「…え、ライオットの修繕終わったんですか?」
「はい。かなり大破してたので。」
ライオットのアーマーはピカピカの状態に戻っていた。
「あれだけボコボコにされたから修復も手間取りましたよ〜。」
立香は笑いながらそう答え、雄一はモニターでデータを見る。
「…なんか以前よりスペックが落ちてません?」
「…リミッターを装備したので…出力は30%落ちてます。」
「30%!?」
雄一は驚いた。
以前に見せてもらったデータではパンチ力は10.9t、キック力11.5tだったのが確かに3割減っていて雄一は溜息を吐いた。
3割というのは非常に重要で、実質かなりの弱体化をしているのと同義だった。
「でも、この前の戦闘から経費が降りてきたので、EDSの銃火器が使用可能になりました!」
立香はウインクしてピースサインしながらモニターにEDSのウェポンを映した。
幅広い銃火器があり、雄一はじっと見ていた。
「…僕…警官なので銃はあまり…」
「EDSですから大丈夫ですよ。」
立香の言葉を聞いてあまりにも雑過ぎて思わずクスリと笑ってしまった。
「…んー!今日はここまでですね。今日は昼からお休み取ってるんです。」
「確かに…僕も昼から終わりです。」
「んじゃ、今日は親交を深める為に出掛けましょうか!」
(女性とのお出かけは妹と母さんぐらいしか無いけどいけるかな…)
雄一は内心そんな事を思いつつ、若干ライオットの性能に心配しつつ、昼から休暇を取られた。
…………
その頃、玲二達は…
「できた…」
パソコンで新しいプログラムを完成させていた玲二。るるかはコーラを持ってきて彼に手渡す。
「マックスバレットの強化装備?」と聞いてみるるるか。
「ううん。新しい装備だよ。丁度完成した。」
チップを取り出し、チップホルダーに入れた。
「…マックスバレットじゃ不満だったの?」
「いや、マックスバレットって火力と防御力はあるけど、スピードは無いだろ?だから、今度はスピードとかに特化した装備を作ったって事さ。」
玲二はモニターにプログラムを見せた。
「どう?」
「かっこいい…」
「へへん。」
るるかの言葉に自信が出た玲二。
その後、流介から電話がかかる。
「はいもしもし?」
『玲二。ちょっと助けてくれ!』
「…ええ?分かった。すぐ行くよ。」
玲二は電話を切って溜息を吐く。若干めんどくさそうに気怠げに答え、るるかはアホ毛を?にして近寄る。
「流介から?」
「面倒ごとだろうな。行こうぜ。」
玲二とるるかは外に出て原付に乗って走り出した。
そうして二人が辿り着いたのはジョナソン。
流介がバイトをしている3階に向かうと、くじ引きの箱に手を突っ込んだままのみくるが…
「…何やってんだ?」
「玲二さ〜ん、助けてくださいよ〜。」
泣きながら助けを求めてくるみくるに玲二は溜息を吐いた。
事情を聞くと、どうやらお菓子の掴み取りに挑戦したところ、ピッタリフィットしてしまい、抜けなくなったのだという。
「流介。助けてやれよ彼女だろ!?」
「ば、ばか!まだ付き合ってねぇよ。」
「ていうか、こんな箱…変身すれば…」「玲二…。」
るるかに耳打ちされ、「あっ」と声が出る玲二。
周りを見ると、人が賑わっていて、自分たちの喧騒には目も暮れていない。
変身なんてすれば確実にバレてしまうし、普通に身バレを気にしてしまう…
「仕方ない…引っ張ろう。」
玲二、流介、るるかの三人が箱を掴んでそのまま引っ張って抜けた。
「…抜けた!」
みくるの手にはたくさんのお菓子が…
そうして昼頃、レジ袋に大量のお菓子を入れたみくるとバイト帰りの流介と共に外に出る玲二達。
「暇だな…何する?」
「ゲームしようぜ。」
「でもちょっと運動したくね?」
「あ、そうかも。」
男二人で話を進めている最中、後ろでモヤっている二人。
そんな時、他と比べてもかなり無骨で大型のキャンピングカーが前を通った。
"EDS"のエンブレムを見た玲二はなんとなく誰が乗っているか確信した。
「やあみんな。」
「雄一さん!」
窓から顔を出したのは雄一だった。
運転席には立香が乗って手を振っている。
「君達、これから暇かい?ちょっと一緒に何処かに出掛けないかい?」
「どうする?」
「折角だし行きましょうよ!」
