かっている。
「……」
廃工場。一人の少年が銃を構えて遠くのターゲットである空き缶を狙っていた。
彼の名は早乙女玲二。
彼はあの夜に怪盗団ファントムに加入した普通の高校生。
そして…仮面ライダーバレットの変身者となった少年。
「しっかり狙いを定めて…」
彼は射撃訓練をしているようだった。
私は銃に関してはあまり詳しくは無い。あんな感じの訓練で上達するのだろうか…
「…?誰か居るのか?」
彼が私の気配に気付いたらしい。
勘が鋭いのは怪盗としては良い事…私は彼の前に姿を現す。
「るるかじゃん。おはよ!」
「…おはよう。」
お互い軽く挨拶する。
「何してたの?」
「射撃訓練だよ。まだ慣れないからな。」
彼はそう言って再び射撃訓練に戻っていった。
…初めて見た時は能天気であまり授業が身に入っていないような感じの雰囲気をしていたが、意外とこういう事には集中するタイプなんだろう。
…そんな彼をジーッと見ていたら、玲二が私に近づいて来る。
「るるかもやってみない?」
「え…私も?」
「一応慣れた方が良いのかと思ってたんだけど…」
確かに私の戦闘スタイルは近接と遠距離…銃の使い方はあまり知らない。
…しかし、少し興味は湧いてきた。
「なら、やり方教えてくれる?」
「分かった。」
そうして私はバレットストライカーを一時的に借りた。
「いいか、まず構え方は…」
いつもより声色が高い…そんなに楽しい事なんだと実感する。
「そのまま狙いを定めて…」
玲二の言う通り、私は引き金を引いた。
銃声音と共に空き缶を貫いた。
「やるな〜るるか。」
「…私は失敗しないから。」
自慢げに言う私に対して玲二はあまり気にしていない様子だった。
それにしても…彼は私と話す時は大体緊張している気がする…
「ねえ玲二。」
「…?」
「私と話す時、何故そんなに緊張してるの?」
「………えーーーーーっと…そりゃ…ううん…」
玲二は赤面して黙ってしまった。
すると、すぐに時計を見て…
「あー!そろそろ竜とかと遊ぶ時間だ!じゃあ…また!」
そうして玲二は荷物をさっさと纏めて廃工場から出て行った。
なんだか大事な事を聞き忘れてしまった。
……なんだろう。少し彼のことが気になる。
どうして怪盗団なんかに成り行きで入ったんだろう?
何か目的があるのかもしれない…
……考えても纏まらない。
今日はアイスを食べに帰ろう。
「……早乙女玲二…あなたは一体どんな人なんだろう。」
私はそう静かに呟いた。
こういうショートエピソードたまにやります。