「ふんふんふ〜ん♪」
あんなは鼻歌を歌いながら歩いていた。
ポチタンはその様子を見て聞いてみる?
「あんな、嬉しそうポチ!」
「うん!お金を貯めてようやくガラケー買えたからかな!」
あんなはガラケーを見せた。
他のメンバーは持っていて、自分だけ持っておらず、なんとか探偵事務所の給料やらなんやらをやりくりしてようやく貯めて買えたものだった。
この時代最先端の高性能ガラケー。お値段4万3000円と中学生であるあんなからしたらかなり高額だった。
そうして嬉しそうに歩いていると、横を一人の少年が通り過ぎた。
「…?」
妙に見覚えがある姿で振り返るが、姿は無かった。
「あれ、確かに見覚えある子だったのに…」
「ポチ?」
ポチタンがきょとんとした顔であまり理解していない様子だった。
そうしてキュアット探偵事務所でも、あまり身に入っていない様子のあんな。
「あんな?」
「!どうしたのみくる?」
「今日なんか変だよ。調子悪い?」
「あはは…そうかな…?」
笑って誤魔化すあんな。
玲二と幸次郎はその様子を見てコソコソ話す。
「恋じゃないか?」
「恋…とな?」
「あの反応からしてそうとしか見えねぇよ。それか単純に考え事してるかのどっちかだ。」
「明らかに考え事してるようにしか見えぬが…」
「泉さん馬鹿だなぁ。年頃の女の子なんだからそれぐらい考えてもおかしくないって。だから今はゆっくり見守っとこうぜ。」
玲二が気楽にそう言ってソファに横になる。
幸次郎は暫くあんなの事を見た後、すぐに玲二の言う事に従ってゆっくりする事にした。
「…」
数時間後、あんなはガラケーを弄っていた。
四苦八苦した様子で何とか奮闘している様子だった。
「はなまる難しい…」
「あんなちゃん意外と機械オンチだったりするのか?まあ、慣れだよ慣れ。」
「ううん…」
流介が笑いながらあんなにガラケーの使い方を教えていると、幸次郎はジーッと彼女を見た後、ある事を聞いてみた。
「今更ながら、明智殿は何処から来たのだ?」
「ギクッ」
「そういえばあんな殿だけ出身地を聞いておらぬのでな。」
「…ええっと…マコトミライタウン…」
あんなが目を逸らしながら言うと、流介は疑問に思う。
「あれ?それって再開発地に予定されてる街の名前じゃなかったか?」
「ギクッ…!」
あんなは徐にビクッとして玲二達は聞いてみる。
「もしかして未来人…!?」
玲二がそんな事を言うと、あんなはひっくり返った。
「…?」
そうして急いでみくるを呼びに行ったのか、ジェットの工房からヒソヒソと話し声がした後、みくると共に出てきた。
「…隠してるのも悪いと思うので…玲二さん達に話しておこうと思います。」
真剣な顔のあんな。と隣であんなを見つめるみくる。
「実は私…2027年の未来から来たんです!」
……一瞬静寂。
風が通り過ぎた後、玲二達は一斉に驚いた。
「み、未来人当たったのかよ!?」
「これは驚いた…」
「ていうか!小林!お前知ってたのか!?」
流介がみくるに指を指すと、彼女は苦笑いしており、どうやら知っていた様子だった。
そうして事の顛末を話すあんな。
「2027年の1月24日…誕生日だった私の前にポチタンが現れたんです。それでなんやかんやでこのジュエルキュアウォッチの力で過去に来たんです。」
あんなはペンダントをみんなに見せる。このペンダントからジュエルキュアウォッチを顕現させているのは事前に伝えてもらっていた。
「それで、未来から来たあんなと、キュアット探偵事務所の試験に向かう前の私が偶然出会って…そこから怪盗団ファントムが来て…それで、二人で一緒に名探偵プリキュアになったんです。」
みくるも補足するように伝えた。
玲二達はひとまず落ち着いて納得した。
「なーるほど…未来に帰れないから、事件を解決してるってわけだな?」
「そういう事です!」
流介が要約するとみくるは自信を持ってそう答えた。自信を入れる要素があるかは謎だった。
「じゃあもしかしたら、あんなが妙に見覚えあるって言ってた奴ってもしかしたら…」
「同じ未来人という説が…」
「でも…あの時はちょっと浮かれてて顔まではよく覚えてなかったような…」
玲二達はそれを聞いて落ち込んだ。
「まあとにかく、会ってみて話を聞いてみよう。誤解したまま悩むのは嫌だしな」
玲二はそう言って外に飛び出し、自慢の原付に乗った。
「玲二さんそれって…」
「ふふふ…」
すると、流介と玲二、そして何処からともなく現れたくれあとるるかの四人がピースしながら原付の免許証を見せつけてきた…!