「賛成。」
みくるとるるかも頷いた為、玲二達はすぐにキャンピングカーもとい移動拠点"Dトレーダー"に乗った。
中には居住スペースに、ライオットのメンテナンスルームなど、非常に充実していた。
「すげー…」
「幸次郎さん誘えば良かったな。」流介が言うと、玲二は言う。
「泉さん最近鍛治の仕事が急に入ったらしくて、今週は多分遊べないってさ。」
「くれあも手伝うから来れないって言われた…アイス食べれなくて残念。」るるかも悲しげに言った。
「純平は?」「風邪だって。」「あんなに移されたらしくて…」流介からるるかへ、そしてみくるが二人の事を話した。
なんでも純平とあんなは風邪を引いてしかも純平はあんなから移されたらしく、今はキュアット探偵事務所の方でマシュタンやジェットに任せて療養中だった。
「みくる。お前あんなと一緒じゃないと変身できないけど、大丈夫か?」流介が心配そうに聞くと、みくるは心配ご無用と言わんばかりに断る。
「実は、この前手に入れたビートスタイルになら、自力で変身できるんですよ!」
「へー。じゃ、戦力外にならずに済むな!」
「流介さん!地味に傷付くのでやめてくださいよ〜!」
そうして居住スペースで過ごす玲二達。
あっという間に目的地に到着したのだった。
「ここって…」
「そう。伊賀市の昔が部隊のテーマパーク"からくり屋敷"!CMで見てから来てみたかったんだ〜♪」
立香は目をキラキラさせて呟く。
雄一は彼女を見て、意外と行動派だと知り、メモを取る。
それを見た玲二が聞く。
「なんでメモ?」
「仲間の情報は知っておかないと駄目じゃないかい?」
「…限度がある。」るるかはジト目でそう雄一に言った。
そうして玲二達はテーマパークに入り、衣装を着替える。
「流介さん!似合ってます?」
「ああ!俺も中々様になってんじゃねぇの?」
流介とみくるは忍者(みくるはクノイチ)衣装を見せ合ってはしゃいでいた。
それ以外の玲二達は特に驚く様子も興奮する様子も無かった。
「玲二は私のコスプレ見て驚かない?」
「…いつものるるかの方が可愛いしな…」
「…//」るるかはそう言われて照れた。
雄一と立香もコスプレするが立香はちょっと辛そうにしている。
「…胸がちょっとキツい…」
「…そーですか…」
立香に視線を向けられない雄一は気を取り直してパンフレットを見る。
「で?何処に行くんですか?」雄一が聞くと、
「うーん…じゃあまずは近くにある初級から行ってみよ!」立香はそう言って駆け出した。
そうして彼女が駆け出したのを見て、玲二達も走って行った。
その頃、イロウス率いる南米同盟はDトレーダーの近くにある公衆トイレを勝手に改造し、地下に拠点を作っていた。
「やあみんな。今日も世界を改革を目指して、俺らはバッチリ頑張っとるもんだ。」
「このテーマーパークにあると言われる伝説の巻物っちゅうもんを探して、それで俺らも忍術を覚えようってもんだ。」
「かつて江戸時代に大活躍していたとされる大忍者『伊賀野佐助左衛門』が生涯をかけて残した伝説の巻物や。きっと凄い忍術があるに違いない。」
「というわけで!今日も機械を送り込むぞ!そらいけ!」
そうしてイロウスは部下に、ステルス装置を搭載したロボット『イビルシャドー』二体をそのまま転送装置でからくり屋敷を送り込んだ。
「そんじゃ、後は終わるまでゆるゆるするもんだ。」
イロウスはそのまま玉座に座ってモニターを見ながらそう呟いた。
一方、怪盗団ファントムのメンバーたちもここにやって来ていた。
アゲセーヌは変装…という名のコスプレをしてウソノワールを抱き抱えていた。
「伝説の巻物…絶対にマコトジュエルが宿っている!アゲセーヌ!ニジー!デッチ・アゲイン!何としても探し出すぞ!」
「ライライサー!」「…ライライサー」
ウソノワールの威厳無き叫びでアゲセーヌとニジーも返事を返す。
アゲセーヌはウソノワールを抱えたまま屋根から降りて近くを見回す。
「あ!あれ美味しそう!チョベリグ〜!」「おいアゲセーヌ!食べるなら私も…」
しかし、近くの屋台を見て買いに行った。
取り残されたニジーとデッチ。
「ニジー。君はどうするんだい?」
「ふん。君には関係無いよ。僕は僕なりに動かせてもらうよ。」