「どーよ。全員一発合格だったぜ!」
「筆記試験不安だったけど…私のきらめきで合格できたわ!」要は勘である。
そうして玲二達は原付を走らせてその男を探す事にした。
「にしても見つかるのかねぇ。」
「分からないけど、きっと同じなら有益な情報が得られるかもしれない。」
バイクに走らせながら走る玲二達。あんなが唯一思い出した事といえば、白寄りの髪の色をしていた事だけだった。
「…ま、走ってるうちに見つかるだろ!」
「呑気だなぁお前。」
そうして暫く辺りを回ってみるものの…何も有益な情報が得られず、変わったのはガソリンだけだった。
「やっぱり何か餌を巻いてみるとかどうだ?」
玲二がそう言うと、流介は「餌ぁ?」と言う。
「…もしかしたら、その人も何か戦う力を持ってる可能性があるとしたら、良い方法かもしれない。」
るるかがそう言うと、くれあがピンと来た顔をして、るるかと玲二にコソコソ話す。
「異論は?」と玲二。
「無い」「無いです!」とるるかとくれあも言った。
三人は流介に待つように促し、急いで各ショップをハシゴ。
そうしてダンボールを流介にくっつけていく。
「……なんだよこれ。」
「レガルーっぽい見た目になったな!」
「もしかして俺を囮に使う気か!?」
流介は驚いた顔でみんなを見つめる。
「ごめんなさい。流介には未来の為の犠牲になってもらう。」
るるかが目を閉じてそう言うと流介は涙を流しながら怒った。
「お前ら一生恨むからな!」
そうしてレガルーキューブの色に塗ったレガルーキューブをるるかが持ち、流介は棒読みの唸り声を上げていた。
「が、がおー…」恥ずかしくなって内心赤面する流介。
玲二とくれあはとりあえず演技で流介を見て驚くふりをした。
「うわー、レガルーが来たぞー」
「きゃー、私たち食べられちゃうわー」
静寂…なんだか変な事をしている気持ちになるものの、切り替えていく一同。
そんな様子を遠くからジッと眺めていたあんなとみくる。
すると、向こうから男が一人歩いてきた。
「あんな感じの敵も居るんだな。」
そう言っていた近寄ってくる少年。それを見たあんなはびっくりして指を指す。
「あ、あの人だ!」
(こんな作戦で上手くいったー!?)
あんなもみくるもどっちも驚いている様子で、玲二達は彼の方を向く。
流介は一安心したのか、急いでダンボールを全て脱ぎ捨てた。
「くそっ、ガムテープでベタベタする…!」
服に着いたベタベタを気にしながら、戦闘区域から離れた。
「お前か、例の男は。」
「大人しく観念してもらう。」
玲二とるるかが言うと、少年は答えた。
「こっちのセリフだ!」
静かにドライバーを掴んだ。
「…!ドライバー?」
「何をする気なの?」くれあが言うと、少年はドライバーを腰に装着し、ベルトの中央にメダルをセットすると、メダルが固定され、少年は上部を叩いた。
「変身!」
その声と共に少年の身体は一瞬で装甲に包まれた。僅か1ミリ秒の瞬間だ。
「!?」
「…一応説明しておくぜ。俺は…仮面ライダー…ブライ!」
そう言ってブライと名乗った少年は自身の武器であるブライソードを召喚して斬りかかってきた。
「仕方ない…」
玲二達は一振り目を回避し、玲二はバレットに変身して応戦する。
ブライとバレットによる激しい戦闘が始まった。
玲二は殴りで何度も攻撃するが、ブライは足払い後にかかと落としを仕掛けて玲二にダメージを与える。
「なんの…!」
玲二はすぐに受身を取り、チップにスプレッドを装填して地面に撃つ。
砂煙が舞った瞬間を狙い、グレイブソードとストリームブレードの二刀流でブライに攻撃した。
「くっ…!」
「くれあ。玲二の援護。」「分かったわ!」