彼はそう言って以前に奪ったグロックドライバーを掴んだまま、変装して飛び出す。デッチはブレスレットを装着し、玲二達が巻物を手に入れるまで待つ事にした。
そんな事は露知らず、玲二達はからくり屋敷の初級と中級を難なくクリアした。
「楽勝だったな。」「仮面ライダー舐めんなよ!」調子に乗る玲二と流介を横目にるるかとみくるは疲れていた。
「疲れた…」
「みくるは運動不足だから…」「るるかさ〜ん!」
そうして上級エリアに行こうとした矢先…
遠くから爆発音と悲鳴が聞こえてきた。
「…はあ〜」玲二は大きく溜息を吐いた。
折角の休日を敵に潰されるとは非常に許せない事だった。
若干キレそうになる玲二は仲間と共に爆発音のところに向かう。
しかし、爆発跡と荒らされた街があるだけで、敵の姿は無い。
「…」
全員が辺りを見回していると、玲二の後ろからイビルシャドーが腕のブレードで斬りかかる。
それを察知したかのように玲二は振り返ること無く宙に居た敵を撃ち落とした。
「不意打ちなんて姑息な真似を…!」
玲二がチップを装填してトリガーを引く。
流介も続くようにヴァイクドライバーを胸に装着する。メダルを入れて固定し、バックルを取り付けて叩いた。
「「変身!」」
玲二と流介の二人の声が響き、バレットとヴァイクに変身した。
「みくる。私達も。」「はい!」
二人もすぐにワイルドアルカナロッドとジュエルキュアウォッチを取り出してマコトジュエルをセットしてキュアアルカナとキュアミスティック:ビートスタイルに変身した。
そのままイビルシャドーに攻撃をするものの、透明化して避けられた。
「…しょうがない…ライオット装着!」
雄一は胸元に付けていたライノアナライザーのスイッチを押し、そのまま全身にライオットのアーマーが蒸着されていき、右手にはAF-2・アーバレストという拳銃型武装が握られていた。
「立香さん。オペレート頼みます!」
「ちょっと雑になるけど分かった!」
そのままイビルシャドーの相手をしていると、建物の上からニジーとデッチが降りてきた。
「ニジーと…デッチ・アゲイン。」とるるかは言った。
「やあアルカナにバレット。俺達の邪魔になるなら、すぐに排除しよう。」
ニジーが一歩前に出て、懐からドライバーを取り出した。
「…それは…」
「見せてあげるよベイビー。僕の…変身を!」
そのままグロックドライバーを腰に装着し、メダルをセットする。
そのまま構えを取り、左手を突き出して握る。
「変身。」
そのまま右手でトリガーを引いて変身する。
全身に装甲が纏い、仮面ライダーグロックが姿を表した。
ニジーは自身の姿を見て呟く。
「これが…仮面ライダーの力…戦士の力か…!」
「へえ…やっぱり面白いねぇ。じゃ、俺も。」
レガルーブレスレットにレガルーキューブをセットし、「…擬装。」と呟いて擬装する。
デッチはタートルマッドレガルーになり、グロックになったニジーの肩に手を置いた。
ニジーはすぐにデッチの手を払い除け、そのまま銃剣を逆手に構えて走り出した。
「ニジー、お前ライダーになったのか。良かったじゃねぇか!」と玲二。
「戦いながら、言うセリフじゃ無いね!」とニジーは答えた。
玲二は素直に褒めるもニジーは言うべきではないと一喝した。
そのまま玲二は殴りを入れてニジーを吹き飛ばすが後退りしたニジーは殴り返し、そのまま蹴りを入れた後に銃剣で撃つ。
玲二もフォートレスシールドを召喚してシールドバッシュで弾いた。
「チッ…」
玲二は思わず舌打ちする。
「玲二!」
そんな玲二のサポートをしようとするがデッチに止められてしまうるるか。
「君の相手は俺さ。」「邪魔しないで!」
そうしてるるかはデッチとぶつかる。
ワイルドアルカナロッドの先端にエネルギーの刀身を形成して斬りかかるも甲羅で弾かれた。
「亀の甲羅って硬いんだ。それぐらいは知ってるだろ?」
「…貴方のそういう所、本当に尊敬するわ。」
皮肉混じりのるるかはそう言ってバク宙。
空中でアルカナ・シャドウに変えて、ブレイジングバスターをカリバーモードにして二刀流で攻める。
「無駄無駄!俺の甲羅に傷を付けることは!」
そのままショルダータックルを仕掛けられ、吹き飛ばされるが地面に着地する前に屋根に掴み、よじ登ったと同時に飛び上がってワイルドアルカナロッドを構える。
「アルカナクイックブレード…ッ!」
刀の刀身で甲羅にヒビを入れた。
「!?」
デッチは驚いていたが、るるかは気にせずアルカナにフォームチェンジし、ワイルドアルカナロッドとブレイジングバスターのランチャーモードの二丁持ちで至近距離から射撃して甲羅を破壊した。
「くっ…!しまった…!」
デッチは不利だと判断し、さっさと離脱した。
一方、流介達一行はイビルシャドーの透明化に苦戦していた。
「透明化うざってぇ!」
「攻撃が当たりません〜!うひゃあ!」
みくるがそう行っている間にも後ろから攻撃され、振り返ってもイビルシャドーは居ない。
「このままじゃジリ貧です。どうすれば…!」
雄一も悩む。しかし、ライオットのサーマルセンサーを起動した。
すると、足元の一部が赤くなっており、雄一はすかさずアーバレストを撃ち込んだ。
そしてイビルシャドーはその攻撃で姿を表した。
「ビンゴ!排熱機構は足にあるんだな!」雄一は喜んだ。
「そうと決まれば!」
流介はアノマロカリスメダルを取り出し、そのままベルトを嵌めて両腕にカリスブラディエールを装備して立ち向かう。右腕の触手で絡め取り、そのまま左腕でイビルシャドーの一体を粉砕した。
「僕だってやってやる!」
雄一も両肩のセイバーを連結させ、大型のブレードを形成してそのまま三連撃を放って切り裂いた。
そのまま同時に爆発し、イビルシャドーは撃破された。
…
そして玲二とニジー。
二人の戦いは未だに譲らない攻防が続いたが、玲二はチップをすかさず装填し、ニジーを蹴り飛ばした後に叫ぶ。
「来い!ステルスショーグン!」
すると、サイバースペースからゴッドオーガとはまた別のアシストウェポンが到来した。
玲二はそのままゴッドオーガのように全身にステルスショーグンを装備する。
「完成だぜ、これがシノビバレットだ!」
「ふん。ネーミングセンスは無いようだね!」
ニジーは煽りながら銃剣でそのまま玲二を撃つ。
しかし、シノビバレットの姿はすぐに消えてしまった。
「消えた…?」
束の間、玲二が忍刀で斬りかかると姿を表した。
「チッ!」ニジーは気にせず銃を撃つが玲二は痛がる様子を見せない。
「痛覚エディターってやつさ。痛かったぜ中々!」
玲二はそう言って右腕のスラッシュクローで殴り掛かり、要所要所にバレットストライカーの攻撃も織り交ぜた。
怯みつつも受身を取って対応するニジー。しかし、シノビを見て鼻で笑う。
「機動力はあるようだけど、火力はそこまでのようだね!」
弱点を見抜いてロケットランチャーを放つニジー。
玲二は光学迷彩で透明化し、彼の肩を踏み台にして背後に回る。
「風穴を開けてやるぜッ!」
シノビバレットの両腰が展開されるとマキビシランチャーとシュリケンバスターがニジーを襲った。
無数のマキビシとシュリケンの多段攻撃にニジーもグロックに火花が飛び散る程吹き飛ばされる、そのまま地に伏した。
「どうだ!」
「シノビバレットか…中々厄介だね。」
ニジーは立ち上がって呟く。
「次はこうは行かないよ!覚えとくんだね!」
そうして彼もその場から立ち去った。
「勝った…」
そうして玲二達は無事に勝利するも、からくり屋敷の上級に挑む時間が無くなってしまった。
「残念…」「また行けばいいですよ。」
落ち込む立香を励ます雄一。
みくる達もお土産を持って嬉しそうにしている。
その後ろに居る玲二とるるか。
「また来ようね。」
「ああ、今度は泉さん達も…」「玲二。」
「…?」
「こ、今度は二人が良い…」
「…!?…わ、分かったよ。今度は二人で行こうな。」
「…うん!」
るるかの嬉しそうな顔を見て、玲二も内心嬉しくなった。
そうして玲二達はそのままDトレーダーで帰宅した。
その頃…
「ウソノワール様…迷ったっしょ…」
「おい!」
アゲセーヌとウソノワールはニジー達が先に帰った事を知らず、道に迷っていた。
「アイツら…奈落に落としてやる!」ウソノワールの悲痛な叫びが静かに響き渡ったのだった…。
ニジー、仮面ライダーになる。
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