るるかはキュアアルカナに変身し、くれあはキュアエクレールに変身してそのまま突進する。
「一対三とは卑怯だぞ!」
「悪いな。こっちもそう要求を聞くほど優しくない!」
玲二はそう言って蹴りを入れた後にストリームブレードからスピニングアローに切り替えてブライに連撃を食らわせた。
「みくる!私達も行こう!」
「うん!」
二人もアンサーとミスティックに変身し、そのまま武器を構えたままブライと玲二達の間に割って入った。
「あんな!」
「助けます!」
「…?」
ブライはあんなの顔をよく見て、構えを解いた。
「…その声どこかで…」
「…!やっぱり貴方も、未来から来た人なの?」
「!なんでそれを!?ていうか…もしかしてその声…明智?」
ブライはドライバーからメダルを取る。
変身を解除した少年はあんなやみくると同じ歳の少年で、あんなは驚いた後に変身を解除して近寄った。
「もしかして…楠木君。」
「…」
どうやら、あんなが見た少年…
……
「やっぱり未来人だったのか…」
とりあえず落ち着いた一同は公園で話を聞いていた。
「楠木君、私の誕生日の3日前に行方不明になったって聞いてたから心配してたけど…1999年に来てたなんて…」
「俺こそびっくりだ。明智がこんな過去に来てたなんて…」
あんなと純平は話しながらジュースを飲んでいる。
玲二は気になって話を聞く事にした。
「純平。お前はどうやって過去に?」
「俺の親が海外出張で離れてすぐだ。突然、部屋に変な男が居て、このドライバーとメダル数枚と話を聞かされた。」
「話?」
「なんでも、銃を持った仮面ライダー…?の手助けをして欲しいって言われたんだ。未来に帰る方法はいずれ伝えるって言われた後すぐに過去に…」
「そうだったんだ…」
「財団Z?」「でも、ドライバーが似てないぞ。」
玲二の持つバレットストライカーと純平が持っていたブライドライバーは明らかに開発区画が違う事は明らかだった。
「それで、その武器を見て思った。玲二さん、あんたに着いていけば未来に帰れるんじゃないかって思うんだ。」
彼は頭を下げる。
「頼む!着いて行ってもいいか…!?」
玲二は悩んだ後、彼の肩を叩く。
「おう、大歓迎してやる。丁度、同じ目的の仲間が居るからな。」
玲二はあんなの方を見て呟いた。
「私ははなまる大丈夫!」
「なら遠慮は要らないっすね先輩!楠木純平、未来に帰る為に命張るっす!」
「いや、命張ったら帰れないんじゃ…」
「あ…そうっすね…」
そうして全員が笑いに溢れた。
「純平君。」
「明智。」
「これから頑張ろうね!」
あんなが笑顔で答えて手を差し伸べた、純平も微笑んで手を掴んだ。
「そうして愚連調査隊に新たな仲間が加わったのだった…」
………
その頃、幸次郎は一人で散歩していた。
「そういえば…このチップを忘れていたな…」
幸次郎はとあるチップを見ながら呟く。
使い方は分かるが使った事は無いので今度使用しようと考えている最中…
背後から殺気を感じ、弾丸が飛ぶが、彼は安々と切り裂くと、その殺気が彼に近づき、殴り掛かる。
幸次郎もすかさず殴りと蹴りを交互に合わせ、ブレイザースラッシャーで斬りかかった。
しかし、謎の少年は回避した後、腕に付けていた装置のボタンを押した後に姿を表す。
「…そなたは…」
「…俺はバウンティハンターのV…。お前がバレットだな?」
「…某は仮面ライダーブレイザー…バレットでは無い」
「では用はない。」
そう言って彼は立ち去ってしまった。
(玲二殿を狙っているのか…?これは話す必要があるな…)
風が吹いて木陰の中、幸次郎は静かに謎の男の存在を噛み締めていた。
地球防衛軍…6.2!?
インベーダー!?
一体どうなっちゃうのー!?